FIA 世界耐久選手権

FIAが運営する耐久レースの世界選手権

FIA 世界耐久選手権FIA World Endurance Championship)は、フランス西部自動車クラブ(ACO)が主催し、国際自動車連盟(FIA)が認可する耐久レースの世界選手権である。略称はWEC(読みは「ダブリュイーシー」もしくは「ウェック」)。

FIA 世界耐久選手権
カテゴリ
国・地域 国際
開始年 2012年
タイヤ
サプライヤー
ドライバーズ
チャンピオン
ハイパーカー
LMP2
LMGTE Am
チーム
チャンピオン
LMP2
ベルギーの旗 チーム・WRT
LMGTE Am
アメリカ合衆国の旗 コルベット・レーシング
マニュファクチャラーズ
チャンピオン
ハイパーカー
日本の旗 トヨタ
公式サイト fiawec.com
現在のシーズン
2012年WEC富士

1981年から1985年までの同名の大会についてはスポーツカー世界選手権を参照。

概要

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2010年よりACOが開催していたインターコンチネンタル・ル・マン・カップ(ILMC)を発展させたものであり、1992年まで開催されていたスポーツカー世界選手権の事実上の後継大会にあたる。ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地域で2から3レースずつが行われ、春先に開幕して秋に閉幕する。

過去には夏に始まり翌年6月のル・マン24時間レースまでを1シーズンとする計画もあり、転換期にあたる2018 - 2019年は「スーパーシーズン」と呼ばれ、18年春に開幕し翌19年の2回目のル・マンを最終戦とする変則的なカレンダーが導入されたが、新型コロナウイルスの蔓延によるパンデミックにより計画の大幅な見直しを余儀なくされ、2021年より通常の単年シーズンで開催されている。

沿革と盛衰

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前身であるインターコンチネンタル・ル・マン・カップから引き続き採用されていたトップカテゴリの「ル・マン・プロトタイプ1」(LMP1)は、2010年頃からハイブリッド動力車 (LMP1-H) の開発が盛んに行われ、エネルギー回生システムの出力でフォーミュラ1カーを上回るなどして注目を集め、2015年には通年で三社、ル・マンは四社が参戦するほど隆盛を極めた。しかし開発コストの高騰とフォルクスワーゲングループのディーゼル車不正問題からのEVシフトが重なり急速に衰退。2017年にポルシェが撤退を発表しワークストヨタ一社のみとなった上、ノンハイブリッド勢との戦闘力の差が大きいことなども問題視され、2010年代末にはカテゴリの将来が危惧される状況になった。

このため、クラスの刷新を図るためLMP1-Hに代えて新たに「ル・マン・ハイパーカー」(LMH)[1][2]というカテゴリを設定する方針となり、最終的に2021年から導入される事となった。またこの間に、IMSAの新カテゴリー「ル・マン・デイトナ・h」(LMDh)が発表され、LMHとLMDhマシンは相互参戦が可能になり、1台のマシンでデイトナ24時間の最高峰クラスにも、ル・マン24時間の最高峰クラスにも参戦できるようになった[3][4]

この新クラスの導入は成功を収め、当初はLMHのトヨタスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(SCG)と特例措置で旧LMP1車両で出場していたアルピーヌの3社のみであったが、2022年からプジョー、2023年からフェラーリとバイコレスから改名したヴァンウォールに加えてLMDhのポルシェキャデラックが参戦。翌2024年にはイソッタ・フラスキーニ英語版BMWアルピーヌランボルギーニが参戦し、プライベーターであるグリッケンハウスとヴァンウォールこそ撤退したものの、合わせて9ブランド19台がグリッドに並ぶ最盛期を迎えている。

LMP2クラスは安価なシャシー・市販車用エンジンを採用するプライベーター中心の規定で多数のコンストラクターが参入したが、コストが高騰したため2017年からシャシーは4社、エンジンはギブソン一社のみにに絞られることとなり、そのシャシーも後年は実質オレカ・07のワンメイク状態となった。それでも依然としてプライベーターからの人気は根強かったが、他クラスのエントリー増に伴い2023年シーズン限りでシリーズでのLMP2クラスを廃止し、ル・マンにのみグリッドが用意される[5]

LMGTEプロクラスはフォード(2019年をもってワークス活動を終了[6])・BMW(2019年をもって撤退[7])が参戦を表明し、マニュファクチャラーが5社に増えたことで2017年に世界選手権へと格上げされたものの、前述の通り年々撤退が相次ぎ、ワークスが不在になった事で2022年限りで廃止された[8]

アマチュアクラスのみ残っていたLMGTE規定も2023年で終了し、2024年から世界中のGTカーシリーズで採用されているFIAのGT3マシンに置き換えられる[9]。このクラスもワークスチームではなくカスタマーレーシングとして行われる。

車両規定

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2024年現在は、以下の2+1クラスで争われている。ハイパーカークラスとLMP2クラスの車両はレース専用に設計されたプロトタイプである。

  • ル・マン・ハイパーカー(LMH)クラス: 2021年から導入された最高峰クラス。2023年にLMDh規格が合流した。
  • LMGT3クラス: GT車両であるグループGT3車両が用いられる。
  • LMP2(Le Mans Prototype 2): プライベーター向け。2024年現在はル・マン24時間レースのみエントリーが可能である。

全てのクラスで戦力の不均衡が出ないように、BoP(Balance of Performance、性能調整)の施策をとって性能調整を図っている。なお、LMP2ではオープントップが許可されていたが、安全上の理由で2017年をもって完全に廃止された。

使用する燃料は2018年よりトタルエナジーズの供給するものに統一された。2018年 - 2021年まではアルコール燃料(ガソリンにエタノールを20%配合した「E20」)が採用されたが、2022年からは100%再生可能燃料を謳う「Excellium Racing 100」へ切り替わっている[10]

将来的には水素燃料エンジンを搭載したプロトタイプカーの参戦を認める予定だが、スケジュールは延期が繰り返されており、当初2024年シーズンからを予定していたものの、2024年6月現在は早くても2028年以降に先送りされている[11]

ハイパーカー(Hypercar)

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ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定

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2019年6月にフランス西部自動車クラブ(ACO)が発表したハイパーカーのレギュレーションは以下の通り[2][12]。その半年後のFIAカウンシルで、『ル・マン・ハイパーカー(LMH)』と命名されている。

  • 全長5,000 mm以下、全幅2,000 mm以下、全高1,150 mm以下。
  • エンジン形式・最大排気量は自由。ガソリンエンジンのみ。規則上はロータリーエンジンも可能。
  • 車重は最低1030 kg。BoPの対象。
  • システム出力(エンジン+モーター)は最高680馬力 (500 kW) に制限され、エンジン出力は後輪の駆動にのみ使用される。サルト・サーキットのラップタイムは3分30秒前後になる見込みで、これはハイパーカー導入前のLMP2の予選タイムとほぼ変わらない。BoPの対象。
  • ハイブリッドモーターの搭載は任意。ただしハイブリッドを採用する場合、モーター出力は最高270馬力 (200 kW) に制限される。またモーターは前輪駆動にのみ用いられる(つまりハイブリッド車両は必然的に四輪駆動となる一方で、非ハイブリッド車両は二輪駆動となる)。
  • ハイブリッド駆動は、ピットレーンを除き特定の速度以上でないと使用できない。このため、特に2022年以降はコーナー脱出時の加速にはほとんど利用できない。
    • 2021年まではドライで120 km/h以上、ウェットで140 km/h以上と一律で規定されていた。
    • 2022年からはBoP対象となる「フロントパワー・デプロイメント・スピード」という項目が追加された。マシン・レースごとに数値が変動する可能性がある。BoP導入初戦となる2022年第1戦セブリングトヨタ・GR010 HYBRIDに対して、ドライ・ウェットともに190 km/h以上と規定された[13]。以降はこの190 km/hが事実上の基準となっている。
  • 燃料搭載量は90 L。
  • 人間性を排除したアルゴリズムを採用するBoP (Balance of Performance)により、車種間の性能調整が随時行われる。
  • 市販車として参戦する場合、2年間で20台以上の車両を生産しホモロゲーションを得る必要がある。プロトタイプとして参戦する場合はこの制限を受けない。
  • ゼッケンカラー及び順位識別灯は赤   

ル・マン・デイトナ・h(LMDh)規定

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2020年9月にACOとIMSAが発表した『LMDh』のレギュレーションは以下の通り[3]。2023年から導入。

  • 車重は最低1030 kgでLMHと同じ。BoPの対象。
  • 内燃エンジン出力は最高630 hp。ハイブリッドの場合、これにボッシュ製の50 kW (67 hp) の電気モーターを搭載する。システム出力は680馬力 (500 kW)、モーターの回生能力は最大200 kW。BoPの対象。
  • バッテリーはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングワンメイク。またハイブリッドシステム全体に30万ユーロのプライスキャップが定められる。さらにハイブリッドシステムのソフトウェアは主催者によってロックされる。
  • LMDh車両はダウンフォース:ドラッグの比が4:1と定められる。ホイールベースは全車共通の3150 mm、全長は5100 mm以下、全幅2000 mm以下。
  • シャシーコンストラクターは認可を受けた4社(オレカリジェマルチマティックダラーラ)のみ。ギアボックスはエクストラックが一括して供給する。
  • LMP2ベースのシャシーの関係するコストは最大34万5000ユーロに制限されるが、これにはエクストラックが供給するギアボックスは含まれない。エンジン部分を除くコストは約100万ユーロを想定。
  • ゼッケンカラー及び順位識別灯は、LMHと同じく赤   

ホモロゲーションとEVOジョーカー

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LMH/LMDh車両に共通する規定として「ホモロゲーションサイクル」があり、WECに参戦するハイパーカークラスの車両については、参戦開始後一定の期間(原則として5年間)新規開発が原則として禁止となる[14][15]。ただしレギュレーション改定に伴う変更は含まれないほか、FIA/ACOの許可を得ることで、最大5つの「EVOジョーカー」を使用して車両の変更を行うことができる[15]。なお2024年6月に、現行のホモロゲーションサイクルを2029年シーズンまで延長することが発表され、それに伴い2028/2029シーズンについては各メーカーに「EVOジョーカー」が2つずつ追加される[11]

「ル・マン」プロトタイプ(LMP)

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  • 全長4750 mm(リアウィング含む)以下、全幅は1900 mm以下。
  • 最低車重950kg[16]
  • 2017年より、LMP2カーのエンジンは、ギブソンのワンメイク(4.2 L V8 NAエンジン)となる[17][18]
  • LMP2マニュファクチャラーも同年より4社に限定され、フランスリジェ・オートモーティブオレカイタリアダラーラといったヨーロッパ系の3社に、アメリカライリー・テクノロジーズカナダマルチマティック社による北米系の合弁プロジェクトを加えた4大マニュファクチャラー体制となる[19]
  • ハイパーカークラスのラップタイムがLMP1時代より低下することに合わせて、450 kW (約611 hp)→400 kW (約543 hp)→392 kW (約533 hp)→382 kW (約520 hp)と段階的に合わせ出力が削減された。
    • また、ダウンフォースを削減する目的で、ル・マン用のローダウンフォース仕様のエアロキットの使用の義務化[16]、フロントのダイブ・プレーンの削除、(オレカ・07の規定タンクサイズよりも10 L少ない)65 Lの燃料タンク容量、ディフューザーの50 mm短縮に加え、リアウイングのフラップに10 mmのガーニーフラップを追加し「空力バランスを補正」などの変更も段階的に加えられている[20][21]
  • 4輪駆動は禁止。
  • タイヤの最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
  • ゼッケンカラー及び順位識別灯は青   

2021、22年にはブロンズドライバーを擁するチームとそのクルー向けに「LMP2・プロ/アマトロフィー」が設立された[22]

このLMP2レギュレーションも、ハイパーカー規定同様にホモロゲーションサイクルの終了時期の延期が繰り返されており、2024年6月現在は「2027年末」まで現行レギュレーションが有効とされている[23]

いわゆるグループGT3規定に該当する車両。2024年よりカテゴリーが新設された。エントリーは「1メーカーあたり2台」を原則とし、基本的にエントラントはメーカー側が指名する。また、ハイパーカークラスにエントリーしている自動車メーカーの車両が優先される仕組みとなっており、それ以外のメーカーについてはFIA/ACOにおいて選考が行われる。

実態としては、FIA GT3規定に加えWEC独自の規定が追加されている。特にBoPに基づく性能調整のために装着が義務化されているトルクセンサーについては、ユニット価格が高価であり車両1台につき数千万円もの追加出費が必要となる。ワークスの多くからはその必要性が認められているものの、一方で一部のエントラントからは「プライベーターの参戦の障壁になる」と批判されている[24]

「ル・マン」耐久グランドツーリングカー(LMGTE)

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市販スポーツカーベースの競技車両。2010年までのLMGT1LMGT2を2011年より1本化した。車両規格はLMGT2と同一だが、プロドライバーを対象としたLMGTE Proと、アマチュアドライバーを中心とするLMGTE Amの2クラスに分けられる。LMGTE Amのチームは1年以上の年式落ち車両を使用する。ヘッドライトは白(2018年より。2017年までは黄色)。LMGTE Proは2022年、LMGTE Amは2023年をもってそれぞれ終了した。

バランスオブパフォーマンス(BoP)により車両重量、燃料タンク容量、リストリクター径、ウィングの設置高さ、ガーニーフラップの有無などを変化させることで、車両間の均衡を保つようになっている。FIAACOの裁量に不満が多かったため、2016年から性能調整決定から人間性を排したアルゴリズムを用いている(計算式などは非公表)[25]

ベース車両となる市販車は2シーターあるいは2×2シーターのクーペで、大規模メーカーの場合は連続する12ヶ月間で200台、小規模メーカーは25台の生産が必要。しかし、SRT・バイパー・GTS-R(エンジン8,000 cc)のように基本レギュレーションから外れていても、特別調整を受ける事で参戦が認められることもある。

  • 車両最低重量1,245 kg
  • エンジン最大排気量は自然吸気ガソリンエンジンでは5,500 cc以下、過給式ガソリンエンジンでは4,000 cc以下。
  • 4輪駆動禁止。
  • フルATセミATギアボックス使用禁止。
  • アクティブサスペンション禁止。
  • カーボンディスクブレーキ禁止。
  • 燃料タンクの最大容量は90リットル。
  • タイヤの最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
  • ゼッケンカラー及び順位識別灯はLMGTE Proが緑   、LMGTE Amが橙   

競技規定

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開催されるレースは基本6時間以上の耐久レースとする。

ドライバーの格付け

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出場するドライバーはWEC以外も含めたレースでの経験や実績に基づきFIAにより「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」という4段階のステータスに分類される[26]。また、各カテゴリーにはドライバーのステータスに応じて以下の参戦条件が設定される。

  • 最下級であるブロンズのドライバーは、ハイパーカーに出場できない。
  • LMP2のマシンでは、ドライバー編成(2名ないし3名)に最低1名はシルバーもしくはブロンズのドライバーを入れる。
  • LMGT3のマシンでは、ドライバー編成(2名ないし3名)にブロンズとシルバーのドライバーを最低1名ずつ起用する[27]

チャンピオンシップ

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WECでは以下のチャンピオンシップが設定される。(2024年時点[28]

  • ドライバーズチャンピオンシップ、またはドライバーズトロフィー
    • 対象 - 各クラスの参戦ドライバー(ハイパーカークラスは世界選手権)
  • マニュファクチャラーズチャンピオンシップ(世界選手権)
    • 「ル・マン」プロトタイプ / LMH / ハイパーカー部門 - LMP、LMH、LMDhを開発する自動車メーカー(2012年 - 2017年、2022年 - )。最大2台の車両をエントリー可能。
  • クラスチャンピオンシップ
    • FIA ワールドカップ・ハイパーカーチーム - ハイパーカークラスで2台を超えてエントリーしたメーカーのカスタマーチーム。2024年現在はハーツ・チーム・ジョタの2台とプロトン・コンペティション(前述の3台はポルシェ)、AFコルセ(フェラーリ)の計4台が対象となる。
    • LMGT3トロフィー - LMGT3クラスに参戦するチーム

以前存在したチャンピオンシップ

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  • LMP1、LMH・チームチャンピオンシップ - LMP1、LMHクラスで参戦するチーム(2018年 - 2021年)[29]
  • LMP1・プライベータートロフィー - LMP1クラスのプライベーターチーム(2017年をもって廃止)[30]
  • LMGTE Proトロフィー - LMGTE Proクラスで参戦するチーム(2017年をもって廃止)[30]
  • 2014年シーズンに、LMP1カテゴリーはハイブリッドカーを対象とするLMP1-Hクラスと非ハイブリッドカーのLMP1-Lクラスに分割されたが[31]、2015年シーズンに選手権としてのLMP1カテゴリーは単独のLMP1クラスに統合され、わずか1年でLMP1カテゴリーの分割状態は終了した。ただし、ハイブリッドカーと非ハイブリッドカーに分けて車両規定を別々に規制する制度は残った。旧LMP1-Hクラスは「LMP1 Hybrid」に、旧LMP1-Lクラスは「LMP1 non Hybrid」に改称されて、「LMP1 Hybrid」車両に対してはERSの使用を認める替わりに車両最低車重が「LMP1 non Hybrid」車両より重く設定される等の同一LMP1カテゴリーで別個の規定が課せられる[32]。なお、非ハイブリッドカーのLMP1プライベーターに関しては、本来のLMP1カテゴリーの選手権と別のLMP1プライベーター・トロフィが懸けられていた[33][34]
  • 「ル・マン」耐久グランドツーリングカー部門 - LMGTEを開発する自動車メーカー(2017年から世界選手権に昇格)[35]
  • LMP2 Pro/Amトロフィー - LMP2クラスに参戦するチームで、ブロンズドライバーを起用しているチーム(2022年をもって廃止)
  • LMP2トロフィー - LMP2クラスに参戦するチーム(2023年をもって廃止)
  • LMGTE Amトロフィー - LMGTE Amクラスに参戦するチーム(2023年をもって廃止)

ポイントシステム

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マニュファクチャラーズポイントは、各マニュファクチャラーの最上位のマシンに付与される。2012年のみ全8戦中6戦の有効ポイント制を採用した[36]ル・マン24時間レースを必ず含む)。2021年まで各レース1位から10位のマシンにポイントが与えられ、11位以下で完走したマシンには10位の半分のポイントが与えられたが、2022年から10位以内のマシンのみに与えられることとなった[37]。ただし、ル・マン24時間レースは獲得ポイントが2倍(2018年、2019年は1.5倍)、2019年より追加されたセブリング1000マイルレースは獲得ポイントが1.5倍になる。また2019 - 2020年シーズンより追加された8時間レースと2024年シーズンに組み込まれたカタール1812kmレース(10時間レース)においてもセブリング同様の扱いとなる。

イベント 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 PP
6時間レース 25 18 15 12 10 8 6 4 2 1 1
8時間 / 1000マイル / 10時間レース / 1812km 38 27 23 18 15 12 9 6 3 2 1
ル・マン24時間レース 50 36 30 24 20 16 12 8 4 2 1

歴代チャンピオン

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ドライバーズ マニュファクチャラーズ チームトロフィー
LMP1 LMP1 LMGTE LMP1
プライベーター
LMP2 LMGTE Pro LMGTE Am
2012年   アウディ   フェラーリ   レベリオン・レーシング   スターワークス・モータースポーツ   AFコルセ   ラルブル・コンペティション
2013年   アウディ   フェラーリ[38]   レベリオン・レーシング   オーク・レーシング   AFコルセ   8スター・モータースポーツ
2014年   トヨタ   フェラーリ   レベリオン・レーシング   SMPレーシング   AFコルセ   アストンマーティン・レーシング
2015年   ポルシェ   ポルシェ   レベリオン・レーシング   G-ドライブ・レーシング   ポルシェ-チーム・マンタイ   SMPレーシング
2016年   ポルシェ   フェラーリ   レベリオン・レーシング   シグナテックアルピーヌ   アストンマーティン・レーシング   AFコルセ
2017年   ポルシェ   フェラーリ not held   バイヨン・レベリオン   AFコルセ   アストンマーティン・レーシング
ドライバーズ チーム マニュファクチャラーズ チームトロフィー
LMP1 LMP1 LMGTE LMP2 LMGTE Am
2018年-19年   トヨタ・ガズー・レーシング   ポルシェ   シグナテック・アルピーヌ・マットムート   チーム・プロジェクト1
2019年-20年   トヨタ・ガズー・レーシング   アストンマーティン   ユナイテッド・オートスポーツ   AFコルセ
ドライバーズ チーム マニュファクチャラーズ チームトロフィー
LMH LMH LMGTE LMP2 LMP2 Pro/Am LMGTE Am
2021年   トヨタ・ガズー・レーシング   フェラーリ   チーム・WRT   レーシング・チーム・ネダーランド英語版   AFコルセ
ドライバーズ マニュファクチャラーズ チームトロフィー
LMH LMH LMGTE LMP2 LMP2 Pro/Am LMGTE Am
2022年   トヨタ   フェラーリ   Jotaスポーツ   AFコルセ   TFスポーツ英語版
ドライバーズ マニュファクチャラーズ FIA ワールドカップ チームトロフィー
ハイパーカー ハイパーカー ハイパーカー LMP2 LMGTE Am
2023年   トヨタ   ハーツ・チーム・ジョタ   チーム・WRT   コルベット・レーシング
ドライバーズ マニュファクチャラーズ FIA ワールドカップ チームトロフィー
ハイパーカー ハイパーカー ハイパーカー LMGT3
2024年   ハーツ・チーム・ジョタ   マンタイ・ピュアレクシング

主なシリーズ参戦ドライバー

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LMP1 / LMH / ハイパーカー

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ドライバー 参戦年 主な成績 F1参戦歴
  デビッド・ブラバム 2012 2012年10位 1990, 1994(ブラバムシムテック
  ジャン=クリストフ・ブイヨン 2012 2012年28位 1995(ザウバー
  ジャック・ヴィルヌーヴ 2023 2023年18位 1996-2006(ウィリアムズBARルノー、ザウバー、BMWザウバー
  アレクサンダー・ヴルツ 2012-2015 2012年3位、2013年4位、2014年5位、2015年6位 1997-2000, 2005, 2007(ベネトンマクラーレン、ウィリアムズ)
  マルク・ジェネ 2012-2014 2012年11位、2013年9位、2014年12位 1999-2000, 2003-2004(ミナルディ、ウィリアムズ)
  ステファン・サラザン 2012-2019 2012年15位、2013年3位、2014年5位、2015年6位、2016年3位、2017年17位、2018-19年 14位 1999(ミナルディ)
  ジェンソン・バトン 2018, 2024- 2018-19年15位 2000-2017(ウィリアムズ、ベネトン、ルノー、BAR、ホンダブラウン、マクラーレン)
  ニック・ハイドフェルド 2012-2016 2012年14位、2013年8位、2014年10位、2015年NC、2016年14位 2000-2011(プロスト、ザウバー、ジョーダン、ウィリアムズ、BMWザウバー、ルノー)
  フェルナンド・アロンソ 2018-2019 2018-19年チャンピオン 2001, 2003-2018, 2021-(ミナルディ、ルノー、マクラーレン、フェラーリアルピーヌアストンマーティン
  佐藤琢磨 2012 2012年NC 2002-2008(ジョーダン、BAR、スーパーアグリ
  マーク・ウェバー 2014-2016 2014年9位、2015年チャンピオン、2016年4位 2002-2013(ミナルディ、ジャガー、ウィリアムズ、レッドブル
  アラン・マクニッシュ 2012-2013 2012年2位、2013年チャンピオン 2002(トヨタ
  アンソニー・デビッドソン 2012-2017 2012年NC、2013年3位、2014年チャンピオン、2015年5位、2016年8位、2017年3位 2002, 2005, 2007-2008(ミナルディ、BAR、スーパーアグリ)
  クリスチャン・クリエン 2015 2015年NC 2004-2006, 2010(ジャガー、レッドブル、HRT
  ジャンマリア・ブルーニ 2023 2023年20位 2004(ミナルディ)
  ティアゴ・モンテイロ 2015 2015年NC 2005-2006(ジョーダン、ミッドランド
  ヴィタントニオ・リウッツィ 2015 2015年NC 2005-2007, 2009-2011(レッドブル、トロ・ロッソフォース・インディア、HRT)
  フランク・モンタニー 2012 2012年NC 2006(スーパーアグリ)
  ロバート・クビサ 2024- 2006-2010, 2019, 2021(BMWザウバー、ルノー、ウィリアムズ、アルファロメオ
  中嶋一貴 2012-2021 2012年13位、2013年12位、2014年8位、2015年7位、2016年8位、2017年2位、2018-19年チャンピオン、2019-20年 2位、2021年2位 2007-2009(ウィリアムズ)
  ネルソン・ピケJr. 2016 2016年15位 2008-2009(ルノー)
  セバスチャン・ボーデ 2012, 2024- 2012年NC 2008-2009(トロ・ロッソ)
  セバスチャン・ブエミ 2012- 2012年NC、2013年3位、2014年チャンピオン、2015年5位、2016年8位、2017年2位、2018年-19年チャンピオン、2019-20年2位、2021年2位、2022年チャンピオン、2023年チャンピオン 2009-2011(トロ・ロッソ)
  ロマン・グロージャン 2024- 2009, 2012-2020(ルノー、ロータスハース
  小林可夢偉 2016- 2016年3位、2017年5位、2018-19年2位、2019-20年チャンピオン、2021年チャンピオン、2022年3位、2023年2位 2009-2012, 2014(トヨタ、ザウバー、ケータハム
  ニコ・ヒュルケンベルグ 2015 2015年9位 2010, 2012-2020, 2022-(ウィリアムズ、フォース・インディア、ザウバー、ルノー、レーシング・ポイント、アストンマーティン、ハース)
  ヴィタリー・ペトロフ 2018-2019 2018-19年4位 2010-2012(ルノー、ケータハム)
  カルン・チャンドック 2012 2012年10位 2010-2011(HRT、ロータス
  ブルーノ・セナ 2018-2020 2018-19年7位、2019-20年3位 2010-2012(HRT、ルノー、ウィリアムズ)
  ポール・ディ・レスタ 2022- 2022年10位、2023年8位 2011-2013, 2017(フォース・インディア、ウィリアムズ)
  ルーカス・ディ・グラッシ 2012-2016 2012年22位、2013年9位、2014年4位、2015年4位、2016年2位 2010(ヴァージン
  ジャン=エリック・ベルニュ 2022- 2022年10位、2023年8位 2012-2014(トロ・ロッソ)
  エステバン・グティエレス 2023 2023年NC 2013-2014, 2016(ザウバー、ハース)
  マックス・チルトン 2015 2015年NC 2013-2014(マルシャ
  ダニール・クビアト 2024- 2014-2017, 2019-2020(トロ・ロッソ、レッドブル、アルファタウリ
  アンドレ・ロッテラー 2012-2019, 2023- 2012年チャンピオン、2013年2位、2014年2位、2015年2位、2016年5位、2017年4位、2018-19年5位、2023年6位 2014(ケータハム)
  ウィル・スティーブンス 2023- 2023年9位 2014-2015(ケータハム、マルシャ)
  フェリペ・ナスル 2023 2023年NC 2015-2016(ザウバー)
  ストフェル・バンドーン 2019, 2023- 2018-19年11位、2023年15位 2016-2018(マクラーレン)
  アントニオ・ジョヴィナッツィ 2023- 2023年4位 2017, 2019-2021(ザウバー、アルファロメオ)
  ブレンドン・ハートレイ 2014-2017, 2019- 2014年9位、2015年チャンピオン、2016年4位、2017年チャンピオン、2018-19年18位、2019-20年2位、2021年2位、2022年チャンピオン、2023年チャンピオン 2017-2018(トロ・ロッソ)
  セルゲイ・シロトキン 2019 2018-19年23位 2018(ウィリアムズ)
  ミック・シューマッハ 2024- 2021-2022(ハース)
  ジャック・エイトケン 2023- 2023年NC 2020(ウィリアムズ)
  ニック・デ・フリース 2024- 2022-2023(ウィリアムズ、アルファタウリ)
ドライバー 参戦年 主な成績 F1参戦歴
  ヤン・ラマース 2017-2019 2017年NC、2018-19年 14位 1979-1982, 1992(シャドウATSエンサインセオドールマーチ
  ステファン・ヨハンソン 2012 2012年NC 1980, 1983-1991(シャドウ、スピリットティレルトールマン、フェラーリ、マクラーレン、リジェオニクスAGSフットワーク
  マーティン・ブランドル 2012 2012年NC 1984-1989, 1991-1996(ティレル、ザクスピード、ウィリアムズ、ブラバム、ベネトン、リジェ、マクラーレン、ジョーダン)
  デビッド・ブラバム 2015 2015年NC 1990, 1994(ブラバム、シムテック)
  ルーベンス・バリチェロ 2017 2017年NC 1993-2011(ジョーダン、スチュワート、フェラーリ、ホンダブラウン、ウィリアムズ)
  ミカ・サロ 2014 2014年NC 1994-2000, 2002(ロータス、ティレル、アロウズ、BAR、フェラーリ、ザウバー、トヨタ)
  ジャン=デニ・デレトラズ 2012 2012年NC 1994-1995(ラルースパシフィック
  ヤン・マグヌッセン 2021, 2023 2021年26位、2023年NC 1995, 1997-1998(マクラーレン、スチュワート)
  中野信治 2012-2013, 2016 2012年NC、2013年NC、2016年NC 1997-1998(プロスト、ミナルディ)
  ステファン・サラザン 2012 2012年NC 1999(ミナルディ)
  ファン・パブロ・モントーヤ 2018, 2021 2018-19年NC、2021年11位 2001-2006(ウィリアムズ、マクラーレン)
  アンソニー・デビッドソン 2018-2021 2018-19年5位、2019-20年4位、2021年3位 2002, 2005, 2007-2008(ミナルディ、BAR、スーパーアグリ)
  アントニオ・ピッツォニア 2013, 2016 2013年NC、2016年NC 2003-2005(ジャガー、ウィリアムズ)
  クリスチャン・クリエン 2014 2014年NC 2004-2006, 2010(ジャガー、レッドブル、HRT)
  クリスチャン・アルバース 2012 2012年NC 2005-2007(ミナルディ、ミッドランド、スパイカー
  ヴィタントニオ・リウッツィ 2012-2013 2012年NC、2013年NC 2005-2007, 2009-2011(レッドブル、トロ・ロッソ、フォース・インディア、HRT)
  ロバート・クビサ 2021-2023 2021年NC、2022年5位、2023年チャンピオン 2006-2010, 2019, 2021(BMWザウバー、ルノー、ウィリアムズ、アルファロメオ)
  ネルソン・ピケJr. 2017 2017年12位 2008-2009(ルノー)
  セバスチャン・ボーデ 2022 2022年14位 2008-2009(トロ・ロッソ)
  ヴィタリー・ペトロフ 2016-2017 2016年9位、2017年18位 2010-2012(ルノー、ケータハム)
  カルン・チャンドック 2013-2015 2013年NC、2014年NC、2015年NC 2010-2011(HRT、ロータス)
  ブルーノ・セナ 2016-2017 2016年2位、2017年チャンピオン 2010-2012(HRT、ルノー、ウィリアムズ)
  パストール・マルドナド 2018-2019 2018-19年12位 2011-2015(ウィリアムズ、ロータス)
  ポール・ディ・レスタ 2018-2022 2018-19年NC、2019-20年2位、2021年16位、2022年11位  2011-2013, 2017(フォース・インディア、ウィリアムズ)
  ジャン=エリック・ベルニュ 2017-2018 2017年10位、2018-19年16位 2012-2014(トロ・ロッソ)
  エステバン・グティエレス 2022 2022年15位 2013-2014, 2016(ザウバー、ハース)
  ギド・ヴァン・デル・ガルデ 2016, 2018-2021, 2023 2016年NC、2018-19年7位、2019-20年6位、2021年9位、2023年14位 2013(ケータハム)
  ダニール・クビアト 2023 2023年9位 2014-2017, 2019-2020(トロ・ロッソ、レッドブル、アルファタウリ)
  ケビン・マグヌッセン 2021 2021年NC 2014-2020, 2022-(マクラーレン、ルノー、ハース)
  ウィル・スティーブンス 2016, 2018-2022 2016年7位、2018-19年11位、2019-20年5位、2021年NC、2022年チャンピオン 2014-2015(ケータハム、マルシャ)
  ロベルト・メリ 2016-2017, 2020-2021 2016年NC、2017年NC、2019-20年NC、2021年NC 2015(マルシャ)
  フェリペ・ナスル 2018, 2021-2022 2018-19年NC、2021年NC、2022年10位 2015-2016(ザウバー)
  アレクサンダー・ロッシ 2013 2013年NC 2015(マルシャ)
  ストフェル・バンドーン 2021 2021年2位 2016-2018(マクラーレン)
  アントニオ・ジョヴィナッツィ 2016 2016年34位 2017, 2019-2021(ザウバー、アルファロメオ)
  ブレンドン・ハートレイ 2012-2013 2012年NC、2013年NC 2017- 2018(トロ・ロッソ)
  セルゲイ・シロトキン 2017 2017年NC 2018(ウィリアムズ)
  ピエトロ・フィッティパルディ 2018, 2021-2023 2018-19年NC、2021年NC、2022年NC、2023年6位 2020(ハース)
  ジャック・エイトケン 2022 2022年NC 2020(ウィリアムズ)
  ニック・デ・フリース 2018-2022 2018-19年9位、2019-20年10位、2021年19位、2022年NC 2022-2023(ウィリアムズ、アルファタウリ)
  フランコ・コラピント 2021 2021年NC 2024-(ウィリアムズ)

LMGTE Pro

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ドライバー 参戦年 主な成績 F1参戦歴
  ペドロ・ラミー 2013 2013年11位 1993-1996(ロータス、ミナルディ)
  オリビエ・ベレッタ 2012-2015 2012年NC、2013年NC、2014年NC、2015年NC 1994(ラルース)
  ヤン・マグヌッセン 2012-2019 2012年NC、2013年NC、2014年NC、2015年NC、2016年NC、2017年NC、2018-19年NC 1995, 1997-1998(マクラーレン、スチュワート)
  ジャンカルロ・フィジケラ 2012-2017 2012年チャンピオン、2013年2位、2014年NC、2015年NC、2016年NC、2017年NC 1996-2009(ミナルディ、ベネトン、ジョーダン、ザウバー、ルノー、フォース・インディア、フェラーリ)
  ジャンマリア・ブルーニ 2012-2016, 2018-2022 2012年チャンピオン、2013年チャンピオン、2014年チャンピオン、2015年2位、2016年3位、2018-19年3位、2019-20年7位、2021年3位、2022年4位 2004(ミナルディ)
  セバスチャン・ボーデ 2016, 2018-2019 2016年NC、2018-19年NC、2019-20年NC 2008-2009(トロ・ロッソ)
  小林可夢偉 2013 2013年7位 2009-2012, 2014(トヨタ、ザウバー、ケータハム)
  ブルーノ・セナ 2013-2014 2013年8位、2014年NC 2010-2012(HRT、ルノー、ウィリアムズ)
  アントニオ・ジョヴィナッツィ 2018 2018-19年NC 2017, 2019-2021(ザウバー、アルファロメオ)

LMGTE Am

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ドライバー 参戦年 主な成績 F1参戦歴
  エマーソン・フィッティパルディ 2014 2014年NC 1970-1980(ロータス、マクラーレン、コパスカーフィッティパルディ
  ペドロ・ラミー 2012, 2014-2019 2012年NC、2014年2位、2015年3位、2016年3位、2017年チャンピオン、2018-19年8位 1993-1996(ロータス、ミナルディ)
  オリビエ・ベレッタ 2017-2020 2017年12位、2018-19年9位、2019-20年15位 1994(ラルース)
  ジャンカルロ・フィジケラ 2018-2022 2018-19年4位、2019-20年12位、2021年6位、2022年19位 1996-2009(ミナルディ、ジョーダン、ベネトン、ルノー、フォース・インディア、フェラーリ)
  エンリケ・ベルノルディ 2012 2012年NC 2001-2002(アロウズ)
  ブルーノ・セナ 2013 2013年NC 2010-2012(HRT、ルノー、ウィリアムズ)
  ウィル・スティーブンス 2017 2017年NC 2014-2015(ケータハム、マルシャ)

レースカレンダー

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本節には、直近のシーズンのみ掲載する。

2024年のFIA 世界耐久選手権
ラウンド レース サーキット 開催地 開催日
1 カタール1812kmレース   ルサイル・インターナショナル・サーキット ルサイルカタール 3月2日
2 イモラ6時間レース   イモラ・サーキット イーモライタリア 4月21日
3 スパ・フランコルシャン6時間レース   スパ・フランコルシャン スパベルギー 5月11日
4 ル・マン24時間レース   サルト・サーキット ル・マンフランス 6月15-16日
5 サンパウロ6時間レース   インテルラゴス・サーキット サンパウロブラジル 7月14日
6 ローン・スター・ル・マン   サーキット・オブ・ジ・アメリカズ テキサス州トラヴィス郡アメリカ 9月1日
7 富士6時間レース   富士スピードウェイ 静岡県小山町日本 9月15日
8 バーレーン8時間レース   バーレーン・インターナショナル・サーキット サヒールバーレーン 11月2日

日本開催

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新生・世界耐久選手権(WEC)の1戦として、開催初年度の2012年から日本の富士スピードウェイ富士6時間レースが開催された。富士での世界選手権は2008年のF1日本GP以来4年ぶり、耐久レースの世界選手権としては1988年のWEC-JAPAN以来24年ぶりの開催となった。日本においてもSWC時代の1992年鈴鹿1000km以来20年ぶりの開催となった。

開催初年度は、F1日本GPの1週間後と言う日程、トップカテゴリーのLMP1に参加するワークスがアウディとトヨタのみ、WEC-JAPAN時代のようにメディアグループのバックアップが無いなど不安要素もあったが、両陣営の主力ドライバーが中嶋一貴アンドレ・ロッテラーブノワ・トレルイエなど日本でもおなじみの顔ぶれだったこともあり主催者発表で32,000人の観衆とまずまずの成功を収めた。

予選でポールポジショントヨタ・TS030 HYBRID中嶋一貴が獲得。日本人の世界選手権でのポールポジション獲得は、1987年WEC-JAPANの和田孝夫、1988年同じくWEC-JAPANの岡田秀樹に次いで3人目となった。

決勝では、2位アウディ・R18 e-tron クアトロに11秒の差を付けて優勝した。耐久レースの世界選手権で日本人が優勝するのは、1992年モンツァ小河等以来の事である。

2013年はトヨタも2台体制で挑み、アウディとの対決が大いに期待されたが、決勝日は朝から悪天候でセーフティーカーランでスタート、結局3度の赤旗提示でレースらしいレースが行われないまま16周で成立、優勝は中嶋組のトヨタとなった。中嶋は大会2連覇となった。トヨタはシーズン初勝利となった。

2014年 第5戦として開催された富士6時間レースでは、ポールポジションのトヨタ8号車が1周目こそポルシェ・アウディ勢とトップを奪い合う激しいレースを展開したものの最終コーナーまでにトップを奪い返すと、その後は安定したレースを展開した[39]。レース中ほぼトップを独走し、ポールツーウインを果たした。2位は中嶋一貴がドライブするトヨタ7号車で、優勝した8号車以外では唯一の同一周回車となった。トヨタ・TS040 HYBRIDは3位以下の全車を周回遅れにし、1-2フィニッシュを飾った。ポルシェ20号車が3位表彰台を獲得した。3位・4位にポルシェ、5位・6位にアウディが入っている。

2015年は、予選でポルシェ・919ハイブリッドの18号車が1分22秒763という驚異的なタイムでポールポジションを獲得した[40]。決勝レースは雨中でのレースになった。セーフティカーの先導によりレースが開始され、セーフティカーに従う状態は40分間続いた。1位はポルシェ18号車に順位を譲られたポルシェ17号車が入り、2位は18号車、3位と4位にはアウディ勢、続く5位と6位にトヨタ勢の2台が入っている。

レース結果

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脚注

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  1. ^ FIA/ACO, FIA World Endurance Championship, 2020 Le Mans Prototype Hypercar Technical Regulations, Paris: Fédération Internationale de l'Automobile, 2019-12-04, p. 1
  2. ^ a b WEC:2020/21年の新車両規定は”自由度”高し。さまざまタイプのハイパーカーをBoPで管理へ”. as-web. 2019年6月14日閲覧。
  3. ^ a b IMSA&WEC:“LMDh”規則の詳細発表。ハイブリッドシステム供給メーカーも明らかに - オートスポーツ・2020年9月19日
  4. ^ ル・マン・ハイパーカーとLMDhの“コンバージェンス”詳細が発表。4つの技術エリアで性能均衡を図る”. autosport web. 2021年7月10日閲覧。
  5. ^ LMP2クラスの廃止が正式決定。2024年のWECはハイパーカーとLMGT3の2クラスで構成”. autosport web. 2023年6月9日閲覧。
  6. ^ フォード、IMSA&WECでのGTワークス活動を終了。今後はカスタマーチームのサポートを実施”. auto sport web (2019年4月19日). 2019年8月10日閲覧。
  7. ^ BMW、6月のル・マン24時間を最後にWECでのワークス活動終了を発表。IMSAには継続参戦”. auto sport web (2019年5月22日). 2019年8月10日閲覧。
  8. ^ LMGTEプロは2022年での終了が決定。2024年以降のWEC/ル・マンはGT3プロアマを新設へ | ル・マン/WEC | autosport web”. AUTO SPORT web (2022年6月10日). 2023年9月22日閲覧。
  9. ^ GTE規定は2023年で終了。GT3ベースの新カテゴリーが2024年ル・マン/WECに誕生へ”. autosport web. 2021年8月20日閲覧。
  10. ^ プジョー9X8のフロントバルクヘッド&リヤから覗くプルロッド【WEC富士テクニカルウォッチ2】 - オートスポーツ・2022年9月10日
  11. ^ a b ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期 - オートスポーツ・2024年6月14日
  12. ^ WEC:ル・マン・ハイパーカーの出力が約115馬力削減。LMDhとの調整図る”. autosport web. 2020年5月12日閲覧。
  13. ^ トヨタGR010ハイブリッドに新たな“足枷”。BoP変更でモーター使用は『190km/h以上』に/WEC第1戦セブリング”. autosport web. 2022年3月9日閲覧。
  14. ^ LE MANS HYPERCAR EXPLAINED - FIA・2021年2月5日
  15. ^ a b 2023年WEC技術規則_LMハイパーカー_日本語版 - JAF
  16. ^ a b ル・マン・ハイパーカーとのギャップ拡大のため、LMP2に追加のスピード抑制/WEC”. autosport web. 2021年4月2日閲覧。
  17. ^ 17年からのLMP2エンジンはギブソンのワンメイクに”. オートスポーツ (2015年9月15日). 2016年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月22日閲覧。
  18. ^ GK428”. ギブソンテクノロジー. 2021年12月19日閲覧。
  19. ^ 17年からのLMP2マニュファクチャラー4社が決定”. オートスポーツ (2015年7月10日). 2016年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月22日閲覧。
  20. ^ ランボルギーニのLMDh参入発表が保留との噂/新BoP、早速変更の可能性etc.【WECプロローグ・初日Topics】”. autosport web. 2022年3月13日閲覧。
  21. ^ WECからLMP2が消滅か、FIAとACOが2024年廃止の可能性を示唆。新規定は2026年に先送り”. autosport. 2022年12月8日閲覧。
  22. ^ WEC:2021年から予選方式を変更。LMP2ではブロンズ向け「プロ/アマトロフィー」を新設”. autosport web. 2020年12月7日閲覧。
  23. ^ LMP2新レギュレーション、3度目の導入延期。2027年末まで現行規定を維持へ - オートスポーツ・2024年6月15日
  24. ^ GT3に広がるトルクセンサー導入の波。カスタマー主体のカテゴリーではさらなる価格高騰に懸念 - オートスポーツ・2024年3月14日
  25. ^ “WEC:さらなる均一化のため“人間性”を排除。LM-GTEプロの新BoPシステム概要発表”. AUTOSPORT web. (2017年4月5日). http://www.as-web.jp/sports-car/105338?all 2017年11月1日閲覧。 
  26. ^ 鈴鹿10時間前に知っておきたい、FIAドライバーカテゴライズシステム | ル・マン/WEC | autosport web”. AUTO SPORT web (2018年8月16日). 2023年12月20日閲覧。
  27. ^ レクサス、WECとル・マン24時間レースに参戦へ! フランスの強豪ASPとタッグ、RC F GT3の2台体制”. jp.motorsport.com (2023年10月24日). 2023年12月20日閲覧。
  28. ^ ABOUT WEC”. toyotagazooracing.com. 2023年5月1日閲覧。
  29. ^ Dagys, John (15 November 2017). “WEC Set for LMP1 World Teams' Title in 2018/19”. Sportscar365. John Dagys Media. 13 November 2021時点のオリジナルよりアーカイブ8 July 2022閲覧。
  30. ^ a b Goodwin, Graham (19 December 2017). “Key Changes To The 2018 FIA WEC Regulations Outlined”. DailySportsCar. 8 July 2022時点のオリジナルよりアーカイブ8 July 2022閲覧。
  31. ^ Dagys, John (7 October 2013). “FIA Confirms Changes to LMP1 Rules”. Sportscar365. John Dagys Media. 17 April 2021時点のオリジナルよりアーカイブ9 July 2022閲覧。
  32. ^ 2015 Regulations”. FIA 世界耐久選手権. 2015年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月19日閲覧。
  33. ^ Goodwin, Graham (1 March 2014). “FIA WEC Regulation Changes Confirmed”. DailySportsCar. 13 April 2015時点のオリジナルよりアーカイブ9 July 2022閲覧。
  34. ^ Dagys, John (20 December 2014). “2015 FIA WEC Sporting Regulations Released”. Sportscar365. John Dagys Media. 19 June 2021時点のオリジナルよりアーカイブ9 July 2022閲覧。
  35. ^ WEC GTE class upgraded to world championship status”. motorsport.com. 2016 年 12 月 1 日閲覧。
  36. ^ WEC、トヨタを考慮し2012年のポイント制を変更 アーカイブ 2016年3月4日 - ウェイバックマシン (2012年2月16日掲載)
  37. ^ 2022 FIA World Endurance Championship: Sporting Regulations”. 国際自動車連盟. pp. 76 (15 December 2021). 15 March 2022時点のオリジナルよりアーカイブ7 July 2022閲覧。
  38. ^ フェラーリはイタリアを代表する自動車メーカーだが、FIA世界耐久選手権の公式ホームページの記載 アーカイブ 2013年11月22日 - ウェイバックマシン (2013年12月2日閲覧)に則り、国籍をアメリカ合衆国とした。
  39. ^ 【FIA WEC 6 Hours of FUJI】トヨタ、地元の富士スピードウェイで1-2フィニッシュで同レース3連覇を達成”. CAR Watch (2014年10月12日). 2014年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月13日閲覧。
  40. ^ WEC 2015 第6戦 富士6時間レース アウディが肉薄するもポルシェが4連勝を達成”. オートプルーブ. Yahoo (2015年10月15日). 2016年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月28日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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