地質・鉱物天然記念物一覧

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地質・鉱物天然記念物一覧(ちしつ・こうぶつてんねんきねんぶついちらん)は、日本文部科学大臣が指定する地質鉱物天然記念物一覧

2022年3月15日現在、「地質・鉱物」に分類された天然記念物は261件、そのうち特別天然記念物は20件。

指定基準

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文部科学省による天然記念物、特別天然記念物の指定基準は以下の通り[1]

天然記念物 動物植物及び地質鉱物のうち学術上貴重で、わが国の自然を記念するもの
三 地質鉱物
(一)岩石鉱物及び化石の産出状態
(二)地層整合及び不整合
(三)地層の褶曲及び衝上
(四)生物の働きによる地質現象
(五)地震断層など地塊運動に関する現象
(六)洞穴
(七)岩石の組織
(八)温泉並びにその沈澱物
(九)風化及び侵蝕に関する現象
(十)硫気孔及び火山活動によるもの
(十一)の営力による現象
(十二)特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
特別天然記念物
天然記念物のうち世界的に又国家的に価値が特に高いもの

特別天然記念物

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北海道、東北地方
関東地方
中部地方
中国地方
  • 大根島の熔岩隧道〔島根県松江市〕1931年天然記念物指定、1952年特別天然記念物指定、地6・地10。
  • 秋吉台〔山口県美祢市〕1961年天然記念物指定、1964年特別天然記念物指定、地9・地3・地1・地6。
  • 秋芳洞〔山口県美祢市〕1922年天然記念物指定、1952年特別天然記念物指定、地6・地9。
四国地方

天然記念物

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北海道、東北地方

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北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
福島県

関東地方

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栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県

中部地方

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新潟県
富山県
石川県
福井県
山梨県
長野県
岐阜県
静岡県
愛知県

近畿地方

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三重県
滋賀県
京都府
兵庫県
奈良県
和歌山県

中国地方

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鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県

四国地方

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徳島県
香川県
愛媛県
高知県

九州、沖縄地方

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福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県

過去に指定されていた天然記念物

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第二類として指定されていたもの

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戦前の史蹟名勝天然紀念物保存法においては、「第一類(国家的なもの)」と「第二類(地方的なもの)」とに分けて指定することとなっていた[2]。しかし第二類として指定されていた天然記念物のほとんどが、1956年(昭和31年)1月23日に一斉に指定を解除された。解除後に都道府県から天然記念物の指定を受けたものや、その後国から再指定を受けたものも存在する。

なお、山口県の岩屋観音窟は、昭和9年(1934年)に第二類として指定を受けながら、現在まで指定が継続している唯一の事例である[注釈 1]

下記の天然記念物は、1956年1月23日に一斉に指定を解除された。

  • 中頓別鍾乳洞〔北海道枝幸郡中頓別村〕昭和13年指定。現・北海道指定天然記念物
  • 出流原弁天池〔栃木県佐野市〕昭和13年指定。現・栃木県指定天然記念物
  • 神戸岩〔東京都西多摩郡檜原村〕昭和9年指定。現・東京都指定天然記念物
  • 熊野浦の獅子巌〔三重県熊野市〕昭和10年指定。昭和33年再指定(獅子岩)。
  • 雲見の滝〔島根県雲南市〕昭和10年指定。現・島根県指定天然記念物
  • 鑪崎及び松島磁石石〔島根県益田市〕昭和12年指定。現・島根県指定天然記念物

脚注

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注釈

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  1. ^ 同じく山口県内の天然記念物である「山口のセンダン」も指定が継続されたが、昭和40年(1965年)に指定を解除された。

出典

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  1. ^ 昭和二十六年文化財保護委員会告示第二号(国宝及び重要文化財指定基準並びに特別史跡名勝天然記念物及び史跡名勝天然記念物指定基準)”. 文部科学省. 2011年7月12日閲覧。
  2. ^ 平澤毅 (2007-08-31). “名勝庭園の歴史と展望”. 日本庭園学会誌 (日本庭園学会) 17: 111-128. 

参考文献

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  • 『日本の天然記念物』加藤陸奥雄ほか監修、講談社、1995年。ISBN 4-06-180589-4 

関連項目

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外部リンク

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