津別町
津別町(つべつちょう)は、北海道オホーツク総合振興局管内の網走郡にある町である。
つべつちょう 津別町 | |||||
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津別峠展望台(2009年) | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 北海道地方 | ||||
都道府県 | 北海道(オホーツク総合振興局) | ||||
郡 | 網走郡 | ||||
市町村コード | 01544-0 | ||||
法人番号 | 9000020015440 | ||||
面積 |
716.80km2 | ||||
総人口 |
4,017人 [編集] (住民基本台帳人口、2024年9月30日) | ||||
人口密度 | 5.6人/km2 | ||||
隣接自治体 |
北見市、網走郡美幌町、 常呂郡訓子府町 十勝総合振興局:足寄郡足寄町、陸別町 釧路総合振興局:釧路市、川上郡弟子屈町 | ||||
町の木 | エゾマツ | ||||
町の花 | スズラン | ||||
他のシンボル | - | ||||
津別町役場 | |||||
町長 | 佐藤多一 | ||||
所在地 |
〒092-0292 北海道網走郡津別町字幸町41 北緯43度42分23秒 東経144度01分31秒 / 北緯43.70628度 東経144.02531度座標: 北緯43度42分23秒 東経144度01分31秒 / 北緯43.70628度 東経144.02531度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集美幌町南部に隣接。町面積の86%は森林が占める。森林セラピー基地に認定されている。北部は扇状地が広がり、農耕が盛ん。南部は山岳部で森林が広がり、釧路総合振興局管内に通じる津別峠、釧北峠がある。
町名の由来
編集現在の市街付近の地名から[1]。
由来については、一説には現在の市街の北で津別川と網走川が並び合流する様子を表したアイヌ語の「トゥペッ(tu-pet)」(2つの・川)とされているが[1]、1973年(昭和48年)に国鉄北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』など「山の走り根(の下の)川」の意であるとする解釈もされている[2][1]。
気候
編集ケッペンの気候区分によると、津別町は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。降雪量が多く、特別豪雪地帯に指定されている。冬季は内陸の山間部であるため-25℃前後の気温が観測されることが珍しくない。
津別(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 9.5 (49.1) |
15.4 (59.7) |
18.1 (64.6) |
31.1 (88) |
38.0 (100.4) |
36.7 (98.1) |
37.1 (98.8) |
37.7 (99.9) |
32.7 (90.9) |
29.6 (85.3) |
20.8 (69.4) |
15.3 (59.5) |
38.0 (100.4) |
平均最高気温 °C (°F) | −2.3 (27.9) |
−1.5 (29.3) |
3.2 (37.8) |
10.8 (51.4) |
17.5 (63.5) |
21.2 (70.2) |
24.6 (76.3) |
25.4 (77.7) |
21.7 (71.1) |
15.6 (60.1) |
7.8 (46) |
0.5 (32.9) |
12.0 (53.6) |
日平均気温 °C (°F) | −8.5 (16.7) |
−7.9 (17.8) |
−2.3 (27.9) |
4.7 (40.5) |
10.8 (51.4) |
15.0 (59) |
18.8 (65.8) |
19.8 (67.6) |
15.7 (60.3) |
9.1 (48.4) |
2.2 (36) |
−5.4 (22.3) |
6.0 (42.8) |
平均最低気温 °C (°F) | −15.3 (4.5) |
−15.3 (4.5) |
−8.6 (16.5) |
−1.2 (29.8) |
4.6 (40.3) |
9.5 (49.1) |
14.0 (57.2) |
15.2 (59.4) |
10.4 (50.7) |
3.2 (37.8) |
−3.1 (26.4) |
−11.5 (11.3) |
0.1 (32.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −28.0 (−18.4) |
−28.7 (−19.7) |
−21.6 (−6.9) |
−14.4 (6.1) |
−4.1 (24.6) |
−0.7 (30.7) |
4.1 (39.4) |
5.9 (42.6) |
0.6 (33.1) |
−5.8 (21.6) |
−17.0 (1.4) |
−24.0 (−11.2) |
−28.7 (−19.7) |
降水量 mm (inch) | 41.6 (1.638) |
28.5 (1.122) |
33.4 (1.315) |
48.0 (1.89) |
56.3 (2.217) |
65.7 (2.587) |
90.7 (3.571) |
126.7 (4.988) |
122.2 (4.811) |
79.4 (3.126) |
45.2 (1.78) |
49.5 (1.949) |
787.1 (30.988) |
降雪量 cm (inch) | 126 (49.6) |
108 (42.5) |
99 (39) |
22 (8.7) |
2 (0.8) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
15 (5.9) |
107 (42.1) |
480 (189) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 9.6 | 7.4 | 9.3 | 9.3 | 9.8 | 10.2 | 11.4 | 12.2 | 11.4 | 9.2 | 8.0 | 9.4 | 117.2 |
平均月間日照時間 | 124.2 | 134.5 | 164.2 | 164.5 | 173.6 | 160.6 | 157.5 | 152.1 | 150.8 | 160.7 | 137.1 | 130.9 | 1,810.9 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[3] |
歴史
編集- 縄文時代より栄える。装飾や石器が発掘される。
- 江戸時代、松前藩とアイヌ は交易をする。
- 1919年(大正8年)4月1日 - 美幌村(現美幌町)から達媚(たっこぶ)村、活汲(かっくみ)村、飜木禽(ぽんききん)村の3大字が分村、津別村(二級町村)となる。
- 1921年(大正10年)4月1日 - 美幌村(現美幌町)の一部を編入。
- 1937年(昭和12年) - 3大字を廃止、各町名、字名への再編が行われる。
- 達媚村 → 東2~4条、西2~4条、1条通、大通、本町、幸町、旭町、新町、緑町、柏町、最上、美都、上里、達美、高台、豊永、共和、栄、恩根、沼沢、双葉
- 活汲村 → 活汲、岩富、東岡、達美、高台、豊永、柏町
- 飜木禽村 → 共和、恩根、沼沢、双葉、本岐、木樋、二又、大昭、布川、相生、栄
- 1943年(昭和18年)4月1日 - 津別村が一級町村制施行。
- 1946年(昭和21年)9月10日 - 町に昇格、津別町となる。
- 1947年(昭和22年) - 津別事件
- 1953年(昭和28年)5月21日 - 北見営林署の作業員宿舎ががけ崩れにより倒壊。死者16人[4]。
- 1996年(平成8年) - 津別民放テレビ中継局開局(テレビ北海道(TVh)は2014年(平成26年)開局)。
- 2021年(令和3年)5月6日 - 津別町役場新庁舎供用開始[5]。
現状
編集津別町は高齢化が進んでおり、人口も減少傾向が続く。
平成の大合併では、津別町・美幌町・女満別町(現・大空町)・東藻琴村(現・大空町)の4町村で合併する形を美幌町が中心となって目指し、津別町民からの署名も多かった。ところが、この枠組みで法定協議会設置を可決したのは美幌町だけで、そのほかは全て反対している。
津別町・女満別町・東藻琴村が共通していたのは4町村の枠組みに網走市を含めての協議を求めることであった。この枠組みに美幌町が猛反対し枠を組めなかった。これを受けて美幌町との協議をあきらめ、敢えて北見市との協議に参加した。津別町は北見市とのつながりはあるものの住民からの反対により協議から離脱した。
経済
編集産業
編集林業が発達。木材加工業の丸玉木材株式会社本社、津別工場が有る。
立地企業
編集農協
編集- 津別町農業協同組合(JAつべつ)
金融機関
編集郵便局
編集- 津別郵便局(集配局)
- 本岐郵便局
- 北見相生郵便局
- 活汲簡易郵便局
- 津別豊永簡易郵便局
- 上里簡易郵便局
宅配便
編集公共施設
編集- 津別町中央公民館
- 津別町農業者トレーニングセンター
- 津別町町民会館
- 津別町児童館
- 津別町温水プール『すいむ』
- つべつ木材工芸館『キノス』
- 津別町多目的活動センター『さんさん館』
- 津別町民の森自然公園ネイチャーセンター『ノンノの森ネイチャーセンター』
警察
編集- 美幌警察署津別交番
消防
編集- 美幌・津別広域事務組合消防本部 津別消防署
姉妹都市・提携都市
編集国内
編集海外
編集地域
編集人口
編集津別町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 津別町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 津別町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
津別町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
消滅集落
編集2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[6]。
- 津別町 - 字栄
教育
編集- 高等学校
- 中学校
- 津別中学校
- 小学校
- 津別小学校
- 閉校した学校
- 中学校
- 本岐中学校(2001年3月)
- 活汲中学校(2014年3月)
- 小学校
- 恩根小学校(2006年3月)
- 上里小学校(2007年3月)
- 相生小学校(2010年3月)
- 活汲小学校(2015年3月)
- 本岐小学校(2015年3月)
- 中学校
交通
編集空港
編集鉄道
編集町内に鉄道路線はない。最寄り駅は北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線の美幌駅となる。
かつては国鉄相生線が通っていたが、1985年(昭和60年)4月1日に廃止されている。町内には活汲駅、達美仮乗降場、津別駅、高校前仮乗降場、恩根駅、本岐駅、大昭仮乗降場、開拓仮乗降場、布川駅、北見相生駅が設置されていた。このほか木材輸送を主体とした津別森林鉄道が通っていたが1963年(昭和38年)5月に廃止されている。
バス
編集役場併設の町営バスターミナルを中心に運行。
- 北海道北見バス:北見市方面、美幌町方面
- 津別まちバス(旧・津別町営バス):相生方面など町内
- サンライズ号(北海道北見バス、道北バス、阿寒バス) - 北見市・上川町・愛別町・当麻町・旭川市方面、釧路市方面(旧・特急釧北号、サンライズ旭川釧路号)
阿寒バスの一般路線バス(美幌町・女満別空港・網走市方面)は2008年度をもって廃止されている。
道路
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集文化財
編集- 順誓寺本堂(国の登録有形文化財)
レジャー
編集1991年に津別スキー場が開設。道内で最も早いシーズンにオープンするスキー場であり、良質のパウダースノーで人気があった。最盛期の1995年-1996年シーズンには7万5千人の利用客がいたが、交通アクセスに問題があり、さらにスキー人口の減少によって利用客も低迷し、2006年‐2007年シーズンをもって閉鎖された。現在、コース跡地は原状回復のために植林されている。
観光
編集祭り
編集- 津別夏まつり (7月第1土、日曜日開催、川岸公園まつりとも言われる、主なイベントは「津別千人おどり」「川のぼり大会」等)
マスコミ
編集その他
編集- 小惑星(4845) Tsubetsuは津別町に因んで命名された。
出身有名人
編集脚注
編集- ^ a b c 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、212頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、217頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ “津別 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月26日閲覧。
- ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、92頁。ISBN 9784816922749。
- ^ “広報つべつ 2021年5月号”. 津別町. 2024年8月26日閲覧。
- ^ 総務省統計局統計調査部国勢統計課『平成27年国勢調査小地域集計01北海道《年齢(5歳階級),男女別人口,総年齢及び平均年齢(外国人-特掲)-町丁・字等》』(CSV)(レポート)総務省、2017年1月27日 。2017年5月20日閲覧。※条町区分地の一部に0人の地域がある場合でも他の同一区分地で人口がある場合は除いた。