カイル・タッカー

アメリカの野球選手 (1997 - )

カイル・ダニエル・タッカーKyle Daniel Tucker, 1997年1月17日 - )は、 アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身のプロ野球選手外野手)。右投左打。MLBヒューストン・アストロズ所属。

カイル・タッカー
Kyle Tucker
ヒューストン・アストロズ #30
2019年9月21日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州タンパ
生年月日 (1997-01-17) 1997年1月17日(27歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
199 lb =約90.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手(主に右翼手
プロ入り 2015年 MLBドラフト1巡目(全体5位)
初出場 2018年7月7日
年俸 $12,000,000(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2023年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2023

実兄は同じくプロ野球選手のプレストン・タッカー

経歴

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高校卒業後には奨学金を得て兄プレストンと同じようにフロリダ大学へ進学の予定だったが[2]2015年のMLBドラフト1巡目(全体5位)で兄のいるヒューストン・アストロズから指名された[3]。6月15日に契約[4]後、傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・アストロズでプロデビュー。アパラチアンリーグのルーキー級グリーンビル・アストロズ英語版でもプレーし、2球団合計で63試合に出場して打率.246、3本塁打、33打点、18盗塁を記録した。

2016年はA級クァッドシティ・リバーバンディッツ英語版とA+級ランカスター・ジェットホークスでプレーし、2球団合計で117試合に出場して打率.285、9本塁打、69打点、32盗塁を記録した。

2017年にMLB.comが発表したプロスペクトランキングでは27位、アストロズの組織内では2位にランクインした[5][6]。シーズンではA+級ビューズクリーク・アストロズ[7]とAA級コーパスクリスティ・フックスでプレーし、2球団合計で120試合に出場して打率.274、25本塁打、90打点、21盗塁を記録した。また、6月29日には同年のオールスター・フューチャーズゲームのアメリカ合衆国選抜に選出された[8]

2018年はAAA級フレズノ・グリズリーズで開幕を迎えた。7月7日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[9]。メジャーデビューとなった同日のシカゴ・ホワイトソックス戦では「6番・左翼手」として先発出場すると、初安打と初打点を記録した[10]。この年メジャーでは28試合に出場して打率.141、4打点、1盗塁を記録した。

2019年は22試合に出場して打率.269、4本塁打、11打点、5盗塁を記録した。

2021年は初めて規定打席に到達し、シーズン30本塁打を記録した。ポストシーズンではチームがワールドシリーズに進出。アトランタ・ブレーブスとのワールドシリーズではナ・リーグであるブレーブスの本拠地で試合を行う際、普段は指名打者ヨルダン・アルバレスが守備に着いた時には起用されたことがあまりない中堅手で起用され、好守もあった。チームはブレーブスに敗れ、優勝とはならなかった。 オフの11月23日に自身初めてオールMLBチームのセカンドチーム外野手の1人に選出された[11]

2022年は自身初めてオールスターゲームに選出された。最終的に2年連続でシーズン30本塁打を達成し、両リーグで唯一となる30本塁打・25盗塁を記録した[12]フィルデルフィア・フィリーズとの2022年のワールドシリーズで自身初のワールドシリーズ優勝を経験した。オフの11月17日に全米野球記者協会(BBWAA)の投票による最優秀選手賞(MVP)で8位票1、9位票1、10位票3の計8ポイントで15位にランクインした[13]。12月5日には2年連続2度目となるセカンドチームの外野手の1人としてオールMLBチームに選出された[12]

2023年はシーズン開幕前の2月10日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出され[14]、控えの外野手として出場した。 シーズンでは7月4日に怪我で辞退したマイク・トラウトの代替選手として、オールスターゲームに選出された[15]。この年は157試合に出場し、打率.284、29本塁打、打点王となる112打点、30盗塁、80四球、OPS.886などの好成績を記録し、MVP投票ではリーグ5位だった[16]。自身初のシルバースラッガー賞を受賞した。

選手としての特徴

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高校時代から華麗なスウィングを備え、周囲からは畏怖も込めて「テッド・ウィリアムズ」と呼ばれていた。打撃以外も兄プレストンを上回り、将来の3番打者として期待されている[17]

バッティンググラブ英語版を着用せず素手で打撃をする選手の1人[18]であったが、2023年シーズンよりグラブを着用して試合に臨んでいる。

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2018 HOU 28 72 64 10 9 2 1 0 13 4 1 1 0 0 6 0 2 13 1 .141 .236 .203 .439
2019 22 72 67 15 18 6 0 4 36 11 5 0 0 0 4 1 1 20 1 .269 .319 .537 .857
2020 58 228 209 33 56 12 6 9 107 42 8 1 0 1 18 2 0 46 2 .268 .325 .512 .837
2021 140 567 506 83 149 37 3 30 282 92 14 2 0 5 53 5 1 90 10 .294 .359 .557 .917
2022 150 609 544 71 140 28 1 30 260 107 25 4 0 2 59 4 1 95 11 .257 .330 .478 .808
2023 157 674 574 97 163 37 5 29 297 112 30 5 0 10 80 9 3 92 11 .284 .369 .517 .886
MLB:6年 555 2222 1964 309 535 122 16 102 995 368 83 13 0 18 220 21 8 356 36 .272 .345 .507 .852
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン打撃成績

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O
P
S
2019 HOU ALDS 2 5 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 2 0 .000 .200 .000 .200
ALCS 2 4 4 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .250 .250 .250 .500
WS 5 6 4 2 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 0 0 3 0 .250 .500 .250 .750
2020 ALWC 2 8 8 0 3 0 0 0 3 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .375 .375 .375 .750
ALDS 4 18 17 3 7 0 0 0 7 2 0 0 0 0 0 0 0 0 1 .412 .412 .412 .824
ALCS 7 27 24 1 5 0 0 1 8 2 0 0 0 1 2 0 0 7 0 .208 .259 .333 .593
2021 ALDS 4 17 17 5 5 1 0 2 12 7 2 0 0 0 0 0 0 2 0 .294 .294 .706 1.000
ALCS 6 25 23 4 6 1 0 2 13 8 1 0 0 0 2 0 0 7 1 .261 .320 .565 .885
WS 6 24 21 4 6 2 0 0 8 0 2 0 0 0 3 0 0 3 0 .286 .375 .381 .756
2022 ALDS 3 16 15 1 4 0 0 1 7 1 1 0 0 0 1 0 0 7 0 .267 .313 .467 .779
ALCS 4 16 13 1 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 3 0 0 2 1 .154 .313 .154 .466
WS 6 25 21 2 4 1 0 2 11 5 0 0 0 1 3 0 0 5 0 .190 .280 .524 .804
2023 ALDS 4 17 14 2 2 1 0 0 3 1 0 0 0 0 3 0 0 6 0 .143 .294 .214 .508
ALCS 7 31 26 2 4 2 0 0 6 0 0 0 0 0 5 0 0 4 0 .154 .290 .231 .521
出場:5回 62 239 211 27 50 8 0 8 82 28 7 0 0 2 25 0 0 51 3 .237 .315 .389 .704
  • 2023年度シーズン終了時

WBCでの打撃成績

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2023[19] アメリカ合衆国 4 17 15 2 5 1 1 1 11 4 0 0 1 1 0 0 3 0 .333 .353 .733

年度別守備成績

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一塁(1B) 左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)
















































2018 HOU - 20 18 1 2 0 .905 1 0 0 0 0 ---- 3 2 1 0 0 1.000
2019 4 12 1 1 1 .929 11 12 0 0 0 1.000 - 11 20 1 0 0 1.000
2020 - 41 76 1 1 1 .987 - 7 13 1 0 0 1.000
2021 - - 4 8 0 1 0 .889 133 246 6 2 2 .992
2022 - - - 147 287 8 3 1 .990
2023 - - - 153 303 8 3 1 .990
MLB 4 12 1 1 1 .929 72 106 2 3 1 .973 5 8 0 1 0 .889 454 871 25 8 4 .991

タイトル

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表彰

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記録

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MiLB
MLB

背番号

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  • 3(2018年 - 2019年)
  • 30(2020年 - )

代表歴

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脚注

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  1. ^ Kyle Tucker Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年10月2日閲覧。
  2. ^ ALL-USA Watch: Plant’s Kyle Tucker following his brother’s career arc - USA Today High School Sports - USA Today High School Sports”. USA Today High School Sports (2015年5月15日). 2017年7月6日閲覧。
  3. ^ Astros take OF Kyle Tucker with fifth pick of first round”. Ultimate Astros (2015年6月8日). 2017年7月6日閲覧。
  4. ^ Jose de Jesus Ortiz on (2015年6月15日). “Astros sign draftee Kyle Tucker”. Blog.chron.com. 2017年7月6日閲覧。
  5. ^ 2017 MLB Prospects Watch – 100 Prospects. MLB.com. Retrieved on July 6, 2017.
  6. ^ 2017 MLB Prospects Watch – Houston Astros Top 30 Prospects list. MLB.com. Retrieved on July 6, 2017.
  7. ^ 2017年よりアストロズ傘下
  8. ^ Moncada, Rosario highlight loaded Futures Game rosters MLB.com (英語) (2017年6月29日) 2017年8月3日閲覧
  9. ^ Chandler Rome (2018年7月7日). “Astros promote Kyle Tucker; option Jake Marisnick to Triple-A Fresno” (英語). The Houston Chronicle. 2018年7月18日閲覧。
  10. ^ Chicago White Sox at Houston Astros Box Score, July 7, 2018” (英語). Baseball-Reference.com英語版. 2018年5月9日閲覧。
  11. ^ Anthony Castrovince (November 24, 2021). “The '21 All-MLB Team is here. And it's stacked” (英語). MLB.com. November 24, 2021閲覧。
  12. ^ a b Paul Casella (December 5, 2022). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. December 6, 2022閲覧。
  13. ^ Outfielder Aaron Judge adds another MVP Award to Yankees’ collection” (英語). 全米野球記者協会 (November 17, 2022). November 18, 2022閲覧。
  14. ^ USA Baseball Announces 2023 World Baseball Classic Roster” (英語). USAベースボール英語版 (February 10, 2023). June 6, 2023閲覧。
  15. ^ Here are the 2023 All-Star rosters” (英語). MLB.com (July 4, 2023). July 5, 2023閲覧。
  16. ^ 2023 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2023年12月17日閲覧。
  17. ^ 「2017プロスペクト・ランキングTOP100」『隔月刊スラッガー』2017年5月号 日本スポーツ企画出版社 36頁
  18. ^ ワールドシリーズで1試合2発を放ったタッカーは数少ない“素手派”、手袋を外した理由とは?【番記者は見た】”. 中日スポーツ東京中日スポーツ (2022年11月1日). 2023年4月15日閲覧。
  19. ^ 2023 WBC Player Hitting StatsMLB.com 2023年3月25日閲覧
  20. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. November 27, 2021閲覧。

関連項目

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外部リンク

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