緑区 (名古屋市)
緑区(みどりく)は、名古屋市を構成する16区のうちのひとつ[1]。名古屋市の南東部に位置する[1]。
みどりく 緑区 | |
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国 | 日本 |
地方 | 中部地方、東海地方 |
都道府県 | 愛知県 |
市 | 名古屋市 |
市町村コード | 23114-2 |
面積 |
37.91km2 (境界未定部分あり) |
総人口 |
247,665人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) |
人口密度 | 6,533人/km2 |
隣接自治体 隣接行政区 |
名古屋市(南区、天白区) 大府市、東海市、豊明市、日進市、愛知郡東郷町 |
区の木 | カエデ |
区の花 | ミヤコワスレ |
雀 | |
緑区役所 | |
所在地 |
〒458-8585 愛知県名古屋市緑区青山二丁目15番地 北緯35度4分14.9秒 東経136度57分8.4秒 / 北緯35.070806度 東経136.952333度座標: 北緯35度4分14.9秒 東経136度57分8.4秒 / 北緯35.070806度 東経136.952333度 緑区役所(2018年(平成30年)10月) |
外部リンク | 緑区トップページ |
特記事項 |
世帯数:81,652世帯(2016年1月1日) 外国人登録者数:3,398人(2004年10月1日) |
ウィキプロジェクト |
概要
編集- 1963年4月1日、愛知郡鳴海町が名古屋市に編入されたとき新設された区である(1964年12月1日、知多郡有松町・大高町も名古屋市に編入)[2]。
- 2004年8月1日現在の人口推計において中川区を抜き、名古屋市の区の中で最も人口の多い区となった。
伝統工芸の「有松・鳴海絞り」で有名な有松があり[2]、織田信長軍が今川義元を倒したことで知られる1560年の桶狭間の戦いの舞台のひとつが、有松町桶狭間である。鳴海には東海道の鳴海宿があった。大高は伊勢湾岸自動車道(新東名高速道路)・名古屋高速道路・知多半島道路の交わる高速道路の要衝である。昭和40年代(1965年 - 1974年)以降、区の北東部の開発(土地区画整理事業)が進み、これが人口急増の原因となっている。名古屋市で唯一の元額田県の地域を含んでいる[3]。
地理
編集南西部の天白川をはじめとする河川に沿った低地と北東部のゆるやかな丘陵地で形成され、大高緑地公園に代表される公園および緑地が多い[2]。 緑区南部に位置する大高町に氷上山がある。またそこには熱田神宮の元宮である氷上姉子神社がある。昔は氷上ではなく、火上であった。大火事があり、火上から氷上に変更されたという噂がある。 従来から区南部には旧東海道・国道1号線、国道23号線、JR東海道本線、名鉄名古屋本線が通っており、住宅も区の南部に多く、区の北部は里山が多かったが、2011年3月に地下鉄桜通線が区の北部に延伸したのちは、北部も住宅街の発達が著しくなった。
地形
編集山岳
編集- 主な山
河川
編集- 主な河川
湖沼
編集- 主な池
- 大池
- 四郎曽池
- 新海池(にいのみいけ)
- 琵琶ヶ池
地域
編集地名
編集- 区内の町名
人口
編集緑区の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より[4] |
隣接自治体・行政区
編集名古屋市の行政区
他の市町村
歴史
編集近世
編集- 江戸時代
江戸時代、現在の区域はすべて尾張藩の領地であった。 東海道鳴海宿に尾張藩の鳴海代官所があった。鳴海陣屋とも呼ばれた。また家老の志水家が大高に1万石で館を構えていた。
近代
編集- 明治時代
- 1886年(明治19年)東海道本線大高駅開業(名古屋市内最古の駅)
- 1889年(明治22年) 愛知郡鳴海村が愛知郡鳴海町になる。
- 1892年(明治25年) 知多郡有松村が知多郡有松町になる。
- 1893年(明治26年) 知多郡有松町が知多郡共和村大字桶狭間を併合する。
- 1895年(明治28年) 知多郡大高村が知多郡大高町になる。
- 大正時代
近現代
編集- 昭和時代(戦前)
- 1926年(昭和元年)新文化住宅地の鳴海荘造成始まる。
- 1927年(昭和2年)10月17日 愛知郡鳴海町に鳴海球場が開場。
- 1936年(昭和11年)2月9日 鳴海球場にて日本初のプロ野球試合(同年2月5日に発足した日本職業野球連盟に属するチーム同士の対戦)である「東京ジャイアンツ(巨人軍)vs名古屋金鯱軍」が行われる。
- 1942年(昭和17年)名鉄名古屋本線左京山駅開業
- 昭和時代(戦後)
- 1953年(昭和28年)、町村合併促進法が施行され、名古屋市と周辺町村との合併が議論され始める。各町村(愛知郡鳴海町・豊明村・猪高村・天白村・海部郡富田町・南陽町・十四山村・飛島村・西春日井郡山田村・楠村・知多郡有松町)議会や名古屋市議会が合併を次々と承認するが、愛知県の合併阻止活動が活発化しはじめる(県は、農業の衰退や役場職員の失職などが起こるとするビラまで作って配布した)[5]。鳴海町は議会が合併推進であったが、反対運動がエスカレートし、賛成派議員の拉致や賛成派住民に対する傷害事件も発生[5]、更には反対派による町長のリコール運動も起こった。有松町では一部に反論があったものの議会が合併を承認した。一方、大高町は名古屋市と愛知県の対立や鳴海町の傷害事件を踏まえ、合併賛成から一転見送りになる。こうした中、鳴海町は合併を県に申請するも県議会はこれを否決した。名鉄名古屋本線中京競馬場前駅開業。
- 1955年(昭和30年)鳴海町・有松町の両議会が、内閣総理大臣へ審査請求提出(これに名古屋市や富田町・南陽町・十四山村・飛島村・山田村・楠村も付随)。しかし、両町編入を否定する内閣総理大臣裁定が出されるに至り、1度目の合併構想は頓挫した。
- 1959年(昭和34年)大規模住宅団地の鳴海団地竣工
- 1963年(昭和38年)4月1日 合併に向けての3度目の動きが高まり、先行して愛知郡鳴海町が名古屋市に編入され、14番目の区として緑区となる。旧鳴海町役場がそのまま緑区役所となる。区名候補には他に「愛知区」「緑丘区」などがあった。
- 1964年(昭和39年)12月1日 一部に合併反対の動きが残っていた知多郡有松町および大高町が名古屋市緑区に編入される。両町の旧役場はそれぞれ区役所の有松支所・大高支所となる。
- 1965年(昭和40年)4月29日 知多郡上野町大字名和の一部分を編入。
- 1974年(昭和49年)1月21日 区役所が現在地に移転。同時に有松・大高の両支所が廃止される。2007年(平成19年)現在、旧区役所は緑生涯学習センター、旧有松支所は有松・鳴海絞会館、旧大高支所は江明公園となっており、いずれにもそこに(合併前の)役場が存在したことを示す碑が建てられている。
- 1984年(昭和59年)有松町の旧東海道沿いの町並みが名古屋市の「有松町並み保存地区」に指定される。
現代
編集- 平成時代
政治
編集行政
編集役所
編集- 区役所
- 緑区役所
- 緑区役所徳重支所
- 行政機関
- 名古屋市緑生涯学習センター
- 緑保健センター
- ユメリア徳重
出先機関・施設
編集施設
編集警察
編集- 警察署
- 交番
- 桃山交番(桃山三丁目)
- 徳重交番(亀が洞一丁目)
- 平手交番(大清水三丁目)
- 東陵交番(鳴海町字細根)
- 有松交番(有松)
- 大高交番(大高町字下熊瀬)
- 桶狭間交番(桶狭間森前)
- 鳴海交番(鳴海町字本町)
- 鳴子交番(鳴子町一丁目)
- 滝ノ水交番(滝ノ水四丁目)
- 南大高交番(南大高四丁目)
- 2015年(平成27年)2月、住民の設置要望に応じて、大高交番より独立新設された。敷地面積は189平方メートル、間口9メートル、奥行き21メートル、鉄筋2階建ての建物。
- 徳重駅前交番(元徳重一丁目)
消防
編集- 消防署
- 出張所
- 大高(大高町字下塩田)
- 徳重(熊の前一丁目)
- 鳴海(鳴海町字乙子山)
- 有松(有松町大字桶狭間字生山)
医療・福祉
編集- 主な病院
郵便局
編集- 主な郵便局
文化施設
編集- 図書館
- 劇場
- 名古屋市緑文化小劇場
運動施設
編集経済
編集第三次産業
編集商業
編集主な繁華街
主な商業施設
- アオキスーパー大高店、鳴子店、鳴海店
- アピタ鳴海店、緑店
- アミカ緑浦里店
- 有松ジャンボリー(フィール、ヤマダデンキ、ニトリ、スポーツデポ、ゴルフ5など)
- イオンタウン有松(マックスバリュと55の専門店)
- イオンモール大高(イオンと210の専門店)
- EQVo!もも山店
- ウオダイプラス
- カインズホーム名古屋大高インター店
- カネスエ徳重店
- コープあいち大高インター店
- コジマ×ビックカメラ鳴海店
- コノミヤ神の倉店、滝ノ水店、鳴子店
- ジャンボエンチョー鳴海店
- 旬楽膳滝ノ水店
- 西友鳴海店
- タチヤ緑神沢店
- DCM鳴海店、桶狭間店(旧ユーホーム店舗)
- ドン・キホーテ緑店
- なるぱーく(バロー、ジョーシンなど)
- バロー滝ノ水店、鳴海店
- ヒルズウォーク徳重ガーデンズ
- フィールなるみ店
- フェルナ相原郷店、姥子山店、森の里店
- 平和堂グリーンプラザ店
- ピアゴ清水山店
- マックスバリュ有松駅前店、左京山店、鳴子店
- ヤマダデンキテックランドNew野並店
- ヤマナカ白土フランテ館、滝ノ水店
- ヤマダイうばこ店、鳴海店、Verde鳴海駅店
本社を置く企業
編集上場企業
情報・生活
編集ライフライン
編集電力
編集- 中部電力パワーグリッド緑営業所
- 中部電力技術研究所
ガス
編集上下水道
編集電信
編集交通
編集鉄道
編集鉄道路線
編集東海旅客鉄道(JR東海)
名古屋鉄道(名鉄)
※区の西部(鳴海町)に 名鉄常滑線が通っているが、駅はない(天白川橋梁上を、数十mのみ通る)。また、東海道本線に並行して東海道新幹線が通っているが、駅はない。区の南端に当たる有松町には大府市にある共和駅が最寄りとなる地域もある。
地下鉄
編集名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)
区の中心駅は鳴海駅と徳重駅であるが、利用者は分散している。区役所への最寄駅は左京山駅となる。また、上記に掲げた区内所在の駅の他に、区境から徒歩圏内の駅として地下鉄野並駅と地下鉄鳴子北駅(いずれも天白区所在)がある。
バス
編集路線バス
編集- 名古屋市営バス - 徳重駅・鳴子北駅(天白区)・有松駅を拠点に区内のほぼ全域を運行。
- 名鉄バス - 鳴海駅・徳重駅を拠点に一部地区を運行[注釈 1]。豊明市と藤田医科大学病院を行き来するバスも一旦市域を通過してから病院へ出入りする。
営業所
編集交通広場
編集道路
編集高速道路
編集- 中日本高速道路(NEXCO中日本)
国道
編集県道
編集- 主要地方道
- 一般県道
幹線道路の道路通称名
編集- <南北の道路>
- <東西の道路>
教育
編集専修学校
編集私立
高等学校
編集県立
市立
中学校
編集市立
小学校
編集市立
- 名古屋市立鳴海小学校
- 名古屋市立平子小学校
- 名古屋市立鳴海東部小学校
- 名古屋市立東丘小学校
- 名古屋市立鳴子小学校
- 名古屋市立有松小学校
- 名古屋市立大高小学校
- 名古屋市立緑小学校
- 名古屋市立片平小学校
- 名古屋市立戸笠小学校
- 名古屋市立太子小学校
- 名古屋市立旭出小学校
- 名古屋市立浦里小学校
- 名古屋市立黒石小学校
- 名古屋市立神の倉小学校
- 名古屋市立長根台小学校
- 名古屋市立桶狭間小学校
- 名古屋市立相原小学校
- 名古屋市立桃山小学校
- 名古屋市立南陵小学校
- 名古屋市立大高北小学校
- 名古屋市立大高南小学校
- 名古屋市立徳重小学校
- 名古屋市立滝ノ水小学校
- 名古屋市立大清水小学校
- 名古屋市立常安小学校
- 名古屋市立小坂小学校
- 名古屋市立熊の前小学校
自動車学校
編集観光
編集名所・旧跡
編集主な城郭
-
大高城本丸跡
主な寺院
- 鳴海地区
- 大高地区
-
長福寺
-
春江院
-
安昌寺(2014年2月13日撮影)
-
明忠院
-
長寿寺
主な神社
- 鳴海地区
- 大高地区
- 氷上姉子神社
- 津島社
- 八幡社
- 高蔵坊稲荷
- 橘神社
- 若宮稲荷
-
成海神社
-
鳴海八幡宮
-
氷上姉子神社
観光スポット
編集主な公園
-
有松町並み保存地区
-
大高緑地
文化施設
温泉
ゴルフ場
- 鳴海カントリークラブ
その他
- 芭蕉供養塔
文化・名物
編集祭事・催事
編集主な祭事
- 成海神社例大祭
- 鳴海八幡宮例大祭
- 有松天満社例大祭(春季・秋季)
主な催事
- 有松絞りまつり
- 桶狭間古戦場まつり・万燈会
- 夏まつり in ヒルズウォーク徳重ガーデンズ
- 緑区区民まつり
- サムライ・ニンジャフェスティバル
- FREEDOM NAGOYA
名産・特産
編集出身関連著名人
編集- きんさんぎんさん(長寿双子姉妹、旧鳴海村出身)
- 武山真吾(プロ野球選手)
- 木下達生(プロ野球選手)
- 山内敬太(プロ野球選手)
- 大島洋平(プロ野球選手)
- 伊藤史隆(アナウンサー)
- 常田真太郎(ミュージシャン、スキマスイッチ)- 神沢中学校卒
- 河本準一(お笑い芸人、次長課長)- 生まれてから10年間桶狭間在住。但し本人は岡山県を出身地としている。
- 佐藤仁美(女優)
- 奥ゆり(モデル、タレント)
- 林一嘉(映画監督、『ローン・チャレンジャー』『岸部町奇談』等)
- 藤田麻衣子 (シンガーソングライター)
- 今村彩子(映画監督)
- 松元恵美(ミュージカル俳優)
- 伊藤一(第5 - 10代一宮市長、旧鳴海町出身)
- 本郷谷健次 (第21-24代千葉県松戸市長、旧鳴海町出身)
- 緒川修治(PDエアロスペース創業者・代表取締役)
- 兼元謙任(OKWave創業者・代表取締役社長)
- 桂三実(上方噺家)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “名古屋市:区のプロフィール(観光・イベント情報)”. www.city.nagoya.jp. 2020年7月30日閲覧。
- ^ a b c “名古屋市:緑区の誕生から現在まで(緑区)”. www.city.nagoya.jp. 2020年7月30日閲覧。
- ^ sagyoyo (2020年11月26日). “【保存版】愛知県名古屋市で一番住みやすい街は?~緑区・天白区編~ - 中山不動産株式会社MAGAZINE”. 名古屋の収益不動産情報を発信中 ~中山不動産株式会社MAGAZINE~. 2024年4月13日閲覧。
- ^ 「毎月1日現在の世帯数と人口(全市・区別)」
- ^ a b “第22回国会 衆議院 地方行政委員会 第4号 昭和30年3月31日 | テキスト表示 | 国会会議録検索システム シンプル表示”. kokkai.ndl.go.jp. 2023年12月30日閲覧。
- ^ 平成28年7月25日文部科学省告示第104号