江戸川乱歩の美女シリーズ

日本のテレビドラマ

江戸川乱歩の美女シリーズ』(えどがわらんぽのびじょシリーズ)は、1977年から1994年までテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で17年間放送されたテレビドラマシリーズ。

江戸川乱歩の美女シリーズ
ジャンル テレビドラマ
原作 江戸川乱歩
出演者 明智小五郎 役
天知茂
北大路欣也
西郷輝彦
製作
制作 テレビ朝日
放送
放送国・地域日本の旗 日本
天知茂版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1977年8月20日 - 1985年8月3日
放送時間土曜 21:02 - 22:24(第7話以前)
土曜 21:02 - 22:51(第8話以降)
(但し、特別版として第6話、第20話は各30分、第17話は60分延長)
放送枠土曜ワイド劇場
回数25
北大路欣也版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1986年7月5日 - 1990年4月14日
放送時間土曜 21:02 - 22:51
放送枠土曜ワイド劇場
放送分109分
回数6
西郷輝彦版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1992年7月4日 - 1994年1月8日
放送時間土曜 21:02 - 22:51
放送枠土曜ワイド劇場
放送分109分
回数2
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本作は、大人の視聴者をターゲットに据え、江戸川乱歩の作品を現代風にアレンジしたテレビドラマのシリーズである。

本作は名探偵・明智小五郎を主役としているが、原作となる作品の中には、「魅せられた美女」(原作:『十字路』)のように、明智シリーズとは無関係の作品を基にしている場合もある[1]

本作では、トップ女優の官能的な演技とヌード[注 1]、中盤でのカーチェイス、物語終盤に死亡したかと思われていた名探偵・明智小五郎が、別人物に成りすまして登場し、犯人の前で変装を解く場面[注 2]、悲劇的なラストシーンが恒例となっている。

天知茂が明智に扮して1977年から死去する1985年まで25作品が制作され、その後、北大路欣也[2]が2代目明智に扮し1986年から1990年まで6作品、西郷輝彦が3代目明智に扮し1992年1994年に2作品が制作されており、作品数は全33作を数える[3]。天知主演25作品と北大路主演の6作品はフィルム撮影のテロップ打ち込み式(第6作はフィルム撮影のVTR編集)[注 3]だが、西郷主演の2作品のうち、1作目がVTR撮影である。

なお、本シリーズ以前に、天知茂1968年の舞台『黒蜥蜴』(黒蜥蜴役・丸山明宏[4]で、北大路欣也1984年の舞台『黒蜥蜴』(黒蜥蜴役・坂東玉三郎[5]で、それぞれ明智小五郎を演じている。

天知茂主演の25作品が「江戸川乱歩シリーズ」としてDVD化されているほか、2009年1月7日には北大路欣也主演、西郷輝彦主演の8作品をまとめたDVDボックスが発売された。

2015年6月24日に「江戸川乱歩の美女シリーズ」のうち天知茂主演の全25作品を収録したBlu-ray BOXが、江戸川乱歩没後50年、天知茂没後30年企画として発売されることが松竹より発表された[6][7](発売元はキングレコード)。

2024年4月7日からBS松竹東急にて「生誕130年 特別企画」として全33作品を毎週日曜日[注 4]に放送。

制作背景

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ベテラン監督・井上梅次が大部分を手がけ、明智にカメラへ向けて語らせる、エンディングクレジットを中断してエピローグを挿入する、登場人物がBGMを指図する、ラストシーンを完全無音のままエンディングタイトルを流し始めるなど、自由奔放な演出を特徴とする。また、音楽は全作品とも鏑木創が担当しているが、有名なテーマ曲は第6作の「妖精の美女」より使用されている[8]

スタッフィング・キャスティング

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製作は松竹だが、初期脚本を担当した宮川一郎をあわせ、監督、明智役、第一作主演女優が新東宝出身者であり、同社末期のモダニズムとキッチュ感が混合したような独自の雰囲気も再現されている。

うち文代役には『ムー』に出演していた天知プロ所属の五十嵐めぐみが起用された[9]。『ムー』の続編『ムー一族』の撮影に当たり、同作の演出を手掛けた久世光彦の指示で髪を短くしたため、その影響でキャラクターの容姿も変化した[9]。五十嵐はBlu-ray版発売記念インタビューの中で、多忙でキャリアも精神的な余裕もなかったため、この当時のことはあまり覚えておらず、番組をリアルタイムで見たこともなかったと振り返っている[9]。のちに当時の映像を見た際、探偵事務所の場面ではきっちりした服を着ていたのに対し、外出する場面では動きやすい服を選んでいたのではないかと五十嵐は話している[9]。スタジオドラマの場合はリハーサルがある分、共演者の演技を参考にしながら調整することができた一方、本作のようなフィルムを用いたテレビ映画ではわずかなテストの後すぐに本番に移行するため、独特の緊張感があったが、井上の丁寧な演出によって、彼の言われるままに演じていたのではないかと五十嵐は振り返っている[9]

五十嵐は事務所の代表である天知に対して最初期は気軽に話しかけられる間柄ではなかったが、共演を重ねるうちに会話ができるような間柄になった[9]。とはいえ、五十嵐は波越警部役の荒井注を交えて3人で話すことが多かったとBlu-ray版発売記念インタビューの中で振り返っている[9]

また、デビュー前の宅麻伸が端役で出ており、最初に天知と共演した際は手が震えたと後年のインタビューの中で振り返っている[10]。また、二度目の出演となった「悪魔のような美女」では、衣装部からバタフライショーツを渡されてショックだったとも話している[10]

ストーリー

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本作のエピソードの中には、明智シリーズとは無関係の作品を映像化したものや、原作から何らかのアレンジが加えられたものもある。

その一つである「魅せられた美女」の場合、原作である『十字路』では倒叙ミステリである都合上探偵役が中盤まで登場しないため、「魅せられた美女」においてはその探偵役に明智を据え、かつ事件と並行して彼らが釣りを楽しむ場面が追加された[1]

また、美女役が犯人である回も多く、主犯格の場合もあれば、周囲の復讐に付き合わされている場合もある [11]

後期のエピソードは一ひねり加えた作品がいくつかあり、うち「妖しい傷あとの美女」(原作:『陰獣』)ではBDSMや明智の恋が描かれた[12]

変装

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第1作『氷柱の美女』の脚本において、シリーズのお約束である、クライマックスで明智が変装を解いて謎ときをする描写はなかった。

脚本の段階では単に明智が犯人の前に現れてなぞ解きに移るだけだったが、それでは面白くないと思った井上は、現場で思いついて演出したのが「犯人が鏡に向って仮面をとると、その鏡の中に脱いだはずの吸血鬼の仮面が映る。びっくりして振向くと、もう一人の吸血鬼がゆっくり仮面をとり、明智探偵の顔が現れる」というシーンだった。この趣向は井上も大いに自信をもち、以降は明智が変装を解いて謎ときをするシーンがシリーズにおける定番として決まって取り入れられるようになった[13]。服装については、片手で全てを脱ぎ捨てて下に着込んでいたものへ替わるらしき描写が多いが、全身タイツの下にしわ一つない背広姿が現れるといったシュールな場面もあり、ほぼリアリティは放棄している。

シリーズの中で定着していった変装を解くパターンは次のような順である。

  • 定番のBGM → 髭 → カツラ → (ここまで別俳優) → 左頬から仮面をはがす(ここは左からの顔面アップ) → 服を取り払う(歌舞伎のような早変わり、全身像) → パリっとしたスーツ姿(BGMクライマックス) → 犯人のトリックの解説

となる。

文代役の五十嵐は、変装を解く場面は衆人環視の中での撮影だったため緊張感があり、一発勝負ゆえに準備も入念に行われたとBlu-ray版発売記念インタビューの中で振り返っている[9]

入浴シーン

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また、井上梅次監督はシリーズ名物の入浴シーンについて以下のように述懐している。

(2時間ドラマを演出する際には)五十五分から1時間05分までの間にはコマーシャルを入れずに、面白いシーンをここにはめるように計算する。(裏番組の)1時間番組では55分ごろにドラマが終わりコマーシャルが始まる。そのドラマを見ていた視聴者は、チャンネルをひねって他局の面白い番組を捜すのだ。2時間番組ではここで集まってくる視聴者を逃さないように、興味しんしんのシーンをぶつける。たとえば浴室の美女に忍び寄る謎の影……といった映像が出てくると、いっきに視聴率が高まってくる。[13]

こうした二時間ドラマにおける時間の変わり目で視聴者をつなぎとめる手段として井上監督は、「ヒッチコックの『サイコ』の浴室惨殺シーンからヒントを得て、必ずヌードを出すことにした。」と語っている[13]

しかし女優のヌードを撮影するに際しては、女優のほとんど全員はそう簡単にヌードを了承することはなく、説得から撮影に至るまで監督は常に多大な苦労と恐怖にさいなまれた。以下は「美女シリーズ」を始めとした映画・テレビドラマにおけるヌードの撮影に関する井上梅次監督の述懐である。

(ヌード・シーンの撮影は)監督が望んでいるという口実でプロデューサーが交渉し、後は監督と女優の直談判に任されてしまうから、監督にとっては大変苦労の多い仕事である。

(中略)

女優は半分肯定し、半分否定しながら現場に臨むのだから、ちょっとしたことで心証を害して、

「いや!……」

と言われればそれで終わりになってしまう。

(中略)

監督は脱がすまでに熱っぽく状況説明をして、なぜこのシーンが必要であるか、ここに賭けた意気込みを女優に感じさせるテクニックが必要である。そして芸術的な雰囲気をさらに高揚させて少しずつ、芝居の中で脱がしてゆくのだ。こうして有名女優が乳房を見せても、スタッフは好奇のまなざしを隠し、無関心をよそおって黙々と仕事を続けなければならない。

「カット!」の声が掛かると、付き人または監督自らその裸体に衣装を着せて、芝居から解放されたときの羞恥心を少なくする配慮も必要である。

どこでゴネられるか、どこで拒否されるか、こんな恐怖におびえながら、ただただ監督は仕事に没入したフリをしてゆく。細かく気を配りながら執拗に脱がしてゆくテクニックは、なかなか新人監督には難しいことであるが、どんなテクニックよりも、監督のそのシーンに賭けた情熱が一番効果があることは確かである。[13]

明智の衣装

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ニヒルで渋い天知でしか着こなせないような柄のスーツやジャケット、コート類は、当時天知プロ所属で7作品に出演している岡部征純によれば、それらは皆、天知の私物だったということである。

捜査中と変装を解いた後、また場面に応じてと一話につき数着使用されるのが通例である。

車両

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ダイハツ工業が『土曜ワイド劇場』のスポンサーだった関係で、ダイハツ・シャルマンが明智の愛車として活躍した(他にマツダルーチェカペラも用いられている)。

美女シリーズ以外の江戸川乱歩作品

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「美女シリーズ」とは別に「土曜ワイド劇場」では江戸川乱歩原作の作品を制作している。

『名探偵・明智小五郎シリーズ』
稲垣吾郎を明智役としたシリーズ。『陰獣』と『三角館の恐怖』を原作として制作し、それぞれ1998年2000年に制作された(変装を解くシーンもあり)。
明智小五郎VS金田一耕助
2005年制作。松岡昌宏が明智役、長瀬智也金田一耕助役を演じた、ドラマオリジナルの作品。明智は探偵ではなくプロファイリング専門家の大学教授という設定で、変装を解くシーンもない。サブタイトルには、「妖しい傷痕の美女」がつけられていた(天知茂版『陰獣』と酷似している)。

登場人物

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明智小五郎
『D坂の殺人事件』で初登場。当時は書生で間借り人であり、喫茶店でアイスコーヒーを飲むのが楽しみだった。数々の難事件を解決してきた”探偵の中の名探偵”である。探偵小説好きで、四畳半しか無い下宿先の自室は、四方を寝る場所もないほどの本の山に埋められている。愛煙家で、歳はこの時点では二十代と見られていた。乱歩は明智の起用をこの『D坂の殺人事件』一作だけにするつもりでいたが、評判が良かったため、『心理試験』で再登場して以後、乱歩の代表的探偵キャラクターとなった[14]
文代
明智の美人助手。原作では「魔術師」の玉村文代で、明智と結婚する。
小林少年
明智の助手。
波越警部
警視庁刑事部捜査一課の警部。明智の親友。

天知茂版

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キャスト(天知茂版)

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明智探偵事務所(天知茂版)

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警察関係者(天知茂版)

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  • 恒川(警視庁捜査一課 警部補・明智を頼りにしている) - 稲垣昭三(第1作)
  • 田村(警視庁捜査一課 刑事) - 北町嘉朗(第1作・第4作 - 第9作)、宮口二郎(第2作・第3作)
  • 波越(警視庁捜査一課 警部) - 荒井注(第2作 - 第25作)

ゲスト(天知茂版)

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美女役については★で表す。

第1作「氷柱の美女」(1977年)
第2作「浴室の美女」(1978年)
第3作「死刑台の美女」(1978年)
第4作「白い人魚の美女」(1978年)
第5作「黒水仙の美女」(1978年)
第6作「妖精の美女」(1978年)
  • 不二子(大島家の次女・妾腹) - 由美かおる
  • 浦瀬(ロベールの部下) - 森次晃嗣
  • 絹枝(大島家の長女) - 結城美栄子
  • 大島喜三郎(石油王・日本古美術品のコレクター) - 松下達夫
  • 三好(大島家の執事) - 藤村有弘
  • 小雪(大島家の使用人) - 野平ゆき
  • セシル(フランス人女性) - 山本リンダ
  • 千秋(大島美術館 事務長) - 河島裕司
  • 美子(大島家の三女) - 岡麻美
  • キヨ(大島家の家政婦) - 村上記代
  • 刑事 - 鈴木謙一
  • 黄金仮面の部下 - 沖秀一
  • 刑事 - 篠原靖夫
  • 酔っ払いのサラリーマン - 喜田晋平
  • 犬の散歩をする青年 - 託摩繁春
  • パーティの給仕長 - 羽生昭彦
  • ジョルジュ・ポワン(フランス大使館員) - ジェリー伊藤
  • ロベール・サトー(フランス商社日本支社長・絹枝の恋人) - 伊吹吾郎
第7作「宝石の美女」(1979年)
  • 大牟田ルリ子(大牟田敏清の未亡人) - 金沢碧
  • 川村(画家) - 小坂一也
  • 住田洋子(女医) - 奈美悦子
  • 西岡三郎(宝石泥棒) - 睦五郎
  • 豊子(ルリ子の妹) - 田島はるか
  • 星(砂浦不動産) - 岡部正純
  • 寒川警部(砂浦警察署) - 山本幸栄
  • 立花刑事(砂浦警察署) - 羽生昭彦
  • 検視官 - 山崎純資
  • 西岡の手下 - 沖秀一
  • ホテルのフロント係 - 託摩繁春
  • ホテルのフロント係 - 工藤和彦
  • 造船所員 - 加藤真琴
  • 釣り人 - 篠原靖夫
  • 里見/大牟田敏清 - 田村高廣
第8作「悪魔のような美女」(1979年)
第9作「赤いさそりの美女」(1979年)
第10作「大時計の美女」(1979年)
  • 児玉丈太郎(時計屋敷の主人) - 横内正
  • 夏代(児玉の妻) - 赤座美代子
  • 黒川(児玉家の顧問弁護士) - 根上淳
  • 股野礼三(医師・元刑務所の医官) - 松橋登
  • 松木アケミ(児玉の元婚約者)/赤井時子(児玉家の元お手伝い) - 内藤杏子
  • 岩淵甚助(児玉家の使用人) - 岡部正純
  • 鉄(児玉の祖母) - 村上記代
  • 刑事 - 加藤真琴
  • 刑事 - 小森英明
  • 軽トラの運転手 - 沖秀一
  • 野末秋子/和田ぎん(鉄の相続人) - 結城しのぶ
第11作「桜の国の美女」(1980年)
  • 白銀花子(弥之助の娘) - 古手川祐子
  • 佐伯清二(ピアニスト・花子の恋人) - 宅麻伸
  • ジェラール・アベ(フランスの警部) - 大月ウルフ
  • 藤井(弥之助の部下) - 柄沢英二
  • 高田レイコ(保険会社調査員) - 中田彩子
  • ガードマン - 沖秀一
  • 運送会社の運転手 - 羽生昭彦
  • 花子の見合い相手 - 鈴木謙一
  • 浅沼由貴(弥之助の秘書) - 田中真理
  • 刑事 - 城戸卓
  • 白銀弥之助(ニュー白銀ビルのオーナー) - 宇佐美淳
  • ロベール・サトー - 伊吹吾郎
第12作「エマニエルの美女」(1980年)
第13作「魅せられた美女」(1980年)
第14作「五重塔の美女」(1981年)
第15作「鏡地獄の美女」(1981年)
第16作「白い乳房の美女」(1981年)
  • 野上愛子(バレリーナ) - 岡田奈々
  • 相沢麗子(バレリーナ) - 白都真理
  • 野上みや子(愛子の姉) - 片桐夕子
  • 岡橋あけみ(モデル・綿貫の恋人) - 北原理絵
  • チンドン屋 - 茶川一郎
  • 白井バレエ団の制作担当者 - 北町嘉郎
  • 野上まつ江(みや子と愛子の母) - 星野晶子
  • 竹田(病院の付添人) - 岡部正純
  • 相沢京介(麗子の父) - 高橋昌也
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 刑事 - 城戸卓
  • トラック運転手 - 喜田晋平
  • 画廊の主人 - 岡本正幸
  • たばこ屋の主人 - 今井健太郎
  • 相沢病院 看護師 - 白石幸子
  • 伊藤ふじ子の母 - 村上記代
  • たばこ屋のおかみさん - 水木涼子
  • 刑事 - 小田草之介
  • 検視官 - 加藤真琴
  • 科捜研所員 - 鈴木謙一
  • 運転手 - 沖秀一
  • 綿貫創人(彫刻家) - 蟹江敬三
  • 白井清一(白井バレエ団の主宰者) - 荻島真一
第17作「天国と地獄の美女」(1982年)
  • 菰田千代子(源三郎の妻) - 叶和貴子[3]
  • 菰田とめ(源三郎と房枝の母) - 原泉
  • 桃太郎(芸者・源三郎の愛人) - 東山明美
  • 角田(菰田家の執事) - 草薙幸二郎
  • 銀行重役 - 北町嘉朗
  • 釘谷信夫(房枝の夫) - 松本朝夫
  • 本橋(菰田家の運転手) - 出光元
  • 釘谷太郎(房枝の長男) - 加瀬慎一
  • 釘谷次郎(房枝の次男) - 相原睦
  • 大野雄三(薔薇密教教祖・英子の愛人) - 小池朝雄
  • 人見英子(広介の妻) - 宮下順子
  • 人見家の家主 - 喜多晋平
  • 菰田家の主治医 - 山本幸栄
  • 議員 - 小田草之介
  • 社長 - 加島潤
  • 救急隊員 - 城戸卓
  • 刑事 - 増田再起
  • 刑事 - 加藤真琴
  • 釘谷房枝(源三郎の妹) - 水野久美
  • 人見広介(美術工芸デザイナー) - 伊東四朗
  • 菰田源三郎(山林王) - 伊東四朗(二役)
第18作「化粧台の美女」(1982年)
  • 一色令子(ヘアドレッサー)/庄司真由美 - 萩尾みどり
  • 山際洋子(女優) - 蜷川有紀
  • 山際恵子(洋子の姉) - 早乙女愛
  • 高橋美奈子(令子の助手)/高橋アキラ - 松原留美子
  • 岸田マキ(ホステス) - 志麻いづみ
  • 中島誠一(大造の秘書) - 堀光昭
  • 吉本(映画プロデューサー) - 北町嘉朗
  • 披露宴の介添人 - 星野晶子
  • 北畑(洋子の相手役) - 松坂雅治
  • 伴(カメラマン) - 吉田豊明
  • 木崎(男優) - 岡部正純
  • 平田(映画宣伝部員) - 小森英明
  • 古山(映画監督) - 加島潤
  • 山田刑事 - 岡本正幸
  • 鈴木刑事 - 城戸卓
  • 泰子(山際家の家政婦) - 村上記代
  • 山際大造(恵子と洋子の父) - 中村竹弥
  • 撮影所の守衛 - 桜川梅八
  • 劇中劇の山際大造 - 渡辺紀行
  • 大内五郎 - 羽生昭彦
  • 検視官 - 鈴木謙一
  • 庄司栄吉 - 加藤真琴
  • 横堀京介(横堀昆虫研究所 所長) - 中尾彬
  • 黒柳肇博士(黒柳医院 院長)/大内友介 - 山本學
第19作「湖底の美女」(1982年)
第20作「天使と悪魔の美女」(1983年)
第21作「白い素肌の美女」(1983年)
第22作「禁断の実の美女」(1984年)
第23作「炎の中の美女」(1984年)
第24作「妖しい傷あとの美女」(1985年)
第25作「黒真珠の美女」(1985年)

スタッフ(天知茂版)

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放送日程(天知茂版)

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  • 第6作「妖精の美女」と第11作「桜の国の美女」は続きもの。
  • 第17作「天国と地獄の美女」と第20作「天使と悪魔の美女」は二部構成。
  • 第19作「湖底の美女」をもって、シリーズ刷新のため、井上梅次監督とレギュラーの五十嵐めぐみ(文代役)・柏原貴(小林少年役)が降板している。
話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1977年08月20日 氷柱の美女 吸血鬼 三ツ矢歌子 宮川一郎 井上梅次 12.6%
2 1978年01月07日 浴室の美女 魔術師 夏樹陽子 20.7%
3 4月08日 死刑台の美女 悪魔の紋章 松原智恵子 宮川一郎
井上梅次
15.6%
4 7月08日 白い人魚の美女 緑衣の鬼 夏純子 宮川一郎 14.5%
5 10月14日 黒水仙の美女 暗黒星 ジュディ・オング 宮川一郎
井上梅次
15.3%
6 12月30日 妖精の美女 黄金仮面 由美かおる 長谷川公之 14.0%
7 1979年01月06日 宝石の美女 白髪鬼 金沢碧 宮川一郎
井上梅次
13.0%
8 4月14日 悪魔のような美女 黒蜥蜴 小川真由美 ジェームス三木 15.4%
9 6月09日 赤いさそりの美女 妖虫 宇津宮雅代 長谷川公之 16.9%
10 11月03日 大時計の美女 幽霊塔 結城しのぶ 23.4%
11 1980年04月12日 桜の国の美女 『黄金仮面II』 古手川祐子 櫻井康裕 15.9%
12 10月04日 エマニエルの美女 化人幻戯 夏樹陽子 ジェームス三木 19.5%
13 11月01日 魅せられた美女 十字路 岡田奈々 成沢昌茂
井上梅次
20.0%
14 1981年01月10日 五重塔の美女 幽鬼の塔 片平なぎさ 櫻井康裕 21.6%
15 4月04日 鏡地獄の美女 影男 金沢碧 吉田剛 19.7%
16 10月03日 白い乳房の美女 地獄の道化師 片桐夕子 宮川一郎 20.1%
17 1982年01月02日 天国と地獄の美女 パノラマ島奇談 叶和貴子 ジェームス三木 16.6%
18 4月03日 化粧台の美女 蜘蛛男 萩尾みどり 宮川一郎 17.6%
19 10月23日 湖底の美女 湖畔亭事件 松原千明 16.0%
20 1983年01月01日 天使と悪魔の美女 白昼夢』(大筋は『猟奇の果て』) 高田美和 篠崎好 村川透 12.6%
21 4月16日 白い素肌の美女 盲獣』(大筋は『一寸法師』) 叶和貴子 長谷和夫 13.3%
22 1984年01月07日 禁断の実の美女 人間椅子 萬田久子 ジェームス三木
山下六合雄
貞永方久 18.9%
23 11月10日 炎の中の美女 三角館の恐怖 早乙女愛 江連卓 村川透 22.4%
24 1985年03月09日 妖しい傷あとの美女 陰獣 佳那晃子 池田雄一 永野靖忠 24.7%
25 8月03日 黒真珠の美女 心理試験 岡江久美子 山下六合雄 貞永方久 26.3%

北大路欣也版

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キャスト(北大路欣也版)

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明智探偵事務所(北大路欣也版)

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警察関係者(北大路欣也版)

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ゲスト(北大路欣也版)

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美女役については★で表す。

第1作「妖しいメロディの美女」(1986年)
  • 小早川涼子(ヴァイオリニスト) - 夏樹陽子
  • 五領田勇(音楽評論家) - 立川光貴
  • 大野舞(真一郎の弟子) - 紀ノ川瞳
  • 俵田真一郎(涼子の師匠) - 有馬昌彦
  • 俵田浩太朗(音楽ディレクター・真一郎の息子)
  • 大道寺義信(綾子の夫・不動産デベロッパー) - 中田博久
  • 村木(涼子の執事兼ボディーガード) - 新海丈夫
  • 大道寺綾子(涼子の学友) - かたせ梨乃
第2作「黒い仮面の美女」(1987年)
  • 青木美也子(女優) - 白都真理
  • 関屋茂(美也子の父・俳優・25年前から行方不明) - 有川博
  • 佐藤辰也(佐藤総業 社長・猛雄の息子) - 時本和也
  • 佐藤猛雄(佐藤総業 会長・元俳優) - 宍戸錠
  • 青木志津子(美也子の母・元女優) - 吉行和子
第3作「赤い乗馬服の美女」(1987年)
  • 結城志摩子(剛三の娘・ピアニスト) - 叶和貴子
  • 山田伸子(剛三の秘書) - 蜷川有紀
  • 琴野ミツオ(黄金収集マニア) - 金田明夫
  • 結城宏行(画家・志摩子の婚約者) - 志垣太郎
  • 土肥原(画廊) - 三沢慎吾
  • 結城恵子(剛三の娘・志麻子の異母妹) - 酒井彰子
  • 結城剛三(日本画家) - 根上淳
第4作「日時計館の美女」(1988年)
第5作「神戸六甲まぼろしの美女」(1989年)
  • 舞谷藤子(フォトグラファー) - 南條玲子
  • 福田弥生(福田の娘) - 大沢逸美
  • 河野千代(舞谷志乃) - 中村雅子
  • 瀬島国男(瀬島の息子) - 田中浩二
  • 武井トモエ(千代の看護婦) - 有田麻里
  • 瀬島寅雄 - 戸浦六宏
  • 福田弥之助 - 根上淳
第6作「妖しい稲妻の美女」(1990年)

スタッフ(北大路欣也版)

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放送日程(北大路欣也版)

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話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1986年07月05日 妖しいメロディの美女 仮面の恐怖王 夏樹陽子 吉田剛 池広一夫 19.9%
2 1987年01月10日 黒い仮面の美女 兇器 白都真理 貞永方久 17.0%
3 8月15日 赤い乗馬服の美女 何者 叶和貴子 篠崎好 17.9%
4 1988年05月14日 日時計館の美女 屋根裏の散歩者 真野響子 吉田剛 村川透 16.4%
5 1989年08月26日 神戸六甲まぼろしの美女 押絵と旅する男 南條玲子 17.9%
6 1990年04月14日 妖しい稲妻の美女 魔術師 佳那晃子 池広一夫 15.8%

西郷輝彦版

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キャスト(西郷輝彦版)

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明智と関係者

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警察関係者(西郷輝彦版)

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ゲスト(西郷輝彦版)

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美女役については★で表す。

第1作「からくり人形の美女」(1992年)
第2作「みだらな喪服の美女」(1994年)

スタッフ(西郷輝彦版)

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放送日程(西郷輝彦版)

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話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1992年07月04日 からくり人形の美女 吸血鬼 美保純 吉田剛 永野靖忠 15.5%
2 1994年01月08日 みだらな喪服の美女 白髪鬼 杉本彩 鷹森立一 13.4%

脚注

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注釈

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  1. ^ 主に入浴シーン。主演級の女優のヌードの多くは吹き替えとされる。
  2. ^ 別俳優との入れ替えによる。ただし第8作「悪魔のような美女」では天知が変装した人物も元から演じていたため二役だった。
  3. ^ 編集方法の違いは、現像所の違いであり、VTR編集以前が東洋現像所(IMAGICA)で、その後は東京現像所である。
  4. ^ 第1作から第5作・第7作は15:30 - 17:00、第6作・第8作から第16作・第18作・第19作・第21作以降は15:00 - 17:00、第20作は8月18日(日曜)12:00 - 14:30、第17作は10月12日(土曜)21:00 - 23:55。
  5. ^ ドラマ中では箱根の刑事から死体の姓名を聞かれた三谷が"道彦"と証言している。
  6. ^ 山本始の妹。
  7. ^ 山本早智子の兄、須藤邦夫は宗形(山本始)と同一人物。
  8. ^ 旧姓キヌガワ、文代は女子大のテニス部の後輩。
  9. ^ 石川 えりこ(いしかわ えりこ、1955年 - )はフリーイラストレーター、とは別人。
  10. ^ 出演当時テレビ朝日アナウンサー。
  11. ^ a b 田村と北見佳子は兄妹だが、共通の名字は不明。

出典

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  1. ^ a b 教えて!ベストエピソード!魅せられた美女 江戸川乱歩の「十字路」 - 馬飼野元宏,『江戸川乱歩の美女シリーズ』Blu-ray公式サイト,2024年6月3日閲覧、2017年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ
  2. ^ “北大路欣也の振り幅の大きさ 魔王、犬役、かつて変装メイク”. NEWSポストセブン. (2015年9月23日). https://www.news-postseven.com/archives/20150923_352486.html?DETAIL 2016年4月24日閲覧。 
  3. ^ a b c d 懐かしい!「江戸川乱歩の美女シリーズ」妖艶な美女の場面写真一挙公開”. 映画.com (2015年5月15日). 2016年4月24日閲覧。
  4. ^ 藤田洋「演劇年表」『藝能』10(5)(111)、芸能発行所、1968年5月、53-54頁。 
  5. ^ 「ニュース」『テアトロ』第501号、カモミール社、1984年11月、179頁。 
  6. ^ 懐かしの人気ドラマ「江戸川乱歩の美女シリーズ」25作品が初ブルーレイ化!”. 映画.com (2015年2月5日). 2016年4月24日閲覧。
  7. ^ 『江戸川乱歩の美女シリーズ』初のブルーレイBOX化 天知茂出演の全25作品収録”. クランクイン! (2015年3月14日). 2015年10月15日閲覧。
  8. ^ 『江戸川乱歩の美女シリーズ』特集”. ぴあ (2022年4月1日). 2024年6月3日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h インタビュー 五十嵐めぐみ”. 江戸川乱歩の美女シリーズ-KING RECORDS. 2022年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月3日閲覧。
  10. ^ a b 衣装は小さな下着だけ…宅麻伸、“人間の剥製役”演じた過去を振り返る”. テレ朝POST (2018年8月24日). 2024年6月3日閲覧。
  11. ^ 教えて!ベストエピソード!炎の中の美女 江戸川乱歩の「三角館の恐怖」 - 真魚八重子,『江戸川乱歩の美女シリーズ』Blu-ray公式サイト,2024年6月3日閲覧、2017年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ
  12. ^ 教えて!ベストエピソード!妖しい傷あとの美女 江戸川乱歩の「陰獣」 - 加藤義彦,『江戸川乱歩の美女シリーズ』Blu-ray公式サイト,2024年6月3日閲覧、2017年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ
  13. ^ a b c d 『窓の下に裕次郎がいた―映画のコツ、人生のコツ』井上梅次著(文春ネスコ、1987年12月刊)
  14. ^ 『江戸川乱歩推理文庫 二銭銅貨』(講談社)中島河太郎による解説
  15. ^ 「江戸川乱歩の美女シリーズ」文代役・五十嵐めぐみが語る、明智探偵・天知茂さんとの思い出”. 映画.com (2015年6月20日). 2015年6月21日閲覧。
  16. ^ a b c d Powered by FC2ホームページ 江戸川乱歩「悪魔の紋章」より 死刑台の美女から

外部リンク

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