シギ科

チドリ目の分類群、それに属する鳥の総称
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シギ科(シギか、Scolopacidae)はチドリ目に属する模式属ヤマシギ属

シギ科
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
亜目 : チドリ亜目 Charadrii
: シギ科 Scolopacidae
学名
Scolopacidae Rafinesque1815

なお、シギを意味する漢字には「」(漢:イツ、呉:イチ)や「」があるが、鴫という文字は奈良時代日本で形成された国字である[1]

分布

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アフリカ大陸東部、北アメリカ大陸南アメリカ大陸ユーラシア大陸に分布する。

多くの種が夏季に北アメリカ大陸やユーラシア大陸の寒帯や亜寒帯で繁殖する。冬季になると越冬のため南下し、一部の種はアフリカ大陸東部や南アメリカ大陸まで南下する。

日本に旅鳥として春と秋に渡来するものが多く、ヤマシギのように日本に留まるものもある[2]

形態

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尾羽は短い。上面は褐色や灰色の羽毛で覆われ、暗色の斑紋が入り地表では保護色になると考えられている。翼はやや長い。

頸部が長い種が多い。後肢は発達し、多くの種には短い第1趾がある。

生態

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湿原草原などに生息する。越冬地では河口干潟などでも生息する。飛翔力は強く、渡りを行う種が多い。発達した後肢により地表を素早く走行することもできる。

食性は主に動物食で、軟体動物甲殻類昆虫を食べるが植物質を食べる事もある。

繁殖形態は卵生。高緯度地方で繁殖する種は繁殖期が短い傾向にあり、繁殖地に飛来する前や繁殖地に飛来して数日でペアを形成する。主に乾燥した地表や茂みの中に巣を作り、卵を産む。雌雄交代で抱卵する。

人間との関係

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卵も含めて食用とされる事もある。日本で鳥獣保護法により、タシギとヤマシギが狩猟鳥獣に指定されている[3]

開発による生息地の破壊、食用や娯楽としての乱獲、人為的に移入された動物による捕食などにより生息数が減少している種もいる。

日本で見られる種の多数が環境省都道府県レッドリストの指定を受けている[2][4]

分類

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5亜科に16属96種が属する[5]

Numeniinae

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Limosinae

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Arenariinae

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Tringinae

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Scolopacinae

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系統

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次のような系統樹が得られている[5]

Numeniinae

マキバシギ

ダイシャクシギ属

Limosinae

オグロシギ属

Arenariinae

キョウジョシギ属

ツアモツシギ属

オバシギ属

Tringinae

ソリハシシギ

ヒレアシシギ属

イソシギ属

クサシギ属

Scolopacinae

コシギ

オオハシシギ属

ヤマシギ属

Chubbia

ムカシジシギ属

タシギ属

シギ科の主な種の画像

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脚注

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  1. ^ 沖森卓也ほか『図解 日本の文字』三省堂、2011年、52頁
  2. ^ a b ひと目でわかる野鳥 (2010)、68-89頁
  3. ^ 狩猟制度の概要”. 環境省. 2012年4月9日閲覧。
  4. ^ 日本のレッドデータ検索システム(シギ科)”. エンビジョン環境保全事務局. 2014年10月29日閲覧。
  5. ^ a b Scolopacidae: Sandpipers, Snipes”. 2014年10月29日閲覧。

参考文献

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  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年、194-249頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥類II』、平凡社1986年、8-14、156頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、97、195-196頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、99、178-179頁。
  • 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会2007年、136-163頁。
  • 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、83-86頁。
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、225-275頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、52頁。
  • 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年1月。ISBN 978-4415305325 

関連項目

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