Wikipedia:表記ガイド
この文書はウィキペディア日本語版のガイドラインです。多くの利用者が基本的に同意しており、従うことが推奨されますが、方針ではありません。必要に応じて編集することは可能ですが、大きな変更を加える場合は、先にノートページで提案してください。 |
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このページのノートに、このページに関する提案があります。(2024年8月) 提案の要約:「仮名書き」セクションに追加すべきと考える例の提案(協議中) |
この表記ガイドでは、ウィキペディアの記事における表記方法の慣習を説明します。ウィキペディア全体の表記の一貫性を目指し、コンピュータ上で作られる文書であることに配慮しながら、印刷物の慣行に近づける意図があります。記事執筆の際は、できるかぎりこのガイドラインに従うことが推奨されます。
ただし、このガイドラインはすべての記事に絶対に適用しなければならないものではありません。ここに掲載されている表記法と異なる表記を分野ごと、記事ごとに使用する場合、関連分野のウィキポータル・ウィキプロジェクトや、個別記事のノートで合意形成をし、合意事項をわかりやすい形でまとめておくとよいでしょう。
また、このガイドラインに従おうとすることが、あなたの記事執筆の妨げになるときには、無理に従う必要はありません。そのうちに表記法に詳しい利用者が体裁を整えてくれるでしょう。
なお、この文書はあくまで記事空間での記述に関するものであり、「ノートページ」などでの意見・コメントには及びません(なるべく相手に伝わりやすい表記法を心がけてください)。
本ガイドの表記法の変更や、未掲載の表記法を提案する時には、このページのノートで提案してください。
文体
改行
- 段落をあらためるときは1行空きとします(改行キーを2回続けて打ちます)。
- 段落の途中には、改行を入れないでください。改行した箇所に余分な空白が入ることがあります。
使用可能な文字
- Unicodeで規定されている文字に必要なものがあれば、すべて使うことができます。ただし、JIS X 0201のラテン文字類、JIS X 0213、IBM拡張漢字のいずれにも規定されていない文字は、できるだけ使わないようにしてください。
- ラテン文字(英字)やアラビア数字など、JIS X 0201のラテン文字類(いわゆる半角英数字)で規定されているものはそれを用います。そうでない漢字・平仮名・片仮名などは、JIS X 0213に規定されているもの(いわゆる全角文字)があればそれを用います。ただし、異体字については固有名詞などを除きJIS X 0208に規定されているものを優先してください。JIS X 0201の仮名文字類(いわゆる半角カナ)は引用など特殊な場合を除き使わないでください。
- 空白は欧文間隔(いわゆる半角空白)“ ”(SPACE U+0020) を用います。和字間隔(いわゆる全角空白)“ ”(IDEOGRAPHIC SPACE U+3000) はウィキペディアの記事本文・記事名・カテゴリのソートキーでは使用しないでください。これは、ウェブブラウザによっては全角の場合に適切に割り付けが行われないからです。
- 以下に該当する文字は閲覧される環境により正常に表示できない場合がありますので、なるべく使用しないか、使用する場合は代替表記を併記することが望ましいです。これらの特殊文字に関してはHelp:特殊文字もご覧ください。
- Unicodeの基本多言語面 (BMP) 外(U+10000 以降)に配置されている文字
- 例:「𠮷」U+20BB7(「吉」の上半分が「土」)
- Unicodeに合成済み文字として定義されておらず、結合文字列でしか表記できない文字
- 例:「カ゚」U+30AB・U+309A(JIS X 0213では1-5-87)
- CJK互換漢字ブロックにあるCJK統合漢字を除くCJK互換漢字
- 例:「塚」U+FA10(「塚」の異体字)
- Unicodeの基本多言語面 (BMP) 外(U+10000 以降)に配置されている文字
- 絵文字をアイコンとして使う場合は、画像による表示を検討してください。
- 私用領域の文字(いわゆる外字)は使用しないでください。私用領域の文字は閲覧者が自由に割り当て可能なため、ご自分の閲覧・編集環境以外では正常に表示できない可能性がきわめて高いです。
項目名
- 項目名についての詳細は、記事名の付け方に従います。
- 一般の項目名で使用できる文字は、
- JIS X 0201のラテン文字類。
- 次に該当する文字を除くJIS X 0212・JIS X 0213・IBM拡張文字のいずれかで規定されている文字。
- 罫線素片
- 私用領域の文字(いわゆる外字)
- Unicodeの基本多言語面外に配置されている文字
- Unicodeに合成済み文字として定義されておらず、結合文字列でしか表記できない文字(例:「カ゚」U+30AB・U+309A、JIS X 0213では1-5-87)
- CJK互換漢字ブロックにあるCJK統合漢字12文字(﨎﨏﨑﨓﨔﨟﨡﨣﨤﨧﨨﨩)以外のCJK互換漢字
- 例外的に、文字(漢字を除く)そのものについての記事では、システム上の使用可能文字の制限内の文字が使用できます。
- 項目名については数値文字参照や実体参照を用いないでください。これは現行のウィキペディアのシステムソフトウェア (MediaWiki) で動作に問題があるからです。本文中やほかの言語のウィキペディアへのリンクには使うことができます。
具体例による説明
- 以下の文字は、いわゆる半角を用います。
- ラテン文字
- T H E Q U I C K B R O W N F ...
- t h e q u i c k b r o w n f ...
- アラビア数字
- 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
- 記号
- ! " , . # $ % & ' ( ) * + - / : ; < = > ? @ [ ] ^ _ ` { | }
- 以下の文字は、いわゆる全角を用います。
- 片仮名
- タ ヰ ニ イ デ ナ ツ ム ワ レ ヲ ゾ ……
- 漢字
- 天 地 玄 黄 宇 宙 洪 荒 ……
- 記号
- 、 。 ・ 「 」 ゛ ゜ 〜 ……
- 「〜」に似た形の別の文字があります。詳しくは波ダッシュを参照してください。
- 空白には、いわゆる半角の空白「 」を用います。いわゆる全角の空白「 」は使わないでください。
- いわゆる半角の記号のうちには、場合によっては全角形も用いるという合意のある文字があります。
- = については、人名などを参照してください。
- 全角形も用いるかどうかについて、意見が分かれている文字もあります。
- 単位記号については単位を、数学記号については数式を参照してください。
漢字
- 漢字の字体は、原則として常用漢字表に従います。
- 常用漢字の字体がJIS X 0208に含まれない「頰」「剝」には、JIS X 0208に含まれている常用漢字の許容字体である「頬」「剥」が使用できます。
- 常用漢字表にないものは、JIS X 0208の範囲で平成12年12月に国語審議会が答申した「表外漢字字体表」に示された印刷標準字体に従います。これには、康熙字典に近い字体が多くあります。
- 簡易慣用字体(印刷標準字体ではないが使用頻度が高いもの)や拡張新字体(常用漢字表の字形に合わせたもの)は避けてください。ただし、印刷標準字体がJIS X 0208にないものは、簡易慣用字体や拡張新字体を使うことを推奨します。
- 例(括弧内が印刷標準字体で、括弧外が簡易慣用字体や拡張新字体):飛騨(驒)、醤(醬)油
- 2000年(平成12年)12月時点で「人名用漢字別表」に字体が掲載されていた漢字は「表外漢字字体表」に示されていないので、現在の「人名用漢字別表」にある字体に従います。複数の字体がある場合は簡略なほうの字体を用います。
- 例(括弧外の字体を用います):亘(亙)、凜(凛)、尭(堯)、遥(遙)
- ただし、歴史的文書(著作権が切れているもの)の引用と固有名詞の表記に際しては、常用漢字以外の漢字を使用してよい場合があります。
- 固有名詞を用いた記事名については、一般に、通称・俗称・略称などによる記事名を作成することができます。旧字によるものと常用漢字によるものと2通りの表記が可能である場合については、どちらを正式名称とすべきかについてはまだ議論がまとまっていません(芥川竜之介と芥川龍之介、東京帝国大学と東京帝國大學など)。正式名称や正確な表記にあたる固有名詞を用いる場合には、より広く流布していると考えられる通称や異表記などを併記します(詳しい事情に通じていない利用者の検索・理解の便宜を図るため)。本文中の記述においては、通称表記であれ、正式名称表記であれ、統一することが望ましい表記です。
- 歴史的文書を引用する場合には、新字体による翻訳だけを掲載してもよく、原文に忠実な形で掲載しても構いません。正確さとわかりやすさを両立させるため、併記が最も望まれます。
- 注意:フォントによって字形が変わることがあります。例えば、「祇」の偏(左側の部分)は、Windows XPに付属するMS ゴシックでは「ネ」の字形に、Windows Vistaに付属するMS ゴシックでは「示」の字形となります。
- 専門用語の漢字・平仮名・片仮名のどれを使うかはその分野の慣習に従います。
- 例:禾本科 → イネ科、弗素 → フッ素、射手座 → いて座
- 以下のような代名詞は、漢字書きとします。
- 私・君・彼・彼女・我々・彼ら
仮名
- ヰ・ヱ・ヲ・ヂ・ヅ・小さい「ヮ」は、使いません。
- 固有名詞の場合、引用の場合、歴史的表記を説明する場合には、使用できます。
- 小さい「ヶ」は、使わないでください。
- 例:1ヶ月 → 1か月・1箇月
- 固有名詞の場合は、使用できますが、以下に注意してください。
- 地名では正式表記が「ケ」の場合も「ヶ」の場合もあります。
- 例:鎌ケ谷市、茅ヶ崎市
- 正式表記が揺れる場合があります。
- 例:雑司が谷(地名)・雑司ヶ谷霊園・雑司谷中学校
- 例:七里ヶ浜(地名)・七里ヶ浜駅・七里ガ浜(住所表示)
- 地名では正式表記が「ケ」の場合も「ヶ」の場合もあります。
仮名遣い・送り仮名
- 仮名遣いは昭和61年7月内閣告示の「現代仮名遣い」に従います。
- 送り仮名は昭和48年6月内閣告示(平成22年11月一部改正)の「送り仮名の付け方」に従います。
- 歴史的文書(著作権が切れているもの)の引用では、原文どおりでも構いません。
交ぜ書き
- 熟語は、常用漢字外を仮名とする「熟語の交ぜ書き(まぜがき)」にせず、読みがなを全角括弧内に併記します。
- 例:でん粉 → 澱粉(でんぷん)またはデンプン
- #項目名で規定されていない漢字は、交ぜ書きとし、正しい文字がどのような字体か説明します。
仮名書き
以下の例は、仮名書きとします。
例 | 仮名 | 用例または備考 | |
---|---|---|---|
助詞 | 位 | くらい/ぐらい | これ位 → これぐらい |
頃 | ころ/ごろ | 1時頃 → 1時ごろ | |
等 | など | カエル・イモリ等 → カエル・イモリなど | |
程 | ほど | 1時間程 → 1時間ほど | |
迄 | まで | 京都迄 → 京都まで | |
助動詞 (国文法) | 様だ | ようだ | する様だ → するようだ |
補助動詞 | 下さい | ください | 書いて下さい → 書いてください |
接続詞 | 或いは | あるいは | |
及び | および | 法令など公用文から引用する場合は漢字で書きます。 | |
且つ | かつ | ||
更に | さらに | ||
併し・然し | しかし | ||
然も | しかも | ||
即ち | すなわち | ||
反れとも | それとも | ||
但し | ただし | ||
因みに | ちなみに | 百科事典では原則として使いません。 | |
所で | ところで | ||
尚 | なお | ||
並びに | ならびに | 法令など公用文から引用する場合は漢字で書きます。 | |
又は | または | 法令など公用文から引用する場合は漢字で書きます。 | |
若しくは | もしくは | 法令など公用文から引用する場合は漢字で書きます。 | |
故に | ゆえに | ||
連体詞 | 彼の | あの・かの | |
或る | ある | ||
所謂 | いわゆる | ||
其の | その | ||
代名詞 | 貴方 | あなた | |
俺 | おれ | ||
其れ | それ | ||
疑問詞 | 何時 | いつ | |
何処 | どこ | ||
何故 | なぜ | ||
感動詞(間投詞) | 有り難う | ありがとう | |
嗚呼 | ああ | ||
形式名詞のうち、本来の意味がほとんど失われているもの | 内 | うち | その内 → そのうち |
事 | こと | 重要な事 → 重要なこと | |
為 | ため | 儲けの為に → 儲けのために | |
風 | ふう | こういう風に →こういうふうに | |
訳 | わけ | そのような訳で → そのようなわけで | |
動詞のうち、本来の意味がほとんど失われているもの | 言う | いう | 書いたと言う → 書いたという |
持つ | もつ | 意味を持つ → 意味をもつ | |
補助用言のうち、本来の意味がほとんど失われているもの | 居る | いる | 交差して居る → 交差している |
良い | よい | 使用して良い → 使用してよい | |
副詞のうち、本来の意味がほとんど失われているもの | 凡そ | およそ | |
流石 | さすが | ||
是非 | ぜひ | ||
何故 | なぜ | ||
殆ど | ほとんど | ||
接頭辞の「御」(お・ご) | 御 | お | 御菓子 → お菓子 |
ご | 御加護 → ご加護 | ||
接尾辞(接尾語)のうち、本来の意味がほとんど失われているもの | 目 | め | 高目 → 高め |
当て字 | 誤魔化す | ごまかす | |
蒲公英 | タンポポ | ||
流行り | はやり | ||
沢山 | たくさん | ||
面倒 | めんどう | ||
関わらず | かかわらず(×拘らず) | ||
散りばめる | ちりばめる(×鏤める) |
以下は例外です。
例 | 仮名 | 用例または備考 | |
---|---|---|---|
接頭辞 | 御 | ぎょ | 御名(ぎょめい) → 天皇の名前 |
ご | 御所(ごしょ) → 天皇など位の高い人物の邸宅 | ||
御用達(ごようたし) → 宮中など格式あるところと取引すること | |||
み | 御名(みな) → 神の名前 | ||
接尾辞(接尾語) | 風 | ふう | 和風(わふう) → 2語で意味を持つ |
的 | てき | 感傷的(かんしょうてき) → 形容動詞を形成する | |
当て字 | 山車 | だし | |
眼鏡 | めがね |
仮名書きと漢字を使い分けるもの
以下は品詞・意味によって、仮名書きと漢字を使い分けます。
- 「等」 - 「とう」と音読みするとき(法律名など)は漢字、「など」と訓読みするときは仮名。
- 「従」 - 動詞で使う場合は漢字で「従う」、接続詞で使う場合は仮名で「したがって」。
- 例:父に従ってアメリカへ行くことにした。したがって、私はアメリカについて学び始めた。
- 「及」 - 動詞で使う場合は漢字で「及ぶ」、接続詞で使う場合は仮名で「および」。
- 例:AさんおよびBさんの行動によって、Cさんの生活に影響を及ぼす。
- 「致」 - 動詞で使う場合は漢字で「致す」、補助動詞で使う場合は仮名で「いたす」。
- 例:Aさんの努力に思いを致すことで、Bさんも努力するようお願いいたします。
- 「欲」 - 動詞で使う場合は漢字で「欲しい」、補助動詞で使う場合は仮名で「ほしい」。
- 例:あなたはこの車が本当に欲しいのか、よく考えてほしい。
- 「時」 - 名詞で使う場合は漢字で「時」、形式名詞で使う場合は仮名で「とき」。
- 例:時と場合により、嬉しいときと悲しいときがある。
読み仮名の要否
- 常用漢字表に音訓があるものについては、読み仮名は不要です。
- 常用漢字表に音訓がないものについては、積極的に読み仮名を付けます。
- 固有名詞は、読み仮名を付けたほうがよい場合があります。
- 例:「山崎」 → 「山崎(やまさき)」・「山崎(やまざき)」
- 文中の読み仮名には丸括弧()を用います。表組みや情報テンプレート、囲みの引用文などに限り、HTML上の
<ruby>...</ruby>
タグや、{{Ruby}}を使用して構いません。音声読み上げの対応が必要な場合はテンプレート{{読み仮名}}と{{読み}}を使用してください。 - 項目が存在しリンクされている単語は、読み仮名を省略することができます。
- 例:「ワニは爬虫類である」の場合は、リンク先の「爬虫類」の項目に読み仮名があるので省略できます。
読み仮名の付け方
- 当該記事中、初出単語に読み仮名を付け、2回目以降は付けません。
- 読み仮名は、単語単位に付けます。
- 例:花崗(こう)岩 → 花崗岩(かこうがん)、爬(は)虫類 → 爬虫類(はちゅうるい)
- 平仮名や片仮名がまざる場合の読みは、そのまま記述します。
- 読みを -(ハイフンマイナス)などで省略しないようにしてください。理由は、読み仮名単体で読めるようにするため、またハイフンマイナスを長音符と誤読する人がいたり、テキスト読み上げソフトが意図せぬ読み方をすることがあるため、などです。
- 例:×「小林マリ子(こばやし-こ)」 → ○「小林マリ子(こばやしマリこ)」
- 例:×「野菜ジュース(やさい-)」 → ○「野菜ジュース(やさいジュース)」
- 読みを -(ハイフンマイナス)などで省略しないようにしてください。理由は、読み仮名単体で読めるようにするため、またハイフンマイナスを長音符と誤読する人がいたり、テキスト読み上げソフトが意図せぬ読み方をすることがあるため、などです。
- 読みが分野で変わるものは、並記します。
- 例:口腔(こうくう・こうこう)……医学では「こうくう」、音声学では「こうこう」と読むため。
- 中国・朝鮮・韓国の人名については#人名を、地名については#地名を参照してください。
外来語
外来語の表記は、内閣告示「外来語の表記」(平成3年2月)に従います。同告示は、慣用表現を尊重していることに留意してください。
- 外来語は原則として片仮名表記。
- たばこ、かるたなど、外来語として強く意識されない言葉は、平仮名表記します。
- もとの外国語が同じでも、仮名表記の違いで日本語では別の意味に用いているものは使い分けます。
- 例:ステッキとスティック、トラックとトロッコ、チョークとチャコ
- 専門用語は、その分野での扱いに従います。
- 長音記号「ー」は要否が不明確ならば、付ける方向で統一します。
アルファベット
アルファベット(ラテン文字、ギリシア文字など)の使用は、慣習に従います。
- アルファベットを使うもの
- 単位を表す記号(ただし、後述の#単位も参照してください)
- 例:bps、m3
- 化学記号
- 例:H2O
- 商品名、ブランド名、企業名などの固有名詞
- 例:Windows、CD-ROM、iPod、IBM、CI戦略
- 頭字語
- 例:PTA、WTO、AI
- 単位を表す記号(ただし、後述の#単位も参照してください)
- 日本語の文脈であまり使われない表記はしないでください。
- 例:vs.、etc.
- 略称表記はできるだけ使いませんが、煩雑な場合は初出の時に併記して以下は略称を用いても構いません。
- 例:W杯 → ワールドカップ、eメール → 電子メール
約物
句点「。」・読点「、」・中黒「・」・クエスチョンマーク「?」・コロン「:」・括弧類など言語の記述に用いられる記号をまとめて約物(やくもの)といいます。約物は縦書き・横書きの両方に対応するものを使うことを原則とします。
句読点
- 原則として句点は「。」、読点は「、」を使い、「,」「.」(全角カンマおよびピリオド)「,」「.」(半角カンマおよびピリオド)は和文中に使わないでください(欧文においては「,」「.」を用いることとします)。
- 「。。。」や「、、、」とせずに、3点リーダーを「……」と2つ重ねて用います。
句点
- 文の終わりには句点を打ちます。
- 括弧類と句点が重なるときは、原則として、
- 1文だけの括弧内には句点を打たないでください。複数の文を含む場合には句点を打ちます。
- 例:「こう主張した。」 → 「こう主張した」、「AはBである。またCはDである。」
- ただし、テレビドラマなどのキャッチコピーに関してはこれを「引用文」として見なし、そこに句点があれば括弧内の文の数に関係なく句点を打ちます。その際、キャッチコピーの出典をつけてください。
- 例:「ママが、恋をしでかした。」(関西テレビ制作、火曜夜10時枠の連続ドラマ『スターマン・この星の恋』の公式ホームページより)
- 文末に括弧に含まれた文がくる場合、地の文の区切りを明確にするため、括弧の後に句点を打ちます。
- 例:それらには星印を冠した(運営文書を除く)。
- 括弧内の文が、地の文から独立している場合には、括弧の前に句点を打ちます。
- 例:辞世の句を詠んだ。「あいうえお かきくけこさし すせそたち」
- 1文だけの括弧内には句点を打たないでください。複数の文を含む場合には句点を打ちます。
- 文末が「?」「!」の場合、その後に句点を打たず、直後に空白を入れます。#疑問符・感嘆符を参照してください。
- 括弧類と句点が重なるときは、原則として、
- 箇条書きの最後にも句点を打ちます。ただし、名詞だけを列挙する場合を除きます。
読点
読点は、息継ぎの間を取り、文章の切れ目や語句の区切りを明確にしたい場合や、誤読のおそれがある場合に打ちます。読点は文章を読みやすく意味を正確に伝えるために用いる約物ですが、特に区切る必要がないところにまで頻繁に打つと、逆に読みにくくなるので乱用は避けてください。読点を打って文を長く続けるよりも、句点で文を切り、2つ以上の文にした方が分かりやすくなることもあります。
- 複数の単語を並列する際に、併せてあるまとまった一体的集合的な意味合いを示す場合の区切りには、読点よりも中黒「・」が適しています(一体的かどうか見解が分かれる場合は、文章の論理的な筋道を乱さない範囲内で適宜どちらを選ぶかは裁量に任せられる要素もあるので、絶対にこうだという機械的画一的な見地でなく、そのケースの全体の文脈や含意を十分に理解しながら合意を取って妥当な方を付してください)。
- 列挙する単語を、併せてまとまったものとして一体的に示さない場合や、順を追って明確に区切って説明していく場合、読点を用います。また、中黒を使うと誤読のおそれがある場合にも、読点を用います。
- 読点と中黒とを併用することによる対比効果を利用し、ある複数の並列要素をひとまとまりのものとして表わして文章全体の並列関係の中に位置づけることも出来ます。
- 例:哲学・宗教、歴史・地理、政治・法律・経済などの事項が百科事典に収載されている。
- 例:目的・目標、カリキュラム、評価方法など、さまざまな問題点を検討する。
- 例:駅前のバス・タクシー乗り場に、バス、タクシー、人力車がやって来た。
- 例:東京を出発し、横浜、名古屋、大阪・京都・神戸、岡山、広島を5日の日程でまわる。(※「大阪・京都・神戸」は一日で回ったことを示す)
- 例:ウィンナ、コーヒー
- 例:特ダネ、サツ(※「・」だと1つの語句とも読めるため)
- 数詞を重ねる場合も、読点を用います。
- 例:鳥が3、4羽飛んでいく。
- 例:5、60人の乗客がいる。
- (※数詞の重ねは、読み上げソフトを使用している視覚障害者の方たちへの配慮〈Wikipedia:アクセシビリティ関連〉の観点からは、「50人から60人」のように音声的に明瞭化した方がよい場合もある)
- 名称中に中黒がある造語や固有名詞の列挙は、語句と語句の間に中黒を使うと誤読のおそれがあるので、読点を用います。
- 人名の列挙も誤読のおそれがあるので、読点が推奨されます(区切りを空白で処理することも可能です)。
中黒
「・」を中黒または中点(なかてん)といいます。中黒は、複数の単語や語句を並べる際の区切りに使用される約物ですが、基本的には名詞間の区切りに限られ、併せてあるまとまった一体的集合的な意味合いを示す場合や、連結的な並置の区切りなどに用います。読点を中黒に換えると(あるいはその逆も)誤読が生じたり、ニュアンスが変わってしまったりする場合もあるので注意してください。
- 単語や語句の並列や羅列の区切りには、中黒を用います。
- 例:過去・現在・未来の三世にわたり
- 例:総務・人事・経理の管理部門は
- 例:意味・用法を解説する。
- 例:春休み・夏休みマンガ祭り
- 例:東京・大阪間
- 例:NHKラジオ第1放送・第2放送
- 例:板の上側・下側から
- 例:国内・海外ともに
- 例:私・君・彼・彼女、といった代名詞。
- 複合語、カタカナ複合語(外来語や外国人名など)の間の区切りには、中黒を用います。
- 例:ウィンストン・チャーチル
- 例:ボーイ・ミーツ・ガール
- 例:シンデレラ・ストーリー
- 例:小林・益川理論
- 複合語、カタカナ複合語の並列で中黒では区別が難しい場合には、助詞や読点を用います。
- 年月日が簡略的に示されている場合(主に漢数字)の区切りには、中黒を用います。
- グループやチームのメンバー名の並列などで誤読のおそれがない場合は、中黒も許容されます。
- 造語で語句の間に区切りを付けたい場合には、中黒を用います。
- 例:くう・ねる・あそぶ
- 例:すこし・ふしぎ
- 正式名称や標語に、中黒や句読点が使用されている場合は、そのままそれに従います。
- 例:まち・ひと・しごと創生本部
- 例:より速く、より高く、より強く
- 箇条書きにはウィキ文法の「*」を使い、中黒やセクション記号は使わないでください。
- 「・・・」を3点リーダー「…」の代わりに使用しないでください。
疑問符・感嘆符
- 文末の句点(。)のかわりに「?」(疑問符・耳だれ)や、「!」(感嘆符・雨だれ)を使わないでください。
- 文末の疑問符・感嘆符には、直後に半角空白を入れ、その後に句読点は打たないでください。
- 例:アメリカに人類は渡り得たのだろうか? この時代は、旧大陸ではネアンデルタール人の栄えた時代だ。[フェイガン・河合:1990]
コンマ・ピリオド・セミコロン・コロン
欧文中のコンマ「,」・ピリオド「.」・セミコロン「;」・コロン「:」の直後には、空白を入れます(仏文はセミコロンとコロンの直前にも空白を入れます)。
アポストロフィー
アポストロフィーには「'」または「’」を使います(Modifier letter apostrophe「ʼ」、開き引用符「‘」、プライム「′」などと混同しないでください)。ただし、記事名では「’」は使わず「'」を使います。
括弧類
括弧類には、次のものがあります。
括弧類 記号 名称 ‘……’ 一重引用符・クォーテーションマーク “……” 二重引用符・ダブルクォーテーションマーク 「……」 鉤括弧・かぎ 『……』 二重鉤括弧・二重かぎ (……) 丸括弧・小括弧・パーレン {……} 波括弧・中括弧・ブレース [……] 角括弧・大括弧・ブラケット 〔……〕 亀甲括弧 〈……〉 山括弧・山がた 《……》 二重山括弧・二重山がた 【……】 墨付き括弧・黒亀甲・墨付きパーレン
- 法令文(同じ括弧で入れ子にする)、JIS規格票(「……」の代わりに“……”を使う)など、以下の説明と別の慣習があるものを引用するときは、それに従います。
- 括弧類は多用しないでください。できるだけ地の文を使います。入力を
'''……'''
として強い強調(太字)にしたほうが適切な場合には、これを使います。 - 括弧内での最後の句読点については、#句読点を参照してください。
- 不等号 <、>、≪、≫ は括弧として用いないでください。
引用符
- 英文の引用符には直立の "..." と '...' がありますが、本来は “...” と ‘...’ のような向きのある形になります。引用符の中に直立の文字だけがある場合は、直立の引用符を用いてもかまいません。
- 仏文・西文では « ... » と ‹ ... › を、独文では ‚...‘ と „...“ を用います。
- 欧文ではいずれも、引用符で囲んだ箇所は前後の語との間に空白を入れます(仏文ではさらに、括弧の内側にも空白を入れます)。
- これらの引用符は、和文では使わないでください。
- 引用符の中に引用符がある場合については、#括弧の入れ子を参照してください。
かぎ括弧
- かぎ括弧「……」は次の場合に使います。
- 対話、引用語、論文名、特に地の文と分けたい言葉
- 二重かぎ括弧『……』は次のものに使います。
- 言葉を地の文から際立たせるだけのために、二重かぎ括弧『……』で囲まないでください。入力を
'''……'''
として強い強調(太字)にすることもできますが、強い強調にするほどでもなければ、文章を工夫してその言葉が目にとまりやすくすることが望まれます。 - かぎ括弧の中にかぎ括弧がある場合については、#括弧の入れ子を参照してください。
丸括弧・波括弧・角括弧
- Unicodeでは、丸括弧 (……)・波括弧 {……}・角括弧 [……] にはいわゆる半角のもの(JIS X 0201で規定されているもの)と全角形の(……)・{……}・[……](JIS X 0213で規定されているもの)が規定されています。
- 原則として括弧の種類は本文の文字種に合わせます(例:本文が日本語の場合は全角括弧を用います)。
- 括弧内部の文でさらに括弧が必要となる場合には、括弧の内部を文と見なして判定します。
- 引用、固有名詞、記号、略称などの単語自体に用いられている括弧は規定されている物を使用し、規定がない場合には文字種に依存します。
- 数式、化学式に用いられる括弧は半角を用います。
- 外国語の括弧は、その言語の記法に従います(例:中国語は全角、ハングルは半角)。
- 『文の構造が確定できない』もの(例:[[:Category:出典テンプレート|出典テンプレート]][要説明])には適用されません。
- いわゆる半角の括弧を用いる場合は、以下の例外を除き、括弧の外側に空白を入れます。
- 直前に、ほかの開き括弧類がある。直後に、句読点やほかの閉じ括弧類が続く。
- 直前や直後に、和文の句読点や和文の括弧類がある。
- 括弧が固有名詞や型式番号などの一部で、括弧の前や後を空けずに表記される。
- 段落の始まりや終わり。
- 記事名については、次の点にも注意します。
- 記事名で全角形の丸括弧を使用するかどうかについては、Wikipedia‐ノート:記事名の付け方/正式名称に丸カッコを含む場合で現在議論中です。
- 記事名に曖昧さ回避のための丸括弧を用いる場合は、パイプの裏技が使えるように、中の文字にかかわらず、いわゆる半角の丸括弧 (……) を用います。
- 例[八木谷:2001]
- 全角形の丸括弧を用いる場合
- 「軍令および軍律 (Orders and Regulations)」と呼ばれる厳しい規律(特に禁酒禁煙は絶対)を守るには、何より謙虚さと克己心が要求される。
- 用いない場合
- 「軍令および軍律 (Orders and Regulations)」と呼ばれる厳しい規律 (特に禁酒禁煙は絶対) を守るには、何より謙虚さと克己心が要求される。
亀甲括弧
- 亀甲括弧〔……〕は引用文中に引用者がコメントを入れるときに用います。
括弧の入れ子
- 括弧の入れ子は、次のようにします。
- 「」の中で「」を用いる場合には「『』」とします。
- 丸括弧類については、[ (〈 〉) ] の順で入れ子にします。
- 数式では、[ { ( ) } ] の順で入れ子にします。
- 英文では、“... ‘...’ ...” で入れ子にします。‘...’ 内で入れ子にするときには ‘... “...” ...’ とします(上記のとおり、"... '...' ..." などとすることもできます)。
空白
- 原則に則って、半角空白「 」を使用します。全角空白「 」を使って字下げ(インデント)したり、縦位置をそろえたりしないでください。
- 例:空白によって縦位置をそろえる例。フォントによってはうまくそろわないかもしれません。
- 長嶋茂雄 右投右打
- 王貞治 左投左打
- 備考:段落頭の字下げは、ユーザスタイルシートを使えば閲覧の際に実現できます。Special:Mypage/common.cssに
p { text-indent: 1em; }
と書いて保存し、強制リロードを行えば可能です。
- 例:空白によって縦位置をそろえる例。フォントによってはうまくそろわないかもしれません。
一部の省略表記
3点リーダー「…」を用い、「—」(ダッシュ・ダーシ)や「―」(横線)は使わないでください。
ハイフン
アルファベットのハイフンには、(いわゆる半角の)ハイフンマイナス「-」を使います。いわゆる全角ハイフン「‐」は使わないでください。
- 期間・区間・範囲をハイフンで表すときには、「 - 」(半角スペース+ハイフン+半角スペース)とします。
- 例:1990年 - 1999年
- あるいは欧文と同様に、数字同士の場合にはenダッシュ「–」を正しく使用することを推奨します。ビジュアルエディターの特殊文字ツール(Ωボタン)からも入力可能です。文字参照では
–
です。半角スペースを入れず使うことに注意してください。- 例:1990–1999年
- 例:1990–1999 CE
- 人名をつないだ単語を表すときには、enダッシュ「–」を使用できます。→詳細は「§ 人名」を参照
- 例:ボイル–シャルルの法則
- ただし、全角等号「=」でつなぐ用法が慣例的です。
- 例:ボイル=シャルルの法則
長音符号
カタカナで音を長くのばす符号「ー」を長音符号(または音引)と呼びます。たとえば、「ゲーム」のゲとムの間に挟まれた記号のことです。長音には「ー」を用い、ハイフンマイナス「-」・マイナス「−」・全角ダッシュ「—」・横線「―」・ハイフン「‐」は使わないでください。また、ダッシュやハイフンに長音符号は使わないでください。
波ダッシュ
日本語文では、波ダッシュ・波ダーシ(「 」など)が通常に用いられますが、ウィキペディアにおいては原則として用いないでください。ただし、書籍、映画、テレビ番組などのタイトルの、権利者による正式表記の中で波ダッシュが使われている場合に限り、固有名称であるためやむを得ないものとして記事名の中で波ダッシュを使ってもかまいません。正式表記が複数ある場合は、そのうちの多くで波ダッシュが使われている場合に限り使ってもかまいません。
その代わりに、原則として半角 (JIS X 0201) のハイフンマイナス「-」で代用してください。ただし、それが不適切である場合には適切な代替手段も検討してみてください。
この理由は、Windows環境の通常のキーボードでは、「 」を入力しようとしても、正しい波ダッシュ「〜」(Unicode: U+301C) ではなく、Unicode上は異なる文字である全角チルダが入力されてしまい、混乱を生むからです。モバイル環境など機器内蔵ブラウザにおいては、波ダッシュや全角チルダが正しく表示されないケースもあります。また、Unicodeにおいて正しい波ダッシュとされている文字「〜」(Unicode: U+301C) は、コンピュータOSおよびフォントによっては誤って上下逆の波形「 」で表示されることがあります。
波ダッシュをやむを得ず使用する場合
固有名称に波ダッシュが含まれる場合などで波ダッシュをやむを得ず使用する際には、原則として、正しい波ダッシュ「〜」(Unicode: U+301C) を必要最小限に用いてください。
この場合、Windows環境においては、通常のキーボードによる「〜」の入力は(上述の理由により)決して行わず、その代わり、ウィキペディア編集画面の投稿ボタンの下にある「記号」の中の「〜」を選択する方法で入力してください。もしくは、「文字コード表」か「IMEパッド」から文字コードを選択する入力方法や、日本語入力システムで全角モードで「301c + F5 キー」をキーボード入力する、またはその単語登録機能を利用する方法があります。また、記事本文であれば「〜
」、「〜
」という入力で表記する方法もあります。
チルダ
全角チルダ「~」(Unicode: U+FF5E) ・チルダ「~」(Unicode: U+007E) は、波ダッシュの代わりとして用いられるケースがありますが、ウィキペディアにおいて、この目的での全角チルダあるいはチルダを使用しないでください。
ただし、数学記号(ランダウの記号など)としての使用など、波ダッシュの代用ではない目的での使用については、この限りではありません。
全角チルダ、チルダが波ダッシュの代わりかどうか不明なことがあります。例として、作品名で「 」が用いられていて、それに関するオンラインの情報源で当該記号が全角チルダまたはチルダで表記されているケースが挙げられます。この場合は、波ダッシュを用いてください。
また、Windows環境の通常のキーボード入力では、「 」のキーボード入力を決して行わないでください(上述の理由により)。
波ダッシュを記事名に使用する場合
波ダッシュを記事名に使用する場合は上記に従い、U+301C「〜」を用いますが、以下のルールを用います。
- 新規記事はU+301C「〜」にしますが、全角チルダ U+FF5E「~」からのリダイレクトを作ることを強く推奨します。
- 既存の記事をU+301Cに移動した場合、残ったU+FF5Eのリダイレクトを当面の間存続します。
- U+FF5Eのリダイレクトの削除については、時機を見てプロジェクト全体の議論にゆだねます。
リーダー
3点リーダー「…」を用い、2点リーダー「‥」は使わないでください。
- 欧文に使う場合は3つの半角ピリオド「...」を用います。
丸印
丸印は白丸「○」を用い、漢数字のゼロ「〇」や大きな丸「◯」は用いないでください。
罫線
罫線素片は使わないでください。代わりに、ウィキ文法の表やHTMLのtableタグを用います。
繰返し符号
繰返し符号(踊り字)とは「ヽヾゝゞ〃仝々」のようなもののことです。繰返し符号は「人々」のような単語につく「々(同の字点)」以外は原則として使わないでください。
- 固有名詞は例外とします。
- 例:いすゞ自動車
略記号
元号や物理単位、名称などについて、全角1文字分の略記号(㎝、㈱など)は使用しないでください。
- 例:10 ㎥ → 10 m3
数字
- 数字は原則としてアラビア数字を用います。
- 例:1月、100円、3,000ドル、50冊、1本、約10年、明治3年、3時30分、3.14、ナポレオン3世
- 桁の多い数に区切りを入れる場合には、次のいずれかによります。分野ごとの確立した慣習がなければ1番目の方法を推奨します。本文と表・グラフなど、場合によっては同一記事中で併用してもよいです。
- 整数部分については、4桁ごとに「万」「億」「兆」などを入れます。「千」以下については、表・グラフで使用するとき以外には入れません。小数部分については「割」「分」「厘」などを使わず、適切な間隔で半角スペースで区切ります。また、カンマ区切りとは併用しないでください。
- 例:38万4400キロメートル、80兆0123億0022万0003円、π = 3.141 592 653 589 793 238 46
- 整数部分については、3桁ごとにカンマを入れます。小数部分については、3桁ごとに半角スペースを入れます(例:財務分野、製図分野など)。
- 例:384,400キロメートル、80,012,300,220,003円、π = 3.141 592 653 589 793 238 46
- 整数部分・小数部分ともに、3桁ごとにスペースを入れます(例:科学技術分野など)。この場合、指数表記にすることができます。なお、最後の( )内の2桁の数字は標準不確かさを表します。
- 整数部分については、4桁ごとに「万」「億」「兆」などを入れます。「千」以下については、表・グラフで使用するとき以外には入れません。小数部分については「割」「分」「厘」などを使わず、適切な間隔で半角スペースで区切ります。また、カンマ区切りとは併用しないでください。
- 日付については#年月日・時間を参照
漢数字
以下の場合には、漢数字を用いることができます。
- 概数表現で、漢字が数字に置き換えられている場合。
- 例:何百人、十数年、数十日、十余日
- 固有名詞などで項目名になりうるもの。
- 例:五色不動尊、内田百閒、御三家、三国同盟、百年戦争、正十二面体
- 歌舞伎役者などの名跡の代数。
- 例:十二代目市川團十郎、十八代目中村勘三郎
- 紙幣・貨幣の額。
- 例:一万円札、百円玉
- 熟語表現や慣用表現。
- 例:柔道三段、三振、一所懸命
- 正式表記に漢数字を用いている場合(正式表記と確認できる場合だけです)。
- 例:新港一丁目
ローマ数字
ローマ数字(IV、viなど)は使用しないでください。
- 固有名詞の場合は使用可。半角英字(iやVなど)を並べて表記します。
- 例:聖飢魔II、ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
- 化学物質で物質名に付加される酸化数の場合も、半角英字(iやVなど)を並べて表記できます。
- 例:硫酸銅(II)
丸数字
固有名詞の正式名称の場合、丸数字は①から⑳[注 1]までは使用可能とします。
その他の場合、丸数字は使用せず、代わりに (1)、(2)、(3) を使用します。
- 丸数字を使用してよい例:
- 丸数字を使用してはいけない例:
- 第①巻などの巻数
単位
- 単位は原則として単位記号を用いず、かな・漢字で表記します。読み上げソフトのより的確な動作が期待できます。
- 例:m → メートル、kg → キログラム、s → 秒
- 以下の場合は例外として単位記号を用いることができます。
- 上記例外などにより単位記号を用いる場合は、すべて半角で、数値および単位記号を書き、また、両者間にはスペース1つ(またはノーブレークスペース「
」、TeX表記の場合は「\,
」)を入れます。 - ただし、角度などにおける「度」「分」「秒」に単位記号を用いる場合は、数値と単位記号の間に空白は入れません。
- 原則として国際単位系(メートル法を含む)を用います。
- 温度は、摂氏度またはケルビンを用います。
- 例:摂氏30度、または30 ℃、または30 °C(「30°」「30 C」は誤りです)
- 例:303.16ケルビン、または303.16 K(「303.16 °K」は誤りです)
- 単位記号の中には似た文字があります。誤用にご注意ください。
年月日・時間
以下は記事の中で年月日・時間について記述する場合に適用します。著作物名に年月日・時間が含まれる場合など「固有名詞」には適用しません。また、引用する場合にも適用しません。
西暦・和暦
- 西暦を原則としますが、和暦(元号が定められていない場合は天皇在位年)も併記することができます。
- 例:2006年(平成18年)、622年(推古天皇30年)
- 西暦は原則として1582年10月15日以降はグレゴリオ暦、それ以前はユリウス暦を使用します。グレゴリオ暦とユリウス暦にまたがるような場合には、グレゴリオ暦かユリウス暦かを明記することが望まれます。
- 日本に関する事柄の場合は和暦(昭和・平成など)を併記することが望まれます。イスラームにおけるヒジュラ暦、フランス革命時における革命暦なども同様に、できれば各国の元号を併記することが望まれます。
- 和暦においては、太陽暦移行(1873年〈明治6年〉1月1日)以後は新暦を、それより前は原則として旧暦を用います。
- 西暦と和暦を併記した場合は、和暦は年号だけのリンクにします。
- 例:
[[2000年]]([[平成]]12年)[[3月4日]]
- 例:
[[1869年]][[2月15日]]([[明治]]2年[[1月5日 (旧暦)|1月5日]])
- 例:
- 推古天皇元年(593年)以前の日本に関する事柄の場合、西暦と和暦の併記には以下の制限を定めます。
- 南北朝時代の元号については、本ガイドとは別に、Template:基礎情報 武士で、南朝、北朝の順で併記することが規定されています。南朝元号と北朝元号の間は半角スラッシュで分割します。
- 例:
[[正平 (日本)|]]7年/[[文和]]元年([[1352年]])
- 例:
- ただし、日付などにリンクを張るのは必要最小限にしてください。内容に関連するリンクだけを作成に詳しい説明があります。
- 原則として西暦を先に表記します。しかし、旧暦を採用している時期などで、出典から正確な西暦の日付を特定できない場合などには、それ以外の暦を先に表記することができます。
- 西暦は全桁(ぜんけた)表示とし、アポストロフィ (') やシングルクォート (’)、コンマ (,) などは付けないでください。
- 例:'06年 → 2006年
- 例:
[[60年代]]
→[[1960年代]]
- 紀元前の年代は、紀元前474年のように「紀元前」を含めます。
年月日
- 年月日には「年」「月」「日」を用います。
- 例:2003/02/01 → 2003年2月1日
- 「03月05日」のような0を入れた日時の書き方は記事の中では使用しません。表の桁揃えが必要な場合には、スタイル指定で文字を右揃え ("text-align:right") にするか、テンプレート{{0}}を使用してください。
- リンクを付ける場合は年と月日との2つに分け、474年や12月13日のように数字だけでなく「年」「月」「日」まで含めます。
- 例:
[[2003年]][[2月1日]]
- 月日はまとめます。
- 例:
[[2月]][[11日]]
→[[2月11日]]
- 例:
- 例:
- 年度は「2004年度」のように表記します。ただし、日本の会計年度以外のものについては年度表示を避けたほうがよいです。
- 半期は「上半期」「下半期」を用います。
- 四半期は「第1四半期」「第2四半期」(以下略)とします。
時刻
- 時刻は24時間表記とします。ただし、慣例的に12時間表記や24時間を超える表記(26時=翌日2時など)などを用いる分野において、それを用いることを妨げません。
- 例:午後3時 → 15時
- 時刻の表し方には「時」「分」「秒」を用います。ただし、表の中に記述する場合に限り、慣例的に「:」(半角コロン)を用いる分野の場合や横幅を減らすために、それを用いることを妨げません。
- 例:11:58:33.6 → 11時58分33秒6
- 「03時05分」のような0を入れた日時の書き方は記事の中では使用しません。表の桁揃えが必要な場合には、スタイル指定で文字を右揃え ("text-align:right") にするか、テンプレート{{0}}を使用してください。
記述時点を表す語句
- 記述対象によっては、具体的時期の説明がないまま単に「最近」や「現在」といった語句を用いると時間的変化に対応できず問題となる場合があります。詳細についてはWikipedia:すぐに古くなる表現は使わないをご覧ください。
- 「
{{CURRENTYEAR}}年{{CURRENTMONTH}}月現在
」のように現在日時に連動するマークアップを用いるのは適切ではありません。現在日時に連動するマークアップは、時間が経過すると編集がされないまま表示が変更され、正確な内容が確保できない可能性があります。 - 現在日時に連動するマークアップの一覧については、Help:マジックワード#変数およびHelp:条件文#timeにあります。
- 「
数式
- 基本的には、アルファベットにはイタリック体を用います。例えば、変数・関数一般を指す記号、物理定数などはイタリック体を用います。ただし、固有の関数名、単位、数字、括弧、等号などは立体活字を用います。
- 例: 、 、光速度 、行列の転置
- TeX (math mode) を用いる場合は単にアルファベット文字を書けばイタリック体になります。立体活字にすべきアルファベットに注意すればよいです。
- ただし、ギリシア文字の大文字の変数はイタリック体でなく立体活字で構いません。例:
\Sigma
- ギリシア文字の小文字をウィキペディアで立体活字にすることはできません。
- ただし、ギリシア文字の大文字の変数はイタリック体でなく立体活字で構いません。例:
- TeX中でアルファベットをローマン体にするには、関数名には
\log
、\sin
、\operatorname{Li}
などを用い、それ以外は、数式に属するものは\mathrm
を用い、テキストに属するものは\text
を用います。ただし、日本語(全角文字)を使用することはウィキペディアでは出来ません。
- ベクトル変数・数の集合はボールド体(太字)かつイタリック体を用います。
- 例:
- TeXを用いる場合は
\mathbf
ではなく\boldsymbol
を用います。
- 行列変数は大文字かつ単なるイタリック体を用います(ボールド体にはしません)。例:
確率分布
特定の確率分布を表すには、TeXでは\mathcal{ }
を用います。
- 例えば、確率変数 が多変量正規分布に従う場合、 と表記します。
人名
- 原則として、人名に「○○氏」、「○○様」、「○○さん」、「○○先生」のような敬称は付けないでください(Wikipedia:スタイルマニュアル#人物・人名によります)。ただし、これは付けることが慣習となっているものまで付けてはいけないということではありません。
- 肩書、立場、役割、役職、学位、位階、勲位、爵位などは、その人物が記事中何度も登場するような場合、その都度人名と合わせて表記すると文章が冗長になるので、適宜いずれかを省略してください。ただし、その人物の固有名詞として扱われているような場合など、文脈的に誰なのか分からなくなるようなものは省略しないでください。
- 故人において、人名の前に故を付けたり、人名の後に(故人)や(物故者)を付けたりしないでください。
日本名以外の人名
日本語人名(日本名)以外の人名は原則として片仮名書きにします。ただし、漢字表記を日本語読みする場合には平仮名を使います。
- 朝鮮語人名(朝鮮名)については次のようにします。
- 第二次世界大戦前の人物、あるいは在日朝鮮人・韓国人の名前については、日本語読み・漢字表記を原則とします。
- 第二次世界大戦後の人物の名前について、漢字表記と片仮名表記のどちらを取るかは、慣習に合わせます。片仮名表記や漢字表記の読みは、原音を優先します。
- 中国漢字人名(中国名)については、漢字表記・日本語読みを原則とします。仮名表記が慣習になっている場合はそれに従います。
- 姓名やミドルネームなどの区切りには「・」を用います(#中黒も参照してください)。
- ただし、通常、「名・姓」の順番で表記される人名を「姓・名」の順で表記する場合は姓と名をコンマ (,) で区切ります。
- 姓や名などの中にハイフンが入る際には=(全角等号)で区切ります[注 2]。
- 例:クロード・レヴィ=ストロース (Claude Lévi-Strauss)
#外来語も参照してください。
地名
日本以外の地名は、現地読みを片仮名書きします。ただし、漢字表記を日本語読みする場合には平仮名を使います。もちろん、別の表記が慣習になっている場合はそれを用いることもできます。
- 朝鮮・韓国の地名は、原音表記(漢字表記付記)、または漢字表記(原音表記付記)のどちらでも構いません。
- 中国の地名は、漢字表記を原則とし、原音表記を付記します。もちろん、別の表記が慣習になっている場合はそれを用いることもできます。
- 例:北京(ペキン)、上海(シャンハイ)、天津(てんしん、ティエンチン)
#外来語も参照してください。
国名などの「旧」表記
著作物名
著作物名の括弧類(鉤括弧・二重鉤括弧)の使用法は、以下のようになっています。
- 作品番号などは、特に括弧類を付ける必要はありません。
- 例:交響曲 第9番 作品95『新世界より』
- 作品および作品群(書名、巻次名、雑誌名、曲名や組曲などの名称、CDなどにおけるアルバムおよびシングルのタイトル名、映画名、戯曲名、小説名、テレビの番組名など)の名称を括弧で囲む場合には、『 』で囲みます。欧文では(入力を
''……''
として)斜体とすることもできます。ただし、環境により斜体は反映されない場合もあります。
- 作品中の小題(書中の章名や見出し名、小説の章名や話名、戯曲の幕名や場名、交響曲などの楽章名、テレビ番組の企画名や話名など)は、「 」で囲みます。日本語以外の言語に対しては、英文における “...” など各言語において「」に相当する括弧で囲むこともできます。
- 作品タイトルの中に括弧類が包含されている場合には、基本的には作者が付した状態を保持することを念頭に置きながら適宜対応します。括弧類が著作物名だけなら#括弧の入れ子に準じてもよいですが、著作物名と一般語(概念など)が混在する場合は混同を避けるため、そのままを維持することが望まれます。
- リンクに『』や
''
などの記号を含めないよう注意します。
学術用語
学術用語は、原則として文部科学省が発行した『学術用語集』に準じます。大部分のものは、次のサイトで検索可能です。
- J-GLOBAL(科学技術用語を選択してから検索)
略語・略称
- 略語・略称については、そのページでの初出時に正式名称を表記します。
- 例:「国際通貨基金(英: International Monetary Fund、略称:IMF)」
- ただし、その略語がリンクである場合、リンク先に正式名称が表記されていれば省略することができます。
俗語・俗称・隠語・業界用語
- 俗語・俗称・隠語は、原則として使わないでください。
- 例:特ダネ、サツ(警察)
- もちろん、一般に定着し、置換えが難しいものは使用することができます。
- 例:カラオケ
- ごく一部でしか通用しない業界用語は使わないでください。
- 例:イラレ → イラストレータ、ズージャ → ジャズ
差別用語・差別表現
ここでは、差別表現でしか用いられなくなった言葉を、差別用語とします。差別用語は百科事典の説明としてやむを得ない場合を除いて、使わないでください。差別表現と思われる場合には穏当な表現に書き換えます。ただし、差別表現は文脈によって生まれるものなので、安易に差別用語と決め付けないように注意します。
放送関連
その他
- その項目が利用者にとって価値があるように配慮します。
- 原則として同一項目内の表記は統一しますが、ウィキペディア全体での表記の統一には固執しないでください。異なる表記を使い分けることによって文章が伝えようとするニュアンスがより適切に表現できる場合には、ためらわずそのようにしてください。たとえば表記そのものへの言及、表記によって含意のあるものを使い分ける場合などではページ内で異なる表記を用いて構いません。また、引用文や固有名詞などは統一の対象としません。
- フォントによって紛らわしい文字に気を付けます。例えば、平仮名の「へ」と片仮名の「ヘ」、片仮名の「ニ」と漢字の「二」や、ダッシュ・全角ハイフン・全角ハイフンマイナス・長音記号・罫線の横棒「―」「‐」「-」「ー」「─」は、よく間違っているものが見つかります。
- ワープロソフトの文章校正支援機能も活用します。
脚注
例に使用した文献
- フェイガン・河合:1990 フェイガン, ブライアン・M『アメリカの起源 - 人類のはるかな旅路』河合信和訳、どうぶつ社、1990年、16頁。ISBN 4-88622-257-9。
- 八木谷:2001 八木谷涼子『知って役立つキリスト教大研究』新潮社〈新潮OH! 文庫 133〉、2001年、189頁。ISBN 4-10-290133-7。
- 渡辺:1987 渡辺公三「メトロー、レヴィ‐ストロース、クラストル——訳者あとがきにかえて」『国家に抗する社会 - 政治人類学研究』ピエール・クラストル著、渡辺公三訳、書肆風の薔薇、1987年、360頁。ISBN 4-89176-206-3。一部省略した。
参考文献
- 『図解DTP用語辞典』 株式会社イーストウェストコーポレーション
- 社団法人共同通信社編『記者ハンドブック 第9版 新聞用字用語集』(2004年2月15日発行) ISBN 4-7641-0475-X
- 講談社校閲局編『日本語の正しい表記と用語の辞典 第二版』(1992年11月20日発行) ISBN 4-06-123289-4
- 北原保雄監修『岩波 日本語 使い方 考え方 辞典』(2003年5月15日発行) ISBN 4-00-080206-2
- 天沼寧、加藤彰彦編『用字用語 新表記辞典』新訂四版、第一法規(2011年10月27日発刊) ISBN 978-4-474-02690-2
関連項目
外部リンク
- 文化庁 国語施策 - 表記のよりどころなど、表記の基準に関する様々な参考資料
- 内閣告示・内閣訓令 - 「常用漢字表」、「現代仮名遣い」、「送り仮名の付け方」、「外来語の表記」、「ローマ字のつづり方」
- 表記の基準に関する参考資料 - 「表外漢字字体表」、「くぎり符号の使ひ方」、「くりかへし符号の使ひ方」、「公用文に関する諸通知」、「法令に関する諸通知」、「外来語の取扱い,姓名のローマ字表記について」
- 公用文に関する諸通知 - 「公用文における漢字使用等について(平成22年内閣訓令第1号)」、「公用文作成の要領〔公用文改善の趣旨徹底について〕(昭和27年4月4日 内閣閣甲第16号依命通知)」
- 法令に関する諸通知 - 法令における漢字使用等について(平成22年11月30日内閣法制局総総第208号通知)