HOKUO (製パン)

北海道札幌市の製パン会社

株式会社HOKUO(ホクオウ)は、北海道札幌市西区本社を置く日本製パン企業[1]経営破綻した株式会社北欧の製パン事業を継承[2]し、「HOKUO」の屋号パン店を運営する。スカンジナビア十字の旗が風にたなびくマークと「HOKUO」のロゴで知られる。

株式会社HOKUO
HOKUO Co., LTD.
HOKUOアピア店
HOKUOアピア
(2019年2月撮影、現存せず)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
063-0811
札幌市西区琴似1-6-4-16
グランウェルネス琴似駅前1階
北緯43度06分16秒 東経141度27分28秒 / 北緯43.10444度 東経141.45778度 / 43.10444; 141.45778座標: 北緯43度06分16秒 東経141度27分28秒 / 北緯43.10444度 東経141.45778度 / 43.10444; 141.45778
設立 1979年12月5日(株式会社北欧)[1]
現法人は株式会社北欧STプランとして2015年に設立。
業種 食料品
法人番号 4430001004168
事業内容 パン製造販売[1]
代表者 斉藤豪[1]
資本金 9,700万円[1]
従業員数 50名[1]
関係する人物 斎藤武吉(創業者、斉藤豪の父)
津田彰彦(創業者、のち退社しボストンベイクを創業)
外部リンク https://hokuo-pan.com/
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2022年9月29日付で、株式会社北欧STプラン(ホクオウエスティープラン)から、現社名の株式会社HOKUOへ商号変更した[3]

歴史

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株式会社北欧

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「北欧館」に併設された北欧館パン博物館

株式会社北欧(本社:札幌市西区)は、斎藤武吉と津田彰彦が札幌市北区1979年に創業[1][2]。翌1980年に1号店として「北34条店」を開店[1]し、道内の製パン業者ではいち早くチェーン展開[2]した。

1982年に札幌市西区八軒へ本社と工場を移転して「総本店」を開業[1]し、『北海道新聞』が「パン専門店では道内一の規模」[4]と報じた。

1980年代には、南海電気鉄道との合弁会社「北欧フードサービス」、小田急電鉄との業務提携により「北欧トーキョー[5]を設立するなど[2]、全国各地で関連会社を設立して北海道外へ進出[1][2]した。

後年に経営方針の対立から、株式会社北欧の設立者の一人である津田彰彦が袂を分かち、1985年に「ボストンベイク」を創業[2]した。

バブル景気の波に乗り、1989年に札幌市西区山の手へ本社と工場を移転[1]1990年には札幌市西区の北5条手稲通沿いにパン博物館北欧館パン博物館」を併設した「北欧館」を開店[6]した。しかしバブル崩壊後に「北欧館」などの過大投資がたたり、株式会社北欧は経営破綻[2]、実質的に整理回収機構 (RCC) が管理することとなった[6]

その後も「北欧」ブランドは継続したが、創業者と長男の経営をめぐる確執が続いて経営は混乱した[6]。また関連会社は株式会社北欧が経営破綻すると、北欧フードサービスは合弁を解消して南海電気鉄道の子会社となり、北欧トーキョーは業務提携を解消して小田急電鉄の完全子会社となり[5]、各社独自に「HOKUO」ブランドを維持していた[2]。なお2000年代に入り北欧フードサービスは南海グループを離脱して商号変更し、のちに「HOKUO」ブランドも廃止している(#関連会社を参照)。

北欧STプラン→株式会社HOKUO

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株式会社北欧STプラン(本社:札幌市西区)は、経営破綻した株式会社北欧の一部事業を承継した企業[2]である。2011年に創業者・斎藤武吉の長男である斎藤豪が経営を引き継ぎ[7]、別会社「北欧STプラン」を設立して「北欧」ブランドを継承[6]した。

2015年3月には、株式会社北欧のパン工場移転新設のため「北欧館パン博物館」を閉鎖[8][9]した。

株式会社北欧の本社工場「北欧館」は、同2015年に整理回収機構が競売に付したものの[6]、「北欧館」の建物は株式会社北欧が所有していたが、土地は根室市の会社が所有[6]していた。競売で建物を入手しても土地所有者の許可がなければ新しい建物を建設できず、競売は成立しなかった[6]。土地所有者は株式会社北欧に対し、建物取り壊しの裁判を提訴して判決を得たが、経営破綻した北欧は建物解体の資金すらなく、土地所有者が「北欧館」の施設を解体した[6]

「北欧館」の跡地は2017年に「スシロー札幌山の手店」が開店した[10][11]

北欧STプランは、当初は札幌市内の店舗内のみで製造し、パン業界の競争激化や高額な家賃負担により経営規模を縮小した[7]。一時は札幌市東区にパン専用工場を建設して製造量を増加させ、2019年11月にMEGAドン・キホーテ苫小牧店を出店して札幌市外へ再出店し、既存4店舗に加えて2店舗の開店を計画する拡大策も検討されたが[12]、苫小牧と北36条店は閉店した[13]

新型コロナウイルス感染症の流行による減収のため、2020年5月30日にはJR手稲店(手稲駅構内)を閉店[13]、最後の店舗となったアピア店も契約満了により2022年3月22日に閉店[14]

当初はアピア店閉店をもって廃業を予定していたものの、閉店決定後に来店客から寄せられた応援の声もあり[7][15]、経営体制を見直した上での再開を目指すとして[14]、再開業する方向に転換した[7][15]。会社継承後の創業者との資金を巡っての確執もあり、新ブランドでの再開案もあったものの「HOKUO」ブランドを継続することに決定[7]した。クラウドファンディングによる資金調達も行い[15]、同2022年6月30日に札幌市西区琴似での再開業に至った[7]

2022年9月29日、株式会社HOKUOに商号変更するとともに、札幌市西区内で本社を移転した[3]

沿革

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事業所・店舗

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  • 本社・本店 - 札幌市西区琴似1条6丁目4-1 グランウェルネス琴似駅前1階[3]
    • 2022年9月29日、札幌市西区西野8条2丁目11-16から移転[3]
  • 静内店 - 日高郡新ひだか町静内末広町2-1 イオン静内店1F

過去に存在した店舗

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2020年5月末で閉店したJR手稲店(2016年12月)

札幌市内

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札幌市外

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関連会社

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過去の関連会社

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いずれも株式会社北欧時代に設立された関連会社(設立年順)。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao 会社情報”. 北欧STプラン(Internet Archive). 2019年11月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j “北欧パン「札幌地下街店」が閉店、「HOKUO」ブランド3店舗に”. 北海道リアルエコノミー (株式会社リアルエコノミー社). (2019年2月3日). オリジナルの2019年2月3日時点におけるアーカイブ。. https://archive.fo/le1xD 2019年2月3日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f 株式会社HOKUOの情報 国税庁法人番号公表サイト、2023年6月24日閲覧。
  4. ^ パン専門店では全道一規模 「北欧」総本店あすオープン”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1982年12月10日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ a b c d e 会社案内”. HOKUO. 北欧トーキョー. 2021年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月21日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k 「パンの博物館」解体始まる 北欧館26年間でひっそり幕”. 北海道リアルエコノミー. 株式会社リアルエコノミー社 (2016年9月7日). 2017年10月25日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g パンの「HOKUO」復活、札幌・地下鉄琴似駅近くに新店舗きょうオープン 北海道リアルエコノミー、株式会社リアルエコノミー社
  8. ^ 店舗情報一覧”. おいしいパンの -HOKUO-. 株式会社北欧. 2016年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  9. ^ 北欧館 スカンジナビアレストラン”. おいしいパンの -HOKUO-. 株式会社北欧. 2019年9月28日閲覧。
  10. ^ 「パンから回転寿司に」旧北欧パン跡地にスシロー”. 北海道リアルエコノミー. 株式会社リアルエコノミー社 (2017年3月22日). 2017年10月25日閲覧。
  11. ^ 旧北欧パン跡地に「スシロー札幌山の手店」オープン”. 北海道リアルエコノミー. 株式会社リアルエコノミー社 (2017年8月2日). 2017年10月25日閲覧。
  12. ^ a b パンの「HOKUO」、MEGAドン・キホーテ苫小牧店に新店舗 北海道リアルエコノミー、株式会社リアルエコノミー社
  13. ^ a b c d e f g “コロナ減収でパンの「HOKUO JR手稲店」30日閉店、札幌市内1店舗に”. 株式会社リアルエコノミー社. (2020年5月29日). オリジナルの2020年5月30日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/3IECl 2020年5月30日閲覧。 
  14. ^ a b c パンの「HOKUOアピア店」3月22日閉店、42年続いた「HOKUO」ブランドは消えるのか!?”. 北海道リアルエコノミー. 株式会社リアルエコノミー社 (2022年3月11日). 2022年3月20日閲覧。
  15. ^ a b c HOKUO復活!工房&直売店舗「北欧パン」を皆さんと一緒に作り上げたい!”. ACT NOW (2022年6月8日). 2022年6月13日閲覧。
  16. ^ パン専門店では全道一規模 「北欧」総本店あすオープン”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1982年12月10日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  17. ^ 札幌でパン工場の一部を焼く”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1988年8月16日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  18. ^ パンの博物館がオープン—北欧”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1990年1月6日). 2017年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  19. ^ 【閉店】HOKUO 北24条店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  20. ^ 【閉店】HOKUO 円山店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  21. ^ 【閉店】HOKUO 福住店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  22. ^ 【閉店】HOKUO 白石店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  23. ^ 【閉店】HOKUO 真駒内店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  24. ^ 【閉店】HOKUO 本店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  25. ^ 【閉店】HOKUO 地下街ポールタウン店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  26. ^ パンの北欧「新札幌デュオ店」、20年超の営業を終了”. 北海道リアルエコノミー. 株式会社リアルエコノミー社 (2019年7月6日). 2019年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月7日閲覧。
  27. ^ 【閉店】HOKUO 新札幌DUO店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  28. ^ パンの「HOKUO」が札幌・北36条西4に新店舗開店 北海道リアルエコノミー、株式会社リアルエコノミー社
  29. ^ 【閉店】HOKUO 北36条店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  30. ^ 【閉店】HOKUO JR手稲店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  31. ^ 【閉店】HOKUO アピア店 食べログ、カカクコム、2023年6月24日閲覧。
  32. ^ JR岩見沢駅の「北欧」閉店 空き店舗また一つ 47NEWS共同通信社
  33. ^ 店舗情報”. HOKUO. 北欧トーキョー. 2021年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月21日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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