Blond Ambition Tour(ブロンド・アンビション・ツアー)は、アメリカ合衆国の歌手マドンナが、1990年に行ったコンサートツアー。欧米や日本を約4か月間かけてまわり、27都市で57公演を行った。その演出は特に宗教的な論争を巻き起こし、ローリング・ストーン誌は「精巧に作り上げられたセクシャルで挑発的な狂想曲」と呼んだ一方で「1990年で最高のコンサートツアー」との評価もしている。

Blond Ambition Tour
マドンナ の ワールド・ツアー
関連アルバム ライク・ア・プレイヤー
アイム・ブレスレス
初日 1990年4月13日
最終日 1990年8月5日
行程 3
公演数 日本:9公演
北米:32公演
ヨーロッパ:16公演
全57公演
マドンナ ツアー 年表
Who's That Girl Tour
(1987年)
Blond Ambition Tour
(1990年)
The Girlie Show Tour
(1993年)

概要

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パフォーマンスするマドンナ(右)

「Blond Ambition Tour」は、1990年4月13日東京公演よりスタートした。主に、性とカトリックという2大テーマを据えており、イタリアではローマ法王がコンサートのボイコットを訴えたために2日間予定されていたローマ公演が1日キャンセルになった。しかしながら、興行収入6,500万ドル以上を稼ぐなど、世界的には大きな成功修め、マドンナがポップ・アイコンとしての地位を確立するのに大きな役割を果たした。また、ショーの構成でも特にセクシャルな部分は大きな論争を呼び、トロントでは自慰行為を模するシーンなど、あまりに過激なシーンは猥褻であるとの理由から、警察に告訴を含めた処分を検討すると公演前に警告されていたが、結局マドンナはプログラムを変更せずにショーを決行し、トロント側による告訴などは行われなかった。

衣装はフランスファッションデザイナージャン=ポール・ゴルチエが担当し、コーン型のブラジャーなどは現在でも賛否が分かれるところである。振付師ヴィンセント・パターソン(Vincent Paterson)。監督のアレック・ケシシアン(Alek Keshishian)は、ツアー中のマドンナ一行の様子を250時間以上もフィルムに収め、後にドキュメンタリー映画イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」として発表した。

また、マドンナの喉の調子が悪化したため、63公演のうちの6公演が中止なり、12万枚以上のチケットが払い戻しになるという事態になった。

ショーの構成は主に4つの場面にわけられ、ドイツのサイレント映画「メトロポリス」をテーマにした第一部、宗教的な演出と自慰行為を模したダンスで大きな話題となった第二部、マドンナが出演しツアー中に公開された映画「Dick Tracy」をテーマにした第三部、マドンナの代表曲「Material Girl」に由来する自身のイメージをパロディー化した第四部からなる。また、アンコールでは「Holiday」と「Keep It Together」が披露された。

ツアー前半の日本公演と北米公演では、マドンナは自身のショートカットの髪にブロンドのエクステンションをつけてポニーテールにしていたが、ヘッドセットマイクにエクステンションが引っ掛かってしまうため、ヨーロッパ公演ではエクステンションを付けずにソバージュのような髪型になっている。 なお、横浜スタジアムライブ日本テレビ系で放送。完全収録版の「Blond Ambition Japan Tour 90」も、VHSLDリリースされている。

セットリスト

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  1. エクスプレス・ユアセルフ (Express Yourself)
  2. オープン・ユア・ハート (Open Your Heart)
  3. コモーション (Causing a Commotion)
  4. パーティーは何処に (Where's the Party)
  5. ライク・ア・ヴァージン (Like a Virgin)
  6. ライク・ア・プレイヤー (Like a Prayer)
  7. リヴ・トゥ・テル (Live to Tell) / オー・ファーザー (Oh Father)
  8. パパ・ドント・プリーチ (Papa Don't Preach)
  9. スーナー・オア・レイター (Sooner or Later)
  10. ハンキー・パンキー (Hanky Panky)
  11. ナウ・アイム・フォロイング・ユー (Now I'm Following You)
  12. マテリアル・ガール (Material Girl)
  13. チェリッシュ (Cherish)
  14. イントゥ・ザ・グルーヴ (Into the Groove)
  15. ヴォーグ (Vogue)
  16. ホリデイ (Holiday)
  17. ファミリー・アフェア (Family Affair) / キープ・イット・トゥゲザー (Keep It Together)

ツアー日程

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日付(1990年) 都市 会場
日本
4月13日 千葉県 日本 千葉マリンスタジアム
4月14日
4月15日
4月20日 兵庫県 日本 阪急西宮スタジアム
4月21日
4月22日
4月25日 神奈川県 日本 横浜スタジアム
4月26日
4月27日
北アメリカ
5月4日 ヒューストン アメリカ合衆国 ザ・サミット
5月5日
5月7日 ダラス アメリカ合衆国 リユニオン・アリーナ
5月8日
5月11日 ロサンゼルス アメリカ合衆国 L.A.スポーツ・アリーナ
5月12日
5月13日
5月15日
5月16日
5月18日 オークランド アメリカ合衆国 オークランド・コロシアム・アリーナ
5月19日
5月20日
5月23日 ローズモント アメリカ合衆国 ローズモント・ホライゾン
5月24日
5月27日 トロント カナダ スカイドーム
5月28日
5月29日
5月31日 オーバーンヒルズ アメリカ合衆国 ザ・パレス・オブ・オーバーンヒルズ
6月1日
6月4日 ウースター アメリカ合衆国 セントラム
6月5日
6月8日 ランドーヴァー アメリカ合衆国 キャピタル・センター
6月9日
6月11日 ユニオンデール アメリカ合衆国 ナッソー・コロシアム
6月12日
6月13日
6月16日 フィラデルフィア アメリカ合衆国 スペクトラム
6月17日
6月20日 イーストラザフォード アメリカ合衆国 Brendan Byrne Arena
6月21日
6月24日
6月25日
ヨーロッパ
6月30日 ヨーテボリ スウェーデン Eriksberg Stadium
7月3日 パリ フランス パレ・オムニスポール・ド・パリ・ベルシー
7月4日
7月6日
7月10日 ローマ イタリア スタディオ・フラミニオ
7月10日 トリノ イタリア スタディオ・デッレ・アルピ
7月15日 ミュンヘン ドイツ Riemer Reitstadion
7月17日 ドルトムント ドイツ ヴェストファーレンハレン
7月20日 ロンドン イギリス ウェンブリー・スタジアム
7月21日
7月22日
7月24日 ロッテルダム オランダ フェイエノールト・スタディオン
7月27日 マドリード スペイン エスタディオ・ビセンテ・カルデロン
7月29日 ビーゴ スペイン エスタディオ・バライドス
8月1日 バルセロナ スペイン エスタディ・デ・モンジュイック
8月5日 ニース フランス Stade de l'Ouest