3人のゴースト
『3人のゴースト』(さんにんのゴースト、Scrooged)は、1988年のアメリカ合衆国のクリスマス・ファンタジー映画。監督はリチャード・ドナー、出演はビル・マーレイとカレン・アレンなど。 チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』の設定(原題はディケンズ小説の主人公名を動詞化)を現代風にアレンジし、ニューヨークに舞台を置き換えて映画化した作品。傲慢で思いやりを持たない冷血な拝金主義者のフランクが、ゴーストと共に過去・現在・未来をタイムスリップし、自己を見つめ直す。
3人のゴースト | |
---|---|
Scrooged | |
監督 | リチャード・ドナー |
脚本 |
ミッチ・グレイザー マイケル・オドノヒュー |
原作 |
チャールズ・ディケンズ 『クリスマス・キャロル』 |
製作 |
リチャード・ドナー アート・リンソン |
製作総指揮 | スティーブ・ロス |
出演者 |
ビル・マーレイ カレン・アレン ロバート・ミッチャム |
音楽 | ダニー・エルフマン |
撮影 | マイケル・チャップマン |
編集 |
フレドリック・スタインカンプ ウィリアム・スタインカンプ |
製作会社 | Mirage Productions |
配給 | パラマウント映画 |
公開 |
1988年11月23日 1988年12月10日 |
上映時間 | 101分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $60,328,558[1] |
配給収入 | 7億3800万円[2] |
ストーリー
編集この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
世界最大のネットワークを誇るテレビ局IBCの社長に史上最年少で就任したフランク・クロス(ビル・マーレイ)。メディアではそんな彼の功績が評価される一方、局内ではその冷血ぶりが恐れられていた。その日のクリスマス特番に関する会議でも、フランクは自分の企画したとんでもないCMに意見した社員(ボブキャット・ゴールドスウェイト)を簡単にクビにしてしまう。クリスマスが迫ったある夜、そんなフランクのもとに、ゴルフ中に心臓発作で急死した前社長ルー(ジョン・フォーサイス)の亡霊が現れる。前社長の亡霊は、“視聴率の鬼”ぶりを発揮するフランクに、自分の二の舞にならないよう忠告をする。そしてそんな話を聞き流そうとするフランクに、これから3人の亡霊がフランクの元へ現れることを告げる。
次の日、夢か現実か動揺しているフランクに、かつての恋人であるクレア(カレン・アレン)との再会のチャンスが訪れる。すっかり仕事人間と化してしまったフランクとは違い、クレアはボランティアとしてホームレスをサポートする仕事についていた。優しさと思いやりは変わっていないことに、フランクは安心しながらも、何とか今の自分を受け入れてもらおうとするのだが、クレアはそんなフランクを哀れみの眼差しで見つめた。そして、そんなフランクの元へ過去の亡霊が現れる。
キャスト
編集役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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フジテレビ版 | ||
フランク・クロス | ビル・マーレイ | 江原正士 |
クレア・フィリップス | カレン・アレン | 勝生真沙子 |
ルー・ヘイワード | ジョン・フォーサイス | 大木民夫 |
プレストン会長 | ロバート・ミッチャム | 小林修 |
グレイス・クーリー | アルフレ・ウッダード | 鈴木弘子 |
ブライス・カミングス | ジョン・グローヴァー | 千田光男 |
エリオット・ラダーミルク | ボブキャット・ゴールドスウェイト | 富山敬 |
ジェームズ・クロス | ジョン・マーレイ | 小野健一 |
過去のゴースト | デイヴィッド・ヨハンセン | 麦人 |
現在のゴースト | キャロル・ケイン | 安達忍 |
ベル | サチ・パーカー | 滝沢久美子 |
フランクの父 | ブライアン・ドイル=マーレイ | 稲葉実 |
ジェイコブ・マーリー | ジェイミー・ファー | 村松康雄 |
スティーヴン・クーリー | デイモン・ハインズ | 石田彰 |
レイネル・クーリー | レイナ・キング | 松本梨香 |
祖母 | メイベル・キング | 片岡富枝 |
ハーマン | マイケル・J・ポラード | 山下啓介 |
ホームレス | アン・ラムジー | 片岡富枝 |
ホームレス | ローガン・ラムジー | |
CMのナレーション | ドン・ラフォンティーヌ | |
タイニー・ティム | メアリー・ルー・レットン | |
IBC局の看護婦 | キャシー・キニー | |
劇中のスクルージ | バディ・ハケット | 茶風林 |
劇中のゴースト | パット・マコーミック | |
モニタールームの局員 | エイミー・ヒル | |
ジョン・ハウスマン | 塚田正昭 | |
ロバート・グーレ | ||
リー・メジャース | 有本欽隆 | |
ヤンツ | トニー・ステッドマン | 石森達幸 |
少年時代のフランク | ライアン・ゴールドスタイン | 大谷育江 |
検閲係 | ケイト・マクレガー=スチュワート | 竹口安芸子 |
ヘイゼル | デロリス・ホール | さとうあい |
郵便局員役の出演者 | ロイ・ブロックスミス | |
ストリート・ミュージシャン | マイルズ・デイヴィス ラリー・カールトン デイヴィッド・サンボーン |
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役不明又はその他 | — | 田原アルノ 伊井篤史 秋元羊介 古田信幸 安永沙都子 稀代桜子 紗ゆり 小形満 万代裕人 |
日本語版スタッフ | ||
演出 | 伊達康将 | |
翻訳 | 平田勝茂 | |
調整 | 金谷和美 | |
効果 | リレーション | |
録音 | スタジオ・ユニ | |
制作 | 東北新社 | |
初回放送 | 1991年12月21日 『ゴールデン洋画劇場』 |
スタッフ
編集- 監督:リチャード・ドナー
- 製作:リチャード・ドナー、アート・リンソン
- 製作総指揮:スティーブ・ロス
- 音楽:ダニー・エルフマン
- 撮影:マイケル・チャップマン
- 美術:J・マイケル・リヴァ
- 編集:フレドリック・スタインカンプ、ウィリアム・スタインカンプ
- 特殊メイク:トーマス・R・バーマン
作品の評価
編集Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『3人のゴースト』はビル・マーレイとちょっとしたホリデー気分で何とか乗り切っているが、著しく矛盾したトーンと意地悪な気分の暗流が妨げになっている。」であり、49件の評論のうち高評価は69%にあたる34件で、平均点は10点満点中6.1点となっている[3]。 Metacriticによれば、14件の評論のうち、高評価は3件、賛否混在は3件、低評価は8件で、平均点は100点満点中38点となっている[4]。
出典
編集- ^ “Scrooged” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月16日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)480頁。
- ^ "Scrooged". Rotten Tomatoes (英語). 2021年12月10日閲覧。
- ^ "Scrooged" (英語). Metacritic. 2021年12月10日閲覧。