東京地方裁判所
東京地方裁判所(とうきょうちほうさいばんしょ)は、東京都千代田区にある日本の地方裁判所の一つで、東京都を管轄している。略称は、東京地裁(とうきょうちさい)。立川に支部を置いている。
東京地方裁判所 | |
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所長 | 渡部勇次 |
組織 | |
管轄区域 | 東京都 |
支部 | 立川 |
担当検察庁 | 東京地方検察庁 |
上位裁判所 |
東京高等裁判所 知的財産高等裁判所 |
下位裁判所 | 東京簡易裁判所、八王子簡易裁判所、八丈島簡易裁判所、伊豆大島簡易裁判所、新島簡易裁判所、立川簡易裁判所、武蔵野簡易裁判所、青梅簡易裁判所、町田簡易裁判所 |
概要 | |
所在地 |
〒100-0013(専用: 100-8920) 東京都千代田区霞が関1丁目1-4 北緯35度40分30秒 東経139度45分11秒 / 北緯35.67500度 東経139.75306度座標: 北緯35度40分30秒 東経139度45分11秒 / 北緯35.67500度 東経139.75306度 |
法人番号 | 9000013030001 |
東京地方裁判所 |
概説
編集東京都を管轄しており、本庁が千代田区に、支部が立川市に、それぞれ設けられている。管内には、本庁及び支部の所在地並びに八王子市、武蔵野市、青梅市、町田市、八丈島(八丈町)、伊豆大島(大島町)、新島(新島村)の合計9か所に簡易裁判所が設置されている。また、本庁の所在地には東京第一 - 第六検察審査会が、支部の所在地には立川検察審査会が、それぞれ設置されている。
歴史
編集歴代所長
編集- 宇野要三郎
- 牧野菊之助
- 石田和外( - 1960年5月、最高裁判所事務総長)
- 安村和雄( - 1973年2月、最高裁判所事務総長)
- 位野木益雄(1973年2月 - 1975年、福岡高等裁判所長官)
- 谷口正孝( - 1980年4月、最高裁判所判事)
- 可部恒雄(1987年5月28日 - 1988年12月、福岡高等裁判所長官)
- 藤田耕三(1991年5月 - 1993年3月、仙台高等裁判所長官)
- 神垣英郎(1993年3月 - 1996年8月、名古屋高等裁判所長官)
- 菊池信男( - 1998年3月、定年退官)
- 上田豊三(1998年3月 - 2000年1月、広島高等裁判所長官)
- 福井厚士(2000年1月 - 2001年3月、定年退官)
- 龍岡資晃(2001年3月 - 2003年1月、広島高等裁判所長官)
- 永井紀昭(2003年1月 - 2005年2月、定年退官)
- 金築誠志(2005年2月 - 2006年10月、大阪高等裁判所長官)
- 白木勇(2006年10月 - 2007年12月、広島高等裁判所長官)
- 池田修(2007年12月 - 2010年6月、福岡高等裁判所長官)
- 吉戒修一(2010年6月 - 2011年5月、大阪高等裁判所長官)
- 岡田雄一(2011年5月 - 2013年7月、名古屋高等裁判所長官)
- 小池裕(2013年7月 - 2014年3月、東京高等裁判所長官)
- 荒井勉(2014年4月 - 2015年6月、福岡高等裁判所長官)
- 貝阿彌誠(2015年6月 - 2016年10月、定年退官)
- 奥田正昭(2016年10月 - 2017年12月、定年退官)
- 安浪亮介(2018年1月 - 2018年12月、大阪高等裁判所長官)
- 垣内正(2018年12月 - 2021年1月、定年退官)
- 後藤博(2021年1月 - 2021年10月、福岡高等裁判所長官)
- 平木正洋(2021年10月 - 2023年4月、大阪高等裁判所長官)
- 渡部勇次(2023年5月 - [1])
(任期の後ろは後職)
所在地
編集- 本庁(以下を除く。) - 東京高等地方簡易裁判所合同庁舎 - 東京都千代田区霞が関1丁目1-4 北緯35度40分30秒 東経139度45分11秒 / 北緯35.67500度 東経139.75306度
- 本庁民事第8部(商事)・民事第26部、民事第40部、民事第46部、民事第47部(知的財産権)・民事第20部(倒産) - 知的財産高等裁判所・東京地方裁判所中目黒庁舎(ビジネス・コート) - 東京都目黒区中目黒2丁目4-1
- 本庁民事第21部(執行) - 東京地方裁判所民事執行部庁舎(民事執行センター) - 東京都目黒区目黒本町2丁目26-14 北緯35度37分25.9秒 東経139度41分23.2秒 / 北緯35.623861度 東経139.689778度
- 立川支部 - 東京都立川市緑町10-4 北緯35度42分43.3秒 東経139度24分39.2秒 / 北緯35.712028度 東経139.410889度
管轄
編集本庁
立川支部
知的財産権のうち特許権、実用新案権、回路配置利用権、プログラム著作権関係については、本庁において東京高裁、名古屋高裁、仙台高裁、札幌高裁の各管轄区域内(福井、岐阜、三重の各県以東)の事件を専属で取り扱う。また、前期管轄区域内の商標権、意匠権、著作権などの知的財産権関連事件も、本庁へ訴訟提起が可能である。
裁判員裁判対象事件および労働審判は本庁及び立川支部がそれぞれ扱う。
庁舎
編集本庁には、民事は第51部(ただし、11か部は休部)、刑事は第18部までの部(ただし、3か部は休部)がある。首都東京を管轄する裁判所であるため、受理する事件の数・法廷の数は、共に日本一である。
本庁は、東京高等裁判所・東京簡易裁判所(刑事)も同居する地上19階・地下3階建ての合同庁舎になっており、同庁舎には2022年10月10日まで知的財産高等裁判所も入っていた。この庁舎の北側には法務省旧本館(中央合同庁舎第6号館赤レンガ棟)が、東側(裏側)には東京地方検察庁交通部・東京区検察庁・公正取引委員会が入っている中央合同庁舎第6号館B棟、東京簡易裁判所・東京家庭裁判所が入居している中央合同庁舎第6号館C棟、弁護士会館が、それぞれ隣接している。なお、中央合同庁舎第6号館C棟には2022年10月16日まで民事第8部(商事部)、同月23日まで民事第20部(倒産部)が入居していた。また、道路を挟んで西側には、国家公安委員会・警察庁・総務省・国土交通省が入っている中央合同庁舎第2号館・第3号館がある。
目黒区には、民事第8部(商事部)・民事第26部、民事第40部、民事第46部、民事第47部(知的財産権部)・民事第20部(倒産部)が入居する知的財産高等裁判所・東京地方裁判所中目黒庁舎(ビジネス・コート)および民事執行センター(民事第21部)が存在する。
本庁の庁舎は、常時玄関に金属探知機ゲートと手荷物検査のためのX線手荷物検査機が設置されている。裁判所職員・検察庁職員・法務省職員・弁護士・司法修習生以外の一般人は、そこで金属探知機ゲートを通過し手荷物検査を受けないと中に入れない(法曹関係者と一般人とでは入場ゲートが異なる)。また、銃砲刀剣類の持ち込みは厳禁で、検査で判明した場合、警察に通報するとの注意書きがある。また、裁判所内部の写真撮影は禁止されているため、カメラ類の持ち込みが判明した場合には、バッグから出さないように警備員から指示される。
立川支部には、民事は第4部、刑事は第3部までの部がある。同支部の建物には、他に、立川簡易裁判所、東京家庭裁判所立川支部、立川検察審査会が同居している。また少し南側には、東京地方検察庁立川支部、立川区検察庁、東京保護観察所立川支部等の合同庁舎(立川第二法務総合庁舎)がある。
専門部・集中部
編集本庁には、あらゆる事件を扱う通常部のほか、次の専門部又は集中部がある。
民事
編集- 行政部 - 民事第2部・民事第3部・民事第38部・民事第51部
- 商事部 - 民事第8部
- 次の事件を扱う。
- 保全部 - 民事第9部
- 仮差押、仮処分(係争物に関する仮処分、仮の地位を定める仮処分)、人身保護請求、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律に基づく保護命令等の民事保全の事件を扱う。
- 労働部 - 民事第11部・民事第19部・民事第33部・民事第36部
- 倒産部 - 民事第20部
- 2022年4月より、以下の事件が民事第8部から移管。
- 会社更生事件・特別清算事件・企業の私的整理に関する特定調停事件・船舶所有者等責任制限事件・船舶油濁等損害賠償責任制限事件・外国倒産処理手続承認援助事件
- 執行部 - 民事第21部
- 調停・借地非訟・建築部 - 民事第22部
- 建築関係事件
- 建築調停事件 - 地裁で調停を行う旨の合意書面に基づき当部に申し立てられた「申立調停事件」と、訴訟提起後に担当裁判部が事件を調停手続に付する旨の決定をしたことにより当部が担当する「付調停事件」
- 借地非訟事件(賃借権譲渡・転貸許可申立事件、競売・公売に伴う賃借権譲受許可申立事件)
- 交通部 - 民事第27部
- 交通事故に関する事件を扱う。
- 知的財産部 - 民事第29部・民事第40部・民事第46部・民事第47部
- 医療集中部 - 民事第14部・民事第30部・民事第34部・民事第35部
- 2001年4月設置。医事事件を扱う集中部。
2006年までは、民事第7部が手形部として手形事件を担当。2007年からは手形部門が商事部門へ統合され、民事第7部は通常事件を担当している。
刑事
編集21か部であるが、うち3か部は休部している。また、以下の2か部が特別部である。
など
不祥事
編集- 弾劾裁判所を参照。
管轄する簡易裁判所
編集- 東京簡易裁判所
- 所在地:東京都千代田区霞が関1丁目1-2 東京家庭・簡易裁判所合同庁舎
- 墨田庁舎所在地:東京都墨田区錦糸4丁目16-7(民事第6室、民事第7室、刑事第5室、訟廷管理係)
- 管轄:「特別区の存する区域」(いわゆる東京23区)、三宅村、御蔵島村、小笠原村。
- 備考:東京都23区内の簡易裁判所(新宿、台東、墨田、大森、渋谷、中野、豊島、北、足立、葛飾、江戸川)を集約した新しい大都市簡易裁判所として平成6年(1994年)9月に発足。取り扱い事件数、法廷数ともに日本最大の簡易裁判所。墨田庁舎には令和4年(2022年)5月2日より検察審査会(東京第一・第二・第三・第四・第五・第六検察審査会)も入居している[2]。
- 八丈島簡易裁判所
- 伊豆大島簡易裁判所
- 新島簡易裁判所
- 八王子簡易裁判所
- 立川簡易裁判所
- 武蔵野簡易裁判所
- 青梅簡易裁判所
- 町田簡易裁判所
脚注
編集- ^ “裁判官検索”. 2023年7月24日閲覧。
- ^ “東京第一~第六検察審査会事務局は下記の場所に移転します。” (PDF). 最高裁判所. 2023年3月9日閲覧。