田丸駅
田丸駅(たまるえき)は、三重県度会郡玉城町佐田にある、東海旅客鉄道(JR東海)参宮線の駅である。玉城町にある唯一の駅である[2]。
田丸駅 | |
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駅舎(2024年5月) | |
たまる Tamaru | |
◄外城田 (3.7 km) (4.0 km) 宮川► | |
所在地 | 三重県度会郡玉城町佐田80 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | ■参宮線 |
キロ程 | 7.0 km(多気起点) |
電報略号 | マル |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
[* 1]449人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1893年(明治26年)12月31日[1] |
備考 | 無人駅 |
歴史
編集- 1893年(明治26年)12月31日:参宮鉄道津駅 - 相可駅(現・多気駅) - 宮川駅間開通時に開設[1]。
- 1907年(明治40年)10月1日:国有化[1]、帝国鉄道庁の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定、参宮線所属となる[1]。
- 1912年(大正元年)頃:現駅舎(木造平屋)完成[4]。
- 1983年(昭和58年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となる[1]。
- 2012年(平成24年)10月1日:業務委託駅から無人駅化[7][8]。
- 2024年(令和6年)4月、駅舎を兼ねた交流施設「田丸駅交流施設」が完成[9]。
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旧駅舎
駅構造
編集相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な地上駅。両ホームは跨線橋で連絡している。2番線を本線とした1線スルー構造であり、当駅を通過する快速列車は上下共に2番線を通過する。一時期は停車列車についても2番線を使用していたが、現在は原則として方向別にホームを使い分けている(通過列車との行違いの場合は上下線共に駅舎側1番線に停車)。
2番線ホーム南側にもロータリーがあるが、出入口が無く、ホームへ出入りすることは不可。
伊勢市駅管理の無人駅。以前は業務委託駅(東海交通事業(TKJ)受託)で、JR全線きっぷうりばも設置されていたが、2012年10月1日に無人駅化された。
旧駅舎は1912年築の木造平屋で、筆で書かれた駅名看板や赤い柱等[10]、レトロな雰囲気が住民ら駅の利用者に親しまれた[2]。駅は小津安二郎監督の映画『浮草』(1959年)のラストシーンのロケ地としても使われた[10]。
しかし、2021年度に玉城町が実施した耐震診断の結果、大地震で倒壊する危険性があるとされ保存は困難と判定された[10]。そのため2023年に旧駅舎は解体された[9]。
2024年4月、玉城町がJR東海から土地を借り、駅舎を兼ねた交流施設「田丸駅交流施設」が整備された[9]。田丸駅交流施設は木造瓦ぶき平屋建てで、延床面積は約107平方メートル[9]。朱色の柱など旧駅舎の特徴を残し、看板や木の扉、レンガの一部などを再利用している[9]。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | ■参宮線 | 下り | 伊勢市・鳥羽方面[注釈 1] | |
2 | 上り | 松阪・名古屋方面[注釈 1] | 一部は1番線[注釈 2] |
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ホーム
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駅南側のロータリー
利用状況
編集「三重県統計書」によると、近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通り[11]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
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1998年(平成10年) | 698 |
1999年(平成11年) | 704 |
2000年(平成12年) | 710 |
2001年(平成13年) | 677 |
2002年(平成14年) | 646 |
2003年(平成15年) | 627 |
2004年(平成16年) | 599 |
2005年(平成17年) | 583 |
2006年(平成18年) | [* 2]570 |
2007年(平成19年) | [* 3]552 |
2008年(平成20年) | [* 4]548 |
2009年(平成21年) | [* 5]551 |
2010年(平成22年) | [* 6]558 |
2011年(平成23年) | [* 7]567 |
2012年(平成24年) | [* 8]518 |
2013年(平成25年) | [* 9]529 |
2014年(平成26年) | [* 10]525 |
2015年(平成27年) | [* 11]550 |
2016年(平成28年) | [* 12]565 |
2017年(平成29年) | [* 13]559 |
2018年(平成30年) | [* 14]551 |
2019年(令和元年) | [* 15]550 |
2020年(令和 | 2年)[* 16]516 |
2021年(令和 | 3年)[* 1]449 |
駅周辺
編集北畠氏が築いた田丸城跡や朝日新聞の創設者・村山龍平の遺品を展示した村山龍平記念館がある。
- 玉城町役場
- 玉城町国民健康保険玉城病院
- 伊勢市消防本部伊勢市消防署玉城出張所
- 玉城町立玉城中学校
- 玉城町立田丸小学校
- 玉城町立田丸保育所
- 伊勢農協玉城支店
- 玉城郵便局
- Aコープ玉城店
- お城広場(旧・田丸小学校):国鉄C58形蒸気機関車(C58 414)が静態保存されている[1]。
- 狭田国生神社
- 坂手国生神社
- 鴨下神社
- 小社神社
- 三重県道530号田丸停車場斎明線
バス路線
編集- 23系統 田丸城跡(玉城町役場)
- 23系統 伊勢市駅前
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、24-25頁。
- ^ a b 鈴木沙弥 (2022年8月2日). “<見聞いせしま>JR参宮線・田丸駅舎、建て替えと今後”. 中日新聞. 2023年2月23日閲覧。
- ^ “参宮線時刻表/田丸”. JR東海. 2023年2月23日閲覧。
- ^ “みえ駅ものがたり JR参宮線 田丸 大正以来の木造駅舎 駅発着 ウオーキング盛況”. 中日新聞 朝刊 広域三重: p. 21. (2010年6月17日)
- ^ “もう不便かけません 田丸駅(参宮線)に跨線橋完成 玉城町”. 中日新聞 朝刊 伊勢志摩版: p. 12. (1983年1月18日)
- ^ 「天王寺鉄管局、紀勢線と参宮線の駅業務を大幅削減へ」日本経済新聞1983年6月29日付、地方経済面中部7ページ
- ^ JR東海 5駅の業務委託解消(無人化)を計画 - 国鉄労働組合名古屋地方本部 トピックス 2012年06月01日
- ^ 各地で駅無人化反対など、サービス改善で宣伝と要請行動 - 国鉄労働組合名古屋地方本部 トピックス 2012年08月23日
- ^ a b c d e “情報発信や交流の場に 駅舎兼ねた田丸駅交流施設が完成 玉城町・参宮線 三重”. 伊勢新聞. 2024年4月10日閲覧。
- ^ a b c 松岡樹 (2022年11月18日). “田丸駅舎解体 惜しむ声 玉城・参宮線 歴史110年 小津映画にも”. 読売新聞. 2023年2月23日閲覧。
- ^ 三重県統計書 - 三重県
- ^ “伊勢玉城線時刻表”. 三交伊勢志摩交通. 2023年2月23日閲覧。
- 三重県統計書
- ^ a b “令和5年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 147. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成20年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成21年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成22年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成23年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成24年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成25年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成26年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成27年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成28年刊 三重県統計書” (xls). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成29年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成30年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 149. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “平成31年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 149. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “令和2年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 149. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “令和3年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 147. 2023年7月15日閲覧。
- ^ “令和4年刊 三重県統計書” (pdf). 三重県. p. 147. 2023年7月15日閲覧。