幌成駅(ほろなりえき)は、北海道空知支庁深川市幌内にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)深名線廃駅)である。事務管理コードは▲121403[2]

幌成駅
廃止前の駅舎 (1995年8月)
ほろなり
Horonari
宇摩 (2.9 km)
(1.8 km) 下幌成
所在地 北海道深川市幌内
北緯43度50分49秒 東経142度6分4.5秒 / 北緯43.84694度 東経142.101250度 / 43.84694; 142.101250
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 深名線
キロ程 22.3 km(深川起点)
電報略号 ホナ
駅構造 地上
ホーム 1面1線(廃止時)
開業年月日 1926年(大正15年)11月10日[1]
廃止年月日 1995年(平成7年)9月4日[1]
備考 深名線廃線に伴い廃駅
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1977年の幌成駅と周囲約500m範囲。上が朱鞠内方面。かつては駅舎横の深川側に貨物ホームと引込み線をもっていた。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

歴史

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駅名の由来

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開業当時の所在地名は「雨竜郡多度志村幌内[3]」であり、この名称は現在の雨竜川支流幌内川を指すアイヌ語「ポロナイ(poro-nay)」(大きい・川)に由来する[5][6][7]

しかし「幌内線にも同音の駅名があるため[5]」として駅名は「幌成」とされた[5][6][7]。現在でも字名は引き続き幌内であるが、市街地は「幌成」と呼ばれており[6]、これについて山田秀三は「駅名が変わると土地の名もそれに引き付けられるのが自然で、それで幌成と一般に呼ばれ、地図もそれで書かれるようになった[6]」と推測している。

駅構造

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廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームは線路の東側(名寄方面に向かって右手側)に存在した[8]。そのほか本線の深川方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の旧貨物ホームへの側線を1線有していた[8]。かつては列車交換可能な交換駅であった。

無人駅となっており、有人駅時代の駅舎は改築され、車掌車改造の貨車駅舎となっていた。駅舎は構内の東側に位置しホームに接していた。深名線唯一の貨車駅舎であった[8]。塗色は宗谷本線の同型駅と同様であった[9]。改築前の木造駅舎の開口部は木枠の1枚ガラス戸であった[10]

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。なお、1967年度(昭和42年度)については当駅単体の値が判明していないため参考値を記す。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1967年(昭和42年) (367,906) (1,005) [11] 同年の上多度志 - 鷹泊間各駅(仮乗降場除)の合算値
1968年(昭和43年) 56,940 156
1969年(昭和44年) 43,800 120
1970年(昭和45年) 37,430 103
1971年(昭和46年) 34,936 96
1972年(昭和47年) 34,223 94
1973年(昭和48年) 29,703 81
1974年(昭和49年) 27,004 74
1975年(昭和50年) 22,855 63
1992年(平成4年) 20 [8]

駅周辺

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駅の両側に山が迫っていた[10]

駅跡

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機械修理工場事務所になった旧駅舎 (2011年8月)

2000年(平成12年)時点では整地されていたが、貨車駅舎は「JR幌成駅」の記載が残されたまま、附近の農機具工場に移設され、事務所として再利用されていた[13]。2010年(平成22年)時点[14]、2011年(平成23年)時点でも同様であった[9]。駅跡は何も残されておらず[9]、整地されて駅前に至る道が駅裏の町道まで延伸された。

隣の駅

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北海道旅客鉄道
深名線
宇摩駅 - 幌成駅 - 下幌成駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 1990年(平成2年)7月1日時点では既に完全無人化されている(小冊子『HANDBOOK 1990』「駅は旅の出発点」(発行:北海道旅客鉄道、1990年発行)より)。

出典

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  1. ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、846頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、223頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b 大蔵省印刷局(編)「鉄道省告示 第209号」『官報』第4260号、国立国会図書館デジタルコレクション、1926年11月4日。 
  4. ^ 「通報 ●深名線上多度志駅ほか9駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1982年3月29日、3面。
  5. ^ a b c 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、112-113頁。ASIN B000J9RBUY 
  6. ^ a b c d 山田秀三 (2018-11-30). 北海道の地名. アイヌ語地名の研究 別巻 (2 ed.). 浦安市: 草風館. p. 82. ISBN 978-4-88323-114-0 
  7. ^ a b アイヌ語地名リスト ホロナ~モオ P121-130”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2021年11月25日閲覧。
  8. ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)74ページより。
  9. ^ a b c 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)175ページより。
  10. ^ a b c 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)204ページより。
  11. ^ 深川市史』深川市、1977年、900頁。doi:10.11501/9570056https://doi.org/10.11501/95700562022年6月12日閲覧 
  12. ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)9ページより。
  13. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVII』(JTBパブリッシング2000年1月発行)34ページより。
  14. ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)40ページより。

関連項目

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