幌成駅
幌成駅(ほろなりえき)は、北海道(空知支庁)深川市幌内にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)深名線の駅(廃駅)である。事務管理コードは▲121403[2]。
幌成駅 | |
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廃止前の駅舎 (1995年8月) | |
ほろなり Horonari | |
◄宇摩 (2.9 km) (1.8 km) 下幌成► | |
所在地 | 北海道深川市幌内 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 深名線 |
キロ程 | 22.3 km(深川起点) |
電報略号 | ホナ |
駅構造 | 地上 |
ホーム | 1面1線(廃止時) |
開業年月日 | 1926年(大正15年)11月10日[1] |
廃止年月日 | 1995年(平成7年)9月4日[1] |
備考 | 深名線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集- 1926年(大正15年)11月10日 - 鉄道省雨龍線多度志駅 - 鷹泊駅間延伸開通に伴い開業[1]。一般駅[3]。
- 1931年(昭和6年)10月10日 - 線路名を幌加内線に改称、それに伴い同線の駅となる。
- 1941年(昭和16年)10月10日 - 線路名を深名線に改称、それに伴い同線の駅となる。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1963年(昭和38年)4月1日 - 業務委託化。
- 1982年(昭和57年)3月29日 - 貨物・荷物取扱い廃止[1]。無人駅となる[4](簡易委託化)。
- 1980年代後半 - 車掌車改造の駅舎に改築。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道に継承[1]。
- 時期不詳[注 1] - 簡易委託廃止、完全無人化。
- 1995年(平成7年)9月4日 - 深名線の廃線に伴い廃止となる[1]。
駅名の由来
編集開業当時の所在地名は「雨竜郡多度志村幌内[3]」であり、この名称は現在の雨竜川支流幌内川を指すアイヌ語「ポロナイ(poro-nay)」(大きい・川)に由来する[5][6][7]。
しかし「幌内線にも同音の駅名があるため[5]」として駅名は「幌成」とされた[5][6][7]。現在でも字名は引き続き幌内であるが、市街地は「幌成」と呼ばれており[6]、これについて山田秀三は「駅名が変わると土地の名もそれに引き付けられるのが自然で、それで幌成と一般に呼ばれ、地図もそれで書かれるようになった[6]」と推測している。
駅構造
編集廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームは線路の東側(名寄方面に向かって右手側)に存在した[8]。そのほか本線の深川方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の旧貨物ホームへの側線を1線有していた[8]。かつては列車交換可能な交換駅であった。
無人駅となっており、有人駅時代の駅舎は改築され、車掌車改造の貨車駅舎となっていた。駅舎は構内の東側に位置しホームに接していた。深名線唯一の貨車駅舎であった[8]。塗色は宗谷本線の同型駅と同様であった[9]。改築前の木造駅舎の開口部は木枠の1枚ガラス戸であった[10]。
利用状況
編集乗車人員の推移は以下のとおり。なお、1967年度(昭和42年度)については当駅単体の値が判明していないため参考値を記す。
駅周辺
編集駅の両側に山が迫っていた[10]。
- 国道275号(空知国道)
- 北海道道920号幌内湯内線
- 幌成簡易郵便局
- 屈狩ダム - 駅から南東に約4km[10]。
- 雨竜川[12]
- 幌内川 - この川の名は改称されていない。
- ジェイ・アール北海道バス深名線「幌成」停留所
駅跡
編集2000年(平成12年)時点では整地されていたが、貨車駅舎は「JR幌成駅」の記載が残されたまま、附近の農機具工場に移設され、事務所として再利用されていた[13]。2010年(平成22年)時点[14]、2011年(平成23年)時点でも同様であった[9]。駅跡は何も残されておらず[9]、整地されて駅前に至る道が駅裏の町道まで延伸された。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、846頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、223頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b 大蔵省印刷局(編)「鉄道省告示 第209号」『官報』第4260号、国立国会図書館デジタルコレクション、1926年11月4日。
- ^ 「通報 ●深名線上多度志駅ほか9駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1982年3月29日、3面。
- ^ a b c 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、112-113頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ a b c d 山田秀三 (2018-11-30). 北海道の地名. アイヌ語地名の研究 別巻 (2 ed.). 浦安市: 草風館. p. 82. ISBN 978-4-88323-114-0
- ^ a b “アイヌ語地名リスト ホロナ~モオ P121-130”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2021年11月25日閲覧。
- ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)74ページより。
- ^ a b c 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社、2011年9月発行)175ページより。
- ^ a b c 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)204ページより。
- ^ 『深川市史』深川市、1977年、900頁。doi:10.11501/9570056 。2022年6月12日閲覧。
- ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)9ページより。
- ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVII』(JTBパブリッシング、2000年1月発行)34ページより。
- ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)40ページより。