坂東巳之助 (2代目)
二代目 坂東 巳之助(にだいめ ばんどう みのすけ、1989年〈平成元年〉9月16日 - )は、歌舞伎役者、日本の俳優。日本舞踊『坂東流』家元。屋号は大和屋。定紋は三ツ大、替紋は花勝見。歌舞伎名跡「坂東巳之助」の当代。本名は守田 光寿(もりた みつひさ)。東京都生まれ。ホリプロ・ブッキング・エージェンシー所属。妻は元タレントの水越彩。身長173cm、体重56kg[2]。
にだいめ ばんどう みのすけ 二代目 坂東 巳之助 | |
屋号 | 大和屋 |
---|---|
定紋 | 三ツ大 |
生年月日 | 1989年9月16日(35歳) |
本名 | 守田 光寿 |
襲名歴 | 1. 二代目坂東巳之助 |
出身地 | 日本・東京都 |
血液型 | O型 |
曽祖父 | 三代目坂東秀調(父方の父方) 八代目坂東三津五郎(父方の母方)[1] |
祖父 | 九代目坂東三津五郎(父方) |
祖母 | 守田喜子(八代目三津五郎長女) |
父 | 十代目坂東三津五郎 |
母 | 寿ひずる |
兄弟 | 守田菜生(長姉) 守田幸奈(次姉) |
妻 | 水越彩 |
子 | 二人(長男、次男) |
公式サイト | 坂東巳之助公式ホームページ 日本舞踊 坂東流 |
人物
編集五代目坂東八十助(のち十代目坂東三津五郎)と、元宝塚歌劇団雪組&花組男役2番手スターの寿ひずる夫妻の長男(第三子)として誕生。
各種お稽古事は次の通り。 ①日本舞踊:坂東流の坂東愛・十代目坂東三津五郎及び花柳流の花柳基、②長唄三味線:稀音家祐介、③お囃子:藤舎千穂(※2010年当時)[3]。
2006年(平成18年)4月から、本名の守田光寿でZERO clickというアマチュアバンドを結成。ドラムスを担当していたが、2007年(平成19年)3月より、メンバーの大学受験のために活動を休止した。役者や床山と「KBK 48」というバンドも組んでいる。自宅にはドラムセット、ギター10本など持つ[3]。
父・三津五郎によると、家庭環境や稽古の厳しさから役者になることを悩んだ時期もあったが、その後歌舞伎の道に進む決意をした[4]。
若手登竜門として歌舞伎の常連客らに親しまれている『新春浅草歌舞伎公演』の2024年開催が決定時点で興行主・松竹より「今回で一区切り」との話があり、座頭・尾上松也のみではなく、四代目中村歌昇や巳之助ら主な30代メンバー7名の卒業が決定されたので、巳之助は全員が一緒に出演可能な演目をと考え、三津五郎家の家の芸でもある『
最終学歴は堀越高校中退。
略歴
編集- 1991年(平成3年)9月歌舞伎座「八代目坂東三津五郎十七回忌追善」『傀儡師』(かいらいし)の唐子(からこ)にて、初お目見得。
- 1995年(平成7年)11月歌舞伎座『倭仮名在原系図』(蘭平物狂)(らんぺい ものぐるい)の繁蔵と『寿靭猿』(ことぶき うつぼ ざる)の小猿にて、二代目坂東巳之助を襲名し初舞台を踏む。
- 2015年4月、「三津五郎の名前は、今はまだ身の丈に合わない」との本人の意思により、舞踊名も「坂東巳之助」のまま、日本舞踊「坂東流」の家元を継承する[7]。
- 2017年8月29日、婚約を発表[8][9][10]。
- 2018年1月28日、水越彩(サンリオピューロランドの元ダンサー)と結婚[11][12][13]。
- 2018年9月20日、巳之助夫妻の第1子(長男)誕生[14][15][16]。
- 2018年(平成30年)重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる[17]。
- 2021年7月5日、巳之助夫妻の第2子(次男)誕生[18][19]。
- 2021年(令和3年)8月歌舞伎座『加賀見山再岩藤』「岩藤怪異篇」 新型コロナウイルスに感染した四代目市川猿之助の代役として、6役を務める[20]。
受賞歴
編集出演
編集歌舞伎
編集- 『神明恵和合取組』(め組の喧嘩)の青山の光吉
- 『彦市ばなし』の天狗の子
- 『初霞空住吉』「活惚」(かっぽれ)の光坊主
- 『怪談牡丹燈籠』(牡丹燈籠)(ぼたん どうろう)の丁稚定吉
- 『神楽諷雲井曲毬』「どんつく」の角兵衛
- スーパー歌舞伎II『ワンピース』のゾロ、ボン・クレー、スクアード
- 東海道中膝栗毛『歌舞伎座捕物帖』の瀬野川伊之助
- 新作歌舞伎『NARUTO』のうずまきナルト
テレビドラマ
編集- 月曜ミステリー劇場 湯の町コンサルタント3『琵琶湖真珠殺人事件』(TBS・カノックス、2004年)(父・三津五郎との共演)
- 『椿山課長の七日間』(テレビ朝日、2009年12月19日) - 卓人役
- 『仮面ライダーオーズ/OOO』 第31話・第32話(テレビ朝日、2011年4月24日・5月1日)- 坂田浩介役
- 大河ドラマ『光る君へ』 第1回 - 第4回(NHK、2024年1月7日 - 1月28日) - 円融天皇 役[25]
バラエティー・教養
編集- 『心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU』(日本テレビ 2010年4月-2011年3月) - 準レギュラー[26]
- 知られざる物語 京都1200年の旅(BS朝日) - 旅人
- 極上空間(BS朝日 2014年11月22日) - 二代目 尾上松也と共演
- 世界の街道をゆく(テレビ朝日 2015年5月1日 - 2021年12月28日[27]) - ナレーション(同年2月27日放送分まで父・三津五郎が担当)
- ネプリーグ (フジテレビ 2020年10月12日) 若手歌舞伎役者チームとしてA.B.C-Zチームと対戦
- にっぽんの芸能「蔵出し!名舞台 歌舞伎の求道者・十世坂東三津五郎」(2021年9月24日、NHK Eテレ)[28]
映画
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 『歌舞伎俳優名跡便覧[第四次修訂版]』(国立劇場調査記録課 編,独立行政法人日本芸術文化振興会 2012年1月31日発行)巻末P.34守田家家系図を参照
- ^ “坂東 巳之助(バンドウ ミノスケ)ホリプロオフィシャルサイト”. 2022年5月1日閲覧。
- ^ a b c “第6回 坂東巳之助(芸の眼差し、遊の素顔)”. 歌舞伎美人 (松竹株式会社). (2011年3月10日) 2022年2月15日閲覧。
- ^ 『河村常雄の家元探訪』坂東三津五郎 (13)(2008年6月13日 読売新聞)
- ^ 川添史子「特集:坂東巳之助が思いを込める "最後の" 「新春浅草歌舞伎」、尾上松也らの意気込み」『ステージナタリー』株式会社ナターシャ、2023年12月27日。2023年12月29日閲覧。
- ^ “コラム:どんつくと歌舞伎”. 文化デジタルライブラリー. 大衆芸能編・寄席. 日本芸術文化振興会. 2023年12月29日閲覧。
- ^ プロフィール|坂東巳之助公式ホームページ
- ^ ご報告|坂東巳之助公式ホームページ 2017年8月29日更新(婚約発表)
- ^ “坂東巳之助が一般女性と婚約、来年2018年に入籍予定”. ステージナタリー (ナターシャ). (2017年8月29日) 2022年2月14日閲覧。 "坂東巳之助が一般女性と婚約。本日8月29日に所属事務所がマスコミに向けてFAXで報告"
- ^ “坂東巳之助、3歳年上一般女性と結婚へ 婚約を発表「温かく幸せな家庭を」”. ORICON NEWS (オリコン株式会社). (2017年8月29日) 2022年2月14日閲覧。 "二代目・坂東巳之助(27)が、神奈川県出身の3歳年上一般女性と婚約した。29日に自身の公式サイトと所属事務所を通じて発表"
- ^ 巳之助くん|坂東彌十郎オフィシャルブログ
- ^ 2018年1月29日の記事|笑三郎だより "坂東巳之助さんと水越彩さんの結婚披露宴が帝国ホテルにて"
- ^ “坂東巳之助、28日に挙式&披露宴…歌舞伎関係者を中心に600人出席”. スポーツ報知 (株式会社報知新聞社). (2018年1月30日) 2022年2月14日閲覧。
- ^ ご報告|坂東巳之助公式ホームページ 2018年9月21日更新(長男誕生)
- ^ やっと報告できます|坂東彌十郎オフィシャルブログ 2018年9月21日更新
- ^ “坂東巳之助に第1子の男児誕生「父となり、より一層精進してまいりたい」”. スポーツ報知 (株式会社報知新聞社). (2018年9月21日) 2022年2月14日閲覧。
- ^ “会員一覧 | 伝統歌舞伎保存会”. www.kabuki.or.jp. 2020年10月25日閲覧。
- ^ ご報告|坂東巳之助公式ホームページ 2021年7月12日更新(次男誕生)
- ^ “坂東巳之助、第2子男児誕生を発表「家庭内がより一層賑やかになることを大変嬉しく思っております」”. サンスポ (株式会社産業経済新聞社). (2021年7月13日) 2022年2月14日閲覧。
- ^ “歌舞伎座「八月花形歌舞伎」第一部『加賀見山再岩藤』「岩藤怪異篇」代役についてのお知らせ |歌舞伎美人”. 歌舞伎美人(2021年7月30日). 2021年8月17日閲覧。
- ^ 6月公演ポスター|坂東巳之助公式サイト
- ^ 会員一覧|伝統歌舞伎保存会
- ^ 第43回松尾芸能賞|公益財団法人松尾芸能振興財団
- ^ “野村萬斎が第43回松尾芸能賞の大賞、優秀賞にシルビア・グラブや尾上菊之丞”. ステージナタリー (ナターシャ). (2022年2月14日) 2022年2月14日閲覧。
- ^ “坂東巳之助、大河初出演 『光る君へ』で円融天皇役「人間としての姿を描き出せるよう」”. マイナビニュース (マイナビ). (2023年5月23日) 2023年5月23日閲覧。
- ^ “大東、JOYら注目イケメンが大物ゲストの生き方を学ぶ新番組スタート”. ORICON NEWS (オリコン株式会社). (2010年3月4日) 2022年2月16日閲覧。 "尾上、坂東、中村ら “梨園のプリンス” から毎週1名が登場"
- ^ 「世界の街道をゆく」は2021年12月28日の放送をもって終了いたしました。と番組公式サイトに掲載
- ^ “蔵出し!名舞台 歌舞伎の求道者・十世坂東三津五郎”. NHK (2021年9月24日). 2021年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月26日閲覧。
- ^ a b “勘九郎、巳之助が映画『清須会議』出演”. ニュースリリース(歌舞伎美人) (松竹株式会社). (2013年8月15日) 2022年2月16日閲覧。
- ^ “映画「東京喰種」全身タトゥーのマスク屋・ウタ役は坂東巳之助”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2017年5月26日). 2017年5月26日閲覧。
- ^ “坂東巳之助『東京喰種2』で派手なメイクのウタ役続投「動き始めていくウタさんにご注目ください」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年2月5日) 2019年4月22日閲覧。
- ^ “『燃えよ剣』新公開日が10月15日に決定 岡田准一らによる剣のアクション捉えた新予告も”. Real Sound (blueprint). (2021年5月10日) 2021年7月17日閲覧。
- ^ “岡田准一×原田眞人監督「燃えよ剣」に尾上右近、山田裕貴ら豪華キャスト12人が参戦!”. 映画.com. (2019年11月28日) 2020年1月20日閲覧。
- ^ “杉咲花が警察組織の闇に対峙する「朽ちないサクラ」予告編、新キャスト6名も解禁”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年4月9日). 2024年4月9日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 坂東巳之助公式ホームページ
- 日本舞踊 坂東流
- 坂東 巳之助(バンドウ ミノスケ)|ホリプロオフィシャルサイト
- 坂東巳之助 (2代目) - 歌舞伎俳優名鑑 現在の俳優篇(歌舞伎 on the web)
- 日々是Show人 - Ameba Blog[休止中]
- 坂東巳之助 (@snakenosuke) - X(旧Twitter)[休止中]
- 日本舞踊坂東流 - YouTubeチャンネル
- 坂東巳之助 - 日本タレント名鑑
- 歌舞伎美人「芸の眼差し、遊の素顔 第六回 - インタビュー