ベッティーナ・バンジ
ベッティーナ・バンジ(Bettina Bunge, 1963年6月13日 - )は、旧西ドイツの元女子プロテニス選手。1980年代に活躍し、旧西ドイツのテニス界の黄金期を築いた先駆者のひとりである。ドイツ人のビジネスマンであった父親の仕事の関係で、スイス・アドリスウィルに生まれる。現役時代はアイドル性のあるキャラクターとして人気が高く、日本では“元祖アイドル”とまで呼ばれた。身長173cm、体重57kg、右利き。WTAツアーでシングルス4勝、ダブルス2勝を挙げた。
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基本情報 | ||||
国籍 | ドイツ | |||
出身地 | スイス・アドリスウィル | |||
居住地 | モナコ・モンテカルロ | |||
生年月日 | 1963年6月13日(61歳) | |||
身長 | 173cm | |||
体重 | 57kg | |||
利き手 | 右 | |||
ツアー経歴 | ||||
デビュー年 | 1979年 | |||
引退年 | 1989年 | |||
ツアー通算 | 6勝 | |||
シングルス | 4勝 | |||
ダブルス | 2勝 | |||
生涯通算成績 | 191勝116敗 | |||
シングルス | 99勝60敗 | |||
ダブルス | 92勝56敗 | |||
生涯獲得賞金 | 1,126,424 アメリカ合衆国ドル | |||
4大大会最高成績・シングルス | ||||
全豪 | 3回戦(1981) | |||
全仏 | 4回戦(1981) | |||
全英 | ベスト4(1982) | |||
全米 | 4回戦(1981・87) | |||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||
全豪 | 1回戦(1984) | |||
全仏 | ベスト8(1982・85) | |||
全英 | ベスト4(1982) | |||
全米 | ベスト4(1982) | |||
キャリア自己最高ランキング | ||||
シングルス | 6位 | |||
ダブルス | ?位 | |||
来歴
編集ベッティーナ・バンジの少女時代は、父親が魚を取り扱う仕事に従事していたため、移転の多い生活だった。ベッティーナがスイスで生まれた後、一家はペルーに移転し、そこで14年間を過ごした。その間に、ベッティーナは13歳でペルーの女子ジュニアのナンバー1になっている。それから一家はアメリカ・フロリダ州マイアミに移った。ベッティーナは1978年の全米オープンでいきなり本戦3回戦に進出し、この年から女子テニスツアーの世界ランキングに登場する。1979年に16歳でプロ入りし、全仏オープンでベスト16進出を決めた。1980年から女子テニス国別対抗戦「フェデレーション・カップ」(現在の名称はフェドカップ)の西ドイツ代表選手となる。1980年10月にスウェーデン・ストックホルムの大会で、女子ツアー初の決勝進出を果たす。
1982年がバンジのキャリアの最盛期で、日本のテレビ東京主催の大会を含む年間3勝を記録した。ウィンブルドンでは自己最高のベスト4に進出し、準決勝でマルチナ・ナブラチロワに 2-6, 2-6 で敗れた。ダブルスでもクラウディア・コーデ=キルシュと組み、全仏オープンベスト8に入った後、ウィンブルドンと全米オープンの2大会連続で女子ダブルス4強進出がある。1982年と1983年の2年連続で、西ドイツ・チームはフェデレーション・カップで2年連続の決勝進出を果たしたが、1982年はアメリカ、1983年はチェコスロバキアに敗れて準優勝になっている。バンジは1983年2月にツアー4勝目を挙げたが、それ以後はツアーのシングルス・タイトルを獲得できなかった。
その後しばらく、故障で世界ランキングを落とした時期もあったが、1986年のウィンブルドンで4年ぶりのベスト8進出を果たす。この準々決勝で壁になったのもマルチナ・ナブラチロワだった。この年はダブルスで好成績があり、日本の東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントでシュテフィ・グラフとペアを組んで優勝を飾った。当時グラフは17歳の伸び盛りで、この年の東レテニスは単複制覇だった。1987年にグラフが世界ランキング1位に躍進すると、西ドイツの女子テニス界は大きな弾みがつき、この年に西ドイツはフェデレーション・カップで待望の初優勝を飾った。
しかし1988年に入ると、バンジは左膝の故障に悩み、この年は試合に全く出場できなかった。1989年のシーズンを最後に、バンジは26歳の若さで現役を引退する。この頃にはグラフが世界ランキング1位を独走し、彼女の先駆者となった選手たちの時代は終わりに近づいていた。
外部リンク
編集- ベッティーナ・バンジ - WTAツアーのプロフィール
- ベッティーナ・バンジ - ビリー・ジーン・キング・カップのプロフィール
- ベッティーナ・バンジ - 国際テニス連盟