ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)
ソニー・ミュージックエンタテインメント(英語: Sony Music Entertainment、SME、通称:ソニー・ミュージック、Sony Music)は、アメリカのグローバル音楽企業である。日本の多国籍コングロマリットであるソニーグループ傘下のソニー・コーポレーション・オブ・アメリカが所有するソニー・ミュージック・グループの一部である。
種類 | ジェネラル・パートナーシップ |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | Sony Music |
本社所在地 |
アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク市 |
設立 | 1888年(コロムビア・フォノグラフとして) |
業種 | 音楽ソフトの企画・制作・製造・販売など |
代表者 | ロブ・ストリンガー(CEO) |
純利益 | 39億ドル(2008年) |
所有者 | ソニーグループ |
主要株主 | ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ(100%) |
外部リンク | sonymusic.com |
特記事項:現法人は、2004年8月、ソニーBMG・ミュージックエンタテインメントとして設立。旧ソニー・ミュージックエンタテインメントはソニー・ミュージックホールディングスに改称(2008年12月)して、現法人の直接の親会社となっている。 |
概要
編集2004年、ソニーとベルテルスマングループの合弁(パートナーシップ)によりソニーBMG・ミュージックエンタテインメント(Sony BMG Music Entertainment)として発足。ソニーグループのSony Music Entertainment(旧CBSレコード)とベルテルスマングループのBMGの音楽事業を当社の下に統合した。2008年、ソニーがベルテルスマンの持分を取得して完全子会社化し、社名をソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment)とする。
ユニバーサル ミュージック グループ、ワーナー・ミュージックと共に、いわゆる音楽事業会社の"ビッグスリー"の一つである。
2020年代においては、ストリーミングによる楽曲の需要が高まると見通して一部ミュージシャンとの契約方法を変更、ボブ・ディラン、ポール・サイモン、ブルース・スプリングスティーンからは全楽曲を購入するという手法を採った[1]。
なお日本の「株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント」はソニーグループが直接所有しており、相互に経営の関係はない。
沿革
編集CBSレコード
編集- 1888年、コロムビア・レコードが設立される。
- 1927年、コロムビア・レコードが放送局CBSを設立。
- 1938年、CBSがコロムビア・レコードを買収し、会社名をCBSレコードに変更。
- 1953年、エピック・レコードを設立。
- 1968年3月11日、ソニー(現:ソニーグループ)との合弁で日本法人CBS・ソニーレコード(現:ソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ))を設立。
- 1988年、ソニーの米国子会社がCBSレコードを買収。
- 1991年、会社名をソニー・ミュージックエンタテインメントに変更。
BMG
編集- 1958年、ベルテルスマンがアリオラ・レコードを設立。
- 1979年、アリスタ・レコードとドイツ国内でアリオラのライバルであったハンザ・レコード(Hansa Records)を買収。
- 1986年、RCAレコードを買収。
- 1987年、音楽部門の統括会社としてBMGを設立。
- 1992年、ウィンダム・ヒル・レコードを買収。
ソニーBMG
編集- 2004年8月1日、ソニーとベルテルスマングループの合弁(双方の折半出資)によりソニーBMG・ミュージックエンタテインメント(Sony BMG Music Entertainment)を設立。ソニー・ミュージックエンタテインメント(旧CBSレコード)とBMGの事業を当社の下に統合した。
- この合併を支持するフィナンシャルアナリストたちは、合併により2,000人以上の人的削減が可能になり、概算で年間3億5000万ドルの節約となると予想していた。
- なお、合弁はソニー・アメリカ(米ソニー・ミュージックの親会社)とベルテルスマンとの間のものであるのに対し、日本のソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)は親会社であるソニーの100%子会社である事と、BMG JAPANの販売元に日本ビクター[注釈 1](現:JVCケンウッド)の子会社であるビクターエンタテインメント(初代法人、VE、後のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント → ビクターエンタテインメント〈二代目法人〉)が関わっている事から、この時点では日本のソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment (Japan) Inc.)及びBMG JAPANの合併は行われなかった。
- 2005年10月、発売したCDにrootkitが存在することが発覚(ソニーBMG製CD XCP問題)を参照。
- 2007年11月、ソニーBMG従業員が環境移行ツールIDEAL Migrationのオンラインサポートを同ソフトウェアの開発元であるPointdevにリクエストしたところ、同ソフトウェアが不正なライセンスキーにより使用されていることが発覚。翌年1月に海賊版ソフトウェアの使用・ライセンス違反により30万ユーロの訴訟を起こされる[2][3]。
- 2008年8月、ソニーとベルテルスマンは、ソニーがベルテルスマンの持分(50%)を取得することに合意したと発表。
- 2008年10月に、ソニーの米国法人であるソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ(SCA)によるベルテルスマン持分の取得が完了。ソニーBMGはソニーの完全子会社(SCA等を介する間接所有)となった。同時に、ソニーBMGから日本のSMEJにBMG JAPAN全株式の譲渡が行われ、BMG JAPANはSMEJの完全子会社となった。また、それに際して販売元もVEからSMEJに変更された。
- 2008年12月に、保護者の承諾を得ずに3万人の児童に関する情報を収集した問題で、連邦取引委員会に100万ドルを支払うことに同意した。
ソニー・ミュージック
編集- 2009年1月1日、社名をソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment)に変更した。
- 2009年10月1日、日本のソニー・ミュージックエンタテインメントがBMG JAPANを吸収合併し、BMG JAPANはアリオラジャパン(現:ソニー・ミュージックレーベルズ)に社名変更となった。
レーベル
編集- 旧ソニー・ミュージック(CBSレコード)側
経営者
編集元NBCのCOOだったアンドリュー・ラック(Andrew Lack)は、2003年に旧ソニー・ミュージックエンタテインメントのCEOに就任した。その後合併に伴い、ソニーBMGの初代CEOに就任した。
2017年4月、元ソニーCEOのハワード・ストリンガーの実弟ロブ・ストリンガーが就任した[4]。
事件・問題
編集- ソニーBMG製CD XCP問題(2005年)
- ソニーBMG・ミュージックエンターテインメント(当時)の音楽CDにスパイウェアが仕込まれていた問題[5]。
脚注
編集注釈
編集- ^ 2007年に松下(現・パナソニック)グループから離脱。
出典
編集- ^ “全楽曲を売却、500億円超か 米歌手スプリングスティーンさん”. 中日新聞 (2021年12月16日). 2021年12月16日閲覧。
- ^ 「soci?t? vauclusienne attaque le g?ant Sony」2008年3月19日、La Provence.com
- ^ 「BMG Accused Of Using Pirated Software」 2008年3月26日、EDRI-gram
- ^ “ソニーの音楽部門社長、イギリス音楽業界の殿堂入り”. フォーブス. (2017年6月17日) 2017年7月22日閲覧。
- ^ “SONY BMGのrootkit CD訴訟、和解を最終承認”. 2014年8月17日閲覧。
関連項目
編集- ウーンデッド・バード・レコード
- ソニーBMGの1960年代から1980年代にかけての旧譜のライセンスを取得し、再発売している(ソニーは子会社レーベルレガシーからも旧譜を再発売している)。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- Sony Music Entertainment (sonymusic) - Facebook
- Sony Music (@sonymusic) - X(旧Twitter)
- Sony Music (@sonymusic) - Instagram
- Sony Music Entertainment - YouTubeチャンネル
- ソニー株式会社 - ソニー、独ベルテルスマン社保有のソニーBMG・ミュージックエンタテインメント持分を取得
- ソニー株式会社 - Sony BMG Music Entertainment設立