ザ・ヴィーナス
ザ・ヴィーナス(THE VENUS)は、1960年代アメリカンポップスのリメイクで1980年代初頭にブレイクした、オールディーズなどを演奏する音楽バンドである。1974年に結成し、1983年に解散している。
経歴および構成メンバー
編集1974年 - 1975年
編集『イブの匂い』で男性5人編成グループ「ビーナス」としてキャニオンレコードよりデビュー。
- 小野智(ヴォーカル):不詳。
- 竹屋一水(ギター):ロックバンド「オリーブ」を経て加入。
- 中西隆士(ベース):ロックバンド「シルク・ロード」を経て加入。
- 永井光男(ドラム):ブレイク前の「ザ・テンプターズ」、「ザ・ヤンガーズ」を経て、自身をリーダーとして結成。
- 村井直美(キーボード):ロックバンド「アポロン」を経て加入。
1975年 - 1978年
編集小野と村井の脱退に伴って泰と下平(現・ニック下平)が加入。
- 泰英二郎(ヴォーカル)
- 現在は[いつ?]音楽ユニット「猫夜叉」のリーダー・横山エントツとして活動中。
- 竹屋一水(ギター)
- 中西隆士(ベース)
- 永井光男(ドラム)
- 下平正明(キーボード)
1978年 - 1980年
編集泰が脱退、阿部と石川(現・コニー)が加入。徳間音楽工業(後の徳間ジャパン)に移籍。
1978年9月、「ILYS」名義で『VICTORY ROAD~ヤクルトスワローズのテーマ~』をリリース。
1979年、「ヴィーナス」に改称。
- 阿部明美(アケミ。ヴォーカル):スクールメイツを経て加入。
- 石川幸子(サッチ。ヴォーカル):スクールメイツを経て加入。
- 竹屋一水(カズミ。ギター)
- 脱退後は都内で飲食店を経営[1]
- 中西隆士(ジョニー。ベース)
- 永井光男(ミッチャン。ドラム)
- 下平正明(マチャアキ。キーボード)
1980年 - 1981年
編集「THE VENUS(ザ・ヴィーナス)」に改称。竹屋の脱退に伴い那須が加入。担当プロデューサー・大門俊輔とリーダー・永井の発案により、アメリカンオールディーズにシフト。同時にアメリカン・トラディショナル・ブランドのVANに在籍(当時)していた横田哲男をコーディネーターに迎え、サウンドとファッションの両面からバンドイメージを確立[2]。
- CAROL(阿部明美。ヴォーカル)
- CONY (石川幸子。ヴォーカル)
- JIMMY (那須博。ギター&ヴォーカル)
- JOHNNY (中西隆士。ベース&ヴォーカル)
- GEORGE (永井光男。ドラム&ヴォーカル)
- NICK (下平正明。キーボード&ヴォーカル)
1981年 - 1983年
編集阿部が脱退。『キッスは目にして!』でブレイクする。第14回全日本有線放送大賞「優秀スター賞」受賞。以後、1983年に解散するまでにシングル6枚、アルバム8枚(カセットテープ限定企画を含む)を発表した。
- CONNY LANE (石川幸子。リード・ヴォーカル):ポニーテールと落下傘スカートをトレードマークとする。
- 解散後も、CONNY(コニー)名義で、ソロや複数のユニットを通じてオールディーズ主体の音楽活動を続けている。
- JIMMY BROWN (那須博。1959年8月9日 - 、ギター&ヴォーカル)
- JOHNNY REED (中西隆士。1949年12月16日 - 、ベース&ヴォーカル):2024年時点で活動しておらず消息不明という[4]。
- GEORGE NAGAI (永井光男。1947年8月26日 - 2017年5月[4]、ドラム&ヴォーカル):メンバー中で唯一アーミールックをトレードマークとする。
- NICK HOPKINS (下平正明。1951年2月1日 - 、キーボード&ヴォーカル)
- 解散後、バンド参加を経てニック下平に改名。
ディスコグラフィ
編集シングル
編集# | 発売日 | A/B面 | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 規格品番 |
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ビーナス 名義 | |||||||
キャニオン・レコード | |||||||
1 | 1974年 8月 |
A面 | イブの匂い | たかたかし | 馬飼野康二 | A-224 | |
B面 | 偽りの愛 | ||||||
ILYS 名義 | |||||||
ミノルフォン | |||||||
1 | 1978年 9月 |
A面 | VICTORY ROAD -ヤクルトスワローズのテーマ- |
伊藤アキラ | すぎやまこういち | 田辺信一 | KA-1133 |
B面 | 栄光の翼 | ||||||
ヴィーナス 名義 | |||||||
BOURBON RECORDS | |||||||
1 | 1979年 2月 |
A面 | シャーロック・ホームズを捕まえて | 息吹圭一郎 | マイケル・K・中村 | 船山基紀 | BMA-1018 |
B面 | マタドール・サンチョ | 竹屋一水 | |||||
2 | 1979年 7月 |
A面 | ハローラブ | ヴィーナス | 田辺信一 | BMA-1025 | |
B面 | サマードリーミン | ||||||
3 | 1979年 11月 |
A面 | あなたがいれば | 竹屋一水 | ヴィーナス | BMA-1031 | |
B面 | クリスタル・リバー | M.Sotto J.D.Leon | |||||
4 | 1980年 4月 |
A面 | 君はマリンの風 | 梅垣達志 | BMA-1037 | ||
B面 | ジャマイカの風 | 竹屋一水 | ヴィーナス | ||||
5 | 1980年 8月 |
A面 | 涙のバースディパーティー | 加茂亮二 | J.Gluk.Jr W.Gold H.Weiner |
伊藤銀次 | BMA-1045 |
B面 | ワン・ファイン・デイ | 松島のあこ | C.King G.Goffin | ||||
6 | 1981年 3月1日 |
A面 | ザ・ヒットパレード[5] | - | あかのたちお | BMA-2003 | |
B面 | いきなりハッピーエンド | 松島のあこ | B.Ross E.Lewis |
下平正明 | |||
ザ・ヴィーナス 名義 | |||||||
7 | 1981年 7月25日 |
A面 | キッスは目にして! | 阿木燿子 | ベートーヴェン | 井上大輔 | BMA-2008 |
B面 | 涙のシンデレラガール | 松島のあこ | 西木栄二 | 馬飼野康二 | |||
8 | 1981年 11月25日 |
A面 | PEPPERMINT LOVE | 実川俊 | Lucky Jets | 伊賀焼丸 | BMA-2015 |
B面 | 夢見るクリスマス | 松島のあこ | 下平正明 | ||||
9 | 1982年 3月25日 |
A面 | 情熱のスキャンダル | よこすか朱美 | Lucky Jets | PAPA武市 | BMA-2020 |
B面 | 恋のスピリット | 松島のあこ | |||||
10 | 1982年 8月 |
A面 | テンプテーション | 渡辺京子 | 井上大輔 | BMA-2024 | |
B面 | キサス DE キサス | 湯川れい子 | |||||
11 | 1982年 11月 |
A面 | さよならはダンスのあとに | 横井弘 | 小川寛興 | NOBODY | BMA-2026 |
B面 | 二人のDESTINY | 竜真知子 | NOBODY | ||||
12 | 1983年 4月 |
A面 | 浮気・浮気・トゥナイト | 伊藤アキラ 松田隆宏 |
松田隆宏 | 寺田十三夫 | BMA-2037 |
B面 | 愛しのジェニー | 息吹圭一郎 石川幸子 |
永井光男 | 下平正明 |
アルバム
編集オリジナルアルバム
編集バーボンレコード
- TODAY ヴィーナス(1979年、BMC-4016)
- ヴィーナス/サレンダー・トゥ・ユー!(1980年10月、BMD-1001)
- ヴィーナス PARTY Rock'n Roll Tunes Forever(1981年6月、BMD-1007[6])
- ラブ・ポーション NO.1 ザ・ヴィーナス(1981年9月、BMD-1012[7])
- ザ ヴィーナス ジャストポップサイズ(1982年3月、BMC-7014[8])
- ザ・ヴィーナス パイナップルアイランド(1982年7月、BMC-5001)
- ロック・アラウンド THE アメリカ VENUSのアメリカワイワイ大旅行(1982年8月、BMC-4025[9])
- JIGSAW PARTY さよならはパズルのあとに THE VENUS(1982年12月、BMC-4027[10])
- POPPIN' TIME THE VENUS(1982年、16CP2002)- カセット限定企画
- ロックンロールスピードウエイ(1982年、12CP2012)- カセット限定企画
- THE VENUS スウィートポップブギ(1983年5月、BMD-1024)
ベストアルバム
編集- THE VENUS THE GOLDEN BEST(1985年6月25日、バーボンレコード 32BTC-101)
- CD GOLD BESTESTS! THE VENUS(1987年6月25日、バーボンレコード 30BTC-158)
- CD MINI ALBUM ザ・ヴィーナス(1988年9月25日、バーボンレコード 15BTC-208)
- ヴィーナス/サレンダー・トゥ・ユー!(1989年2月25日、バーボンレコード 28BTC-255)
- ザ・ヴィーナス ラブ・ポーション NO.1(1992年4月25日、徳間ジャパン TKCA-30539)
- ROCK’N ROLL TUNES FOREVER ザ・ヴィーナス(1995年12月21日、徳間ジャパン TKCA-71800/1)
- ザ・ヴィーナス ラブ・ポーション NO.1(1999年11月25日、徳間ジャパン TKCA-71800)
- SINGLES ザ・ヴィーナス(2003年2月26日、徳間ジャパン TKCA-72534)
- ザ・ヴィーナス ゴールデン☆ベスト(2004年12月22日、徳間ジャパン TKCA-72794)
- THE VENUS 1982(2009年11月22日、CONNY RECORDS CRCD-003)
- キッスは目にして! 30th ANNIVERSARY BOX(2011年7月20日、SOLID CDSOL-1430/40[11])
- ザ・ヴィーナス/スーパー・ベスト(2011年8月27日、クラウン徳間ミュージック販売 TJJC 20005)
- THE VENUS RADIO STATION(2012年8月17日、CONNY RECORDS CRCD-006)
DVD
編集- LIVE帝国 THE VENUS(2004年7月28日、DreamTime DEBP-13030)
脚注
編集- ^ 団塊世代の想い出 グループサウンズ~オリーヴ
- ^ 続・青春VAN日記
- ^ カラオケ大国支える音のコピー職人 那須博さん
- ^ a b “「キッスは目にして!」元ザ・ヴィーナスのコニーさんは45周年 10キロ増えた体重を落とそうと奮闘中|あの人は今こうしている”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2024年3月11日). 2024年10月23日閲覧。
- ^ 計15曲の楽曲をメドレー形式にしたもの(「ザ・ヒットパレードのテーマ」〜「ロコモーション」〜「OH!!キャロル」〜「小さな悪魔」〜「ルイジアナ・ママ」〜「恋の一番列車」〜「悲しき雨音」〜「かわいいベイビー」〜「恋の売り込み」〜「君は我が運命」〜「悲しき街角」〜「OH!!キャロル」〜「すてきな16才」〜「VACATION」〜「ダイアナ」)。
- ^ 同年4月18日新宿三井55広場における実況録音盤。
- ^ 第23回日本レコード大賞「'81アルバムベスト10」入選作品。
- ^ 変形ジャケット・25cm(10インチ)LP盤。
- ^ 同年2月の渡米時に現地レコーディングで制作された作品。
- ^ ジグソージャケット仕様。
- ^ 初回限定発売。
関連項目
編集- 1974年の音楽#デビュー - 同じ年にデビューした歌手