カタランの立体 (Catalan solid) は、半正多面体(アルキメデスの立体)の双対である。アルキメデス双対 (Archimedean dual) とも言う。半正多面体が13種類あるため、カタランの立体も13種類ある。

カタランとは、ベルギー数学者ウジェーヌ・カタラン (Eugène Charles Catalan) のことで、1865年にこの図形について最初に記述した。

性質

編集

半正多面体の双対であることから、多くの性質は半正多面体の性質と対応している。

半正多面体は頂点形状合同であるため、カタランの立体はが合同である。ただし、半正多面体は2種類の面を持つため、カタランの立体の面は正多角形ではなく、したがって、一様多面体ではない。

半正多面体のの長さが等しいことより、カタランの立体は全ての二面角が等しい。

半正多面体同様、2種類はカイラルで、鏡像の区別がある。

半正多面体が外接球面を持つ一方、カタランの立体は内接球面を持つ。

一覧

編集
名前 投影図 動画 双対



面の形状 対称性
三方四面体     切頂四面体 12 18 8 二等辺三角形
V3.6.6
Td
菱形十二面体     立方八面体 12 24 14 菱形
V3.4.3.4
Oh
三方八面体     切頂六面体 24 36 14 二等辺三角形
V3.8.8
Oh
四方六面体     切頂八面体 24 36 14 二等辺三角形
V4.6.6
Oh
凧形二十四面体     斜方立方八面体 24 48 26 凧形
V3.4.4.4
Oh
六方八面体     斜方切頂立方八面体 48 72 26 三角形
V4.6.8
Oh
五角二十四面体       変形立方体 24 60 38 2辺と3辺が等しい五角形
V3.3.3.3.4
O
菱形三十面体     二十・十二面体 30 60 32 菱形
V3.5.3.5
Ih
三方二十面体     切頂十二面体 60 90 32 二等辺三角形
V3.10.10
Ih
五方十二面体     切頂二十面体 60 90 32 二等辺三角形
V5.6.6
Ih
凧形六十面体     斜方二十・十二面体 60 120 62 凧形
V3.4.5.4
Ih
六方二十面体     斜方切頂二十・十二面体 120 180 62 三角形
V4.6.10
Ih
五角六十面体       変形十二面体 60 150 92 2辺と3辺が等しい五角形
V3.3.3.3.5
I