Wikipedia:百科事典向け写真撮影のガイド/修正・トリミング
写真をアップロードする前に仕上げの作業をしましょう。
トリミング
編集トリミングとは、写真の一部を切り出し、構図を変更することです。
「写真は撮影された段階で完成品であるべきだ」という考え方もありますし、またその考え方には一理はあるのですが、しかし現実には雑誌に掲載される写真などは大半がトリミングをしています。説明写真の場合も、余分なものが写っていたり、主たる被写体をもっと大きく見せる余地があるのならば、トリミング加工をすることを検討する価値があるでしょう。
以下、トリミングの実例をご覧ください。
事例1:歩道橋(微調整) | |
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歩道橋を撮影した例です。左右方向に多少無駄がありましたので切り詰めてみました。このくらいでしたら、撮影時点でもっと良く構図を考えていれば、トリミングの必要はなかったかもしれません。 | |
事例2:道路標識(大手術) | |
行灯式の道路標識を撮影した例です。このケースでは、撮ったとき何を考えていたのか、周囲に余計なものが写りこみまくっています。下の薬屋の看板は、「行灯式の道路標識」の説明のためには全く不必要であるだけではなく、理解をさまたげかねないものです。電線・電柱のたぐいも必要ありません。そこで、元は縦位置だった写真を横位置に直すという大手術をしてみました。 | |
なお、こういうことができたのは、撮影時点で最大画質で撮影しており(解像度は2272×1704dots)、仕上げが700×525dotsですから、かなり余裕があったおかげです。もし撮影時点でぎりぎりの解像度であれば、縦のものを横にする余裕などなく(無理にやったら、小さくなるか、ぼやけた写真になってしまいます)、ボツにせざるを得なかったでしょう。そういう意味でも、加工する可能性を考えて高画質で撮影しておくというのは大事なことです。 | |
事例3:虫の交尾(カメラの限界を乗り越える) | |
これは、マクロで撮影したものの一部をトリミングした事例です。
細かいことは接写 (マクロ撮影)の項目をご覧いただきたいのですが、小さなものを撮影するのはけっこう大変です。この虫はかなり小さな虫でしたので、マクロ撮影のぎりぎり10センチまで近寄ってもこれが限界でした。これ以上近づくとピンボケしてしまいます。そこで、とりあえずマクロでぎりぎり大きく撮影しておき、トリミングで後処理をすることにしました(つまり、撮影時点でトリミング加工を前提として撮影しています)。 | |
前述の通り、この作例は2272×1704dotsで撮影しており、700×525dotsで仕上げています。そこで、虫が写っている部分の700×525dotsをそのまま切り出すかたちでトリミングしてみました。連結状態で15ミリ程度の小さな虫でしたが、いちおうディテールが見える程度の写真にはなりました。ただこのケースでは、元写真の品質がそのまま出てしまい、ブレやピンボケは全くごまかせませんので、最初からかなりシビアに撮影する必要があります。また、拡大して見ればわかりますが、カメラのノイズなども目立っており、こういった目的のカメラ(レンズ)を使った場合と比べるとやはりかなり品質は低いといわざるを得ません。 |