2022年バーレーングランプリ
2022年バーレーングランプリ(英: 2022 Bahrain Grand Prix)は、2022年のF1世界選手権の開幕戦として、2022年3月20日にバーレーン・インターナショナル・サーキットのグランプリ・トラックで開催された。
レース詳細 | |||
---|---|---|---|
日程 | 2022年シーズン第1戦 | ||
決勝開催日 | 3月20日 | ||
開催地 |
バーレーン・インターナショナル・サーキット(グランプリ・トラック) バーレーン サヒール | ||
コース長 | 5.412km | ||
レース距離 | 57周 (308.238km) | ||
決勝日天候 | 晴れ | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1:30.558 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | シャルル・ルクレール | ||
タイム | 1:34.570(51周目) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
| ||
2位 | |||
3位 |
背景
編集エントリーリスト
編集チーム | No. | ドライバー | コンストラクター | シャシー | パワーユニット |
---|---|---|---|---|---|
メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | F1 W13 | メルセデス M13 E Performance |
44 | ルイス・ハミルトン | ||||
オラクル・レッドブル・レーシング | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル | RB18 | レッドブル・パワートレインズ RBPTH001 |
11 | セルジオ・ペレス | ||||
スクーデリア・フェラーリ | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | F1-75 | フェラーリ 066/7 |
55 | カルロス・サインツ | ||||
マクラーレンF1チーム | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン | MCL36 | メルセデス M13 E Performance |
4 | ランド・ノリス | ||||
BWT・アルピーヌF1チーム | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ | A522 | ルノー E-Tech RE22 |
31 | エステバン・オコン | ||||
スクーデリア・アルファタウリ | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ | AT03 | レッドブル・パワートレインズ RBPTH001 |
22 | 角田裕毅 | ||||
アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン | AMR22 | メルセデス M13 E Performance |
27 | ニコ・ヒュルケンベルグ 1 | ||||
ウィリアムズ・レーシング | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ | FW44 | メルセデス M13 E Performance |
6 | ニコラス・ラティフィ | ||||
アルファロメオF1チーム・オーレン | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ | C42 | フェラーリ 066/7 |
24 | 周冠宇 | ||||
ハースF1チーム | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース | VF-22 | フェラーリ 066/7 |
47 | ミック・シューマッハ | ||||
ソース:[5] |
- 追記
フリー走行
編集トップはピエール・ガスリー。開始早々にエステバン・オコンの右側のサイドポッドが破損し、飛散したデブリの回収のために一時赤旗中断となった。その後もジョージ・ラッセルの車両からパーツが脱落する場面も見られたが、エンジントラブルによりピットに留まったバルテリ・ボッタスを除き、各車はラップを重ねた。
トップはマックス・フェルスタッペン。予選・決勝が行われる時間帯のため、各車はソフトタイヤでタイム計測を行っていた。セッション中に他車への妨害や接触などで角田裕毅とランス・ストロールに対し、それぞれ戒告処分が下った。
トップはマックス・フェルスタッペン。予選や決勝と異なる時間帯だったので走り込む車両は少なかった。シャルル・ルクレールはバリアへ衝突しかねないスピンを喫したものの僅差で2位に入った。角田裕毅は油圧系統のトラブルにより、走ることが全くできなかった。
予選
編集2022年3月19日 18:00 AST(UTC+3)(文章の出典[10])
ポールポジションはシャルル・ルクレール。0.123秒差でマックス・フェルスタッペン、3番手にカルロス・サインツ、4番手にセルジオ・ペレスと続き、トップ4をレッドブルとフェラーリが占めた。ルクレールがポールを獲得したのは2021年アゼルバイジャンGP以来、自身10度目[11]。
予選結果
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | Q1 | Q2 | Q3 | Grid |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1:31.471 | 1:30.932 | 1:30.558 | 1 |
2 | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル-RBPT | 1:31.785 | 1:30.757 | 1:30.681 | 2 |
3 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 1:31.567 | 1:30.787 | 1:30.687 | 3 |
4 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル-RBPT | 1:32.311 | 1:31.008 | 1:30.921 | 4 |
5 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1:32.285 | 1:31.048 | 1:31.238 | 5 |
6 | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ-フェラーリ | 1:31.919 | 1:31.717 | 1:31.560 | 6 |
7 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース-フェラーリ | 1:31.955 | 1:31.461 | 1:31.808 | 7 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ-ルノー | 1:32.346 | 1:31.621 | 1:32.195 | 8 |
9 | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 1:32.269 | 1:31.252 | 1:32.216 | 9 |
10 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ-RBPT | 1:32.096 | 1:31.635 | 1:32.338 | 10 |
11 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ-ルノー | 1:32.041 | 1:31.782 | 11 | |
12 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース-フェラーリ | 1:32.380 | 1:31.998 | 12 | |
13 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン-メルセデス | 1:32.239 | 1:32.008 | 13 | |
14 | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ-メルセデス | 1:32.726 | 1:32.664 | 14 | |
15 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ-フェラーリ | 1:32.493 | 1:33.543 | 15 | |
16 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ-RBPT | 1:32.750 | 16 | ||
17 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 1:32.777 | 17 | ||
18 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン-メルセデス | 1:32.945 | 18 | ||
19 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 1:33.032 | 19 | ||
20 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ-メルセデス | 1:33.634 | 20 | ||
107% time: 1:37.873 | |||||||
ソース:[12][13] |
決勝
編集2022年3月20日 18:00 AST(UTC+3)(文章の出典[14])
優勝はシャルル・ルクレール。2位にカルロス・サインツ、3位にルイス・ハミルトンが続いた。
レース中盤までは多少の接触はあったものの、全車が順調にラップを重ねていたが、アルファタウリのガスリーのマシンのリアから炎が上がりSCが導入された。2位を走行していたフェルスタッペンは終始ブレーキのオーバーヒートに苦しんでいたうえ、SC中のピットインの際にトラックロッドを破損。さらにレース再開後には燃料システムにトラブルが発生し、残り3周でリタイア。レッドブルのもう1台のペレスも同様の理由により、ファイナルラップでリタイアした[15][16][注 1]。これによりフェラーリが2019年シンガポールGP以来の1-2フィニッシュを飾った。またルクレールは優勝・ポールポジション・ファステストラップの3つを達成したことにより、自身初のハットトリックを達成した[17]。3,4位にはレースペースこそ奮わなかったがメルセデス勢の2台が続いた。このレースがデビュー戦だった周冠宇は10位入賞でポイントを獲得。F1史上66人目の快挙となった[18]。
レース結果
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | Grid | Pts. |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 57 | 1:37:33.584 | 1 | 26FL |
2 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 57 | +5.598 | 3 | 18 |
3 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 57 | +9.675 | 5 | 15 |
4 | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 57 | +11.211 | 9 | 12 |
5 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース-フェラーリ | 57 | +14.754 | 7 | 10 |
6 | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ-フェラーリ | 57 | +16.119 | 6 | 8 |
7 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ-ルノー | 57 | +19.423 | 11 | 6 |
8 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ-RBPT | 57 | +20.386 | 16 | 4 |
9 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ-ルノー | 57 | +22.390 | 8 | 2 |
10 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ-フェラーリ | 57 | +23.064 | 15 | 1 |
11 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース-フェラーリ | 57 | +32.574 | 12 | |
12 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 57 | +45.873 | 19 | |
13 | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ-メルセデス | 57 | +53.932 | 14 | |
14 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン-メルセデス | 57 | +54.975 | 18 | |
15 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン-メルセデス | 57 | +56.335 | 13 | |
16 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ-メルセデス | 57 | +61.795 | 20 | |
17 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 57 | +63.829 | 17 | |
181 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル-RBPT | 56 | DNF | 4 | |
191 | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル-RBPT | 54 | DNF | 2 | |
Ret | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ-RBPT | 44 | DNF | 10 | |
ソース:[19][20] |
達成された主な記録
編集- ハットトリック:シャルル・ルクレール(F1史上47人目)[17]
- デビュー戦でポイント獲得:周冠宇(F1史上66人目)[18]
第1戦終了時点のランキング
編集ワールド・チャンピオンシップ
編集
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- 注:いずれもトップ5まで掲載。
順位 | ドライバー | 獲得数 | |
---|---|---|---|
1 | シャルル・ルクレール | 1 | |
ソース:[22] |
- 注:いずれもトップ5まで掲載。
- 注:ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。
脚注
編集注釈
編集- ^ 詳細な調査の結果、燃料系統の一部あるいは全部が真空状態になったことが引き金となってエンジンへの燃料供給に異常が発生し、リタイアを招いたと説明した。
出典
編集- ^ “Bahrain Grand Prix 2022 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2022年3月10日閲覧。
- ^ “ピレリF1、2022年シーズン開幕3戦で使用するタイヤコンパウンドを発表。メルボルンはひとつ飛ばしの選択に”. auto sport Web (2022年3月9日). 2022年3月16日閲覧。
- ^ “doc_1_-_2022_bahrain_-_circuit_map.pdf” (英語). FIA.com (2022年3月16日). 2022年3月17日閲覧。
- ^ “新F1レースディレクター、バーレーンGPのトラックリミット規定をシンプル化。DRSゾーンは昨年同様3カ所”. auto sport Web (2022年3月18日). 2022年3月18日閲覧。
- ^ “doc_7_-_2022_bahrain_grand_prix_-_entry_list.pdf” (英語). FIA.com (2022年3月18日). 2022年3月18日閲覧。
- ^ “ベッテル、新型コロナでF1開幕戦バーレーンGP欠場! ニコ・ヒュルケンベルグが代役に”. jp.motorsport.com (2022年3月17日). 2022年3月17日閲覧。
- ^ “ガスリー、今季初セッションで最速!「期待はずれ」なメルセデスのアップデート / F1バーレーンGP《FP1》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年3月18日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “フェルスタッペン最速、手応え得たレッドブル…アルファタウリは温度低下に苦戦か / F1バーレーンGP《FP2》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年3月18日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “レッドブル、予選を前に1-3!フェラーリ勢はトップ9に4台…角田裕毅は0周 / F1バーレーンGP《FP3》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年3月19日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “今季初PPはルクレール「良い気分だ!」フェルスタッペンはQ3で失速 僅かに及ばず / F1バーレーンGP《予選》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2022年3月20日). 2022年6月21日閲覧。
- ^ “ポール獲得のルクレール「困難な年月を乗り越えて、ついにトップ争いに戻ってきた」フェラーリ/F1第1戦”. auto sport Web (2022年3月20日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2022 - QUALIFYING”. Formula1.com (2022年3月20日). 2022年3月21日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2022 - STARTING GRID”. Formula1.com (2022年3月20日). 2022年3月21日閲覧。
- ^ “レッドブル、燃料問題でWリタイヤ! フェラーリが3年ぶり1-2!角田裕毅は逆転入賞 / F1バーレーンGP《決勝》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2022年3月21日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “ホンダに非はない? レッドブルの開幕Wリタイヤに繋がった可能性がある3つのシナリオ”. Fomula1-Data (2022年3月22日). 2022年3月23日閲覧。
- ^ “レッドブルF1、開幕戦でのダブルDNFの原因を発表…サウジアラビアに向けて即修正”. Fomula1-Data (2022年3月25日). 2022年3月25日閲覧。
- ^ a b “ルクレール、初のハットトリックで完全勝利「勝つ力があるマシンに乗るのは最高の気分」フェラーリ/F1第1戦”. auto sport Web (2022年3月21日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ a b “周冠宇、最後方からの逆転F1デビュー入賞「支えてくれた人のためにも全てを出し切ろうと…」角田裕毅に次ぐ史上66人目の快挙”. Fomula1-Data (2022年3月21日). 2022年3月22日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2022 - RACE RESULT”. Formula1.com (2022年3月20日). 2022年3月21日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 GULF AIR BAHRAIN GRAND PRIX 2022 - FASTEST LAPS”. Formula1.com (2022年3月20日). 2022年3月21日閲覧。
- ^ a b “Formula One 2022 Bahrain Grand Prix Standings”. Motorsport Stats (2022年3月20日). 2022年10月11日閲覧。
- ^ “2022 DHL FASTEST LAP AWARD”. Formula1.com (2022年3月20日). 2022年3月21日閲覧。
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