鶴見川橋(つるみがわばし)は、神奈川県横浜市鶴見区鶴見川に架かる、旧東海道の橋梁である。

鶴見川橋
上流左岸より。橋桁の下に見える橋脚は、下流側の別の橋のもの
地図
基本情報
日本の旗 日本
所在地 神奈川県横浜市鶴見区
交差物件 鶴見川
用途 道路橋
路線名 旧東海道
竣工 1997年
座標 北緯35度30分52.5秒 東経139度40分52.2秒 / 北緯35.514583度 東経139.681167度 / 35.514583; 139.681167
構造諸元
形式 ニールセンローゼ橋
材料 鉄鋼
全長 119.6m
18.7m(有効幅員12m)
高さ 19m(アーチ最上部)
最大支間長 119.6m
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鶴見川橋の位置(横浜市内)
鶴見川橋
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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歴史

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鶴見川橋は大正末期までは「鶴見橋」と呼ばれており、初代の橋は徳川家康東海道を整備した1601年慶長6年)頃に架けられたと考えられている。また、当初は「釣海橋」と呼ばれていたが、川から見えるの群れを見た家康が「めでたいことなので、これからは『鶴見橋』と呼ぶように」と言ったことから橋名が改められた言い伝えもある。当時は多摩川に橋はなく、江戸を発った旅人が東海道で最初に渡る橋であった[1]。鶴見川は川幅が狭く流路が湾曲しており、幾度も氾濫を繰り返す暴れ川であった。『鶴見川災害予防組合史』の記録に残る1696年元禄9年)以降明治までの間に、1696年、1707年宝永4年)、1733年享保18年)、1768年明和5年)、1792年寛永4年)から1802年享和2年)の間(詳細年次不詳)、1826年文政9年)の6回に渡り架け替えられている[2]19世紀前半に編纂された『新編武蔵風土記稿』によると、長さ25(約45.5m)、幅3間(約5.5m)であったとされている[1][3]。 1860年代(現地案内板によると1860年万延元年)[2]1862年文久2年)の生麦事件以降とする説もある[4])には、攘夷派の浪人を取り締まるため神奈川奉行により東海道沿いに番所が設けられた。本橋右岸にもその一つが置かれ、現在は碑が残る。

大正末期には、下流側に整備された京浜国道(現在の国道15号、第一京浜国道)に鶴見橋の名を譲り、鶴見川橋に改称された[2]1953年昭和28年)には長さ112m・幅8mの鋼製の桁橋に架け替えられた[1]。この橋は、1991年度にかながわの橋100選の一つに選定されたが[5]、河川改修に合わせて架け替えられることとなった。

現橋

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現在の橋は1990年度に工事に着手、1997年度に完成した。流路中に橋脚を立てることを避けるため[2]アーチ橋の一種のニールセンローゼ橋を採用。アーチの塗色は現地に大きな色見本を置いて検討し、淡いクリーム色とされた。橋の軸と川筋との交差角が直角ではない斜橋であり、正面から見たときにアーチの上横支材が傾いて見える違和感を緩和するため曲線状のデザインとされた。 橋長119.6m、総幅員は18.7m。車道は3.5m×往復各1車線、アーチの両サイドに2.5mの歩道が付設されている。歩道には、東海道をイメージして自然石の風合いのある舗装材が使われている。橋桁からアーチ最上部までの高さは19m[1]

周辺

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右岸は鶴見区鶴見中央二丁目、左岸は同市場下町となる。上流にはJR東海道本線他の鶴見川橋梁が架かり、道路橋は森永橋まで1kmほど離れている。下流側には下水道圧送管が並行し、250mほど先に京急本線鶴見川橋梁、400mほど下流には国道15号(第一京浜国道)の鶴見橋が架かる。右岸のたもとには鶴見橋関門旧跡の碑があり、旧東海道を川崎方面に400mほど歩くと、京浜方面で唯一残る一里塚の史跡がある[6]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d 横浜市道路局交差橋梁課『鶴見川橋』
  2. ^ a b c d “江戸時代から鶴見川に架かる「鶴見川橋」は歌川広重の浮世絵のモデルになったって本当?”. はまれぽ.com. (2014年11月28日). http://hamarepo.com/story.php?story_id=3559 2017年5月11日閲覧。 
  3. ^ 新編武蔵風土記稿 鶴見橋.
  4. ^ 鶴見区の魅力ポイント”. 鶴見区役所区政推進課 (2014年3月12日). 2012年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月13日閲覧。
  5. ^ 鶴見川橋(横浜市鶴見区)”. 神奈川県県土整備局道路部道路企画課 (2011年3月1日). 2017年5月13日閲覧。
  6. ^ 東海道を歩く~宿場案内~ 川崎宿”. 国土交通省 関東地方整備局 横浜国道事務所. 2017年5月13日閲覧。
  7. ^ 江戸名所図会 鶴見橋.

参考文献

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  • 横浜市道路局交差橋梁課、横浜市鶴見土木事務所『鶴見川橋』1995年。 
  • 「鶴見村 鶴見橋」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ66橘樹郡ノ9、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763984/69 
  • 斎藤長秋 編「巻之二 天璇之部 鶴見橋」『江戸名所図会』 一、有朋堂書店、1927年、489-490頁。NDLJP:1174130/255