赤沼 (春日部市)
赤沼(あかぬま)は、埼玉県春日部市の町丁。現行行政地名は赤沼のみ。丁番の設定のない単独町名である。住居表示未実施地区[4]。郵便番号は344-0015[2]。
赤沼 | |
---|---|
北緯35度57分1.52秒 東経139度48分3.18秒 / 北緯35.9504222度 東経139.8008833度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 埼玉県 |
市町村 | 春日部市 |
地区 | 豊野地区 |
人口 | |
• 合計 | 1,309人 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
344-0015[2] |
市外局番 | 048[3] |
ナンバープレート | 春日部 |
座標の場所は赤沼香取神社を示す |
地理
編集埼玉県の東部地域で、春日部市南東部の大落古利根川(昔の利根川)が造りだした沖積平野[5]や、自然堤防上[6]に位置する地区である。東側で河道跡[6]を挟んで北葛飾郡松伏町大川戸、南側で大落古利根川を挟んで越谷市船渡や同平方、西側で銚子口、北側で豊野町や中川(庄内古川)を挟んで赤崎と隣接する。また、北側では対角線上に水角が位置する。また、赤沼の西方で、豊野町の南側に赤沼の飛地がある。
地区内は全域が市街化調整区域となっており[7]、北部や南部の氾濫平野[6]を中心に水田などの農地が多く見られる。中央部の主に県道沿いの周辺には、水田や畑などの農地のほか民家などが混在する。
東埼玉道路連絡線(完成2車線)[7]の建設が地内の北部で行なわれている[8]。
河川
編集歴史
編集もとは江戸期より存在した下総国葛飾郡松伏領に属する赤沼村であった[5]。古くは八郷下河辺荘のうちにあったという[5]。寛永年間(1624年〜1645年)頃に武蔵国葛飾郡に属されたと思われる[5]。村高は正保年間の『武蔵田園簿』では554石余(田183石余、畑371石余)、『元禄郷帳』によると649石余、『天保郷帳』によると650石余、『旧高旧領』によると649石余であった[5]。助郷は日光街道粕壁宿に出役していた[5]。化政期の戸数は132軒で、村の規模は東西12町余、南北9町余であった[5]。
- はじめは幕府領、以降変遷なし[5]。
- 幕末の時点では武蔵国葛飾郡に属し、明治初年の『旧高旧領取調帳』の記載によると、代官・小笠原甫三郎支配所が管轄する幕府領、および以下に記載する寺社領であった[9]。
- 万福寺領・正法寺領・竜宝寺領・宝蔵院領・安養院領・薬師堂領
- 香取社領・稲荷社領・三王社領
- 1868年(慶応4年)6月19日 - 代官支配地が下総知県事・佐々布直武(熊本藩士)の管轄となる。
- 1869年(明治2年)1月13日 - 下総知県事・水筑竜の管轄区域に葛飾県[9]を設置(葛飾郡も参照)。県庁は葛飾郡加村字坂之下に置かれる。
- 1871年(明治4年)11月13日 - 第1次府県統合により武蔵国葛飾郡のうち大場川および小合溜井以北の区域が埼玉県の管轄となる。
- 1879年(明治12年)3月17日 - 郡区町村編制法により成立した北葛飾郡に属す。郡役所は杉戸宿に設置。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、赤沼村、銚子口村、藤塚村が合併し、北葛飾郡豊野村が成立[10]。赤沼村は豊野村の大字赤沼となる。
- 1947年(昭和22年)9月 - カスリーン台風の襲来により大きな被害を受ける[5]。
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 南埼玉郡春日部町、豊春村、武里村、北葛飾郡幸松村と合併し、市制を施行して春日部市となる[11][12]。春日部市の大字となる。
- 1977年(昭和52年)4月 - 地内に越谷春日部バイパスが暫定2車線で開通[13]。また、地内に武里第二幼稚園が開園する。
- 1983年(昭和58年)10月26日 - 豊野工業団地土地区画整理事業の完成に伴ない[14]、大字赤沼の一部が豊野町の一部となる[15]。
- 1986年(昭和61年)3月 - 地内の薬師沼の周囲に薬師沼親水公園・薬師沼憩いの家が完成する[13]。
- 2005年(平成17年)
- 2022年(令和4年)3月31日 - 地内の武里第二幼稚園がこの日を以って閉園となる[18]。
存在していた小字
編集- 立野[19]
- 堂面
- 沼回り
- 香取
- 堤内
- 讃岐川戸
- 出口
- 浦道
- 内谷
- 土取場
- 水角
- 銚子口下
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)1月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
赤沼 | 600世帯 | 1,309人 |
小・中学校の学区
編集丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
赤沼 | 全域 | 春日部市立豊野小学校 | 春日部市立豊野中学校 |
交通
編集地内に鉄道は敷設されていない。
道路
編集- 国道4号越谷春日部バイパス
- 埼玉県道10号春日部松伏線
- 千葉県道・埼玉県道80号野田岩槻線
- 古利根川緑道(自転車歩行者道)
バス
編集- 春日部駅東口〜藤塚中央〜豊野工業団地線(系統番号:KB61〜KB64)
- 飛地に「豊野入口」停留所(KB61・KB64)が設置されている[21]。
施設
編集- 赤沼神社(赤沼香取神社)
- 赤沼集会所
- 赤沼ちびっ子広場
- 薬師沼親水公園
- 春日部市薬師沼憩いの家
- 常楽寺
- 赤沼新田会館(赤沼1669)
- 赤沼上手集会所(赤沼666−5)
- 赤沼下手集会所(赤沼212)
- 新町組自治会館(赤沼1312−1)
- 赤沼排水機場
過去の施設
編集- 武里第二幼稚園
脚注
編集- ^ a b “令和6年人口・世帯数(町(丁)別・男女別・年齢別)”. 春日部市 (2024年5月1日). 2024年6月15日閲覧。
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2024年6月15日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2024年6月15日閲覧。
- ^ “住居表示区域内の新築建物の届け出|春日部市公式ホームページ”. www.city.kasukabe.lg.jp. 2024年6月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 63頁。
- ^ a b c 国土地理院の『治水地形分類図』(野田市)等を参照。
- ^ a b 都市計画図(かすかべ オラナビ) - 春日部市(2016年).2024年5月7日閲覧。
- ^ “一般国道4号東埼玉道路(延伸)” (PDF) (2020年10月23日). 2024年6月14日閲覧。
- ^ a b 『旧高旧領取調帳データベース』の検索結果を参照。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 601頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 968頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1429頁。
- ^ a b “【春日部市】統計書 令和5年版 【第11章_付表】”. 埼玉県オープンデータポータルサイト. pp. 107-131. 2024年5月7日閲覧。
- ^ “資料(現在の都市計画決定状況)(令和5年4月現在)” (PDF). 春日部市役所. p. 46 (2023年6月). 2024年6月15日閲覧。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 増補6頁。
- ^ “春日部市(埼玉県)”. 公益財団法人日本都市センター (2005年12月15日). 2024年5月22日閲覧。
- ^ “春日部市 新「春日部市」の町名・字名新旧対照表《旧春日部市の区域》” (PDF). web.archive.org (2006年5月13日). 2024年6月15日閲覧。
- ^ 武里第二幼稚園トップページ - 学校法人大京学園 武里第二幼稚園.2024年6月15日閲覧
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1415頁。
- ^ “豊野地区の通学区域”. 春日部市 (2021年12月14日). 2024年5月15日閲覧。
- ^ 杉戸営業所管内路線図 (PDF) - 朝日自動車(2024年1月4日).2024年6月15日閲覧。
- ^ 茨急バス運行路線停留所一覧図 (PDF) - 茨城急行自動車 松伏営業所. 2024年6月15日閲覧。
- ^ “市コミュニティバス「春バス」 の概要 赤沼~武里駅ルート”. 春日部市役所 (2022年1月24日). 2022年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月7日閲覧。
参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県(増補版)』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104。
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
編集外部リンク
編集- 春日部市ホームページ
- かすかべ オラナビ - 公開型地理情報システム - 春日部市役所
- 豊野地区自治会連合会 - 春日部市自治会連合会