羆嵐
1977年に発表された小説
『羆嵐』(くまあらし)は、1977年(昭和52年)に新潮社から出版された吉村昭の小説。 1915年(大正4年)に北海道苫前郡苫前村三毛別六線沢 (現在の苫前町三渓)でヒグマが開拓民を襲った三毛別羆事件をモデルにした作品である。のちにテレビ・ラジオでドラマ化された。著者の吉村は本作品について、旭川営林局の農林技官であった木村盛武が1964年に発表した『獣害史最大の惨劇苫前羆事件』を参考とし、当時三毛別に居住していた住民2名の回想を元に脱稿したと記している[1]。
羆嵐 | |
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作者 | 吉村昭 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
刊本情報 | |
出版元 | 新潮社 |
出版年月日 | 1977年 |
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熊嵐 | |
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ジャンル | ドキュメンタリー |
ドラマ:恐怖!パニック!! 人喰熊 史上最大の惨劇 羆嵐 | |
原作 | 吉村昭 |
監督 | 降旗康男 |
脚本 | 小川英 |
音楽 | クロード・チアリ |
制作 | 読売テレビ、東映 |
放送局 | 読売テレビ |
放送期間 | 1980年11月27日 - |
話数 | 1 |
その他 | 協力:協和建設、苫前土建、サン・エス、花田屋番屋、登別温泉ケーブル、全日空 |
ラジオ:熊嵐 | |
配信期間 | 1980年3月23日 - |
配信サイト | TBSラジオ |
配信形式 | ラジオ放送 |
脚本 | 倉本聰 |
演出 | 林原博光 |
その他 | 昭和55年度第7回放送文化基金賞受賞 |
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あらすじ
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北海道天塩山麓の開拓村を突然恐怖の渦に巻き込んだ、一頭の羆。日本獣害史上最大の惨事は大正4年12月に起こった。体長2.7M、体重383kgの巨大な羆が、わずか2日間に6人の男女を殺害したのだ。鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音。自然の猛威の中で、なす術のない人間たちと、ただ1人沈着に羆と対決する老練な猟師の姿を浮き彫りにする、ドキュメンタリー長編。
テレビドラマ
編集1980年(昭和55年)11月27日に読売テレビ・東映で木曜ゴールデンドラマ『恐怖!パニック!!人喰熊 史上最大の惨劇 羆嵐』として放送された。現在は苫前町郷土資料館で50分の短縮版を観ることができる。
スタッフ
編集- 原作 - 吉村昭
- プロデューサー - 池頭俊孝、秋田亨、三堀篤、七条敬三
- 脚本 - 小川英
- 音楽 - クロード・チアリ
- 撮影 - 椎塚彰(J.S.C.)
- 美術 - 藤田博
- 装飾 - 大晃商会
- 衣裳 - 東京衣裳
- 美粧 - 入江美粧
- スチール - 菊池修一
- 録音 - 岩田広一
- 編集 - 菅野順吉
- 効果 - 伊藤克己
- 現像 - 東映化学
- 監督 - 降旗康男
- 助監督 - 高橋正治
- 進行 - 高田正男
- 制作担当 - 生田篤
- 語り - 常田富士男
- 撮影協力 - 北海道苫前町
- 協力 - 協和建設、苫前土建、サン・エス、花田屋番屋、登別温泉ケーブル、全日空
出演
編集ラジオドラマ
編集1980年(昭和55年)3月23日日曜日の20:00から21:59にはTBSラジオでラジオドラマとして放送された。
昭和55年度第7回放送文化基金賞を受賞している。
スタッフ
編集声の出演
編集舞台劇
編集1986年(昭和61年)4月、劇団GMGが東京都の芸術名作劇場で舞台劇の上演を行った。5幕12場で2時間30分にわたる演技は吉村昭からも高く評価されたという。ちなみに三毛別羆事件の調査を行った野生動物研究家の木村盛武も、熊の生態や開拓民の生活についてなどの指導を行っている。
スタッフ
編集- 原作 - 吉村昭
- 出演 - 劇団GMG
- 脚色 - 阿部悟
- 演出 - 大原秋年
脚注
編集- ^ 吉村昭『羆嵐(Kindle版)』新潮社、1982年、200頁。ASIN B00BIXNK4Q。
参考文献
編集- 木村盛武『慟哭の谷』共同文化社、1994年。ISBN 4905664896。