数学において、集合相対的内部(そうたいてきないぶ、: relative interior)は、集合の内部の概念を精錬したもので、高次元空間内の低次元集合を扱う際にしばしば有用となる。直観的に、与えられた集合の相対的内部とは、その集合の(その集合を含む最小の部分空間に相対する意味での)「へり」にない全ての点からなる。

厳密には、集合 S の相対的内部 relint(S) は、Sアフィン包の中で考えた S内部[1]、すなわち

として定義される。ここで aff(S)S のアフィン包であり、Nε(x)x を中心とする半径 εである。球の構成には任意の距離を用いてよい(即ち、すべての距離函数が相対的内部として同じ集合を定義する)。

任意の空でない凸集合 CRn に対して、相対的内部は次で定義される。

[2][3].

関連項目

編集

参考文献

編集
  1. ^ Zălinescu, C. (2002). Convex analysis in general vector spaces. River Edge, NJ: World Scientific Publishing  Co., Inc. pp. 2–3. ISBN 981-238-067-1. MR1921556 
  2. ^ Rockafellar, R. Tyrrell (1997) [1970]. Convex Analysis. Princeton, NJ: Princeton University Press. p. 47. ISBN 978-0-691-01586-6 
  3. ^ Dimitri Bertsekas (1999). Nonlinear Programming (2 ed.). Belmont, Massachusetts: Athena Scientific. p. 697. ISBN 978-1-886529-14-4