東部ポー・カレン語(とうぶポーカレンご)は、ポー・カレン人 (/phlòʊɴ/)[2]言語であり、ミャンマーカレン州タニンダーリ地方域周辺で話される[3]

東部ポー・カレン語
話される国 ミャンマー, タイ
民族 ポー・カレン人
話者数
言語系統
言語コード
ISO 639-3 kjp
Glottolog pwoe1235[1]
 
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同じくポー・カレン人によって話される西部ポー・カレン語英語版 (エーヤワーディー・デルタ英語版周辺)、北部ポー・カレン語英語版、トークリバン・ポー・カレン語 (Htoklibang Pwo Karen) 等とは相互理解可能性が乏しい[2]

他のカレン諸語と同様、声調言語であり[4]SVO型を基本語順とする[5]

本項では、特に断りのない限り、カレン州の州都・パアンで話される変種について記述する。

分布

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ミャンマー国内において、東部ポー・カレン語は、カレン州パアンフラインボエー英語版コーカレイ英語版モン州モーラミャインタニンダーリ地方域ダウェー等の都市を含む地域で話される[6]。東部ポー・カレン語文法の体系的な記述に取り組んでいる加藤昌彦は、タイ側で話されるポー・カレン語[7]も「ビルマ側の東部方言と同じ方言群に属すると思われる」としている[8]。ただし、タイ側のポー・カレン語の中には、同じくタイ側で話される変種とは相互意思疎通が困難な変種も存在するという[9]

音韻

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音素目録

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加藤昌彦は26の子音[10]、11の母音[11]、4つの声調[12]を東部ポー・カレン語の音素として認めている[13]

子音目録

鼻音 m n ɲ ŋ ɴ
閉鎖音 無声 p θ t c k ʔ
有気
有声 b d
摩擦音 ɕ x h
ɣ ʁ
接近音 半母音 w j
流音 l
r

母音音素

i ɨ ɯ
ɪ ʊ
e ə o
ɛ a ɔ

声調素[16]

  • 高平調 má [ma55]
  • 中平調 mā [ma̤33 ~ 334]
  • 低平調 mà [ma11]
  • 下降調 mâ [ma51]
    • 中平調は息もれ声を伴うことがある。
    • このほか、/ləcɛ̀/「少し」の/lə/、/jə-lɪ̀/「私は行った (私-行く)」の/jə/のような、声調を持たない音節も存在する。こうした「軽声音節」は、母音が必ず/ə/となるほか、発話末には現れないといった特徴を持つ[17]

音節構造

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音節初頭子音をC1、介子音をC2、母音をV、声調をTとすると、東部ポー・カレン語の音節構造は以下のように表せる[2]

  • C1 (C2) V1 (V2) (ɴ) / (T)

全ての音節は少なくとも一つ以上の子音と、一つ以上の母音からなる。丸括弧で囲まれた要素は、随意的な要素であり、全ての音節に備わっているわけではない。

子音連結

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C1の位置に現れるのは、ɴ以外の全ての子音である[10][18]。C2の位置には、wlrjの4つが現れる[19][18]。C1とC2の可能な組み合わせは以下の通りである[11][18]

pw- θw- tw- cw- kw- ʔw- tʰw- cʰw- kʰw- bw- dw- xw- hw- mw- nw- ɲw- jw- lw-
pl- kl- pʰl- kʰl- bl- xw- ml-
pr- kr-
pj- pʰj- bj- mj- lj-

韻母

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東部ポー・カレン語の音節のうち、V1 (V2) (ɴ) の部分を韻母と呼ぶ[18]。韻母には以下の21種がある。

  • i, ɨ, ɯ, ɩ, ʊ, e, ə, o, ɛ, a, ɔ
  • ai aʊ
  • ɩɴ, əɴ, aɴ, oɴ
  • eiɴ, əɯɴ, oʊɴ, aiɴ

表記

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仏教徒のポー・カレン人は、モン文字から派生した仏教ポー・カレン文字を用いて自らの言語を表記する[20][2]。ポー・カレン人の中では少数派であるキリスト教徒は、キリスト教ポー・カレン文字を用いる[21][2]

その他、カレン人による新宗教・レーケー教の信徒は、レーケー文字という独自の文字を使用している[22]民主カレン仏教徒軍の指導者であったウ・トゥザナが「発見」したと自称するミャインジーグー文字は、スゴー・カレン語英語版に加えて、東部ポー・カレン語の表記にも用いられている[23]

形態論

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品詞

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東部ポー・カレン語には、品詞として名詞動詞副詞助詞感嘆詞の5つが認められる[24]。動詞と形容詞は文法上区別することができない[25]

語形成

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東部ポー・カレン語において、の多くは単一の音節のみで構成されている[26]接辞化重複複合といった形態論的プロセスを通して、複数音節から成る語を派生することも可能である[26]

派生接辞の例

  • chə- : 動詞から名詞を派生する。
    • khléiɴ「冷たい」> chəkhléiɴ「冷たさ」
    • ʔɛ́「愛する」> chəʔɛ́「愛」
    • mà「する」> chəmà「仕事」
  • ʔè- : 状態を表す動詞から副詞を派生する。
    • ɣɪ̀「良い」> ʔèɣɪ̀「良く」

文と語順

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チベット・ビルマ語派には主語-目的語-動詞 (SOV)基本語順とする言語が多い一方[27]、東部ポー・カレン語を含むカレン諸語の基本語順はSVO型である[3]副詞は動詞 (目的語を持つ文の場合は目的語) の後に置かれる[28]

否定文

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主節における否定標識は、文末助詞ʔéである[28]

    ʔəwê  khlàiɴ  chəkhlàiɴ  xɛ̀xɛ̀  ʔé 
3sg (強勢形)  話す  言葉  ゆっくり  (neg
「彼はゆっくり喋らない。」

疑問文

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諾否疑問文では文末助詞ʁâ、疑問詞疑問文では文末助詞lɛ̂が用いられる[28]

    nə  mə  thàiɴ  ʁâ 
2sg  irr  帰る  que 
「君は帰るのか?」
    ʔəjò  (mwɛ̄)  chənɔ́  lɛ̂ 
これ  である  何  que 
「これは何か?」

名詞句

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東部ポー・カレン語における名詞は、(1) 単独でを形成できる、(2) 動詞助詞を付けられない、(3) 動詞となれる語である[29]。同様の特徴を備えた文中の要素を「名詞句」と定義すると、その構造は以下のように図式化できる[29]

  • (関係節)-名詞-(関係節)-(側置助詞句)-(助数名詞句)-(名詞修飾助詞)

一連の要素を全て含む名詞句としては、例えば次のようなものがある[29]

    ʔəwê xwè  já  phàdʊ́  lə́ cəpwɛ̄ ʔəphâɴkhʊ́  lə-béiɴ  nɔ́ 
関係節  名詞  関係節  側置助詞句  助数名詞句  名詞修飾助詞 
「机の上の、彼が買ったその一匹の大きな魚」

この名詞句はそれ自体で動詞ʔɯ́pàʊ「腐る」の項となれる[29]

    ʔəwê  xwè  já  phàdʊ́  lə́  cəpwɛ̄  ʔəphâɴkhʊ́  lə-béiɴ  nɔ́  ʔɯ́pàʊ  jàʊ 
3sg (強勢形)  買う  魚  大きな  (loc 机  上  一-枚  その  腐る  (perf
「机の上の、彼が買ったその一匹の大きな魚は腐っている。」

関係節

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東部ポー・カレン語において、関係節の最も典型的な作り方は、動詞句を名詞の前や後にそのまま置く方法である[30]主要部の名詞が関係節の主語となる場合、関係節は名詞の後に、それ以外の場合は名詞の前に置くのが原則である[31]所有者を表す名詞も、所有物を表す名詞の前に置かれる[32]

側置助詞句

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東部ポー・カレン語における助詞は、単独で発話することができず、常に他の語と共に現れる。名詞句を文の主語や目的語として用いる際は、必ずしも助詞を付ける必要はない。一方、文の補語となる名詞句には、必ず側置助詞と呼ばれる助詞を付さなければならない[33]。代表的な側置助詞には、動作の行われる空間 (場所・起点・着点) や時間を表すlə́[33]や、道具・手段・随伴者などを表すdèがある[34]

助数名詞句

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「一」を表す形態素lə-に後続できる形式を、助数名詞と呼ぶ[35]。代表的な助数名詞として、人間を数えるのに用いるɣà「〜人」、人間以外の哺乳類等に用いられるdɯ̀などがある[36]。東部ポー・カレン語において助数名詞は必ず数詞と共に用いられる[36]

    thwí  jɛ̄  dɯ̀  jò 
犬  五  clf  これ 
「これら5匹の犬」

名詞修飾助詞

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名詞句の末尾に現れる指示詞として、jò「この」, nɔ́「その、あの」, ʔò「(極めて遠くにある)その、あの」がある[37]。指示詞は話題の標識として用いることができる[37]

    ʔə-ɣéiɴ  nɔ́  jə-lɪ̀  ʔé 
3sg-家  TOP  1sg-行く  neg 
「彼の家は、私は行かなかった。」

代名詞

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東部ポー・カレン語の代名詞は、第一形第二形強勢形という3つの形を持つ[38]。第一形は主語ないし所有者の位置に現れ、第二形はそれ以外の位置に現れる[39]。強勢形は全ての環境で出現可能である[40]

代名詞は単数・複数というの区別と、一人称二人称三人称という人称の区別がある[38]。その他、不特定の対象を指す代名詞としてchə̀がある。

    chə  khlàiɴ  phlòʊɴ  lə́  thəʔàɴ 
inp  話す  カレン  で  パアン 
「パアンではカレン語が話される。」 Kato (2019: 144)
東部ポー・カレン語の代名詞
第一形 第二形 強勢形
一人称単数 jə- jə̀ jəwê, jəwêdá
一人称複数 hə- hə̀ həwê, həwêdá
pə- pə̀ pəwê, pəwêdá
二人称単数 nə- nə̀ nəwê, nəwêdá
二人称複数 nəθí nə̀θí nəθíwê, nəθíwêdá
三人称単数 ʔə- ʔə̀ ʔəwê, ʔəwêdá
三人称複数 ʔəθí, ʔəθíʔə- ʔə̀θí ʔəθíwê, ʔəθíwêdá
chə̀ chə- chə̀ -
  • 一人称複数代名詞においては、語頭のhがpと交替可能である。格式張った場面では、pから始まる語形が用いられやすい[39]
  • 三人称複数のʔəθíʔə-は名詞の前でのみ用いられる[39]

動詞句

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東部ポー・カレン語の動詞には、人称時制といった文法範疇が標示されない[41]。しかし、を表す様々な動詞助詞が存在する。代表的な動詞女子としては、動詞の前に付いて非現実相英語版を表すməや、動詞句の後について完結相を示すjàʊがある[42]

他の大陸部東南アジアの言語と同様、東部ポー・カレン語では動詞連続構文が頻繁に用いられる[43]

モン語からの借用語

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カレン諸語オーストロアジア語族モン語から強い影響を受けている。とりわけ、東部ポー・カレン語とモン語の接触は近代以降も続き、他のカレン諸語と比べても多くの語彙をモン語から借用している[6]

以下に示す、僧侶に対する特殊な敬語語彙も、モン語からの借用語である[44]

僧侶が主語となる場合に用いられる動詞 (尊敬語)

  • kəɲà「いらっしゃる」(「lɪ̀ 行く」[45]「ɣɛ̂ 来る」[45]の尊敬語)
  • pɔ̄「お亡くなりになる」(「θɪ̂ 死ぬ」[46]の尊敬語)

僧侶が目的語となる場合に用いられる動詞 (謙譲語)

  • pətêiɴ「申し上げる」(「言う lɔ̀」の謙譲語)

僧侶が「言う」の主語となる場合は、普通形のlɔ̀が用いられる。

    θàɴkhâ  lɔ̀  ʔə  təkà 
僧侶  言う  彼の  弟子 
「僧侶が弟子に言った。」 (Kato 2019:167)
    ʔəwê  pətêiɴ  tháɴ  θàɴkhâ 
彼  申し上げる  上に  僧侶 
「彼は僧侶に申し上げた。」 (Kato 2019:167)

関連項目

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脚注

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  1. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Pwo Eastern Karen”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/pwoe1235 
  2. ^ a b c d e Kato 2019, p. 132.
  3. ^ a b 加藤 2005, p. 3.
  4. ^ Kato 2021, p. 340.
  5. ^ Kato 2021, p. 339.
  6. ^ a b 加藤 2005, p. 5.
  7. ^ Cooke et al. (1976)、Phillips (1996)等を参照。
  8. ^ 加藤 2005, pp. 5–7.
  9. ^ 加藤 2005, p. 7.
  10. ^ a b 加藤 2005, p. 15.
  11. ^ a b 加藤 2005, p. 18.
  12. ^ 加藤 2005, p. 21.
  13. ^ Kato 2019, pp. 133–135.
  14. ^ a b 加藤 2005, p. 16.
  15. ^ 加藤 2005, p. 19.
  16. ^ Kato 2019, p. 133.
  17. ^ 加藤 2005, p. 22.
  18. ^ a b c d Kato 2019, p. 135.
  19. ^ 加藤 2005, p. 17.
  20. ^ 加藤 2005, p. 12-14.
  21. ^ 加藤 2005, pp. 11–12.
  22. ^ 加藤 2005, p. 14.
  23. ^ Kato 2024, p. 26.
  24. ^ 加藤 2005, p. 27.
  25. ^ 加藤 2008.
  26. ^ a b Kato 2019, p. 137.
  27. ^ Dryer (2003), p. 43.
  28. ^ a b c Kato (2003), p. 640.
  29. ^ a b c d 加藤 2005, p. 91.
  30. ^ 加藤 2005, p. 33.
  31. ^ 加藤 2005, pp. 33–34.
  32. ^ 加藤 2005, p. 34.
  33. ^ a b 加藤 2005, p. 129.
  34. ^ 加藤 2005, p. 134.
  35. ^ 加藤 2005, p. 113.
  36. ^ a b Kato 2019, p. 147.
  37. ^ a b Kato 2003, p. 635.
  38. ^ a b 加藤 2005, p. 95.
  39. ^ a b c 加藤 2005, p. 96.
  40. ^ 加藤 2005, p. 100.
  41. ^ Kato 2019, p. 148.
  42. ^ Kato 2019, pp. 148–150.
  43. ^ Kato 2019, pp. 150–159.
  44. ^ Kato 2019, pp. 166–167.
  45. ^ a b 加藤 2005, p. 579.
  46. ^ 加藤 2005, p. 577.

参考文献

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  • 加藤昌彦『ポー・カレン語文法』東京大学〈博士(文学) 乙第16289号〉、2005年。doi:10.15083/00002508NAID 500000360679https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/25142024年8月23日閲覧 
  • 加藤昌彦 (2008). “ポー・カレン語に形容詞という範疇は必要か?”. アジア・アフリカの言語と言語学 3: 77-95. doi:10.15026/51101. https://cir.nii.ac.jp/crid/1390858608263079424. 
  • Cooke, Joseph R., J. Edwin Hudspith & James A. Morris. (1976). "Phlong (Pwo Karen of Hot District, Chiang Mai)". In Smalley, William A. (ed.), Phonemes and orthography: language planning in ten minority languages of Thailand, 187-220. Canberra: Australian National University.
  • Dryer, Matthew S. (2003), “Word order in Sino-Tibetan languages from a typological and geographical perspective”, The Sino-Tibetan languages, London: Routledge, pp. 43–55, ISBN 978-0-7007-1129-1. 
  • Kato, Atsuhiko (2003), “Pwo Karen”, The Sino-Tibetan languages, London: Routledge, pp. 632–648, ISBN 978-0-7007-1129-1. 
  • Kato, Atsuhiko (2019). “Pwo Karen”. In Vittrant, Alice; Watkins, Justin. The Mainland Southeast Asia Linguistic Area. De Gruyter. pp. 131-175. doi:10.1515/9783110401981. ISBN 978-3-11-040198-1. https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/9783110401981/html. 
  • Kato, Atsuhiko (2021). “Typological profile of Karenic languages”. The Languages and Linguistics of Mainland Southeast Asia. De Gruyter. pp. 337–368. doi:10.1515/9783110558142-018. ISBN 978-3-11-055814-2 
  • Kato, Atsuhiko (2024). “An analysis of Lae Kwekaw, an "ancient" Karen script”. 慶應義塾大学言語文化研究所紀要 (55): 25–48. https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069467-00000055-0025. 
  • Phillips, Audra. 1996. Dialect comparison among the Pwo Karen of Central Thailand. In: The Fourth International Symposium on Language and Linguistics, 1122-1162. Thailand: Institute of Language and Culture for Rural Development, Mahidol.