東京コンビニエンスシステム
東京コンビニエンスシステムは、かつて関東地方にボランタリー・チェーンのコンビニエンスストアを展開していた企業。略称はTCS。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | TCS |
本社所在地 |
日本 〒340-0034 埼玉県草加市氷川町1160番地3 |
設立 | 1988年10月 |
業種 | 小売業 |
事業内容 | コンビニエンスストアのチェーン本部 |
代表者 | 奥倉勝己 |
資本金 | 5000万円 |
従業員数 | 11名 |
決算期 | 9月 |
特記事項:1997年6月末のデータ |
特徴
編集TCSは、大手コンビニエンスストアからの脱退者(設立時にはセブンイレブンからの脱退店20店が参加[1])や、単独店の経営者の加盟が中心であった[1][2]。設立時にはロイヤリティが月5万円(1992年1月時点では月3万円[3])で、大手コンビニエンスストアのロイヤリティと比べると格段に安かった[1][2]。スーパーマーケットの特売価格に照準を合わせ、低価格かつ鮮度の管理へ対応させていた[4]。
大手に対抗した独自商品の開発に注力していた[5]。
歴史
編集1976年に千葉エリアでの個人コンビニの勉強会としてスタートし[2]、1988年に設立[1]。1993年には70を超える店舗と契約を結び、100店舗を視野に入れた本部機能の基盤整備を開始した[6]。
2002年には同年度を「価値あるVC本部確立元年」位置づけ、30~40代の地元に住む女性に本部の役割をさせるストアサポート制度の導入、酒有連リックスと地酒仕入れの連携などを行った[7]。
沿革
編集- 1976年(昭和51年)- 千葉エリアの個人コンビニの勉強会としてスタート[2]。
- 1980年(昭和55年)- 参加店舗が50店舗を突破。名称を「東京コンビニエンスグループ」とする[8]。
- 1988年(昭和63年)- マスシンが支援し、東京コンビニエンスシステム株式会社を設立。本社は松戸市。設立当初の店舗数は88店で、そのうちセブンイレブンからの脱退店が20店を占めていた[1][2]。
- 1991年(平成3年)- 仕入れ政策を巡り一部会員が脱会、関東コンビニエンス協同組合に分離[9]。会員数が110人から55人へ半減[10]。
- 1992年(平成4年)
- 1993年(平成5年)- 第2次POSシステム稼働[11][12]。加盟店に対する酒類共同配送スタート[11][12]。
- 1994年(平成6年)- ストコンシステム稼働[11][12]。資本金を5000万円に増額[11][12]。
- 1996年(平成8年)- 全日本食品、協同組合横浜市中小食品スーパー連合、たつみチェーン事業協同組合、酒有連リックス、協同組合神奈川ビーマートチェーンと共に、食品の仕入れ会社「ボランタリー・マーチャンダイジング・ネットワーク(VMN)」に参加[11][12][13][14]。
- 1998年(平成10年)- モンマートストアシステムズ、全国酒有連、キャメルマートジャパンと共に酒類の共同仕入れをスタート[13][15]。
- 1999年(平成11年)- 新潟県に進出[16]。
- 2009年(平成21年)- 3月31日、株主総会の決議により会社解散。8月29日、清算結了。
店舗数
編集1988年10月 | 78店[17] |
1988年12月 | 88店[2] |
1989年10月 | 95店[18] |
1990年11月 | 101店[17] |
1991年8月 | 115店[19] |
1992年12月 | 60店[9] |
1995年11月 | 62店[20] |
1996年6月 | 62店[11] |
1997年6月 | 63店[12] |
その他
編集脚注
編集- ^ a b c d e “独立系コンビニ88店、新チェーン結成。”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社. (1988年12月8日)
- ^ a b c d e f g 「独立系コンビニ88店、チェーン展開へ新会社‐格安の経営指導料。」『日経流通新聞』1988年12月13日、16頁。
- ^ a b “現金卸のシートゥーネット、系列コンビニ200店に、95年度メド。”. 日経産業新聞. 日本経済新聞社. (1992年1月7日)
- ^ 「東京コンビニエンスシステム、SM特売価格に照準 価格・鮮度対応強化へ」『日本食糧新聞』1995年7月10日。2020年7月15日閲覧。
- ^ 「東京コンビニエンスシステム、大手に対抗し独自商品開発に注力」『日本食糧新聞』1992年9月23日。2020年7月15日閲覧。
- ^ 「東京コンビニエンスシステム、今期100店射程に店舗管理システム導入へ」『日本食糧新聞』1993年1月18日。2020年7月15日閲覧。
- ^ 「東京コンビニエンスシステム、新支援体制スタート、酒有連と地酒仕入れ連携」『日本食糧新聞』2002年2月22日。2020年7月15日閲覧。
- ^ 「100店未満CVSチェーン 生き残りへ勝負 6*東京コンビニエンスシステム」『日本食糧新聞』1993年2月10日。2020年7月15日閲覧。
- ^ a b c 「東京コンビニエンスシステム、C2ネットワークから独立」『日本食糧新聞』1992年12月7日。2020年7月15日閲覧。
- ^ 「TCS再スタート、3年間で会員300店目指す。」『日経流通新聞』1991年9月17日、15頁。
- ^ a b c d e f g h コンビニ96秋号. 商業界. (1996年9月25日)
- ^ a b c d e f g h コンビニ97秋号. 商業界. (1997年9月30日)
- ^ a b 「中小酒販店などの4VC、酒類を共同仕入れ‐2000店舗、安売り店に対抗。」『日経流通新聞』1998年7月30日、7頁。
- ^ “パパママストアいざ復活‐酒類強化、PBも視野、仕入れ、競争相手と握手。”. 日経MJ. 日本経済新聞社. (2005年3月21日)
- ^ “中小酒販店チェーン4社、今秋から共同仕入れ‐加盟2000社、安売り店に対抗。”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社. (1998年7月28日)
- ^ 「東京コンビニエンスシステム、新潟でチェーン展開へ」『日本食糧新聞』1999年9月6日。2020年7月15日閲覧。
- ^ a b “東京コンビニエンスシステム、加盟店網拡大で攻勢‐来春メド150店体制”. 日経流通新聞. 日本経済新聞社. (1990年11月20日)
- ^ “TCS、来年度までに導入、全店にPOS。”. 日経流通新聞. 日本経済新聞社. (1989年10月3日)
- ^ “便利さだけではもう古い!、コンビニエンスストア‐高級品・サービスで勝負。”. 日経流通新聞. 日本経済新聞. (1991年8月9日)
- ^ a b 「全日本食品と関東5チェーン、6VC、共同仕入れ‐商品政策も指導。」『日経流通新聞』1995年11月23日、7頁。
関連項目
編集- コスモスジャパン - 東京コンビニエンスシステム創業者の滝口一男が経営を行っていた。