市川 松蔦(いちかわ しょうちょう)は、歌舞伎役者の名跡。屋号は若松屋。定紋は鬼蔦、替紋は松川菱。
「松蔦」は初代市川左團次の俳名に由来する。左團次はこれを俳名としては使ったが、名跡として名乗ることはなかった。この「松蔦」を名跡として使ったのは左團次の長女の高橋幸子が最初で、舞踊家として市川松蔦を一時期名乗ったが、やがて廃業。次に左團次の門弟で幸子の夫となった初代市川延若(鈴木鉄弥)が市川松蔦を名乗ったが、岳父と妻をはばかって自らは「二代目」としてこれを襲名した。この二代目が特に著名とされている[1]。