大相撲令和6年9月場所

2024年9月に開催された大相撲の本場所

大相撲令和6年9月場所(おおずもうれいわ6ねん9がつばしょ)は、2024年(令和6年)9月8日から9月22日までの15日間、東京都墨田区国技館(両国国技館)で開催された大相撲本場所である[1]

大相撲令和6年9月場所
基本情報
会場 国技館(両国国技館)
番付発表 2024年8月26日
開催期間 2024年9月8日 - 9月22日(15日間)
各段優勝・三賞
幕内最高優勝 大の里泰輝(13勝2敗)
十両優勝 尊富士弥輝也(13勝2敗)
幕下優勝 羽出山将(7戦全勝)
三段目優勝 川副圭太(7戦全勝)
序二段優勝 清水海光星(7戦全勝)
序ノ口優勝 豪聖山穣(7戦全勝)
殊勲賞 若隆景渥
敢闘賞 大の里泰輝
錦木徹也
技能賞 大の里泰輝
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番付・星取表

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赤文字は優勝力士の成績。

幕内

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
全休 照ノ富士 横綱
8勝7敗 琴櫻 大関 豊昇龍 8勝7敗
5勝10敗 阿炎 関脇 大の里 13勝2敗 優勝
敢闘賞・技能賞
12勝3敗 霧島 関脇 貴景勝 0勝3敗10休 関脇陥落
13日目に引退
8勝7敗 大栄翔 小結 平戸海 7勝8敗
4勝11敗 隆の勝 前頭1 翔猿 5勝10敗
7勝8敗 熱海富士 前頭2 王鵬 9勝6敗
4勝11敗 御嶽海 前頭3 若元春 11勝4敗
10勝5敗 正代 前頭4 琴勝峰 7勝8敗
9勝6敗 宇良 前頭5 湘南乃海 3勝12敗
5勝10敗 明生 前頭6 豪ノ山 6勝9敗
殊勲賞 12勝3敗 若隆景 前頭7 美ノ海 10勝5敗
8勝7敗 遠藤 前頭8 翠富士 7勝8敗
7勝8敗 一山本 前頭9 欧勝馬 10勝5敗
7勝8敗 玉鷲 前頭10 狼雅 8勝7敗
7勝8敗 佐田の海 前頭11 3勝12敗
4勝11敗 武将山 前頭12 金峰山 4勝11敗
8勝5敗2休 北勝富士 前頭13 錦木 11勝4敗 敢闘賞
8勝7敗 竜電 前頭14 阿武剋 7勝8敗 新入幕
10勝5敗 髙安 前頭15 宝富士 10勝5敗
新入幕 4勝9敗2休 白熊 前頭16 北の若 6勝9敗 再入幕
8勝7敗 錦富士 前頭17

十両

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
10勝5敗 千代翔馬 十両1 阿武咲 1勝4敗10休
9勝6敗 時疾風 十両2 獅司 9勝6敗
6勝9敗 玉正鳳 十両3 朝乃山 全休
6勝9敗 志摩ノ海 十両4 島津海 6勝5敗4休
4勝11敗 大奄美 十両5 伯桜鵬 8勝7敗
6勝9敗 英乃海 十両6 紫雷 7勝8敗
6勝8敗1休 剣翔 十両7 水戸龍 6勝7敗2休
11勝4敗 朝紅龍 十両8 白鷹山 7勝8敗
6勝9敗 大翔鵬 十両9 妙義龍 全休 場所後引退
8勝7敗 東白龍 十両10 藤青雲 7勝8敗
9勝6敗 友風 十両11 尊富士 13勝2敗
新十両 7勝8敗 大青山 十両12 木竜皇 4勝11敗 新十両
場所後引退 5勝10敗 碧山 十両13 千代栄 0勝4敗11休
11勝4敗 嘉陽 十両14 欧勝海 6勝9敗 再十両

優勝争い

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9日目を終了した時点で、9戦全勝の関脇・大の里を1敗で関脇・霧島、2敗で平幕の若隆景遠藤錦木高安が追う展開となった。

10日目には、大の里と霧島の直接対決が組まれた。霧島は注文相撲を仕掛けるも、それに対応した大の里が勝利した。平幕の2敗勢は錦木、高安が勝利。直接対決となった若隆景・遠藤の取組は、若隆景が横に動いての突き落としで勝利した。これにより全勝・大の里を2敗で霧島、若隆景、錦木、高安が追いかける展開と変わった。

11日目には、大の里は、琴勝峰と対戦。土俵際もつれ物言いがつく相撲となったものの、軍配通り、大の里の勝利。関脇・霧島は阿炎叩き込みで破り、2敗をキープ。平幕勢は、高安は遠藤を突き押しで圧倒し、勝利。若隆景・錦木の2敗同士の対戦は、長い相撲となるも錦木が小手投げで逆転勝利を決めた。

12日目、追う平幕勢は役力士との取組が組まれた。錦木は小結・大栄翔に敗れ、3敗に後退。

高安は小結・平戸海を破り、2敗をキープした。大の里は、若隆景との対戦が組まれた、大の里が立ち合いから土俵際まで押し込むも、もろ差しを作った若隆景が逆襲。大の里は叩きを見せるも、若隆景がそれでも落ちなかった、大の里は最後土俵際まで若隆景を攻めるも、若隆景が体を入れ替え、寄り切りで大の里を撃破。これにより全勝力士が不在となった。

一方、大関・琴櫻との対戦が組まれた霧島は、上手投げで琴櫻を破り、2敗を守った。

これにより、1敗・大の里を、2敗で霧島、高安の2人が追いかけることとなった。

13日目、大の里は大関・琴櫻との一番が組まれた。最初の一番は土俵際もつれた末、琴櫻に軍配が上がるも、物言いがつき、取り直しに。取り直しの相撲は、大の里が右差しから一気の寄り切りで勝利し、1敗を守った。

2敗勢は、高安は小結・大栄翔、霧島は大関・豊昇龍と取組が組まれるも、いずれも敗れ、2敗力士は不在となった。

14日目、結びの一番で大の里は豊昇龍と対戦。立ち合いから一気の押し出しで、豊昇龍を圧倒。この時点で、大の里が2場所ぶり2回目の優勝を決めた。

大の里は、千秋楽、阿炎に引き落しで敗れ、最終的に13勝2敗で場所を終えた。

備考

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  • 関脇陣については、先場所阿炎・大の里に大関から陥落の霧島が加わって3人となっていた。先場所はその全員が勝ち越したが、かつ霧島の大関復帰は失敗に終わり、そこに今場所大関から陥落した貴景勝がそこに加わったため、今場所は4関脇となった。貴景勝は今場所10勝以上を挙げれば特例で大関に復帰することができる。4関脇は令和5年5月場所以来で、大関からの陥落者を含む4関脇は令和5年1月場所以来のこととなった。
  • 平戸海は新小結の7月場所に引き続き2場所連続の小結[2]。新小結で10勝をあげて翌場所も小結にとどまるのは1985年(昭和60年)3月場所の北尾以来39年ぶり2人目[3]
  • 行司については、今場所3代木村容堂42代式守伊之助に昇格し、9年半ぶりに立行司として木村庄之助式守伊之助の両者が揃った。
  • 玉鷲が3日目に初土俵からの通算連続出場が1631回となり、青葉城(1630回)を抜いて歴代単独1位になった[4]
  • 三賞は、優勝を決めた大の里が無条件で敢闘賞・技能賞を受賞。14日目まで優勝争いに残った錦木も敢闘賞を初受賞した。殊勲賞は、大の里の11連勝を止める活躍を魅せた若隆景が初受賞となった。大の里は新入幕から5場所連続での三賞受賞となった。
  • 十両優勝争いは、初日から9連勝をした尊富士が先導。11日目には、星1つの差で追う千代翔馬を破り、後続を引き離した。1敗・尊富士、3敗・千代翔馬でむかえた14日目、尊富士は嘉陽に敗れ、2敗に後退。しかし千代翔馬が朝紅龍に敗れ、4敗に後退したことにより、千秋楽を待たずに十両優勝を決めた。千秋楽、尊富士は時疾風を破り、13勝2敗で場所を終えた。
  • 場所後、大の里の大関昇進が決まり、大相撲史上初とみられる大銀杏の結えないちょんまげ大関の誕生となった。
  • 関取・元関取の引退力士については、当場所13日目に当たる9月20日、関脇貴景勝が現役を引退した[5]ほか、場所後には、関取で長く活躍してきたが幕下陥落が濃厚となっていた十両の妙義龍と碧山、元十両の幕下琴裕将、元十両の三段目大成龍も引退を表明した。貴景勝は年寄・湊川、妙義龍は年寄・振分、碧山は年寄・岩友を襲名し、琴裕将は若者頭となった。
  • 当場所千秋楽で、38代木村庄之助が停年退職を迎えた。
  • 場所後、行司の昇格人事として、42代式守伊之助(→39代木村庄之助)、15代木村庄太郎三役格立行司43代式守伊之助)、12代式守勘太夫木村隆男(十両格→幕内格)、木村秀朗(幕下格→十両格)ら8人、床山の昇格人事として、床朝床中床辰(以上3人、一等→特等)、床武(二等→一等)の4人の昇格が発表された。この昇格は令和7年1月場所から適用される。

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ [1]
  2. ^ 大相撲秋場所の番付発表、小結で10勝の平戸海は関脇昇進ならず…新入幕に白熊と阿武剋 讀賣新聞オンライン 2024/08/26 06:31 (2024年8月26日閲覧)
  3. ^ 大相撲秋場所の番付発表 平戸海は西の小結にとどまる NHK 2024年8月26日 (2024年8月26日閲覧)
  4. ^ 大相撲 幕内最年長の玉鷲 通算連続出場 1631回で歴代1位に」『』NHK、2024年9月10日。2024年9月10日閲覧。
  5. ^ 大相撲 貴景勝が現役引退 年寄「湊川」を襲名」『NHK』2024年9月20日。2024年9月20日閲覧。

外部リンク

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