夜明駅
夜明駅(よあけえき)は、大分県日田市大字夜明にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅[1]およびJR九州バスが運行を行っている日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)のバス停留所である。
夜明駅 | |
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駅舎(2016年12月) | |
よあけ Yoake | |
所在地 | 大分県日田市大字夜明[1]1802 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
電報略号 | ヨア |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
36人/日(降車客含まず) -2016年[2]- |
乗降人員 -統計年度- |
73人/日 -2016年[2]- |
開業年月日 | 1932年(昭和7年)3月12日[3] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■久大本線 |
キロ程 | 39.1 km(久留米起点) |
◄筑後大石 (6.1 km) (6.1 km) 光岡► | |
所属路線 | ■日田彦山線 |
キロ程 | 68.7 km(城野起点) |
◄今山* (3.3 km) | |
備考 | 無人駅[4] |
* 添田駅 - 当駅間は平成29年7月九州北部豪雨による被害のため休止中 |
夜明駅 | |
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BRTのりば(2023年9月) | |
よあけ Yoake | |
◄祝原 (0.9 km) (4.2 km) 北友田► | |
所在地 | 大分県日田市大字夜明 |
所属事業者 |
JR九州バス 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン) |
キロ程 | 29.2 km(添田起点) |
駅構造 | 地上駅 |
開業年月日 | 2023年(令和5年)8月28日* |
* BRTの駅としての開業日。 |
鉄道駅は久大本線を所属線[5]とし、日田彦山線を加えた2路線が乗り入れている。ただし2017年(平成29年)に発生した九州北部豪雨の影響により、鉄道路線としての日田彦山線は休止中の扱いである。
なお日田彦山線BRTの運行区間は添田駅から日田駅までであり、当駅は途中停留所扱いとなる。
歴史
編集- 1932年(昭和7年)3月12日:久大線の筑後大石駅 - 当駅間の開通に伴い、開業[3]。
- 1934年(昭和9年)3月3日:久大線の当駅 - 日田駅間が開通[3][6]。
- 1937年(昭和12年)8月22日:彦山線の当駅 - 宝珠山駅間が開通[3][6]。
- 1962年(昭和37年)10月1日:貨物取扱廃止[5]。
- 1971年(昭和46年)2月20日:業務委託駅となる[7]。
- 1984年(昭和59年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、九州旅客鉄道に継承[9]。
- 2010年(平成22年)4月18日:新駅舎が落成[4][10]。
- 2012年(平成24年)
- 2017年(平成29年)
- 2022年(令和4年)8月29日 - 3番線を廃止。
- 2023年(令和5年)8月28日:日田彦山線の添田駅 - 久大本線の日田駅間で日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)の運行を開始。駅舎下のバス停に乗降場が設けられた。
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旧駅舎
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改築時の仮駅舎
駅構造
編集相対式ホーム2面2線のホームを持つ地上駅。無人駅となっている[1]。バリアフリー施設は無いが、2番ホームは駅北側の空き地からスロープを経由して、駅舎および1番ホームは国道386号を約150m北に行った小道から坂道経由でアプローチできる。
古い木造駅舎が残っていたが、2010年(平成22年)4月18日に新たな木造駅舎が落成した[4]。
ホームは1番線が久大本線上り、2番線が久大本線下り。
かつて存在した3番線ホームは、日田彦山線ホームとして使用されていた。平成29年7月九州北部豪雨による長期運休以降、フェンスが設置されて乗降不可となった。2022年(令和4年)8月27・28日に運行された団体臨時列車の発着を最後に、ホームは廃止され北口通路などに転用されている[16]。
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跨線橋から構内を西望。日田彦山線が右へ急カーブしているのが分かる。左手は筑後川(三隈川)
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日田彦山線の列車が停車中(2016年12月)
日田彦山線BRTは鉄道と並行する国道386号を通り[17]、駅舎下のバス停留所を発着する。
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列車・BRTのりばの案内板(2023年9月)
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駅舎内に設置されたBRTの発車案内表示器(2023年9月)
のりば
編集のりば[18] | 路線 | 方向 | 行先[18] | 備考 |
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1 | ■久大本線 | 上り | 久留米方面 | |
2 | 下り | 日田方面 |
利用状況
編集1965年(昭和40年)度には乗車人員が134,596人(定期外:36,114人、定期:98,482人)、降車人員が133,947人で、手荷物(発送:384個、到着:213個)や小荷物(発送:1,643個、到着:545個)も取り扱っていた[19]。
2013年(平成25年)度の乗車人員は13,498人(定期外:5,493人、定期:8,005人)、降車人員は14,915人である[20]。
※1日平均乗車人員の数値は各年度版「大分県統計年鑑」による年間乗車人員の値を各年度の日数で割った値。
年度 | 年間 乗車人員 |
定期外 乗車人員 |
定期 乗車人員 |
一日平均 乗車人員* |
年間 降車人員 |
出典 |
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1965年(昭和40年) | 134,596 | 36,114 | 98,482 | - | 133,947 | [19] |
- | - | - | - | - | - | - |
1990年(平成2年) | 38,094 | 9,900 | 28,194 | - | 41,400 | [21] |
1991年(平成3年) | 47,680 | 16,782 | 30,898 | - | 44,446 | [22] |
1992年(平成4年) | 40,407 | 12,785 | 27,622 | - | 44,936 | [23] |
1993年(平成5年) | 38,924 | 12,739 | 26,185 | - | 40,725 | [24] |
1994年(平成6年) | 38,699 | 12,081 | 26,618 | - | 40,419 | [25] |
1995年(平成7年) | 38,426 | 10,326 | 28,100 | - | 41,796 | [26] |
1996年(平成8年) | 37,554 | 11,041 | 26,513 | - | 39,148 | [27] |
1997年(平成9年) | 36,078 | 11,242 | 24,836 | - | 37,064 | [28] |
1998年(平成10年) | 33,650 | 10,517 | 23,133 | - | 34,639 | [29] |
1999年(平成11年) | 33,833 | 11,364 | 22,469 | - | 33,758 | [30] |
2000年(平成12年) | 34,322 | 12,278 | 22,044 | 94 | 34,294 | [31] |
2001年(平成13年) | 30,486 | 11,247 | 19,239 | 84 | 32,551 | [32] |
2002年(平成14年) | 28,555 | 11,103 | 17,452 | 78 | 29,885 | [33] |
2003年(平成15年) | 27,625 | 11,368 | 16,257 | 76 | 29,042 | [34] |
2004年(平成16年) | 19,143 | 6,804 | 12,339 | 52 | 20,911 | [35] |
2005年(平成17年) | 26,712 | 9,694 | 17,018 | 73 | 29,598 | [36] |
2006年(平成18年) | 24,032 | 8,454 | 15,578 | 66 | 26,607 | [37] |
2007年(平成19年) | 24,125 | 7,600 | 16,525 | 66 | 25,982 | [38] |
2008年(平成20年) | 21,474 | 7,598 | 13,876 | 59 | 23,037 | [39] |
2009年(平成21年) | 17,959 | 6,807 | 11,152 | 49 | 20,764 | [40][注釈 1] |
2010年(平成22年) | 17,999 | 5,841 | 12,158 | 49 | 20,810 | [42][注釈 1] |
2011年(平成23年) | 17,861 | 5,614 | 12,247 | 49 | 20,099 | [43][注釈 1] |
2012年(平成24年) | 15,282 | 5,346 | 9,936 | 42 | 17,356 | [44][注釈 1] |
2013年(平成25年) | 13,498 | 5,493 | 8,005 | 37 | 14,915 | [20][注釈 1] |
- 一日平均乗車人員は年間乗車人員の値を各年度の日数で割った値。
駅周辺
編集日田市西端部の山間部に位置する。駅前を国道386号および筑後川(当地域での通称は三隈川)が久大本線に並行する形で通っており、筑後川を挟んだ対岸には国道210号が通る。また当駅の約300m北西から国道211号と大肥川が日田彦山線に並行する形で通っている。
駅舎に隣接して「夜明の鐘」があり、2011年(平成23年)に設置された[45]。また平成24年7月九州北部豪雨を祈念し、洪水で流れて来た岩を加工した礎石を隣接して設置している。
駅の南側は国道でありホームとは高低差があり崖が連続している。駅名の由来は、当駅開設当時に存在した日田郡夜明村(1955年(昭和30年)に日田市に編入)にちなむ。「夜明」の地名は、焼畑開墾地であることから最初は夜焼(よやけ)と付けられたが、「焼」の発音を嫌って夜開(よあけ)、夜明(よあけ)の順で改字されたことによる。
その他
編集- 映画『男はつらいよ 寅次郎紙風船』(1981年公開)でロケに使用された[46]。
- 山崎ハコ「夜明まで」の歌に出てくる。
- 原田マハの短編集「星がひとつほしいとの祈り」の中の一篇「夜明けまで」で物語の終着点となる。
- 当駅は、大分県の鉄道駅の中で最西端にある。
隣の駅
編集- JR九州バス・JR九州
- ■日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)
- 祝原駅 - 夜明駅 - 北友田駅
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、27頁。
- ^ “平成29年版ひた市勢情報” (PDF). 日田市. 2018年5月17日閲覧。
- ^ a b c d 大木孝 『土木社会史年表』 日刊工業新聞社、1988年11月。ISBN 978-4526024443
- ^ a b c 「落成祝う 戦前の2駅舎建て替え」『大分合同新聞』大分合同新聞社、2010年4月21日、朝刊、11面。
- ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、739頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 『大分県史 近代編 3』 大分県、1987年。
- ^ 「久大、日田彦山両線近代化」『交通新聞』交通協力会、1971年2月17日、1面。
- ^ 「通報 ●久大本線南久留米駅ほか13駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1984年2月10日、2面。
- ^ 曽根悟(監修)(著)、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)(編)「筑豊本線・日田彦山線・後藤寺線・篠栗線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第5号、朝日新聞出版、2009年8月2日、19頁。
- ^ 「JR夜明、大鶴新駅舎が完成 記念イベント」『読売新聞』読売新聞西部本社、2010年4月20日、朝刊、27面。
- ^ a b c 「日田彦山線が復旧」『大分合同新聞』大分合同新聞社、2012年7月26日、朝刊、27面。
- ^ 「九州北部豪雨/被災地 懸命の復旧作業/JR久大線 一部で代行輸送」『読売新聞』読売新聞西部本社、2012年7月16日、朝刊、31面。
- ^ 「久大線が全線復旧」『大分合同新聞』大分合同新聞社、2012年8月25日、夕刊、11面。
- ^ 7月18日からの久大本線・日田彦山線の運転計画について (お知らせ) - 九州旅客鉄道株式会社(2017年7月17日閲覧)
- ^ 久大本線・日田彦山線の運転計画について(お知らせ) (PDF) - 九州旅客鉄道株式会社(2017年7月27日)
- ^ 夜明駅を舞台とした特別な列車旅~夜明駅3番線を発着する3コース~ - 九州旅客鉄道株式会社、2022年7月27日、同日閲覧
- ^ “日田~宝珠山間運行ルート図”. 日田市 (2023年8月15日). 2023年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月9日閲覧。
- ^ a b 夜明駅時刻表(JR九州2019.3.16改正)
- ^ a b 大分県総務部統計課 『昭和41年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1966年3月。
- ^ a b “平成26年版 大分県統計年鑑 11 運輸および通信 128.鉄道各駅別運輸 状況(JR九州・JR貨物) 2015年3月10日”. 大分県総務部統計課. 2015年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月26日閲覧。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成3年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1991年12月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成4年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1992年12月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成5年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1994年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成6年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1995年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成7年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1996年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成8年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1997年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成9年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1998年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成10年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、1999年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成11年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2000年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成12年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2001年3月31日。
- ^ 大分県総務部統計課 『平成13年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2002年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成14年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2003年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成15年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2004年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成16年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2005年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成17年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2006年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成18年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2007年3月31日。 - 11運輸および通信 - 132 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成19年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2007年3月31日。 - 11運輸および通信 - 130 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成20年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2009年3月31日。 - 11運輸および通信 - 129 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ 大分県総務部統計課 『平成21年版 大分県統計年鑑』 大分県統計協会、2010年3月31日。 - 11運輸および通信 - 129 鉄道各駅別運輸状況(JR九州・JR貨物) (ウェブ版XLS)
- ^ “平成22年版 大分県統計年鑑 11 運輸および通信 129.鉄道各駅別運輸 状況(JR九州・JR貨物) 2012年2月15日”. 大分県総務部統計課. 2015年6月26日閲覧。
- ^ 池端真理 『全国都道府県統計協会刊行の統計資料調査について』 地域総合研究 第38巻 第2号 (鹿児島国際大学地域総合研究所) (2011年)
- ^ “平成23年版 大分県統計年鑑 11 運輸および通信 128.鉄道各駅別運輸 状況(JR九州・JR貨物) 2012年6月15日”. 大分県総務部統計課. 2015年6月26日閲覧。
- ^ “平成24年版 大分県統計年鑑 11 運輸および通信 128.鉄道各駅別運輸 状況(JR九州・JR貨物) 2013年8月5日”. 大分県総務部統計課. 2015年6月26日閲覧。
- ^ “平成23年版 大分県統計年鑑 11 運輸および通信 128.鉄道各駅別運輸 状況(JR九州・JR貨物) 2012年6月15日”. 大分県総務部統計課. 2015年6月26日閲覧。
- ^ “夜明駅|ゆっくりのんびり日田彦山線(ひたひこさんせん)”. www.hitahiko.jp. 2023年9月15日閲覧。
- ^ “第28作 男はつらいよ 寅次郎紙風船”. 松竹映画『男はつらいよ』公式サイト. 松竹. 2017年9月5日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 夜明駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
- 動画で見るニッポンみちしる 夜明駅 - NHKアーカイブス(駅舎改修前の映像)