喜茂別駅
北海道虻田郡に存在したJR北海道胆振線の廃駅
喜茂別駅(きもべつえき)は、北海道(後志支庁)虻田郡喜茂別町字喜茂別にかつて置かれていた、日本国有鉄道(国鉄)胆振線の駅(廃駅)である。電報略号はキヘ。事務管理コードは▲131910[3]。
喜茂別駅 | |
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きもべつ Kimobetsu | |
◄北鈴川 (5.7 km) (3.7 km) 留産► | |
所在地 | 北海道虻田郡喜茂別町字喜茂別 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 胆振線 |
キロ程 | 59.2 km(伊達紋別起点) |
電報略号 | キヘ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
開業年月日 | 1928年(昭和3年)10月21日[1] |
廃止年月日 | 1986年(昭和61年)11月1日[2] |
備考 | 胆振線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集喜茂別駅を称した駅は、2つ存在した。ひとつは胆振鉄道が開業した際に終着駅として設置した喜茂別駅(初代)。もうひとつは胆振鉄道を合併した胆振縦貫鉄道が、伊達紋別方面に路線を延長する際に、喜茂別駅(初代)と留産駅の間に新設した西喜茂別駅(にしきもべつえき)を国有化時に改称した2代目駅である。
胆振縦貫鉄道開業後は、西喜茂別駅 - 喜茂別駅(初代)間は貨物支線(キロ程0.7km)となっていたが、国有化の際に喜茂別駅(初代)は旧・西喜茂別駅構内に併合され、廃止となった。
- 1928年(昭和3年)10月21日 - 胆振鉄道京極駅 - 喜茂別駅(初代)間開通に伴い、開業。一般駅[1]。
- 1938年(昭和13年) - 喜茂別駅(初代)-字福島の日鉄鉱業上喜茂別鉱山間に、専用鉄道6.6kmが開通[4]。
- 1940年(昭和15年)10月 - 上喜茂別鉱山専用鉄道を胆振開発(株)へ貸与し、運用を一元化[5]。
- 1941年(昭和16年)
- 1944年(昭和19年)7月1日 - 胆振縦貫鉄道が戦時買収により国有化され[1]、路線名を胆振線に改称。それに伴い、同線の駅となる。喜茂別駅(初代)及び貨物支線を西喜茂別駅構内に併合(喜茂別駅(初代)を廃止)し、西喜茂別駅を喜茂別駅(2代目)に改称[1]。
- 1957年(昭和32年)以降 - 日鉄鉱業喜茂別鉱山専用鉄道撤去[6]。
- 1980年(昭和55年)5月15日 - 貨物の取り扱いを廃止。業務委託となる[7]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物の取り扱いを廃止[2][1]。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 胆振線の全線廃止に伴い、廃駅となる。
駅名の由来
編集→「喜茂別町」も参照
所在地名(自治体名)より。
駅構造
編集廃止時点で、単式ホーム2面2線を有する地上駅であった。ホームが千鳥式に配置された列車交換可能な交換駅であった[8]。互いのホームは、駅舎側ホーム西側と対向ホーム東側を結んだ構内踏切で連絡した[8]。駅舎側ホーム(南側)が下りの1番線、対向ホーム(北側)が上りの2番線となっていた[8]。この2つのホームはかなり離れていた[8]。そのほか2番線の倶知安方から分岐し、2番線ホームの外側(乗降可能)への行き止まりの側線を1線有していた[8]。
利用状況
編集- 1981年度(昭和56年度)の1日当たりの乗降客数は195人[8]。
駅周辺
編集喜茂別町の市街地からは2kmほど離れており、少し不便な位置にあった[8]。
駅跡
編集2001年(平成13年)時点で駅跡地には新しいアパートが建築され[10]、2010年(平成22年)時点でも同様であった[11]。住宅街となっていて、その一角の公園に駅跡の記念碑がある。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、859頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b “日本国有鉄道公示第109号”. 官報. (1986年10月14日)
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、226頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 輪西製鉄所向け鉄鉱石搬出。日鉄鉱業40年史 昭和54年11月発行 P579-580 では、昭和12年12月上喜茂別鉱山買収及び専用線敷設開始、昭和13年12月上喜茂別鉱山生産開始となっていて、この間に開通したと見られる。一方、喜茂別町史 昭和44年8月発行 P955では、1940年(昭和15年)9月に開通と記述。
- ^ 日鉄鉱業40年史 昭和54年11月発行 P29。
- ^ 喜茂別鉱山は昭和28年に休山。専用鉄道は昭和32年版全国専用線一覧にまだ記載されているが、同39年版からは外されている。
- ^ “札鉄 室蘭、千歳、胆振の3線区 営業近代化スタート”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1980年5月18日)
- ^ a b c d e f g h i 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)93ページより。
- ^ a b c d e 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)6ページより。
- ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVIII』(JTBパブリッシング、2001年8月発行)154ページより。
- ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)154ページより。