卵色
卵色(たまごいろ)は、卵黄のような少し赤みを帯びた黄色。現代の橙色に近い卵黄の色ではなく、標準的な卵黄に近い黄色を指す。JIS慣用色名では「明るい赤みの黄」(略号 ltr-Y)と定義している[1][2]。
| |
16進表記 | #FFCE7B |
---|---|
RGB | (252, 213, 117) |
CMYK | (0, 30, 50, 0) |
HSV | (43°, 53%, 82.7%) |
マンセル値 | 8YR 8.5/11.5 |
表示されている色は一例です |
概要
編集江戸時代前期に登場した色と思われる。
卵にちなんだ色には、平安時代から存在する「鳥の子色」があったが、こちらは卵殻のような薄黄色だった。卵色は卵の中身の色である。
寛政年間の流行歌「はたおり唄」に、「真木の霜降り卵色 大幡大吉万格子 田野倉萌黄の程のよさ 朝日に照す唐茶無地 谷村黒八 博多織」とある。『好色一代男』巻七には、「人の見知る程の大臣は肌着に隠し緋無垢、上には卵色の縮緬に思日入の数紋、薄鼠の紛い織」と、当時の裕福な商人階級の衣装として書かれている。
1772年刊行の『諸色手染草』には、たまご土(黄土)を、大豆を磨り潰した豆汁で溶いて濾した液でもって染める、とある。
関連項目
編集脚注
編集出典
編集- ^ 日本産業標準調査会(JISC)、JISZ8102 物体色の色名(1957年10月30日制定、2001年3月20日改正)、p21(付表1 慣用色名 色名1)。2020年1月30日閲覧
- ^ 色名がわかる辞典『卵色』 - コトバンク
参考文献
編集- 福田邦夫『すぐわかる 日本の伝統色』東京美術 ISBN 4-8087-0784-5
- 吉岡幸雄『日本の色辞典』紫紅社 ISBN 4-87940-549-3