機甲教導連隊
(偵察教導隊から転送)
機甲教導連隊(きこうきょうどうれんたい)は、静岡県御殿場市の駒門駐屯地に駐屯する、陸上自衛隊富士教導団隷下の機甲科の教導連隊である。
機甲教導連隊 | |
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記念式典にて敬礼を行う戦車教導隊長(当時) | |
創設 |
1961年(昭和36年)8月17日 (特車教導隊) |
廃止 |
2019年(平成31年)3月25日 (戦車教導隊) |
再編成 |
2019年(平成31年)3月26日 (機甲教導連隊)[1] |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 連隊 |
兵科 | 機甲科 |
兵種/任務 | 教育支援、戦術研究 |
所在地 | 静岡県 御殿場市 |
編成地 | 富士 |
上級単位 | 富士教導団 |
担当地域 | 日本全国 |
概要
編集26中期防における戦車整理・削減施策の一環として富士教導団隷下の戦車教導隊及び偵察教導隊、東部方面混成団隷下の第1機甲教育隊を統合・再編成[2]したものである。戦車の削減は次期中期防にあたる31中期防においても継続され、最終的に本州に残る戦車部隊は当隊のみとなる予定である。旧戦車教導隊・偵察教導隊、第1機甲教育隊の任務を担任するとともに、連隊長が駒門駐屯地司令を兼任する。
沿革
編集- 2019年(平成31年)3月26日:戦車教導隊および偵察教導隊が、富士駐屯地から駒門駐屯地へ移駐し、第1機甲教育隊と統合の上、機甲教導連隊として再編成。駒門駐屯地司令職務担任部隊に指定[1][3]。
- 2024年(令和 6年)3月21日:部隊改編等。
- 第4戦車中隊を機動戦闘車中隊に改編。
- 第4戦車中隊・戦闘中隊の74式戦車を用途廃止。
部隊編成
編集整備支援部隊
編集主要幹部
編集官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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機甲教導連隊長 兼 駒門駐屯地司令 |
1等陸佐 | 岩男保博 | 2023年 | 3月13日陸上自衛隊富士学校主任教官 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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機甲教導連隊長(駒門駐屯地司令を兼務) | ||||
1 | 内田明秀 | 2019年 | 3月26日 - 2020年11月30日戦車教導隊長 | 陸上自衛隊高等工科学校副校長 兼 企画室長 |
2 | 相馬佳輝 | 2020年12月 | 1日 - 2023年 3月12日陸上自衛隊富士学校主任教官 | 防衛大学校教授 |
3 | 岩男保博 | 2023年 | 3月13日 -陸上自衛隊富士学校主任教官 |
戦車教導隊
編集沿革
編集第102特車大隊
特車教導隊
- 1961年(昭和36年)8月17日:第102特車大隊が特車教導隊に改編され、同日付で新編された富士教導隊に配属。第4、第5戦車中隊が新編。
戦車教導隊
- 1962年(昭和37年)1月18日:特車教導隊を戦車教導隊に改称。
- 1964年(昭和39年)10月3日:60式装甲車を装備。
- 1965年(昭和40年)8月3日:富士教導隊が廃止となり、富士教導団が新編され隷下に編入。
- 1975年(昭和50年)11月 :74式戦車を装備。
- 1981年(昭和56年)5月28日:M41軽戦車が退役。
- 1991年(平成 3年)12月5日:90式戦車を装備。
- 1996年(平成 8年)2月5日:61式戦車が退役。
- 1998年(平成10年)3月26日:本部管理中隊に施設小隊が新編。
- 2001年(平成13年)3月6日:施設作業車を装備。
- 2002年(平成14年)3月27日:後方支援体制変換に伴い、整備部門を東部方面後方支援隊富士教育直接支援大隊に移管。
- 2012年(平成24年)
- 2017年(平成29年) :16式機動戦闘車を装備。
- 2019年(平成31年)3月25日:戦車教導隊が廃止。
廃止時の編成
編集- 戦車教導隊本部
- 本部管理中隊「戦教‐本」:(HSの図案化マーク)
- 第1戦車中隊「戦教‐1」:10式戦車(ワシのマーク)
- 第2戦車中隊「戦教‐2」:90式戦車(流星のマーク)
- 第3戦車中隊「戦教‐3」:90式戦車(ハチのマーク)
- 第4戦車中隊「戦教‐4」:74式戦車・16式機動戦闘車(ペガサスのマーク)
歴代の隊長
編集代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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戦車教導隊長 | ||||
1 | 中村宏 (2等陸佐) |
1961年 | 8月17日 - 1962年 7月31日第102特車大隊長 | |
2 | 飯田芳次 (2等陸佐) |
1962年 | 8月 1日 - 1964年 7月15日陸上自衛隊富士学校 | 第10師団司令部第3部長 |
3 | 古川義明 | 1964年 ※1968年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
7月16日 - 1968年 7月15日陸上自衛隊富士学校 (2等陸佐) |
第3戦車大隊長 兼 今津駐とん地司令 |
4 | 古荘誠 | 1968年 ※1969年 7月 1日 1等陸佐昇任 |
7月16日 - 1970年 3月15日東部方面総監部第3部勤務 (2等陸佐) |
第1機甲教育隊長 |
5 | 寒河江智 | 1970年 | 3月16日 - 1972年 7月16日陸上自衛隊富士学校機甲科教育部 戦術班長 |
陸上自衛隊富士学校 総合教育部副部長 兼 同部教務課長 |
6 | 小島源治 | 1972年 | 7月17日 - 1974年 3月15日東部方面資料隊長 | 東部方面総監部付 →1974年7月1日 退職 |
7 | 安福信彦 | 1974年 | 3月16日 - 1975年 7月15日陸上自衛隊幹部学校研究員 | 陸上自衛隊幹部学校研究員 |
8 | 青木和夫 | 1975年 | 7月16日 - 1977年 3月15日技術研究本部 企画部企画官付企画員 |
第10師団司令部勤務 |
9 | 荒井和彦 | 1977年 | 3月16日 - 1978年 7月31日技術研究本部札幌試験場長 | 東部方面総監部勤務 |
10 | 末次敏明 | 1978年 | 8月 1日 - 1980年 7月31日丘珠駐とん地業務隊長 | 富士教導団本部勤務 |
11 | 高野昭惠 | 1980年 | 8月 1日 - 1982年 8月 1日陸上自衛隊富士学校総合研究開発部 第3主任研究開発官 |
陸上自衛隊富士学校総合研究開発部 副部長 |
12 | 河村和甫 | 1982年 | 8月 2日 - 1984年 7月31日装備開発実験隊車両科長 | 陸上自衛隊富士学校学校教官 |
13 | 斎藤晴之 | 1984年 | 8月 1日 - 1986年 3月16日陸上自衛隊富士学校学校教官 | 東部方面総監部調査部資料課長 |
14 | 東武三 | 1986年 | 3月17日 - 1988年 3月15日陸上自衛隊富士学校機甲科部 研究課長 |
富士教導団本部勤務 |
15 | 小島正久 | 1988年 | 3月16日 - 1990年 7月31日自衛隊宮城地方連絡部募集課長 | 装備開発実験隊車両科長 |
16 | 庄島久信 | 1990年 | 8月 1日 - 1992年 8月 2日西部方面総監部調査部調査課長 | 西部方面総監部調査部資料課長 |
17 | 山田博敏 | 1992年 | 8月 3日 - 1994年 7月31日陸上幕僚監部副監察官 | 陸上自衛隊幹部学校学校教官 |
18 | 持田佳郎 | 1994年 | 8月 1日 - 1997年 3月25日陸上自衛隊富士学校学校教官 | 陸上自衛隊富士学校機甲科部 教育課長 |
19 | 大沼主悦 | 1997年 | 3月26日 - 1999年 7月31日東部方面総監部人事部募集課長 | 東部方面総監部勤務 |
20 | 引野透 | 1999年 | 8月 1日 - 2001年 7月31日陸上自衛隊富士学校機甲科部 研究課長 |
自衛隊札幌病院総務部長 |
21 | 藤田太 | 2001年 | 8月 1日 - 2003年11月30日自衛隊福岡地方連絡部募集課長 | 陸上自衛隊富士学校機甲科部 教育課長 |
22 | 下園幹雄 | 2003年12月 | 1日 - 2006年 3月22日東部方面総監部人事部厚生課長 | 富士教導団本部付 |
23 | 押川省三 | 2006年 | 3月23日 - 2008年 3月25日陸上自衛隊富士学校学校教官 | 中部方面総監部人事部厚生課長 |
24 | 梅田優邦 | 2008年 | 3月26日 - 2010年 3月22日第1師団司令部監察官 | 陸上自衛隊中央業務支援隊勤務 |
25 | 森博史 | 2010年 | 3月23日 - 2012年 3月31日陸上自衛隊富士学校主任教官 | 防衛大学校教授 |
26 | 大塚元幸 | 2012年 | 4月 1日 - 2014年 3月22日北部方面総監部総務部総務課長 | 健軍駐屯地業務隊長 |
27 | 阿部昌平 | 2014年 | 3月23日 - 2016年 3月22日防衛研究所主任研究官 | 陸上自衛隊富士学校主任教官 |
28 | 河本俊哉 | 2016年 | 3月23日 - 2017年11月30日中部方面総監部総務部 地域連絡調整課長 |
富士教導団本部付 |
未 | 内田明秀 | 2017年12月 | 1日 - 2019年 3月25日陸上自衛隊富士学校主任教官 | 機甲教導連隊長 兼 駒門駐屯地司令 |
偵察教導隊
編集沿革
編集- 1959年(昭和34年)3月27日:富士学校に隷属する偵察教導中隊として富士駐屯地に新編。
- 1961年(昭和36年)8月17日:偵察教導中隊が偵察教導隊に改編され、同日付で新編された富士教導隊に編入。
- 1965年(昭和40年)8月3日:富士教導隊が廃止となり、富士教導団が新編され隷下に編入。
- 1987年(昭和62年)3月26日:本部付隊及び電子偵察小隊が新編。
- 1988年(昭和63年)3月25日:87式偵察警戒車を配備。
- 2019年(平成31年)3月25日:偵察教導隊が廃止。
廃止時の編成
編集- 偵察教導隊本部
- 偵察教導隊本部付隊
- 電子偵察小隊
- 第1偵察小隊
- 第2偵察小隊
すべての車両の部隊表示が「偵教」
主要装備
編集- 10式戦車
- 90式戦車
- 16式機動戦闘車
- 87式偵察警戒車
- 82式指揮通信車
- 96式装輪装甲車
- 軽装甲機動車
- 偵察用オートバイ
- 92式地雷原処理車
- 施設作業車
- 地上レーダ装置1号 JTPS-P23
- 85式地上レーダ装置 JTPS-P11
- 1/2tトラック/73式小型トラック
- 1 1/2tトラック/73式中型トラック
- 3 1/2tトラック/73式大型トラック
- 89式5.56mm小銃
- 5.56mm機関銃MINIMI
- 12.7mm重機関銃
- M6C-210(60mm迫撃砲)
脚注
編集- ^ a b 防衛省発令(1佐職人事)2019年3月26日付
- ^ “陸自、大規模に部隊新・改編 奄美、宮古に駐屯地開設 6師団・11旅団→「機動師団・旅団」”. 朝雲新聞社. 2019年3月26日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 戦車教導隊及び偵察教導隊の廃止行事及び機甲教導連隊新編行事2019年3月26日、陸上自衛隊ホームページ
- ^ 第1戦車中隊を74式戦車から10式戦車に換装。第5戦車中隊の90式戦車は第3戦車中隊に移動。第3戦車中隊の74式戦車は廃車、もしくは他部隊に管理替え。
参考文献
編集- PANZER臨時増刊 ウォーマシンレポート50 陸上自衛隊の戦車部隊 その歴史と現状 アルゴノート社 2016
- 陸上自衛隊機甲科全史 菊池征男著 イカロス出版 2017
- “防衛省人事発令”. 2014年3月23日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 陸上自衛隊 駒門駐屯地@公式(@JGSDF_Komakado) - Twitter