中江真司

日本の男性声優 (1935-2007)

中江 真司(なかえ しんじ、1935年4月20日[2][6][1][3][8] - 2007年6月28日[6][1][4][3][8])は、日本男性俳優声優ナレーター。旧芸名は佐藤 真司(さとう しんじ)[9]

なかえ しんじ
中江 真司
プロフィール
本名 佐藤 良孝
(さとう よしたか)[1][2][3]
性別 男性
出身地 日本の旗 日本東京都江東区[4][1]
死没地 日本の旗 日本東京都小金井市[5]
生年月日 (1935-04-20) 1935年4月20日
没年月日 (2007-06-28) 2007年6月28日(72歳没)
血液型 A型[6]
職業 俳優声優ナレーター
配偶者
  • 平井道子(1984年死別)
  • 一般人(1988年 - 2007年中江の死去により死別)
公称サイズ(時期不明)[7]
身長 / 体重 167 cm / 60 kg
活動
活動期間 1958年 - 2007年
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人物・来歴

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東京都出身[3]鎌倉学園中学校・高等学校卒業[3]。友人の影響もあって芝居の道を目指すことになり[10]1958年5月中部日本放送劇団(劇団CBC)に4期生として入団(8月に団員契約)[9]、生放送時代のテレビ・ラジオドラマの仕事を開始。1963年、上京して田中事務所に所属[11]1964年、劇団現代劇場に入団[11]1967年テアトル・エコーへ移籍[11]。舞台、テレビを中心に活躍[10]1988年青二プロダクション所属。

昼ドラマ『ライオン奥様劇場』をはじめとして[10]、特撮『仮面ライダー』やドラマ『特捜最前線』などのオープニングナレーション、時代劇などは「ドラマの中江」と言われるほど有名であり[10]、以降も、『仮面ライダー』から『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』までの『仮面ライダーシリーズ[注釈 1]や、同作のパロディである『仮面ノリダー』や藤岡弘が演じたCMシリーズ『せがた三四郎』などのナレーションを多く務めていた。アクションものはテアトル・エコーへの移籍以降増えていったという[12]

オペラ歌手以上の声帯を持った美声で[13]やや高声、喋り方も早かったが、以後[いつ?]は低声での淡々とした語り口を特徴とした。

先妻は声優の平井道子だったが1984年に死別し、友人の納谷六朗からの紹介で1988年に再婚している[13]

2002年以降、フジテレビトリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』のナレーションを機に新境地を拓き、この路線で数多くのCMに起用されるようになった。2006年頃からは任天堂のゲーム機及び関連ソフトのCMを担当することが多かった。

2004年肝臓癌を公表、2007年に体調を崩して静養する。ナレーションの一部は窪田等大友龍三郎が代役を務めた。

2007年6月28日午後0時30分、肝細胞癌のため東京都小金井市の聖ヨハネホスピスにて、72歳で死去[5]。通夜は7月1日午後6時、葬儀は2日午前11時から東京都国分寺市西恋ケ窪1の39の5の東福寺むさしの斎場で行なわれた。戒名は眞岳浄聲信士[13]

エピソード

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  • ナレーターとしてのイメージが強いことから、テレビ朝日『報道ステーション』の追悼コーナーなどの一部のメディア[要文献特定詳細情報]では「ナレーター 中江真司」と表記された。中江自身もインタビューで、自身は役者側ではなくスタッフ側だという意識であったと述べていた[12]
  • 若手時代は芝居のオファーも来ていたが、スケジュールが合わず、人を待たせてしまうことが多いため、一人録りのできるナレーションに専念するようになっていった(「中江待ち」とも言われた)[14]
  • 藤岡弘、の役者人生を支えた人物でもあり、テレビ番組のスタッフとあいさつする際には「藤岡さんに宜しくお伝え下さい」と、表舞台にはなかなか登場しない声優らしい心配りをしていた[15]
  • 『仮面ライダー』のオファーを受けた際は、自身に子供がいなかったこともあり番組について理解できず、人気が出るようなものだとも思っていなかった[12]。後年になり、『仮面ノリダー』の評判が良かったことや『仮面ライダー』を観ていた世代と仕事をするようになったことで、『仮面ライダー』での自身の印象の大きさを認識するようになったという[12]
  • 『トリビアの泉』では、スタッフから『仮面ライダー』のようなナレーションを要望されていた[3]

出演

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テレビアニメ

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1971年
1972年
1973年
1975年
1976年
1988年
1991年
1992年
1994年
2001年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年

劇場アニメ

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ゲーム

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1997年
1998年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2007年

吹き替え

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映画

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ドラマ

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アニメ

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人形劇

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特撮

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1967年
1968年
  • ウルトラセブン(岩石宇宙人アンノンの声)
  • マイティジャック(オープニングナレーション、次回予告、第1話のラジオの声・ナレーター、第4話のニュースキャスターの声)
1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1979年
1980年
1981年
1982年
1984年
1993年
1999年
2002年

テレビドラマ

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ラジオドラマ

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  • 快傑蒸気探偵団 File1、2(ナレーション)
  • 新撰組異聞 蒼き狼たちの神話
    • 新撰組異聞 蒼き狼たちの神話 1 天道(ナレーター)
    • 新撰組異聞 蒼き狼たちの神話 2 浅葱色の夜明け(ナレーター)
  • アニメタル・マラソンII 〜特撮編〜(ナレーション[注釈 4]
  • 関智一の勝手に祝うライダー35周年!(スペシャルゲストナレーター)

※注記が無いCMはすべてナレーション。

ゲーム機・ソフト

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※上記の他、クリスマス編(せがた三四郎がサンタクロースに扮するCM(1997年放映)。ゲームソフトの宣伝無し)のナレーションも担当。

その他商品・企業広告

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その他コンテンツ

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後任

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中江の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

後任 役名 作品 後任の初出演
窪田等 ナレーション 任天堂」ゲーム機・関連ソフトのTVCM
トリビアの泉 2007年11月28日放送回[注釈 7]
増谷康紀 酋長 ONE PIECE ONE PIECE エピソードオブ空島

脚注

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注釈

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  1. ^ 仮面ライダーアマゾン』を除く。
  2. ^ 第1話予告のみ。本作のナレーションは納谷悟朗
  3. ^ 最終回には、査問委員役で顔出し出演もしている。
  4. ^ 仮面ライダー』のオープニングナレーションのパロディ。なお、ライダーシリーズのテーマ曲メドレーである『特撮でいこう!』のナレーションは中江ではない。
  5. ^ ラジオドラマ『NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE』の中で使用。
  6. ^ 2回ほど顔出し出演もしている。
  7. ^ 中江が静養中の2007年5月12日放送回では大友龍三郎が一時的に代役を務めた。中江が死去後の放送回からは窪田が後任となった。

出典

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  1. ^ a b c d 中江 真司とはhttps://kotobank.jp/word/%E4%B8%AD%E6%B1%9F%2520%E7%9C%9F%E5%8F%B8-1672965コトバンクより2022年1月9日閲覧 
  2. ^ a b 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、555頁。ISBN 978-4415008783 
  3. ^ a b c d e f 仮面ライダー怪人大画報 2016, p. 197, 「仮面ライダー スタッフ・キャスト人名録 2016年版」
  4. ^ a b 青二プロダクション 中江真司”. 青二プロダクション. 2016年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月16日閲覧。
  5. ^ a b “声優の中江真司さん死去…「トリビアの泉」ナレーションで魅了”. サンケイスポーツ (産経新聞社). (2007年6月30日). オリジナルの2007年7月1日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20070701195652/http://www.sanspo.com/geino/top/gt200706/gt2007063006.html 
  6. ^ a b c 中江真司」『Excite News』(エキサイト株式会社)。2023年11月5日閲覧。
  7. ^ 『日本タレント名鑑(2007年版)』VIPタイムズ社、2007年4月1日、267頁。ISBN 978-4-9901242-6-7 
  8. ^ a b c d 野村宏平、冬門稔弐「4月20日」『ゴジラ365日』洋泉社映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、109頁。ISBN 978-4-8003-1074-3 
  9. ^ a b 飯塚恵理人中部日本放送放送劇団の資料について」『椙山女学園大学研究論集 人文科学篇』第43号、椙山女学園大学、2012年、61-68頁、CRID 1050001202954324352ISSN 1340-4040NAID 120005990974 
  10. ^ a b c d 中江真司(インタビュアー:鈴木健司)「特集 番組の「色」を決めるナレーター列伝」『『新・調査情報 passingtime』46号, TBSメディア総合研究所』、11頁、2004年3月1日。 
  11. ^ a b c 『日本タレント年鑑70』日本タレント年鑑刊行会、1970年、99頁。 
  12. ^ a b c d OFM仮面ライダー1 2004, p. 33, 小川びい「仮面劇の主役たち ライダーを支えた10人の声優 第1回 中江真司の巻」
  13. ^ a b c “「トリビア」“へぇ〜”でおなじみ中江真司さん告別式”. 夕刊フジ. (2007年7月3日). オリジナルの2016年3月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160305075301/https://www.zakzak.co.jp/gei/2007_07/g2007070302.html 2023年11月5日閲覧。 
  14. ^ 『仮面ライダーV3大全』双葉社、2001年、83頁。ISBN 4-575-29235-4 
  15. ^ 「2007年上半期 追悼ワイド特集 精霊流し 中江真司 「仮面ライダー」藤岡弘、の役者人生を支えた名調子」『週刊朝日』、朝日新聞社、2007年8月24日、131頁。 
  16. ^ 宇宙の騎士テッカマン Blu-ray BOX”. KING AMUSEMENT CREATIVE 公式サイト. KING AMUSEMENT CREATIVE. 2024年5月6日閲覧。
  17. ^ キャラクター”. ONE PIECE.com. 2016年6月9日閲覧。
  18. ^ a b ガラスの仮面”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月6日閲覧。

参考文献

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  • 小川びい『ロマンアルバム アニメ声優ハンドブック こだわり声優事典'97』徳間書店、1997年3月10日。 
  • 中江真司(インタビュアー:鈴木健司)「特集 番組の「色」を決めるナレーター列伝」『『新・調査情報 passingtime』46号, TBSメディア総合研究所』、10-11頁、2004年3月1日。 
  • 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』 Vol.1《仮面ライダー1号》、講談社、2004年7月9日。ISBN 4-06-367086-4 
  • 「2007年上半期 追悼ワイド特集 精霊流し 中江真司 「仮面ライダー」藤岡弘、の役者人生を支えた名調子」『週刊朝日』、朝日新聞社、2007年8月24日、131頁。 
  • 宇宙船別冊 仮面ライダー怪人大画報』ホビージャパン〈ホビージャパンMOOK〉、2007年12月18日、93頁。ISBN 978-4-89425-638-5 
    • 『宇宙船別冊 仮面ライダー怪人大画報2016』ホビージャパン〈ホビージャパンMOOK〉、2016年3月28日。ISBN 978-4-7986-1202-7 

外部リンク

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