下田 正弘(しもだ まさひろ、1957年 - )は、日本仏教学デジタル・ヒューマニティーズの研究者、元東京大学大学院人文社会系研究科教授(~2023年)、武蔵野大学教授(2023年~)、大蔵経テキストデータベース研究会代表委員、日本印度学仏教学会理事長(第9代、2017~2023)。

SHIMODA, Masahiro
下田 正弘
生誕 下田 正弘
1957年
福岡県
研究分野 仏教学デジタル・ヒューマニティーズ
研究機関 武蔵野大学東京大学
出身校 東京大学
博士課程
指導学生
馬場紀寿八尾史
主な業績 大蔵経テキストデータベース研究会
プロジェクト:人物伝
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来歴

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学歴

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福岡県出身。1976年に福岡県立修猷館高等学校卒業[1]、1981年に東京大学文学部印度哲学印度文学専修課程卒業、1984年に同大学院人文科学研究科修士課程修了、1985-1986年インドデリー大学大学院に留学、1989年に東京大学大学院博士課程単位取得満期退学、1994年東京大学にて博士(文学)(乙種)を取得[2]

職歴

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1994年に東京大学文学部インド哲学仏教学研究室助教授となり、2006年に同教授に昇任[3]。2013年より次世代人文学開発センター人文情報学部門拠点長。2017年より日本印度学仏教学会理事長。2023年3月に東大を定年退職し[4]、4月より武蔵野大学大学院仏教学研究科長、教授。

デジタル・ヒューマニティーズとの関わり

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1999年に同研究室の江島恵教教授の急逝にともない、大正新脩大蔵経テキストデータベース研究会(SAT)を引き継ぎ、手弁当で同事業のデジタルテキスト化を推進。科研費や全日本仏教会からの助成金も取得し、2007年に完成、翌2008年にウェブ公開したのをきっかけに、次世代人文学開発センターの萌芽部門に吸収されて次世代人文学データベース拠点となり、人文情報学部門を形成、その拠点長となる。文系の大学院生を対象に人文情報学を指導し、多くの学際研究者を育成した[5]

アカハラ黙殺

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弟子にあたる馬場紀寿(東京大学東洋文化研究所教授)が論争相手である清水俊史に対してアカデミック・ハラスメント(アカハラ)を行っていたことを知りながら、2021年に本件について全国紙から取材依頼を受けた際に、これに返答せず黙殺していたことが、清水によって公表された[6]。当時、下田は日本印度学仏教学会の理事長という要職にあった。

著作リスト

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  • 『蔵文和訳『大乗涅槃経』1』(インド学仏教学叢書編集委員会、1993年)
  • 下田正弘『大乗『涅槃経』の研究 : 大乗経典研究方法確立への一歩として』 東京大学〈博士(文学) 乙第11823号〉、1994年。doi:10.11501/3115704NAID 500000136581https://doi.org/10.11501/3115704 
→『涅槃経の研究 - 大乗経典の研究方法試論 -』(春秋社、1997年)
→新装版(春秋社、2019年)

共編

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事典

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科研費

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論文

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脚注

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  1. ^ 東京修猷会 第497回二木会(2002年10月10日(木))
  2. ^ 博士論文.
  3. ^ 紀伊國屋書店>著者紹介
  4. ^ 下田正弘教授 最終講義のお知らせ
  5. ^ 下田先生の最終講義より
  6. ^ 『ブッダという男 - 初期仏典を読みとく』筑摩書房、2023年12月10日、220頁。 

外部リンク

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先代
木村清孝
日本印度学仏教学会
第9代理事長
2017 - 2023
次代
蓑輪顕量