ヴィシュニャ型情報収集艦(ヴィシュニャがたじょうほうしゅうしゅうかん Vishnya class AGI)は[1]ソヴィエト/ロシア海軍[要検証]情報収集艦である。防衛省では、「シュ」を「シ」、「型」を「級」としたヴィシニャ級情報収集艦と表記している[2]

ヴィシュニャ型情報収集艦
Средние разведывательные корабли проектов 864 и 864Б
クリールィ」(2023年)。
運用者
ソ連海軍
ロシア海軍
要目
艦種 中型偵察艦2等艦
排水量 基準排水量 2980 t
満載排水量 3396 t
全長 94.4 m
全幅 14.6 m
喫水 4.5 m
機関 12AV 25/30型ディーゼル2 基 4400 馬力
短距離航海用補助発動機2 基 300 馬力
推進 2推進
速力 最大速度 16.5 kn
巡航速度 12.5 kn
航続距離 7900 /12.5 kn
乗員
総員 151 名
武装 9K32「ストレラ2」8連装艦対空ミサイル発射機 2 基(ミサイル16発)
30 mm6砲身機関砲AK-630M 2 基
72 mm4連装ロケット発射機 2 基

ヴィシュニャ型NATOコードネームであり、ソ連海軍の計画名は864型二等中型偵察艦Проект 864)である[独自研究?]

設計

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ソ連海軍が初めて情報収集任務専用に設計したバルザム型情報収集艦をさらに大型化したタイプとして建造された。艦体は大型化。レードームは小型ながらも1基が追加され、マストも大型化されている。武装も、AK-630Mがバルザム級の1基から2基に増加している。

運用

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ヴィシュニャ型情報収集艦は7隻全てがポーランド人民共和国グダニスクヴェステルプラッテの英雄たち記念北造船所ポーランド語版で建造された。1986年7月、「SSV-520 メリディアン」は、まだレードームを搭載していない試験航海中にもかかわらず、北大西洋条約機構軍事演習「ノーザン・ウェディング86」に堂々と現れ、西側諸国の度肝を抜いた。その後、ソビエト連邦の崩壊後に他の艦艇が続々と退役や予備役編入に陥る中で、現在も全艦が運用されており、ロシア海軍の情報収集艦の主力となっている。

後継艦として、4,000トン級の18280型情報収集艦がある。1番艦「ユーリ・イワノフ」は2004年に起工し、2014年末にロシア海軍に引き渡された。2番艦「イワン・フルス」も2013年に起工されている[3]

同型艦

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上空から見た「クリールィ」(2005年)
艦番号 名称 竣役年 建造所 所属
SSV-169 タヴリヤ 1986年 ポーランド
グダニスク
北方艦隊
SSV-175 オドグラフ ポーランド
グダニスク
黒海艦隊
SSV-201 プリアゾヴィエ ポーランド
グダニスク
黒海艦隊
SSV-520 メリディアン ポーランド
グダニスク
バルト艦隊
SSV-535 カレリヤ 1986年7月5日 ポーランド
グダニスク
太平洋艦隊
SSV-208 クリルィ
1987年10月16日 ポーランド
グダニスク
太平洋艦隊
SSV-231 ペレンガートル ポーランド
グダニスク
バルト艦隊

参考資料

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  1. ^ ■沖ノ鳥島の接続水域をロシア艦が航行”. 世界の艦船. 海人社 (2022年7月22日). 2023年6月2日閲覧。
  2. ^ ロシア海軍艦艇の動向について”. 統合幕僚監部. 防衛省 (2023年3月27日). 2023年7月4日閲覧。
  3. ^ 「海外艦艇ニュース ロシアの新型情報収集艦ユーリ・イワノフが就役」 『世界の艦船』第814集(2015年4月特大号) 海人社

外部リンク

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