リネスクス科(Rhinesuchidae)は、約2億6,580万- 約2億4,970万年前(古生代ペルム紀後期- 中生代三畳紀初期[2])のゴンドワナ大陸(現在のアフリカ南アメリカを含む。画像資料[3])に生息していた原始的両生類の一群。迷歯亜綱- 分椎目に分類される。化石南アフリカ共和国[4]を中心に、南アメリカからも発見されている。

リネスクス科
Rhinesuchus (想像図)
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
約2億6,580万-約2億4,970万年前[1]
古生代ペルム紀後期- 中生代三畳紀初期)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
亜綱 : 迷歯亜綱 Labyrinthodontia
: 分椎目 Temnospondyli
上科 : リネスクス上科 Rhinesuchidea
: リネスクス科 Rhinesuchidae Watson, 1919

進化上、より原始的なエリオプス上科と、カピトサウルス上科のような進化した三畳紀の全椎類との中間に位置していると思われる、過渡期的形質を示す。

リネスクス属、もしくはラッコケファルス属の出現に始まる本科には、巨大なウラノケントロドン属がある。そして、ブローミステガ属の絶滅をもって終わったとされている[5]。以上の4属で構成される科であるが、他の2属を加え、6属とする異説もある。

特徴

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脊椎は糸巻き状の簡略化した全椎型で、このタイプの脊椎を持つ最も古いグループである。 肢帯は頑丈だが、四肢は骨化程度が低く、それほど強くない。すなわち、陸上を歩行するにはあまり適さず、半水生、もしくは、完全な水生であったと考えられる。

頭部は扁平で、丸みを帯びた三角形。眼窩は小さく、頭蓋骨の後部にあり、上方に向いていた。

 
リネスクス・ワイチ Rhinesuchus whaitsi
(想像図)
 
リストロサウルスを捕らえたウラノケントロドン・セネカレンシス Uranocentrodon senekalensis (想像図)

脚注

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  1. ^ 数字は英語版ウィキペディアに準じる。
  2. ^ 詳しくは、古生代ペルム紀後期半ば(キャピタニアン期)- 中生代三畳紀最初期
    Induan期)。Induan期は「グリンスバッキアン期」に同じ。参考:地質時代
  3. ^ 図-1(右図):リネスクス科の生息期間の半ばにあたる約2億6,000万年前(ペルム紀後期)の大陸配置図(Late Permian (260Ma))。画面中央にある大陸の南半球部がゴンドワナであり、本科はその中緯度地域に生息していた。 - Mollewide Plate Tectonic Maps - Dr. Ron Blakey
  4. ^ 発見地の詳細:南アフリカ共和国オレンジ自由州カルー盆地のビューフォート岩床。cf. Karoo Supergroup. Beaufort Group.
  5. ^ 科の生存期間:発見地層からの単純計算では約1,610万年間。

関連項目

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外部リンク

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