左辺を 、右辺を と置き、まず、右辺が疑二重周期を持つことを示す。
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により であるから、右辺の零点は
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に限られる。一方、左辺は
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であるから、右辺と同じ準二重周期を持ち、少なくとも右辺が零点を持つところに悉く零点を持つ。従って、リウヴィルの定理により、
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は に依存しない。
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分子の級数においてnが奇数の項は正負で打ち消しあうから2nをnに置き換える。
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は に依存しないから
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であり、 は にも依存しない定数である。 として を得る。結局、両辺は等しい。
ヤコビの三重積はラマヌジャンの和公式の特殊な場合である。ラマヌジャンの和公式
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はq二項定理から導かれる。ラマヌジャンの和公式に を代入すると
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となり、 を と書き、 を と書けば
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となる。qポッホハマー記号の変換式
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により、左辺は
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であるから、 の極限を取れば
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となり、qポッホハマー記号を展開して
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を得る。
Jacobi (1829)の原証明は冪級数の操作のみを用いている。まず
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とおく。ヤコビの三重積は であらわされる。
まず について、
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より
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が成り立つ。そこで
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とおくと
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より
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つまり
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が成り立つ。この漸化式を解くと
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が得られる。
次に について、
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が成り立つ。そこで
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とおくと
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であるが
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より
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つまり
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が成り立つ。この漸化式を解くと
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が得られる。
さて、ヤコビの三重積の冪級数展開を得たいが、代わりに の冪級数展開について考える。
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より
を冪級数展開したときの および の係数は共に
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に一致するが、これは、上記の の展開より
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に一致する。よって
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が成り立つ。