ポポ」は、日本音楽ユニットである電気グルーヴの楽曲。

「ポポ」
電気グルーヴシングル
初出アルバム『DRAGON
B面
  • カフェ・ド・鬼〜望郷編〜 (クレーターニキビ面mix)
  • ムジナII
リリース
規格 8センチCD
ジャンル
時間
レーベル Ki/oon Sony Records
作詞・作曲
プロデュース 電気グルーヴ
チャート最高順位
  • 週間12位(オリコン
  • 登場回数6回(オリコン)
電気グルーヴ シングル 年表
N.O.
1994年
ポポ
(1994年)
カメライフ
(1994年)
DRAGON 収録曲
EANコード
EAN 4988009107301
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1994年11月2日Ki/oon Sony Recordsより4枚目のシングルとしてリリースされた。5枚目のオリジナル・アルバムDRAGON』(1994年)からの先行シングルであり、前作「N.O.」(1994年)より9か月ぶりのリリースとなった。作詞は石野卓球およびピエール瀧、作曲は石野が担当、電気グルーヴによるセルフ・プロデュースとなっている。

当時瀧がレギュラー出演していたフジテレビ系子供番組ポンキッキーズ』(1993年 - 2018年)の「P-kiesメロディ」として使用された。同番組では蒸気機関車を題材とした映像とともに放送されたが、石野はアシッドをテーマにした歌詞であると述べている。

オリコンチャートでは最高位12位となった。

制作

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本作は当時のライブにおけるピエール瀧の定番曲であり、オムニバス・アルバムDRILL KING ANTHOLOGY』(1994年)に収録された楽曲である「力医師[注釈 1]サンプリングして制作された。ただし『DRILL KING ANTHOLOGY』収録のバージョンからではなく、作曲合宿中に撮影されたVTRからの引用であり、VTR中で瀧が「ポポ〜!」と奇声を発していたところから発想を広げ、本作が誕生することとなった。同VTRは電気グルーヴがマンスリー司会を務めたテレビ朝日系音楽番組『VIDEO JAM』(1986年 - 1997年)にて放送されたほか、シングル「誰だ! (Radio Edit)」(1996年)のミュージック・ビデオに収録されている。また瀧が発した「ポーポーかもー」という音声が同VTRから抜き出され、本作の間奏部分にて使用されている[1]石野卓球は間奏中に奇妙な音声が入ることを電気グルーヴの黄金パターンであると述べている[1]

メディアでの使用と歌詞のテーマ

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フジテレビ系子供番組ポンキッキーズ』(1993年 - 2018年)に瀧が出演していたことから、本作は同番組で使用されることが決定した[1]。しかし歌入れ前日になっても歌詞が完成せず、石野は瀧に電話した後に自宅を訪ねて作詞を行った[1]。番組内で使用された映像には蒸気機関車が登場するため「汽車の歌」として認知されていることが多いが、石野はアシッドをテーマにした歌詞であると述べた上で「子供番組でアシッドはイイんじゃないかって」とコメントしており、瀧は「情操教育のためにな」と笑いながらコメントしている[1]。また歌詞中に登場する「SL」は「LSD」を捩ったのではないかという指摘もなされている[2]

瀧は「子供に聴かせたら面白いかも」と思って依頼を引き受けたと述べ、石野は「珍しく瀧が持ってきたイイ仕事」と述べたものの、石野は「子供ってもっとフザけたのが好きじゃん」と指摘した上で同番組としてはハズレの曲であったと述べている[1]

チャート成績

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本作はオリコンチャートにおいて最高位12位、登場回数は6回、売り上げ枚数は7万枚となった。本作の売り上げ枚数は電気グルーヴのシングル売上ランキングにおいて3位となっている[3]

別バージョン

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本作はシングルとアルバムで異なるバージョンが制作されており、シングルでは「Radio Edit」、アルバムでは「Dubbing You Mix」という副題が付けられている。石野はシングルバージョンが「Radio Edit」であるにも拘わらず5分以上あることを指摘、瀧は通常ラジオでは5分以上曲が放送されることはないと指摘している[1]

ソロワーク集「PARKING」付録の8cmCDに「ポポ(毛糸の帽子Mix)」が収録されている。

シングル収録曲

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8cmCD
#タイトル作詞作曲時間
1.ポポ(Radio edit)石野卓球ピエール瀧石野卓球
2.カフェ・ド・鬼〜望郷編〜(クレーターニキビ面mix)石野卓球、ピエール瀧石野卓球
3.ムジナII 電気GROOVE
合計時間:

脚注

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注釈

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  1. ^ 元々「力医師」はフジテレビ系テレビアニメ『あしたのジョー』(1970年 - 1971年)のエンディングテーマである「力石徹のテーマ」のカバーであり、ライブ等で演奏されていた曲であった。その後歌詞をオリジナルのものに変更し、3枚目のオリジナル・アルバム『KARATEKA』(1992年)に収録予定であったが、諸般の事情でボツとなった。その後は徐々に原型をとどめない状態へと変貌していき、最終的には『DRILL KING ANTHOLOGY』収録版のようなアレンジとなった。

出典

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  1. ^ a b c d e f g SINGLES and STRIKES 2004, p. 3.
  2. ^ キャンディ (2019年3月13日). “「ピエール瀧」薬物テーマにした曲!高く跳ぶSLに乗ろう~CDにもLSD解説文”. J-CAST テレビウォッチ. ジェイ・キャスト. 2019年3月15日閲覧。
  3. ^ 電気グルーヴのシングル売上ランキング”. オリコンニュース. オリコン. 2022年6月25日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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