ポベーダ山

天山山脈の最高峰

ポベーダ山(ポベーダさん、ロシア語: Пик Победы Pik Pobedy)は、中国キルギスの国境に位置する山。標高は7,439mであり[1]天山山脈最高峰である。また、キルギスの最高峰でもある。天山山脈の支脈カクシャール(Kokshaal-Too)にあり、イシククル湖の南東に位置する。中国側は雪山氷河赤色層英語版渓谷などの多様な地形により、「新疆天山」の構成資産として世界遺産に含まれている[2]

ポベーダ山
ベースキャンプから眺めたポベーダ山
標高 7,439 m
所在地 キルギスの旗 キルギス
中華人民共和国の旗 中国
位置 北緯42度02分06秒 東経80度07分32秒 / 北緯42.03500度 東経80.12556度 / 42.03500; 80.12556座標: 北緯42度02分06秒 東経80度07分32秒 / 北緯42.03500度 東経80.12556度 / 42.03500; 80.12556
山系 天山山脈
初登頂 ヴィタリー・アバラコフ1956年
ポベーダ山の位置(キルギス内)
ポベーダ山
ポベーダ山
ポベーダ山 (キルギス)
プロジェクト 山
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キルギスの切手に描かれたポベーダ山

山名

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この山のキルギスにおける正式名称は、キルギス語で「勝利峰」を意味するЖеңиш чокусу(Jengish Chokusu)という。ロシア語名がПик Победыで、意味は同様である。中国での正式名称は、ウイグル語を意味するトムール(Tömür/Томур)からの音写で、托木爾峰ピンイン:Tuōmù'ěr Fēng)となる。

概要

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ポベーダ山はいくつかのピークを持つ山塊であり、主峰のみが7,000mを超える。ハン・テングリ(7,010m)の16kmほど南西に位置し、南イヌイリチェク(South Engilchek)氷河によって分け隔てられている。双方の山に登るためのベースキャンプはこの氷河に設けられることが多い。

ポベーダ山の南麓には赤色層と丹霞地形が発達するトムール大峡谷があり、天山山脈の代表的な峡谷とされる[3]。2017年に「(オンスー県)トムール大峡谷風景名勝区」として中華人民共和国国家級風景名勝区に認定された[4][5]

歴史

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1946年にこの山の測量が行われるまで、天山山脈の最高峰はハン・テングリであると思われていた。初登頂は1956年ヴィタリー・アバラコフにより成し遂げられた。なお、未検証であるが1938年に登頂したという記録もある。ロシア名のポベーダは勝利の意味であり、第二次世界大戦ソビエト連邦が戦勝した直後に改名されたものである。冬季における初登頂は1990年2月にValery Khrichtchatyiによって成し遂げられた。

脚注

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  1. ^ ティエリ・サンジュアン『地図で見る中国ハンドブック』原書房、2017年、119頁。ISBN 978-4-562-05422-0 
  2. ^ 石榴云. 新疆日報: “为何新疆天山被称为世界自然遗产” (中国語). 中国統一戦線新聞網. 中共中央統一戦線工作部宣伝弁公室. 2023年2月5日閲覧。
  3. ^ 生态文明与世界自然遗产探索之旅” (中国語). zhuanti.mct.gov.cn. 中華人民共和国文化観光部 (2022年7月20日). 2023年2月5日閲覧。
  4. ^ 中華人民共和国国務院 (2017年3月21日). “国务院关于发布第九批国家级风景名胜区名单的通知 国函〔2017〕40号” (中国語). 中華人民共和国中央人民政府. 2023年2月5日閲覧。
  5. ^ 杨兆萍 (2022年12月23日). “托木尔大峡谷风景名胜区” (中国語). 中国大百科全書』第三版オンライン版. 2023年2月5日閲覧。

関連項目

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