ベルギー・プロ・リーグ2022-2023

ジュピレル・プロ・リーグ2022-2023ベルギー最上位サッカーリーグの第120シーズン目である。ロイヤル・アントワープFCが5回目の優勝を決めた[1][2][3]

ベルギーの旗 ジュピレル・プロ・リーグ
シーズン 2022-2023
優勝 ロイヤル・アントワープFC (5回目)
昇格 KVCウェステルロー
降格 KVオーステンデ
SVズルテ・ワレヘム
RFCスラン
試合数 304
ゴール数 919 (1試合平均3.02)
得点王 ベルギーの旗 ヒューホー・カイペルス (27)

昇降格

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2021-22レギュラーシーズン18位のKベールスホットVAが自動降格し、1Bプロリーグ2022-2023優勝・自動昇格のKVCウェステルローと入れ替わった。レギュラー17位RFCスランは入れ替え戦で1Bの2位RWDモルンベークに勝利し、残留を決めた。

変更点

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Covid-19流行による2019-2020シーズン途中打ち切りの際、救済措置を求める当時最下位のKVRSワースラント=SKベーヴェレンの訴えが認められ、降格は中止された。しかし1Bプロ・リーグからの昇格は認められたので、続く3シーズンは16クラブから2クラブ増えて18クラブ制となった。この数は今季を以て削減されることが決定し、3クラブが自動降格する。そして来シーズンからはコロナ禍以前のデフォルトだった「自動降格2+プレーオフ」 (2.5枠)に戻る予定である。

昨シーズンと同じくホーム・アンド・アウェー総当たりのレギュラーシーズンを戦った後、上位4クラブが「プレーオフ1フランス語版」 (リーグ優勝/CL出場権争い)に、5位から8位が「プレーオフ2」 (EL第三出場権争い)に進出する[4]

方式

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H&A総当たりのレギュラーシーズンを戦った後、上位グループは優勝とCL出場権を争うプレーオフ1、中位グループはEL出場権を争うプレーオフ2に出場し、17位は1Bプロ・リーグの2位と昇降格プレーオフ、18位は自動降格する[4]

プレーオフ1

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レギュラーシーズン上位4クラブが進出する。レギュラー最終勝点を2で割った状態 (奇数は四捨五入で0.5ポイント余分に獲得。これを持った側は勝ち点が並んだ際に下の順位になる)でスタートし、ホーム・アンド・アウェー総当たりで対戦。1位はリーグ優勝およびUEFAチャンピオンズリーグ 2023-24出場、2位は同CL予選 (ノンチャンピオン)出場、3位はUEFAヨーロッパリーグ 2023-24PO出場、4位はUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ 2023-24出場[4]

プレーオフ2

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レギュラーシーズンの5位から8位が進出する。レギュラー最終勝点を2で割った状態 (奇数は四捨五入で0.5ポイント余分に獲得) でスタートし、ホーム・アンド・アウェー総当たりで対戦。1位はカンファレンスリーグ2023-24予選出場権を獲得する[4]

プレーオフの順位決定方法[4]

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  1. 勝ち点
  2. 四捨五入分の勝ち点0.5の有無 (これが無い方が上位に立つ)
  3. レギュラーシーズン最終順位

クラブ

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ブリュッセル拡大図
赤文字:消滅したクラブまたはスタジアム



名前 クラブ番号 ホームタウン ホームスタジアム 監督 (終了時)
RアントワープFC 1 アントウェルペン ボサイルスターディオン   マルク・ファン・ボメル
クルプ・ブルッヘKV 3 ブルッヘ ヤン・ブレイデルスターディオン   リック・デ・ミル
KAAヘント 7 ヘント ヘラムコ・アレーナ   ヘイン・ファンハーゼブルック
Rユニオン・サン=ジロワーズ 10 フォレ=レ=ブリュッセル スタッド・ジョゼフ・マリアン   カレル・ヘラールツ
セルクル・ブルッヘKSV 12 ブルッヘ ヤン・ブレイデルスターディオン   ミロン・ムスリッチ
Rスタンダール・ドゥ・リエージュ 16 リエージュ スタッド・ドゥ・スクレサン   ロニー・デイラ
OHルーヴェン 18 ルーヴェン デン・ドレーフ   マルク・ブライス
KVコルトレイク 19 コルトレイク ヒュルデンスポーレンスタディオン   ベルント・シュトルク
RシャルルロワSC 22 シャルルロワ スタッド・デュ・ペイ・ドゥ・シャルルロワ   フェリス・マズ
YRKVメヘレン 25 メヘレン アフテル・デ・カゼルネ   ステーフェン・デフール
KVオーステンデ 31 オーステンデ ディアス・アレーナ   ドミニク・タールハムマー
RSCアンデルレクト 35 アンデルレクト ロット・パルク   ブライアン・リーマー
RFCスラン 167 スラン スタッド・デュ・ペレー   ジャン=セバスティアン・ルグロ
KRCヘンク 322 ヘンク セヘカ・アレーナ   ワウテル・フランケン
Kシント=トライデンセVV 373 シント=トライデン スタイエン   ベルント・ホーラーバッハ
KVCウェステルロー 2024 ウェステルロー エト・カイピエ   ヨナス・デ・ルーク
KASオイペン 4276 オイペン シュタディオン・アム・ケーアヴェーク   エトワルト・スティル
SVズルテ・ワレヘム 5381 ワレヘム エリンドゥス・アレーナ   フレデリク・ドランデル


監督交代

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レギュラーシーズン

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チーム 出場権または降格
1 KRCヘンク 34 23 6 5 78 37 +41 75 EC内定/PO1
2 Rユニオン・サン=ジロワーズ 34 23 6 5 70 41 +29 75 PO1
3 RアントウェルプFC 34 22 6 6 59 26 +33 72
4 クルプ・ブルッヘKV 34 16 11 7 61 36 +25 59
5 KAAヘント 34 16 8 10 64 38 +26 56 PO2
6 Rスタンダール・ドゥ・リエージュ 34 16 7 11 58 45 +13 55
7 KVCウェステルロー 34 14 9 11 61 53 +8 51
8 セルクル・ブルッヘKSV 34 13 11 10 50 46 +4 50
9 RシャルルロワSC 34 14 6 14 45 52 −7 48
10 OHルーヴェン 34 13 9 12 56 48 +8 48
11 RSCアンデルレクト 34 13 7 14 49 46 +3 46
12 Kシント=トライデンセVV 34 11 9 14 37 40 −3 42
13 YRKVメヘレン 34 11 7 16 49 63 −14 40
14 KVコルトレイク 34 8 7 19 37 61 −24 31
15 KASオイペン 34 7 7 20 40 75 −35 28
16 KVオーステンデ (R) 34 7 6 21 37 76 −39 27 自降
17 SVズルテ・ワレヘム (R) 34 6 9 19 50 78 −28 27
18 RFCスラン (R) 34 5 5 24 28 68 −40 20
出典: Ranking Rangschikking
順位の決定基準: 1) 勝ち点; 2) 得失点差; 3) 総得点; 4) アウェイ勝利数; 5) アウェイ得失点差; 6) アウェイゴール; 7) 順位決定戦[5]
(R) 降格.

プレーオフ

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ホーム・アンド・アウェー総当たり方式。レギュラーシーズン最終勝ち点を2で割った状態から始まる (奇数の場合は四捨五入で0.5ポイント余分に獲得)。勝ち点が並んだ場合の順位決定方法は以下の通り[6]

  1. 四捨五入分の勝ち点0.5を持つ側が下位になる
  2. レギュラーシーズン順位

チャンピオンズ・プレーオフ

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アントワープは唯一四捨五入分の勝ち点0.5 (順位表の *)を持っておらず、勝ち点で抜かれない限り他3チームより上位にいられるというアドバンテージがあった。カップ戦優勝の勢いも持ち込みスタートダッシュをかけて首位に浮上、1試合を残してホームで優勝を決められるチャンスをつかんだが、ユニオンSGとの直接対決に引き分けると、そこにヘンクが肉薄し3チームが最終節まで優勝の可能性を残した。最終節アントワープは敵地でヘンクと対戦、2度もリードを奪われながら終了直前に追いつき2-2のドローに持ち込んだ。同時刻にキックオフした2位ユニオンSGには好都合な展開であり、先制時には暫定首位に浮上した。しかし既に4位が確定していたブルッヘにそこから3点を奪われ逆転負けを喫し、代わって暫定首位に浮上したヘンクも終了直前にリードを失い、アントワープが優勝した。

チーム ANT GNK * USG * CLU *
1 RアントウェルプFC (C) 6 3 2 1 10 8 +2 47 CL予選 2–1 1–1 3–2
2 KRCヘンク * 6 2 2 2 10 10 0 46 2–2 1–1 3–1
3 Rユニオン・サン=ジロワーズ * 6 2 2 2 8 8 0 46 EL予選 0–2 3–0 1–3
4 クルプ・ブルッヘKV * 6 2 0 4 10 12 −2 36 ECL予選 2–0 1–3 1–2
出典: Ranking Play-offs
順位の決定基準: 1) 勝ち点 2) 四捨五入の勝ち点の有無 3) レギュラーシーズン順位
(C) 優勝.


カンファレンスリーグ・プレーオフ

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チーム 出場権または降格 GNT CER STA WES
1 KAAヘント (Q) 6 5 1 0 17 6 +11 44 ECL予選 2–2 3–1 3–1
2 セルクル・ブルッヘKSV 6 3 2 1 13 9 +4 36 0–4 0–0 2–0
3 Rスタンダール・ドゥ・リエージュ 6 0 2 4 4 14 −10 30[注 1] 1–2 0–4 2–2
4 KVCウェステルロー 6 1 1 4 10 15 −5 30[注 1] 1–3 3–5 3–0
出典: Ranking Play-offs
順位の決定基準: 1) 勝ち点; 2) 四捨五入の勝ち点の有無; 3) レギュラーシーズン順位
(Q) 出場権獲得.
注釈:
  1. ^ a b 勝ち点及び四捨五入勝ち点の有無も同じため、レギュラーシーズン最終順位で優るスタンダールが上位。

個人成績

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得点ランキング

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順位 選手 クラブ 点数 試合
1   ヒューホー・カイペルス KAAヘント 27 39
2   上田綺世 セルクル・ブルッヘKSV 22 40
3   ジャンニ・ブルーノ Kシント=トライデンセVV 18 30
4   フィンセント・ヤンセン RアントウェルプFC 18 36
5   ジョゼフ・ペインツィル KRCヘンク 17 36
6   ポール・オヌアチュ KRCヘンク 16 19
7   ギフト・オーバン KAAヘント 15 16
8   ハンス・ファナーケン クルプ・ブルッヘKV 14 40
9   マリオ・ゴンサレス・グティエレス OHルーヴェン 13 22
10   フェラン・ジュグラ クルプ・ブルッヘKV 13 34

ソース : Ranking ProScorer

クリーンシートランキング

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順位 GK クラブ 完封数 試合
1   ジャン・ビュテ RアントウェルプFC 20 40
2   シモン・ミニョレ クルプ・ブルッヘKV 14 40
3   アルノー・ボダール Rスタンダール・ドゥ・リエージュ 12 40
4   ポール・ナルディ KAAヘント 11 30
5   シナン・ボラト KVCウェステルロー 10 36
6   ラドスワフ・マイェツキ セルクル・ブルッヘKSV 9 34
7   アントニ・モリス Rユニオン・サン=ジロワーズ 9 40
8   バルト・フェルブルッヘン RSCアンデルレヒト 8 17
9   エルヴェ・クアク・コフィ RシャルルロワSC 8 28
10   ダニエル・シュミット Kシント=トライデンセVV 8 31

ソース : Ranking Clean Sheet

アシストランキング

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順位 選手 クラブ アシスト 試合
1   マイク・トレゾール・エンダイシミイェ KRCヘンク 24 39
2   テディ・トゥマ 2Rユニオン・サン=ジロワーズ 12 36
3   ジョゼフ・ペインツィル KRCヘンク 11 36
4   シモン・アディングラ Rユニオン・サン=ジロワーズ 9 36
5   ジョフリー・ハイレマンス YRKVメヘレン 8 33
6   ケヴィン・デンケ クルプ・ブルッヘKV 8 38
7   ヴィクトル・ボニフェイス Rユニオン・サン=ジロワーズ 8 32
8   アデン・ゾルガン RシャルルロワSC 8 32
9   ヒューホー・カイペルス KAAヘント 9 38
10   スヴェン・クムス KAAヘント 8 38

ソース : Ranking Pro Assist

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ Royal Antwerp FC komt als landskampioen uit spannende titelstrijd” (オランダ語). proleague.be. 2023年6月5日閲覧。
  2. ^ Samenvatting KRC Genk vs. Royal Antwerp FC” (オランダ語). proleague.be (2023年6月4日). 2023年6月5日閲覧。
  3. ^ ANTWERP KAMPIOEN! Alderweireld schiet Great Old naar titel na waanzinnige rollercoaster” (オランダ語). sporza.be (2023年6月4日). 2023年6月5日閲覧。
  4. ^ a b c d e Q&A: Champions’ en Europe Play-offs 22/23” (オランダ語). proleague.be (2023年4月13日). 2023年4月13日閲覧。
  5. ^ Titre 7: Compétitions” (オランダ語). ベルギーサッカー協会 (2020年9月13日). 2023年4月5日閲覧。
  6. ^ BOEK P” (オランダ語). ベルギーサッカー協会 (2021年5月3日). 2023年5月5日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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