チーム・クベカ・ネクストハッシュ
チーム・クベカ・ネクストハッシュ(Team Qhubeka NextHash)は、南アフリカ共和国籍の自転車ロードレースチーム。2016年シーズン、UCIワールドチームライセンスを取得した。
チーム・クベカ・ネクストハッシュ Team Qhubeka NextHash | |
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チーム情報 | |
UCIコード | TQA[1] |
本拠地 | 南アフリカ共和国 |
創設年 | 2007年 |
種目 | ロードレース |
格付け | UCIワールドチーム (2016) |
自転車 | BMC |
首脳陣 | |
GM | ダグラス・ライダー |
監督 | ラース・ミカエルセン |
過去のチーム名 | |
2007 2008 2009 2010 2011-2015 2016-2019 2020 2021 2021.6- |
MTN チーム・MTN MTN・サイクリング MTN・エナゲート MTN クベカ チーム・ディメンションデータ NTTプロ・サイクリング チーム・クベカ・アソス チーム・クベカ・ネクストハッシュ |
概要
編集設立
編集2007年にチームが発足し、2008年にコンチネンタルチーム・MTNとして活動開始。2012年までにコンチネンタルチームとしての活動を終え、2013年からアフリカ初のプロコンチネンタルチーム・MTNクベカとして登録される。[2]なお、「クベカ」とは自転車振興を旨とする非営利の南アフリカの公益団体でありチーム名変更後も提携している。
ワールドツアーでのチーム初勝利は2013年のミラノ・サンレモでのゲラルド・チオレックであり、[3]チームの初グランツール出場は2014年のブエルタ・ア・エスパーニャでのワイルドカード枠だった。
2015年に向けて、スポンサーバイクをサーヴェロにし、チームマネジャーにブライアン・スミスを迎えるとアナウンス。さらに、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン、タイラー・ファラー、マシュー・ゴスといったトップクラスのスプリンターをチームに迎えた。
アフリカ初のツール・ド・フランス出場チーム
編集2015年、ツール・ド・フランスを運営するASOはMTNクベカをアフリカ初の出場チームとアナウンスした。チームは第14ステージでのスティーブ・カミングスの勝利により、見事グランツール初勝利を得た。グランツールでの2つ目の勝利はブエルタ・ア・エスパーニャ、第10ステージでのクリスティアン・ズバラーリの勝利となった。また、ツール・ド・フランスではダニエル・テクレハイマノがアフリカ人選手として初めて山岳賞マイヨ・ア・ポワを獲得。4日間袖を通した。
チーム・ディメンションデータ
編集2016年からはUCIワールドチームのライセンスを取得することが決定し、NTTグループに属するITソリューションサービスのディメンションデータがスポンサーに名乗りを上げていた。来シーズンに向けて、チームは元世界チャンピオンのマーク・カベンディッシュと彼のリードアウトを務めるマーク・レンショーを迎え、マネージャーのロルフ・アルダクもエティックス・クイックステップから獲得した。更にベルンハルト・アイゼルの移籍、マネージャーのロジャー・ハモンドの加入と、世界最大の会計事務所デロイト トウシュ トーマツがスポンサーとして合意し、選手、サポート、資金面でも大きな強化を行った[4][5]。ディメンションデータでは資金以外にもレースデータの解析など情報面でチームをバックアップしている[6]。
チームカラーは黒と白にディメンションデータのロゴマークと同じ緑をアクセントにしている。
NTTプロ・サイクリング
編集2019年にディメンションデータはアフリカ地域を除く部門をNTTリミテッドに再編された。そして、2020年よりチーム・ディメンションデータはNTTプロ・サイクリングとして活動する [7]。チームユニフォームもNTTの青を基調とし、NTTのロゴのダイナミックループがあしらわれている。続いて入部正太朗の加入が発表された。[8]
チーム・クベカ・アソス
編集NTTは1年でスポンサーから撤退。2021年より、スイスのアパレルブランドのアソスが新スポンサーとなりチーム名は「チーム・クベカ・アソス」となった。
ワールドチームから離脱
編集長期スポンサーの獲得が難航した結果、UCIからワールドチームライセンスの継続を拒否され、2022年からはイタリア籍のコンチネンタルチーム「チームクベカ」となる[9]。
主な実績
編集2013年
編集2015年
編集- ツール・ド・フランス 区間優勝 スティーヴ・カミングス (第14ステージ)
- ブエルタ・エスパーニャ 区間優勝 クリスティアン・ズバラーリ (第10ステージ)
2016年
編集- ティレーノ〜アドリアティコ 区間優勝 スティーヴ・カミングス (第4ステージ)
- ブエルタ・アル・パイスバスコ 区間優勝 スティーヴ・カミングス (第3ステージ)
- クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ
- 山岳賞 ダニエル・テクレハイマノ
- 区間優勝 エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(第4)、スティーブ・カミングス(第7)
- ノルウェー 優勝 エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン (ロード・TT)
- エリトリア 優勝 ダニエル・テクレハイマノ (ロード・TT)
- ベラルーシ 優勝 コンスタンティン・シウトソウ (ロード・TT)
- 南アフリカ共和国 優勝 ヤコブス・フェンター (ロード)
- ツール・ド・フランス 区間優勝 マーク・カヴェンディッシュ(第1,3ステージ)、スティーヴ・カミングス(第7ステージ)
- エネコ・ツアー 区間優勝 エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(第7ステージ)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 山岳賞 オマール・フライレ
2017年
編集- 南アフリカ共和国 優勝 レイナールト・イャンス・ファン・レンスブルフ(ロードレース)
- アブダビ・ツアー ポイント賞 マーク・カヴェンディッシュ(第1ステージ優勝)
- ジロ・デ・イタリア 区間優勝 オマール・フライレ(第11ステージ)
- ノルウェー選手権 優勝 エドヴァルド・ボアソン・ハーゲン(個人タイムトライアル)
- イギリス選手権 優勝 スティーヴ・カミングス(ロードレース、個人タイムトライアル)
- エリトリア選手権 優勝 メクセブ・ドゥビシー(個人タイムトライアル)
- ルワンダ選手権 優勝 エイドリアン・ニヨンシュチ(個人タイムトライアル)
- ツール・ド・フランス 区間優勝 エドヴァルド・ボアソン・ハーゲン(第19ステージ)
- アルジェリア選手権 優勝 ユーセフ・レグイグイ(ロードレース)
2018年
編集- ツアー・ダウンアンダー 山岳賞 ニコラス・ドラミニ
- アフリカ選手権 優勝 メクセブ・ドゥビシー(ITT)、アマヌエル・ ゲブレスガビエル(ロード)
- ノルウェー選手権 優勝 エドヴァルド・ボアソン・ハーゲン(個人タイムトライアル)
- エリトリア選手権 優勝 メルハウィ・クドゥス・ゲブレメドヒン(ロードレース)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝 ベンジャミン・キング(第4,9ステージ)
2019年
編集- アフリカ選手権 優勝 ステファン・ドゥボッド(ITT)、メクセブ・ドゥビシー(ロード)
- クリテリウム・デュ・ドフィネ 区間優勝 エドヴァルド・ボアソン・ハーゲン(第1ステージ)
2020年
編集- ツアー・ダウンアンダー 区間優勝 ジャコモ・ニッツォーロ(第5ステージ)
- パリ〜ニース 区間優勝 ジャコモ・ニッツォーロ(第2ステージ)
- ジロ・デ・イタリア 区間優勝 ベン・オコナー(第17ステージ)
2021年
編集- ジロ・デ・イタリア 区間優勝 マウロ・シュミット(第11ステージ)、ジャコモ・ニッツォーロ(第13ステージ)、ヴィクトール・カンペナールツ(第15ステージ)
2021年陣容
編集2021年6月25日更新[10]
歴代陣容
編集2016年陣容 | ||||
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選手名 | 国籍 | 生年月日 | 前年所属 | 翌年所属 |
イゴール・アントン | スペイン | 1983年3月2日 | モビスター・チーム | |
ナトナエル・ベルハネ | エリトリア | 1991年5月1日 | ||
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン | ノルウェー | 1987年5月17日 | ||
テオ・ボス | オランダ | 1983年8月22日 | トラック競技へ | |
マット・ブラマイアー | アイルランド | 1985年6月7日 | アクア・ブルースポーツ | |
マーク・カヴェンディッシュ | イギリス | 1985年5月21日 | エティックス・クイックステップ | |
スティーブ・カミングス | イギリス | 1981年3月19日 | ||
メクセブ・ドゥビシー | エリトリア | 1991年6月16日 | バイク・エイド | |
ニコラス・ドゥーガル | 南アフリカ共和国 | 1992年11月21日 | ||
ベルンハルト・アイゼル | オーストリア | 1981年2月17日 | チームスカイ | |
タイラー・ファラー | アメリカ合衆国 | 1984年6月2日 | ||
オマール・フライレ | スペイン | 1990年7月17日 | カハルラル・セグロス RGA | |
ネイサン・ハース | オーストラリア | 1989年3月12日 | チーム・キャノンデール・ガーミン | |
レイナールト・イャンスファンレンスブルフ | 南アフリカ共和国 | 1989年2月3日 | ||
ジャック・イャンスファンレンスブルフ | 南アフリカ共和国 | 1987年9月6日 | ||
ソンゲゾ・ジム | 南アフリカ共和国 | 1990年9月19日 | 未定 | |
メルハウィ・クドゥス・ゲブレメドヒン | エリトリア | 1994年1月23日 | ||
ユーセフ・レグイグイ | アルジェリア | 1990年1月9日 | ||
マーク・レンショー | オーストラリア | 1982年10月22日 | エティックス・クイックステップ | |
エイドリアン・ニヨンシュチ | ルワンダ | 1987年1月2日 | ||
セルジュ・パウエルス | ベルギー | 1983年11月21日 | ||
クリスティアン・スバラーリ | イタリア | 1990年5月8日 | ||
コンスタンティン・シウトソウ | ベラルーシ | 1982年8月9日 | チームスカイ | バーレーン・メリダ |
ダニエル・テクレハイマノ | エリトリア | 1988年11月10日 | ||
ジェイ・トムソン | 南アフリカ共和国 | 1986年4月12日 | ||
ヨハン・ファンジル | 南アフリカ共和国 | 1991年2月2日 | ||
ヤコブス・フェンター | 南アフリカ共和国 | 1987年2月13日 |
脚注
編集- ^ Road Cycling Teams - UCI
- ^ en:Dimension_Data_(cycling_team)
- ^ http://www.cyclowired.jp/news/node/104051
- ^ カヴ、レンショー、アイゼルがMTNキュベカに移籍 名称はディメンションデータに
- ^ カヴェンディッシュがアフリカ初のワールドチームへ ディメンションデータ 2016年シーズン展望
- ^ Analytics in Action – Stage 21
- ^ 「NTTプロ・サイクリング」が都内で来季方針と新ウェアを発表 テクノロジーでチームを強化 cyclist by sanspo com
- ^ 入部正太朗がUCIワールドチーム「NTTプロ・サイクリング」に加入 cyclist by sanspo com
- ^ クベカがワールドツアー参戦断念 来季はコンチネンタルとして活動継続 cyclowired.jp 2021/12/25 - 17:03
- ^ Team Qhubeka ASSOS 2021
- ^ NTT Pro Cycling 2020
- ^ Team Dimension Data 2019
- ^ 有力選手を獲得しチーム全体の底上げへ ディメンションデータ 2018年シーズン展望
- ^ Boasson Hagen, Farrar, and Anton renew with Team Dimension Data for Qhubeka
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- チーム・クベカ・ネクストハッシュ (@qhubekaassos) - X(旧Twitter)