ゴッド・ディスローンド
ゴッド・ディスローンド (God Dethroned)は、オランダ・ベイレン出身のデスラッシュバンド。
ゴッド・ディスローンド God Dethroned | |
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ドイツ・グレーフェンハイニッヒェン公演(2018年6月) | |
基本情報 | |
出身地 |
オランダ ドレンテ州 ミデン=ドレンテ ベイレン |
ジャンル | デスラッシュ |
活動期間 |
1990年 - 1993年 1996年 - 2012年 2014年 - |
レーベル |
シャーク・レコード メタル・ブレイド・レコーズ |
公式サイト | www.goddethroned.com |
メンバー |
ヘンリ・ザトラー (ボーカル、ギター) デイヴ・メースター (リードギター) イェロン・ポンパー (ベース) フランク・スキルペロ (ドラムス) |
旧メンバー |
オスカー・カレ (ギター) イェンス・ファン・デル・ファルク (ギター) イザーク・デラハイ (ギター) スーザン・ヘール (ギター) ダニー・トゥンカー (ギター) マイク・ファーガソン (リードギター) レンコ・フルスト (ベース) マルセル・ブーケフェルト (ベース) マルコ・アレンズ (ベース) ビーフ (ベース、バッキングボーカル) ヘンク・ジンガー (ベース) アード・デ・ヴェアード (ドラムス) ルー・サンダース (ドラムス) アリエン・ファン・ヴェーセンベーク (ドラムス) ミヒール・ファン・デル・プリフト (ドラムス) |
略歴
編集1990年にオランダ北部の町・ベイレンでヘンリ・ザトラー (Vo、G)を中心に結成[1][2]。最初期のメンバーは、ザトラー、レンコ・フルスト (B)、アード・デ・ヴェアード (Ds)の3名。このラインナップで、1stデモテープ『Christhunt』を1991年にリリース。翌1992年にドイツのシャーク・レコードから1stアルバム『The Christhunt』をリリースしデビューした[1][2]。当時は、スウェディッシュ・デスメタルに影響を受けたデスメタルバンドであった[2]。尚、1stデモテープリリース後にフルストは脱退しており、オスカー・カレ (G)とマルコ・アレンズ (B)が加入している[注釈 1]。しかし、ザトラーと他のバンドメンバーの間の確執や、レコード会社とのトラブルによって、ザトラーは1993年にバンドを解散する[1][2]。バンド解散後、ザトラーはミニストリー・オヴ・テラー (Ministry of Terror)というスラッシュメタルバンドを結成し、1994年に1stアルバム『Fall Of Life』をリリースしてデビューしている[注釈 2][1]。このバンドには、ゴッド・ディスローンドの初代ベーシストのフルストがギタリストとして在籍していた。しかし、インペイルド・ナザリーンとのヨーロッパツアーの後、ザトラーはミニストリー・オヴ・テラーを脱退[注釈 3][1]。ゴッド・ディスローンドを再結成することになる[1]。
1996年に、ザトラーを中心に新しいメンバーでゴッド・ディスローンドを再結成[1][2]。再結成時のメンバーは、ザトラー、イェンス・ファン・デル・ファルク (G)、ルー・サンダース (Ds)の3名。少し遅れて、ビーフ (B)が加入した。アメリカ合衆国のメタル・ブレイド・レコーズと契約して、2ndアルバム『The Grand Grimoire』をリリース[1][2]。同アルバムリリース後には、カンニバル・コープスやモービッド・エンジェルといったデスメタルバンド、イモータルやマーダックといったブラックメタルバンドとのツアーを経験し、ヨーロッパ、アメリカ合衆国、そして日本でライヴツアーを行っている[1]。その後も、ヴァッケン・オープン・エア等に出演するなど活動を続け、1999年に3rdアルバム『Bloody Blasphemy』をリリース。同アルバムのプロモーションツアーを行っていたが、このツアーの疲れとインヒューム (Inhume)への復帰を望んだことからドラマーのサンダースが脱退[1][2]。この後、ドラマーは中々決まらず、2001年リリースの4thアルバム『Ravenous』は、当時ナイルで活動していたトニー・ラウリーノをサポートに迎えて作成された[1][2]。その後のツアーでは、当時ザ・クラウンで活動していたヤンネ・サーレンパーをサポートに迎えている[1][2]。2002年になって、新ドラマーのアリエン・ファン・ヴェーセンベーク (Ds)が加入[1][2]。2003年に5thアルバム『Into the Lungs of Hell』をリリース。2004年にファン・デル・ファルクとビーフが脱退し、イザーク・デラハイ (G)とヘンク・ジンガー (B)が加入[1]。この時期のことを、バンド自身はバンドの歴史の中で、最も困難な時期と表現しており、メンバーが長くバンド活動を共にする中で、各々の人生やバンドについて新たな視点を獲得・発展させていったことから、メンバーの交代劇が起こったとしている[1]。デラハイとジンガー加入前までにザトラーとヴェーセンベークの2名で次回作の楽曲制作は終わっており、2名の加入はレコーディング直前に行われた[1]。2004年に6thアルバム『The Lair of the White Worm』をリリース。同アルバムは、日本盤がメタル・ブレイド・レコーズ・ジャパンよりリリースされ、6枚目にして日本デビュー盤となった[2]。リリース後も多くのライヴツアーに参加し、ザ・ホーンテッドやボルト・スロワーとも共演している[1]。ボルト・スロワーとのツアー終了とともに7thアルバム『The Toxic Touch』の制作に着手[1]。2006年にリリースされた。リリース後は、ヴェイダーとのツアーを敢行するが、ザトラーの家族の問題により活動休止状態に陥った[1][2]。この間、ヴェーセンベークがエピカにセッション参加し、そのままゴッド・ディスローンドを脱退し2007年にエピカに正式加入した[2]。更にデラハイもヴェーセンベークの伝手でエピカにセッションを経て正式加入し、ゴッド・ディスローンドを脱退している[2]。2008年中頃にザトラーが復帰し、二人目のギタリストは不在のまま、元メンバーのルー・サンダース (Ds)が再加入して新アルバムが作成された。2009年に8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』をリリース。リリース後のツアーでは、初めて南アメリカを訪れている[1]。また、サンダースはアルバムリリース後に脱退してしまい、新たにミヒール・ファン・デル・プリフト (Ds)が加入。またこの頃は女性ギタリストのスーザン・ヘール (G)が在籍していたが、短期間でバンドを離れドイツ出身のギタリスト・ダニー・トゥンカー (G)が加入している。2010年に9thアルバム『Under the Sign of the Iron Cross』をリリース[1]。2011年からフューネラル・ツアーを行い、2012年2月のアメリカでのライヴを最後に解散した[1]。
2013年に、ゴッド・ディスローンドが所属していたメタル・ブレイド・レコーズ・ヨーロッパでマネージャーをしていたミヒャエル・トレンゲルトの葬儀が行われ、参列したザトラーは音楽業界の知人と再会する[1]。これが切っ掛けとなり、ザトラーはゴッド・ディスローンドを再々結成することを決意する[1]。2014年に、実際に再結成する。再結成時のメンバーは、ザトラー、イェロン・ポンパー (B)、プリフト (Ds)の3名。2015年にリードギタリストのマイク・ファーガソン (G)が加入。2017年に復活作となる10thアルバム『The World Ablaze』をリリース。2019年3月に、ヨーロッパツアーにマイク・ファーガソンが参加できないことが発表され、代わってデイヴ・メースター (Lead G)がツアーに参加することが発表された[3]。その後、12月に11thアルバム『Illuminati』のリリース予告の際、マイク・ファーガソンが正式に脱退しており、デイヴ・メースターが後任となっていることも併せて発表された[4]。2020年初頭に、プリフトが脱退し、2021年にフランク・スキルペロ (Ds)が加入した[5]。
メンバー
編集現ラインナップ
編集- バンドの中心人物でありリーダー。別名「T.S.K.」。ミニストリー・オヴ・テラー、ローズ・オヴ・ザ・ストーン、グランド・スプリーム・ブラッド・コート、ウィンター・オヴ・シン、ソウルバーン等のバンドでも活動している。他バンドではベースを担当することもある。
- デイヴ・メースター (Dave Meester) - リードギター
- アポフィスでも活動。
- イェロン・ポンパー (Jeroen Pomper) - ベース
- アブソーブド、アイコンズ・オヴ・ブルータリティ等のバンドでも活動している。他バンドではボーカルを担うこともある。
- フランク・"スキルペロ"・シルペルールト (Frank "Skillpero" Schilperoort) - ドラムス
- シャイニング、ザ・スカーレット・クロウ、アルター、デヴィアスなどでも活動。
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ヘンリ・ザトラー(Vo/G) 2018年
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イェロン・ポンパー(B) 2017年
旧メンバー
編集- オスカー・カレ (Oscar Carré) - ギター
- リーダー等のバンドでも活動。
- イェンス・ファン・デル・ファルク (Jens van der Valk) - ギター
- オータム、カンタラ、エンレイジド、シージャー等のバンドでも活動。他バンドでは、ボーカルやベースを担う場合もある。
- イザーク・デラハイ (Isaac Delahaye) - ギター
- スーザン・ヘール (Susan Gerl) - ギター
- キル・ディヴィジョン、ディセンシタイズド、クリテーター等のバンドでも活動。グロウルによるボーカルを担当するバンドもある。
- ダニー・トゥンカー (Danny Tunker) - ギター
- ドイツ出身。アブホレント、アルカロイド、フォーム、アボーテッド、デトネーション、フュールブラッデッド、プロスティテュート・ディスフィギュアメント、ザ・サトゥルニン等のバンドでも活動。
- マイク・ファーガソン (Mike Ferguson) - リードギター
- アメリカ合衆国出身。デトネーション、ドッグハウス・ギャロウズ、ピクチャー、Kutschurft等のバンドでも活動している。
- レンコ・フルスト (Remco Hulst) - ベース
- ミニストリー・オヴ・テラーでも活動。
- マルセル・ブーケフェルト (Marcel Beukeveld) - ベース
- マルコ・アレンズ (Marco Arends) - ベース
- ビーフ (Beef) - ベース、バッキングボーカル
- ヘンク・ジンガー (Henk Zinger) - ベース
- マッシヴ・アサルト、グラインド・マインデッド等のバンドでも活動。
- アード・デ・ヴェアード (Ard de Weerd) - ドラムス
- ローズ・オヴ・ザ・ストーンでも活動。
- ルー・サンダース (Roel Sanders) - ドラムス
- インヒューム、キル・ディヴィジョン、Asphyx等のバンドでも活動。
- アリエン・ファン・ヴェーセンベーク (Ariën van Weesenbeek) - ドラムス
- ミヒール・ファン・デル・プリフト (Michiel van der Plicht) - ドラムス
- ペスティレンス、アポフィス、ウィンター・オヴ・シン、デトネーション、プロスティテュート・ディスフィギュアメント、カタファーク、トキソカラ等のバンドでも活動。
サポートメンバー
編集- ダニー・サーヴェス (Danny A. "Goatlord" Servaes) - キーボード
- 2ndアルバム『The Grand Grimoire』、3rdアルバム『Bloody Blasphemy』、4thアルバム『Ravenous』、5thアルバム『Into the Lungs of Hell』、8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』に参加。
- ローズ・オヴ・ザ・ストーンで活動。
- イェナ (Jena) - ハープ
- 2ndアルバム『The Grand Grimoire』に参加。
- ローランド・ヴッブス (Roeland Wubbs) - ピアノ
- 3rdアルバム『Bloody Blasphemy』に参加。
- ニーンケ・デ・ヨン (Nienke de Jong) - クリーンボーカル
- 3rdアルバム『Bloody Blasphemy』に参加。
- オータム、ハー・エンチャントメント等で活動。カレニッシュ・サークルのアルバムにゲスト参加したこともある。
- トニー・ラウリーノ (Tony Laureano) - ドラムス
- 4thアルバム『Ravenous』に参加。
- ナイル、インシディアス・ディズィーズ等で活動。
- ブライアン・パーソンズ (Brian Parsons) - ボーカル
- 7thアルバム『The Toxic Touch』に参加。
- ヨルグ・アーケン (Jörg Uken) - キーボード
- 7thアルバム『The Toxic Touch』、8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』、9thアルバム『Under the Sign of the Iron Cross』に参加。
- ナイトフォール、ストームウォーリアー、マンドレイクなどでも活動。ドラマーとしても活動している。
- マティアス・リーディガー (Mathias Riediger) - キーボード
- 7thアルバム『The Toxic Touch』に参加。
- マルコ・ファン・デル・フェイデ (Marco v.d. Velde) - ボーカル
- 8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』、9thアルバム『Under the Sign of the Iron Cross』に参加。
- ジ・ウーンデッド等のバンドでも活動。ギタリストとしても活動している。
- ミドリ・ハス=カヤヌマ (Midori Hass-Kayanuma) - 語り手
- 8thアルバム『Passiondale (Passchendaele)』に参加。1曲目の「The Cross Of Sacrifice」において、日本語の語りを担当している。
- ヤンネ・サーレンパー (Janne Saarenpää) - ドラムス
- 4thアルバム『Ravenous』リリース後のツアーにサポート参加。
- ザ・クラウン、エンジェル・ブレイク等のバンドで活動。
- イアン・ジェケリス (Ian Jekelis) - ギター
- 2010年、2015年のライヴにサポート参加。
- アビゲイル・ウィリアムズ、アボーテッド、アビスマル・ダウン等のバンドで活動。
ディスコグラフィ
編集- The Christhunt (1992)
- The Grand Grimoire (1997)
- Bloody Blasphemy (1999)
- Ravenous (2001)
- Into the Lungs of Hell (2003)
- The Lair of the White Worm (2004)
- The Toxic Touch (2006)
- Passiondale (Passchendaele) (2009)
- Under the Sign of the Iron Cross (2010)
- The World Ablaze (2017)
コンピレーション
編集- The Ancient Ones (2000)
- 初期音源(デモテープ)やライヴ音源を集めたコンピレーションアルバム。
デモ
編集- Christhunt (1991)
注釈
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y “Bio”. God Dethroned Official Website. 2018年1月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 渡辺清之『パッションデイル』(CDライナー)ゴッド・ディスローンド、メタル・ブレイド・レコーズ・ジャパン、2009年。MBCY-1106。
- ^ “Unfortunately Mike Ferguson cannot join us playing at the European tour.”. God Dethroned Official Facebook (2019年3月24日). 2019年12月21日閲覧。
- ^ “"Freemasons, occultists and conspiracy theory...”. God Dethroned Official Facebook (2019年12月13日). 2019年12月21日閲覧。
- ^ “When Michiel announced his departure from GD early 2020...”. God Dethroned Official Facebook (2021年7月11日). 2021年7月29日閲覧。
外部リンク
編集- God Dethroned Official Website
- God Dethroned (goddethronedofficial) - Facebook