キング・エドワード7世級戦艦 (King Edward VII class Battleships) は、1903年から1905年にかけてイギリス海軍により建造された準弩級戦艦

キング・エドワード7世級戦艦
基本情報
艦種 戦艦
命名基準 人名
前級 スウィフトシュア級
次級 ロード・ネルソン級
要目
排水量 基準:15,885トン
常備:16,350トン
満載:17,500トン
全長 138.3 m
最大幅 23.7 m
吃水 7.7 m ~ 8.2 m
機関方式 バブコック・アンド・ウィルコックス石炭・重油混焼円缶
三段膨張式四気筒レシプロ機関2基2軸推進
出力 18,000 hp (13 MW)
最大速力 18.5ノット (31 km/h)
航続距離 17.5ノット / 3,000海里
燃料 石炭:2,150トン
重油:400トン
乗員 777名
兵装 主砲:Mark IX 30.5cm(40口径連装砲2基4門
中間砲:Mark X 23.4cm(47口径)単装速射砲4基4門
副砲:Marks XI 15.2cm(50口径)単装砲10基
その他備砲:7.62cm(40口径)単装速射砲14基
オチキス 4.7cm(43口径)cm単装機砲14基
魚雷発射管:45cm水中魚雷発射管単装4基4門
マキシム機関銃 2丁
装甲 舷側装甲帯: 9インチ (229 mm)
砲塔装甲: 12インチ (305 mm)
主砲塔: 9インチ (229 mm)
副砲塔: 7インチ (178 mm)
装甲甲板: 2インチ (51 mm)
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概要

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本級の副砲に採用された23.4cm単装砲塔の写真。
 
荒天の中、波浪を突いて航行する本級の写真。

本級は当時急成長を遂げていたの艦隊に対抗するために建造された。日米艦隊については、艦隊の規模は英国よりも小さいものの後の日本海海戦で有用性が証明される副砲が従来に比べ増強されており、英国もこの重要性を認識していた。このために主砲の大口径化と同時に副砲の増強が図られた。 本級の副砲の設計はマジェスティック級戦艦の他にいずれも6インチ砲を備えるカノープス級、フォーミダブル級、ダンカン級などを参考に決定された。本級は中間砲装甲巡洋艦でも広く採用された9.2インチ速射砲 (234mm)を採用し、さらに速射性能も向上させた。

 
揺れるヒンドゥスタンの写真。

新型機関による速度性能については問題は無かったが、英国戦艦として初めて平衛舵を採用し、旋回性能で良好な結果を示したが、その反面船体の乾舷が低く重心も低かったので少し海が荒れるとローリングの周期が短くなり巡洋艦のように揺れ、「ヨロヨロ八隻組」 「揺れる八艦隊」("the wobbly eight") なる不名誉な渾名を頂戴している。ボイラーには、英国海軍の戦艦で初めて重油噴射式の石炭・重油混焼缶が採用された(ニュージーランドを除く)。これによってボイラー圧を容易に上げることができるようになり、加速性能が向上した。

しかし1906年にドレッドノートが建造されたことでキング・エドワード7世級は早々と時代遅れな艦となってしまった。コモンウェルスについては1918年に近代改装が施され、砲手の練習艦として利用されている。

同型艦

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本級に属する艦は全て第一次世界大戦に参加した。沈没を免れた艦についても1920年から1921年にかけて除籍された。

関連項目

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参考図書

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「世界の艦船増刊第30集 イギリス戦艦史」(海人社)

外部リンク

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