カービー・イエーツ

アメリカの野球選手 (1987 - )
カービー・イェーツから転送)

カービー・カーリー・イエーツKirby Kali Yates, 英語発音: /ˈkɜrbi ˈkɑli jeɪt͡s/[1]; 1987年3月25日 - )は、アメリカ合衆国ハワイ州リフエ出身のプロ野球選手投手)。右投左打。MLBテキサス・レンジャーズ所属。愛称はカービッツ[2]

カービー・イエーツ
Kirby Yates
テキサス・レンジャーズ #39
サンディエゴ・パドレス時代
(2018年6月10日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ハワイ州リフエ
生年月日 (1987-03-25) 1987年3月25日(37歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2009年 アマチュアFA
初出場 2014年6月7日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

編集

プロ入り前

編集

2005年MLBドラフト26巡目(全体798位)でボストン・レッドソックスから指名されたが、ヤバパイ短期大学英語版へ進学した。

プロ入りとレイズ時代

編集
 
タンパベイ・レイズ時代
(2014年8月28日)

2009年6月19日にタンパベイ・レイズと契約してプロ入り。契約後、傘下のアパラチアンリーグのルーキー級プリンストン・レイズ英語版でプロデビュー。14試合に登板して0勝1敗4セーブ、防御率2.39、49奪三振を記録した。

2010年はA級ボーリンググリーン・ホットロッズ英語版でプレーし、27試合(先発12試合)に登板して3勝6敗5セーブ、防御率3.30、97奪三振を記録した。8月にA+級シャーロット・ストーンクラブズへ昇格し、1試合に登板した。

2011年はルーキー級ガルフ・コーストリーグで4試合に登板後、7月にA+級シャーロットへ昇格。A+級シャーロットでは16試合に登板して2勝0敗2セーブ、防御率1.62、45奪三振を記録した。

2012年はAA級モンゴメリー・ビスケッツでプレーし、50試合に登板して4勝2敗16セーブ、防御率2.65、94奪三振を記録した。

2013年はAAA級ダーラム・ブルズでプレーし、51試合に登板して3勝2敗20セーブ、防御率1.90、93奪三振を記録した。オフの11月20日にレイズとメジャー契約を結び[3]40人枠入りした。

2014年3月13日にAAA級ダーラムへ配属され、そのまま開幕を迎えた。AAA級ダーラムでは21試合の登板で、1勝0敗16セーブ、防御率0.36と好投し、6月7日に不調のジョシュ・ルーキーDFAとなったため、メジャーへ昇格[4]。同日のシアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。7回表二死から登板し、1.1回を無安打無失点、2三振に抑えた[5]。昇格後はシーズン終了までリリーフに定着し、この年は37試合に登板して0勝2敗1セーブ、防御率3.75、42奪三振を記録した。

2015年は、リリーフで20試合に投げてメジャー初勝利を挙げた。しかし、投球回20.1回で被本塁打10、防御率7.97と大炎上した。11月20日にDFAとなった[6]

ヤンキース時代

編集
 
ニューヨーク・ヤンキース時代
(2016年5月24日)

2015年11月25日に金銭トレードで、クリーブランド・インディアンスへ移籍した[7]が、2016年1月5日にマイク・ナポリの加入に伴ってDFAとなった[8]。1月8日に金銭トレードで、ニューヨーク・ヤンキースへ移籍した[9]。ヤンキースではブルペンの一角として41試合にリリーフ登板。41.1回で50三振を奪い、自己最高の奪三振率10.9を記録したが、四球を出す頻度も高まり、防御率5.23に終わった。

エンゼルス時代

編集

2016年10月5日にウェイバー公示を経てロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した。

2017年4月2日にDFAとなり、4月7日にマイナー契約で傘下のAAA級ソルトレイク・ビーズへ配属された。その後、4月22日にギャレット・リチャーズの60日間の故障者リスト入りに伴ってメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[10]が、同日のトロント・ブルージェイズ戦に8回に2番手で登板し、1回を投げ2被本塁打、2失点で降板となり、翌23日に再びDFAとなった[11]

パドレス時代

編集

2017年4月26日にウェイバー公示を経てサンディエゴ・パドレスへ移籍した[10]。移籍後はダレン・バルスリー英語版投手コーチの指導もあって投球内容が改善され[12]、主に7回に登板し、8回のクレイグ・スタメンへ継投することが多かった。4勝5敗1セーブ20ホールド、防御率3.72などを記録した。

2018年は序盤に抑えブラッド・ハンドにつなぐセットアップマンだったが、ハンドが7月にトレードで移籍してからは抑えに配置転換した。5勝3敗12セーブ16ホールド、防御率2.14などを記録した。オフの10月29日には2018日米野球のMLB選抜に選出された[13]

2019年は開幕から抑えとして起用された。オールスターゲームに初選出された。最終的に0勝5敗41セーブ(失敗は3)、防御率1.19などを記録し、ナショナルリーグセーブ王を獲得した。オフには最優秀救援投手賞の最終候補には選ばれたものの、ジョシュ・ヘイダーが受賞した。サイ・ヤング賞の投票では9位タイだった[14]。また、同年から新設されたオールMLBチームのファーストチーム中継ぎ投手の1人に選出された。

2020年1月にパドレスと年俸調停を避けて1年約706万ドルで契約延長した[15]。この年は故障により6試合の登板に留まった。オフの10月28日にFAとなった[16]

パドレス退団後

編集

2021年1月20日にトロント・ブルージェイズと550万ドルの1年契約を結んだ[17]。3月24日に右肘のトミー・ジョン手術を受け、開幕前にシーズン終了となった[18]。オフの11月3日にFAとなった[19]

ブレーブス時代

編集

2021年11月29日にアトランタ・ブレーブスと2年総額825万ドルの契約を結んだ[20]。内訳は2022年が100万ドル、2023年が600万ドルで、2024年はチームオプションとなり、バイアウトの際は125万ドルが支払われる[21]

2022年は2年ぶりにメジャーに復帰した。

2023年オフの11月3日に契約延長オプションを破棄して、FAとなった[22]

レンジャーズ時代

編集

2023年12月6日に1年450万ドルでテキサス・レンジャーズと契約を結んだ[23]。2024年7月7日に自身2度目となるオールスターに選出された。

選手としての特徴

編集

速球は平均94mph前後(約151km/h)。

変化球については、以前はスライダーチェンジアップを投げていたが、2018年からはほとんどスプリッターのみである。

人物

編集

実兄のタイラー・イエーツ英語版は10歳上で、アトランタ・ブレーブスなど5シーズンで239試合に登板した。

詳細情報

編集

年度別投手成績

編集




















































W
H
I
P
2014 TB 37 0 0 0 0 0 2 1 0 .000 156 36.0 33 4 15 3 3 42 2 0 16 15 3.75 1.33
2015 20 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 92 20.1 23 10 7 0 1 21 0 0 18 18 7.97 1.48
2016 NYY 41 0 0 0 0 2 1 0 2 .667 184 41.1 41 5 19 1 4 50 1 0 24 24 5.23 1.45
2017 LAA 1 0 0 0 0 0 0 0 0 --- 5 1.0 2 2 0 0 0 1 0 0 2 2 18.00 2.00
SD 61 0 0 0 0 4 5 1 20 .444 226 55.2 42 10 19 2 2 87 0 1 26 23 3.72 1.10
'17計 62 0 0 0 0 4 5 1 20 .444 231 56.2 44 12 19 2 2 88 0 1 28 25 3.97 1.11
2018 65 0 0 0 0 5 3 12 16 .625 250 63.0 41 6 17 0 4 90 2 0 15 15 2.14 0.92
2019 60 0 0 0 0 0 5 41 0 .000 243 60.2 41 2 13 1 7 101 2 0 14 8 1.19 0.89
2020 6 0 0 0 0 0 1 2 1 .000 25 4.1 7 1 4 0 0 8 2 0 6 6 12.46 2.54
2022 ATL 9 0 0 0 0 0 0 0 2 ---- 33 7.0 6 2 5 0 0 6 2 0 4 4 5.14 1.57
2023 61 0 0 0 0 7 2 5 9 .778 254 60.1 35 9 37 1 5 80 5 1 22 22 3.28 1.19
MLB:8年 300 0 0 0 0 12 17 57 41 .414 1214 289.1 236 42 99 7 21 406 11 1 125 115 3.58 1.16
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

編集


投手(P)












2014 TB 37 1 4 0 0 1.000
2015 20 0 2 1 0 .667
2016 NYY 41 2 4 1 0 .857
2017 LAA 1 0 0 0 0 ----
SD 61 0 2 0 0 1.000
'17計 62 0 2 0 0 1.000
2018 65 0 4 1 0 .800
2019 60 6 5 0 1 1.000
2020 6 1 1 1 0 .667
2022 ATL 9 1 0 0 0 1.000
2023 61 3 4 1 0 .875
MLB 361 14 26 5 1 .889
  • 2023年度シーズン終了時

タイトル

編集

記録

編集

背番号

編集
  • 49(2014年 - 2015年)
  • 39(2016年 - 同年途中、2017年 - 2021年、2024年 - )
  • 50(2016年途中 - 同年終了)
  • 22(2022年 - 2023年)

脚注

編集
  1. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2020年1月19日閲覧。
  2. ^ Padres' Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月27日閲覧
  3. ^ "Rays add four players to 40-man roster" (Press release) (英語). MLB.com (Tampa Bay Rays). 20 November 2013. 2015年11月24日閲覧
  4. ^ Jim Hawkins (2014年7月8日). “After replacing Lueke on roster, Yates makes debut” (英語). MLB.com. 2015年11月24日閲覧。
  5. ^ Scores for Jun 7, 2014” (英語). ESPN (2014年7月7日). 2015年11月24日閲覧。
  6. ^ Ian Malinowski (2015年11月20日). “Rays DFA Daniel Nava, J.P. Arencibia, Brandon Gomes, and Kirby Yates” (英語). DRaysBay/SB Nation. Vox Media, Inc. 2015年11月24日閲覧。
  7. ^ Bill Chastain (2015年11月25日). “Rays deal Yates among handful of moves” (英語). MLB.com. 2015年11月26日閲覧。
  8. ^ Paul Hoynes (2016年1月5日). “It's official, Cleveland Indians sign Mike Napoli to 1-year, $7 million contract”. cleveland.com (Northeast Ohio Media Group LLC.). http://www.cleveland.com/tribe/index.ssf/2016/01/its_official_cleveland_indians_2.html 2016年1月6日閲覧。 
  9. ^ Tom Singer (2015年11月25日). “Yankees acquire reliever Yates from Indians” (英語). MLB.com. 2015年11月26日閲覧。
  10. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2017年4月26日閲覧。
  11. ^ Chad Thornburg (2017年4月23日). “Angels add Pounders to bullpen, DFA Yates” (英語). MLB.com. 2017年4月24日閲覧。
  12. ^ Darren Balsley, Doug Bochtler working magic” (英語). MLB.com (2017年8月4日). 2021年3月28日閲覧。
  13. ^ 2018日米野球 MLBオールスターチーム コーチ・出場予定選手発表 侍ジャパン公式サイト (2018年10月29日) 2019年7月12日閲覧
  14. ^ 2019 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2021年3月28日閲覧。
  15. ^ Sources: Padres, Kirby Yates agree to $7M deal; Tommy Pham gets $7.9M” (英語). ESPN (2020年1月11日). 2021年3月28日閲覧。
  16. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月20日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月23日閲覧。
  17. ^ Blue Jays Sign Kirby Yates” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月21日閲覧。
  18. ^ Kirby Yates undergoes Tommy John surgery” (英語). MLB.com (2021年3月26日). 2021年3月28日閲覧。
  19. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (November 3, 2021). November 5, 2021閲覧。
  20. ^ Braves sign Yates to 2-yr., $8.25 million deal” (英語). MLB.com. 2021年11月30日閲覧。
  21. ^ Braves Sign Kirby Yates” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年11月30日閲覧。
  22. ^ 39 Additional Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 6, 2023). November 10, 2023閲覧。
  23. ^ Rangers, reliever Yates agree to 1-year deal”. MLB.com (2023年12月6日). 2024年7月27日閲覧。
  24. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. November 27, 2021閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集