へすていあ
へすていあ(HESTIA)とは、かつて東日本フェリーが運航していたフェリー。2007年から2017年には、さんふらわあ ふらのとして商船三井フェリーが運航していた。
へすていあ | |
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へすていあ(大洗港、2007年1月14日撮影) | |
基本情報 | |
船種 | フェリー |
船籍 |
日本(1993 - 2017) モンゴル(2017 - ) |
所有者 |
東日本フェリー(1993 - 2006) 商船三井フェリー(2007 - 2017) |
運用者 |
東日本フェリー(1993 - 2006) 商船三井フェリー(2007 - 2017) |
建造所 | 三菱重工業下関造船所 |
母港 |
室蘭港(1993 - 2006) 大洗港(2007 - 2017) |
姉妹船 | へるめす、はあきゆり |
建造費 | 約80億円[1] |
船級 | JG第二種・NK M0[2] |
信号符字 | JD2705 |
IMO番号 | 9061590 |
改名 |
さんふらわあ ふらの(2007/1/30 - 2017/5/11) GOLDEN PEARL III MUTIARA BERKAH II |
経歴 | |
起工 | 1993年2月2日[2] |
進水 | 1993年7月8日[2] |
竣工 | 1993年11月10日[3] |
就航 | 1993年11月18日[3] |
引退 | 2017年5月11日 |
要目 | |
総トン数 | 13,539トン[3] |
全長 | 192.0 m[3] |
垂線間長 | 175.0 m[2] |
幅 | 27.0 m[3] |
深さ | 20.7 m[3] |
満載喫水 | 6.7 m[3] |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | NKK-SEMT-Pielstick 12PC4-2V 2基[3][2] |
推進器 | 可変ピッチプロペラ 2軸 |
出力 | 35,600馬力[3] |
最大速力 | 26.2ノット[2] |
航海速力 | 24.0ノット[3] |
航続距離 | 4,000海里[2] |
旅客定員 | 703名[3] |
乗組員 | 49名[2] |
車両搭載数 |
トラック180台、乗用車100台(東日本フェリー時代)[3] 大型トラック154台、乗用車77台(商船三井フェリー時代) |
概要
編集へるめす型の3番船として三菱重工業下関造船所で建造され、室蘭 - 大洗に就航した[3]。当船の就航により、1988年から就航していたびくとりと合わせ室蘭 - 大洗が日曜日を除く週6便の運航となった。船名はギリシャ神話に登場する炉辺の女神ヘスティアーに由来する[1]。
2002年6月には、室蘭 - 大洗航路休止に伴い商船三井フェリーとの共同運航体制で大洗 - 苫小牧に就航した。2007年に東日本フェリーが同航路から撤退したことにより、共同運航を行っていた商船三井フェリーに移管され、同年1月30日に船名を「さんふらわあ ふらの」に改名[4]、「全国的な知名度の高さや、優しさを感じる響きで女性に受け入れられやすい」といった思いが込められた[5]。その後は同航路の「夕方便」に就航していた。
設備
編集クラス | 部屋数 | 定員 | 設備 |
---|---|---|---|
スイートルーム (旧・オーナーズルーム) |
1室 | 2名 | ユニットバス・トイレ、洗面台、テレビ、DVDデッキ、 テーブル、椅子、冷蔵庫、クローゼット |
デラックスルーム (旧・特等) |
28室 | 2名 | ユニットバス・トイレ、洗面台、テレビ、DVDデッキ、 テーブル、椅子、冷蔵庫、クローゼット |
スタンダードルーム (旧・1等) |
48室 | 4名 | 洗面台、テレビ、DVDデッキ、テーブル、クローゼット |
カジュアルルーム (旧・2等寝台) |
14室 | 12名 | 手荷物棚(共有)、読書灯 |
エコノミールーム (旧・2等和室) |
5室 | 60名・ 63名・ 15名×1室 22名×2室 |
手荷物棚(共有) |
Aデッキ
- レストラン
- 展望ラウンジ
Bデッキ
- オーナーズルーム
- 特等室
- 二等室
- 展望浴場
- ゲームコーナー
- カードルーム→ゲームコーナー
- マリンシアター
- 談話室→喫煙コーナー
- ミーティングルーム→キッズランド
Cデッキ
- 二等寝台
- 一等室
- 売店
- インターネットコーナー(新設、2013年7月いっぱいまで)
- 案内所
- ペットルーム(新設)
-
案内所
-
レストラン
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ラウンジ
-
カジュアルルーム
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デッキ
事故・インシデント
編集旅客等負傷事件
編集東日本大震災
編集- 2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が発生した際、本船は大洗港に停泊中であった。本船は地震発生後20分で緊急出港し、周囲への注意を促す汽笛を鳴らしながら航行し沖合へ避難した後苫小牧港へ航行した。本船の汽笛を聞いて高台へ避難した住民もいたという。なお大震災の津波により大洗港フェリーターミナル1階が浸水、岸壁損傷や堆積物による水深低下で入港が困難となり6月まで関東側の発着地を東京港に変更して運航を続けた[9][10]。
脚注
編集- ^ a b 動くホテル80億円、豪華フェリーをちょっと拝見 - うおんつ1994年2月号(太陽)
- ^ a b c d e f g h 新造船写真集No.545 カーフェリー へすていあ HESTIA 東日本フェリー株式会社 - 船の科学1994年3月号
- ^ a b c d e f g h i j k l m 「新造船紹介」『世界の艦船』第476号、海人社、1994年2月1日、64頁。
- ^ 2007年1月30日 “さんふらわあ ふらの”デビュー - 商船三井フェリーからのお知らせ 2007年1月30日付(Internet Archive)
- ^ 苫小牧-大洗相田のフェリー 命名「ふらの」響きにやさしさ - 北海道新聞2006年110月10日朝刊旭川上川版26面
- ^ 『フェリー代替建造のお知らせ』(プレスリリース)商船三井フェリー株式会社、2014年10月17日。オリジナルの2014年10月26日時点におけるアーカイブ 。2016年8月10日閲覧。
- ^ リベラ(株)苫小牧~大洗航路「へすていあ」旅客・乗組員負傷及び車両損傷事故の概要 - 国土交通省
- ^ 平成19年函審第26号 旅客船へすていあ旅客等負傷事件 - 函館地方海難審判所
- ^ 『津波に遭遇した船の行動事例集~東日本大震災で津波に遭遇した船のその時の行動に学ぶ~』(レポート)国土交通省近畿運輸局、2011年9月 。2018年12月14日閲覧。
- ^ 『被災地は今。 震災当日、大洗港を緊急出港した「さんふらわあ ふらの」=茨城県大洗町 フェリーターミナルも、市街地も、平常が戻る』(レポート)日本自動車連盟 。2017年5月14日閲覧。
外部リンク
編集- 東日本フェリーの船舶紹介 へすていあ - 東日本フェリー(Internet Archive)
- 船内案内 さんふらわあ ふらの - 商船三井フェリー(Internet Archive)
- 船舶の情報と現在位置 - MarineTraffic.com