うずしお (列車)
うずしおは、四国旅客鉄道(JR四国)および西日本旅客鉄道(JR西日本)が岡山駅・高松駅 - 徳島駅間を宇野線・本四備讃線・予讃線(瀬戸大橋線)・高徳線経由で運行する特急列車である。
うずしお | |
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2700系「うずしお」(2019年9月) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 岡山県・香川県・徳島県 |
前身 | 急行「阿波」「むろと」 |
運行開始 | 1988年4月10日 |
運営者 | |
路線 | |
起点 | 岡山駅・高松駅 |
終点 | 徳島駅 |
営業距離 |
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運行間隔 | 16.5往復 |
列車番号 |
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使用路線 | |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 | #使用車両・編成を参照 |
娯楽 | 「ゆうゆうアンパンマンカー」:2号車(土休日および特定日のみ増結)※非営業 |
技術 | |
車両 | |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | |
最高速度 |
高徳線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。
概要
編集基本的に高松市と徳島市の輸送を担う列車で、1988年4月10日に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に伴い、それまで高松駅 - 徳島駅間で運転していた急行「阿波」をすべて特急に格上げするかたちで運転を開始した。1990年11月には、本四備讃線の開通時に「むろと」から改称された「阿波」も「うずしお」に編入されている。
列車名は徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市(淡路島)の間にある鳴門の渦潮を平仮名表記したものである。「うずしお」の名称は1961年から1972年まで、大阪駅(1964年以降は新大阪駅) - 宇野駅間を運行する特急の名称として使用されていた。この列車の沿革についてはマリンライナー#宇野線・本四備讃線優等列車沿革を参照のこと。
運行概況
編集2024年3月16日現在、高松駅 - 徳島駅間に14.5往復(下り15本・上り14本)、岡山駅 - 徳島駅間に2往復の計16.5往復(下り17本・上り16本)が運転されている[1]。これは、気動車特急の運行本数としては日本最多である。なお、岡山駅発着の2往復(下り13・29号、上り6・22号)は、2001年3月3日からは宇多津駅 - 岡山駅間で「南風」と併結して運転されているが、線形の関係上、高松駅と宇多津駅で列車の進行方向が変わる。これらは現在では日本で定期運行を行う特急列車としては珍しく2回方向転換する列車である[注釈 2]。
停車駅
編集(岡山 - 児島 - 宇多津 - )高松 - 栗林 - (屋島) - 志度 - (オレンジタウン) - (讃岐津田) - 三本松 - (讃岐白鳥) - (引田) - 板野 - (池谷) - (勝瑞) - 徳島
- ( )は一部列車のみ停車。
- 屋島駅は下り13号/上り22号が通過。
- オレンジタウン駅は下り1・3・25・27・33号/上り2・4・26・32号が停車。
- 讃岐津田駅は下り3・25・27・31・33号/上り2・4・26・32号が停車。
- 讃岐白鳥駅は下り3・5・25・27・31・33号/上り2〜6・28・32号が停車。
- 引田駅は下り13号/上り6・22号が通過。
- 池谷駅は下り1・13・25・33号/上り28・30号が通過。
- 勝瑞駅は下り1〜5・25・27・31・33号/上り2〜6・28〜32号が停車。
- 岡山駅↔高松駅間は下り13・29号/上り6・22号のみ運転。
- 大麻比古神社への初詣客対応のため、板東駅に臨時停車することがある。
- 引田駅を通過する列車の一部は、2月末から3月3日までの引田ひなまつり期間中に同駅に臨時停車する。
「いしづち」や「サンライズ瀬戸」など、他の列車がすべて停車する坂出駅は「うずしお」は通過する。
使用車両・編成
編集うずしお | ||||||||||||
← 徳島・宇多津 岡山・高松 →
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基本的には高松運転所に所属する車両が使用される。使用車両によって、ヘッドマークの色は異なる。
一列車あたりの車両数は、ラッシュ時の通勤・通学列車として利用の多い「うずしお31号」/「うずしお4号」(高松駅 - 徳島駅間)は5両編成、「うずしお14号」(高松駅 - 徳島駅間)は4両編成、その他は2両または3両編成で運転されている。ただし、阿波踊り期間中は5両編成に増結される列車もある。全列車が普通車のみで、グリーン車が連結されることはなく、指定席は常に1/3両から1両の設定で、自由席よりも多くなる列車はない[注釈 3]。これは高松駅 - 徳島駅間の運行距離が100 km未満であり、短距離利用の乗客が多く、頻繁に乗り降りがあるため自由席でも簡単に座れることなどの理由による。同じ車両で指定席と自由席に分かれる場合、「南風」などと同じく指定席部分には青色の座席カバーが装着される。
なお、高松駅・栗林駅・徳島駅以外の停車駅はホームの有効長が4両分しかないため、5両編成以上で運転される場合はドアカットを行う。
現在の使用車両
編集- キハ185系気動車
- 「剣山」や「むろと」の高松運転所からの送り込み運用を兼ねて、2024年3月15日までは高松駅発着の1往復(9・32号)のみに充当されていた[2]。このうち、9号は土休日および特定日にキロハ186形を改造したイベント車両「ゆうゆうアンパンマンカー」が2号車として連結および営業され、3両編成での運転となっていた。また、この車両の連結日には折り返しとなる32号も3両編成の運転になっていたが、「ゆうゆうアンパンマンカー」の営業は行わなかった。最高速度は110km/hである。
- 2024年3月16日改正ダイヤからは1・8号で運用されているが、土休日および特定日に2号車として連結される「ゆうゆうアンパンマンカー」は両列車ともに所属先の高松運転所との入出庫のための連結とし、営業(遊戯室の開放と座席の発売)はなく、通り抜けのみ可能とされている。
- 2600系気動車
- 2017年(平成29年)12月2日より使用されており、2018年(平成30年)3月17日以後は「うずしお1・8・11・14・17・20・23・26号」で運行している[3]。最高速度は120km/hである。
- 2024年3月16日以後は、2・9・12・15・18・21・24・27・30・33号で運用。
- 2700系気動車
- 2019年 (令和元年) 8月6日より使用されている。2019年 (令和元年) 9月28日以降は、「うずしお2・4・5・7・10・12・15・18・21・24・25・27・28・30・31・33号」で運行されている。かつて定期運用されていた後述のN2000系と同じく最高速度は130km/hである。
- 2024年3月16日以後は、3-7・10・11・13・14・16・17・19・20・22・23・25・26・28・29・31・32号で運用。
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キハ185系「うずしお」(1989年)
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キハ185系剣山色「うずしお」(右)とキハ185系JR四国色「剣山」(左)
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ゆうゆうアンパンマンカーを連結したキハ185系「うずしお」
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2600系「うずしお」
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2700系「うずしお」
過去の使用車両
編集- 2000系気動車、N2000系気動車
- 2011年(平成23年)3月のダイヤ改正以降は、最高速度130 km/h運転に対応するN2000系が限定使用されていた。
- 2000系気動車は、2011年(平成23年)3月のダイヤ改正で「南風」の一部と運用が入れ替えられ、定期運用からは撤退した。ただしダイヤが乱れた際やN2000系やキハ185系が緊急入場した場合、多客時(増結用含む)[4]には運用に就くことがあった。
- 2両編成の2号車(7号車)、3両編成の3号車(8号車)には、車いす対応座席が設置されていた。5両編成の4号は3・5号車に設置されていた。
- 岡山駅発着の列車は2001年(平成13年)以降「南風」と併結運転を行うため、号車番号は6 - 8号車が付番されていた。N2000系が導入された当初は4両編成だったが、利用者の減少などもあって2008年(平成20年)以降は3両編成となり、2011年(平成23年)3月以降は2両編成も存在した。
- 2020年(令和2年)7月の運用変更で、「うずしお」の定期運用から撤退した。
- キハ181系気動車
- 1993年(平成5年)に香川県と徳島県で開催された東四国国体秋季大会開催時期に2往復の定期列車に臨時運用で入り、5両または7両編成で運転された。同年3月の時点ですでに一般営業から離脱しており、この臨時運用で運転された「うずしお」がJR四国所有のキハ181系の特急列車としてのラストランとなった。
- なお、先頭車のキハ181形にトイレが設置されていないこと、運転室後部に機械室が設置されているため座席数が確保できなかったこと、2両編成での運転が不可能であったことから、定期列車には使用されなかった。
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N2000系「うずしお」(2008年)
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キハ181系「うずしお」
利用状況
編集2010年3月13日現在、日本の気動車特急で一番本数が多いとはいえ、列車1本あたりの利用者数は少ない。一日の平均利用者数は約3,500人で、四国内を走り、新幹線乗換駅を擁する岡山市と愛媛県と高知県の県庁所在地を結ぶ「しおかぜ」や「南風」に比べると少ない。
明石海峡大橋・高松自動車道開通以前
編集高徳線の高速化工事を施工して1988年に登場してから10年ほどは増発や、割引乗車券類の発売、スピードアップ、急行の廃止を実施した関係もあり高徳線内の駅へのこまめな停車などで利便性を高め、利用者はわずかながら増加傾向にあった。当時、高松市と徳島市を結ぶ幹線道路は国道11号しかなく、しかも牟礼町(当時)から鳴門市にかけては全線片側1車線であり、高松・徳島両市の市街地流入部(特に徳島市街に入る吉野川大橋)での渋滞が頻発していたために2時間程度を要し、高徳線を1時間15分ほどで結ぶ「うずしお」は所要時間で大きな優位性を持っていた。岡山駅発着列車は高松駅での乗換えが不要で、指定席は満席になる日も多く、常時4両編成で運転されていた。
明石海峡大橋・高松自動車道開通後
編集高速道路に対抗するため、明石海峡大橋開通前の1995年度から高徳線のさらなる高速化工事に着手し、1998年からは最高速度110km/hのキハ185系に代わって最高速度130km/hの振り子式気動車N2000系を投入するなどスピードアップを図り[5]、高松駅 - 徳島駅間の最速所要時間は55分となった。しかし、同年に明石海峡大橋が開通すると、徳島から京阪神への高速バスが設定されたことで、岡山を経由して大回りとなる鉄道を利用した徳島市 - 京阪神地区の利用客は減少した。さらに、2001年に高松自動車道板野IC - 高松中央IC間が開通すると、高松市 - 徳島市間は自動車で1時間半ほどの所要時間となったほか、同区間の運賃を「うずしお」利用時の半額とした高速バス「高徳エクスプレス」も運行を開始し、自動車に対する優位性は失われ始めた。その後、本列車の利用客は年々減少の一途をたどっており、JR四国も対策を打ち出してはいるものの、高速道路網の急速な整備の中で利用客数の減少を防ぐことはできなかった。
現状
編集このような状況の中、JR四国はさまざまな巻き返しを図っている。徳島から距離の面で京阪神方面は高速バスが圧倒的に優位であることから、中国・九州方面への利用者増を狙って、「広島往復きっぷ」、「博多往復きっぷ」などの割引乗車券を発売している。また徳島発5時半の列車と高松発23時台の列車を増発し、福岡・広島での滞在時間の拡大を図った。しかし、徳島県東部は京阪神の延長線上にあたり四国他県や中国・九州地方とのつながりが希薄である(この点は徳島県の項目を参照のこと)こともあり(後に高松発23時台の列車は廃止)、大幅な利用増にはつながっていない。
また、これまでも「Sきっぷ」と称する往復割引乗車券を発売するなどしてきたが、2005年7月には徳島 - 高松間にも新たな割引乗車券「週末自由席早トクきっぷ」を発売した。この切符は前日までに購入すれば同区間を往復2,720円と、通常運賃・料金のおよそ半額で利用でき、高速バスの往復運賃とほぼ同額で、片道あたりに換算すると普通運賃よりも安い(なお、2023年5月20日より、往復4,000円に値上げされている)。週末のみの利用で有効期限が2日とはいえ、今までにない大幅な割引で対抗しているが、一方の高速バス側も週末限定で運賃の上限を1,100円(平日は上限1,650円)に値下げして応戦している。「高徳エクスプレス」は高松・徳島とも最終便が19時台と早いという弱点を抱えていることから、遅い時間帯の列車を充実させている。また、一部の列車に「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結し、子供連れの家族の利用促進を図っている。
通勤・通学での特急利用の促進にも力を入れている。特急利用の定期券「快てーき」は着実に利用者を増やしており、通勤・通学時間帯を走る「うずしお」4号は、5両編成で運転されるほか、「うずしお」29号は、岡山駅始発に加えて夕方のラッシュ時に重なることから、高松駅発車時点で立ち客が出るほどである。また、JR四国は、発足当初から通常の定期券利用者も自由席特急券を購入すれば、特急列車自由席に乗車できるようにしていたが、さらに定期券併用用の特急回数券、「快てーき回数券」を発売することで、増収に努めている。
JR四国では自由席特急料金も25kmまで450円と短距離では廉価に設定されており、高松駅 - 志度駅間や徳島駅 - 板野駅間など短区間での特急利用も多い。
臨時列車
編集阿波踊り号
編集徳島市で阿波踊りが開催される期間中は、定期「うずしお」の最終列車の後に、徳島駅→高松駅間で臨時特急列車として、「阿波踊り号」を運転している。予讃線の最終特急「ミッドナイトEXP高松」運転開始後は、同列車を徳島駅始発として「阿波踊り号」の列車名で運転し、高松駅以西は時刻が繰り下げとなっていた。2016年以降は高松までの運転になり、高松でミッドナイトEXP高松に乗り換えとなった。過去には団体輸送のため松山まで延長されたことがあり、その際松山駅到着は2時を過ぎていた。
2017年は従来の上り1本に加えて、新たに1往復が同年に登場した2600系気動車で運転された。送り込みのため、初めて下り列車「阿波踊り1号」が設定され、この列車が一般客が乗車できる初の2600系の運用となった。上りは新たに新設された列車が2号、従来からのものが4号となった[6]。なお。この追加された1往復はこの年限りとなった。
- 停車駅
- 徳島駅 - 池谷駅 - 板野駅 - 引田駅 - 三本松駅 - 讃岐津田駅 - 志度駅 - 屋島駅 - 栗林駅 - 高松駅
阿波踊り1・2号は太字の駅のみ停車。なお、2015年以前の高松駅以遠の停車駅は次の通り。
やくおうじ号
編集四国八十八箇所の23番札所薬王寺(最寄り駅は日和佐駅)への初詣参拝客のために、高松駅 - 日和佐駅間を高徳線・牟岐線経由で正月三が日に運行する臨時特急列車として「やくおうじ号」が運行される。以前は、臨時急行「やくし号」として運転され、「むろと」「阿波」と併結していた。「阿波」の廃止後は特急「やくし号」や「初詣やくし号」、「やくおうじ号」などとして運転され、「うずしお」と併結したり単独で運転したりしていた。2003年以降は「やくおうじ号」になっている。
1往復が運転されるが、2014年までは下りは高松駅→徳島駅間で「うずしお」7号と併結運転し、上りは志度駅で「うずしお」20号を待避するダイヤを組んでいた。2015年以降は、上りが徳島駅までの運転になり、更に、2020年のダイヤ(1月1日から1月5日までの1日1往復で運転)では下りも徳島からの運転及び運転時間の大幅な変更もされている。2021年からのダイヤは1月1日から3日までの1日1往復(計3往復)で運転されている[7][8][9][10]。キハ185系気動車を使用し、普通車のみ2両編成で全車自由席である。「やくし号」、「初詣やくし号」時代は全車指定席で運転される場合もあった。
- 停車駅
- 徳島駅 - 南小松島駅 - 羽ノ浦駅 - 阿南駅 - 桑野駅 - 由岐駅 - 日和佐駅 - 牟岐駅
- 一時期(2008年‐2019年)日和佐駅発着に戻されたことがあったが、現在は牟岐駅発着となっている。
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キハ185系で運行されていたころの「阿波踊り号」
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「うずしお」と併結運転の「やくし号」
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「初詣やくし号」
高徳線優等列車沿革
編集国鉄時代
編集- 1959年(昭和34年):高松駅 - 徳島駅間を運行する準急列車「阿波」(あわ)運転開始。
- 1961年(昭和36年):「阿波」の一部列車に「なると」・「眉山」(びざん)の名称を与える。
- 1962年(昭和37年):高松駅 - 牟岐駅間を運行する準急列車「むろと」運転開始。また、「眉山」・「なると」の名称を廃止。「阿波」に統合。
- 1966年(昭和41年):準急「むろと」を急行列車に昇格。
- 1968年(昭和43年):準急「阿波」を急行に昇格。
- 1969年(昭和44年):急行「むろと」の一部を高徳本線内をノンストップとして、牟岐線区間への速達化を図る。(高徳間1時間22分)
- 1975年(昭和50年):「阿波」の一部列車にグリーン車の連結を行う。その際、キロハ28 1を導入する。
- 1980年(昭和55年)10月1日:このときのダイヤ改正により、四国島内の急行列車へのグリーン車連結を廃止。
- 1982年(昭和57年)11月15日:ダイヤ改正で、急行「阿波」「むろと」にあった高徳本線内ノンストップ運行を終了。
民営化後
編集- 1988年(昭和63年)
- 1989年(平成元年)7月:瀬戸大橋上の騒音対策の関係で児島駅を通過とし、JR四国の乗務員が岡山駅まで乗務するようになる。
- 1990年(平成2年)
- 1992年(平成4年)3月:阿佐海岸鉄道阿佐東線開業で甲浦駅まで乗り入れ開始。
- 1993年(平成5年)
- 10月:「うずしお」の高松駅 - 徳島駅間が全列車3両編成での運転となり、指定席1両を連結。
- 10月24日 - 29日に開催された東四国国体秋季大会に合わせて、2往復の定期列車に臨時運用としてキハ181系気動車が充当される。また、キハ185系でも一部がグリーン車(キロハ186形)を連結した4両から7両編成となり、うち下り3本・上り2本が岡山駅まで延長運転されたほか、臨時列車として上り「うずしお」86号(高松駅 - 岡山駅間)が運転された。
- 1996年(平成8年)3月16日:「うずしお」の岡山駅乗り入れ2往復を含む6往復に、グリーン車指定席を連結[11]。
- 1998年(平成10年)
- 1999年(平成11年)3月13日:「うずしお」のほとんどの列車を2000系気動車とする。徳島駅で系統分離され、徳島駅 - 甲浦駅間が上り1本・下り2本、徳島駅 - 牟岐駅間1往復は特急「むろと」となる。牟岐線に入る「剣山」は上り1本となる。
2000年代の動き
編集- 2001年(平成13年)3月3日:ダイヤ改正により、次のように変更。
- 2002年:リバイバルトレインとして西日本旅客鉄道(JR西日本)のキハ181系国鉄特急色編成による「うずしお」が高松発徳島行きで運転。
- 2003年(平成15年)10月1日:伊予西条発の列車が高松駅で系統分離され、伊予西条駅 - 高松駅間は「いしづち」となる。
- 2005年(平成17年)3月1日:「うずしお」を1往復増発し、16往復になる。
- 2008年(平成20年)3月15日:全車禁煙になる[12]。
2010年代の動き
編集- 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更[13]。
- エル特急の呼称を廃止。
- 讃岐白鳥駅への停車が1往復増加。
- 「うずしお」4号を毎日5両編成、折り返しとなる「うずしお」3号(平日は5両、土曜・休日は3両)を毎日2両編成での運転に変更。これによって捻出した3両を活用することで、新たに「うずしお」5号を増発し、上り16本・下り17本になる。
- 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[14]。
- 栗林駅・屋島駅・引田駅・板野駅・勝瑞駅への停車を拡大(勝瑞駅のみ臨時停車扱い)。これにより、栗林駅と板野駅に全列車が停車するようになる。
- 「うずしお」4号の土休日を4両編成に、「うずしお」5号の土休日・「うずしお」31号の金曜・土曜・休前日を2両編成に変更。
- 2014年(平成26年)3月15日:「うずしお」29号が讃岐白鳥駅に停車するようになる[15]。
- 2016年(平成28年)3月26日:「しおかぜ」及び「いしづち」への8600系投入により「しおかぜ」と「宇和海」の運転を完全に分離したことにより、「宇和海」の運転本数が増加。「宇和海」と共に気動車による最多運転本数の特急列車となる。
- 2017年(平成29年)12月2日: 「うずしお」9・14・15・20・21・26号で 2600系が営業運転を開始[3]。
- 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正により、次のように変更[16]。
- 2600系充当列車を4往復に増発。
- 高松発6時過ぎの「うずしお」1号増発。
- 高松発23時台の「うずしお」33号廃止。
- 2019年(令和元年)9月28日:「うずしお4号、5号、7号、10号、12号、15号、18号、21号、24号、25号、27号、28号、30号、31号、33号(一部9/27から)」に2700系気動車が導入され、定期運用を開始[17]。
2020年代の動き
編集- 2020年(令和2年)
- 4月10日:新型コロナウイルス感染症による乗客減により、「うずしお14号・17号」、さらに4月29日より「うずしお8号・11号」の計2往復が5月15日まで運休。ゴールデンウィーク期間中(5月2日から5月6日まで)には「うずしお1・7・10・15・18・20・21・23・24・26・27・30・33号(33号のみ5月2日から5月5日まで)」が運休[18]。
- 5月16日:この日から「うずしお1・7・8・10・11・14・15・17・18・20・30・33号」が6月12日まで運休[19]。
- 6月13日:「うずしお8・11・14・17号」が引き続き6月30日まで運休。それ以外の運休していた便はこの日から運転再開[20]。
- 7月18日:「うずしお3・6・13・16・19・22・29号」を2700系に置き換え。
- 7月19日:「うずしお2号」を2700系に置き換え。これによりN2000系が「うずしお」の定期運用から全て撤退した[21]。
- 2024年(令和6年)3月16日:ダイヤ改正で昼時間帯の停車駅の統一を実施。高徳線内の停車駅が高松駅・栗林駅・屋島駅・志度駅・三本松駅・引田駅・板野駅・池谷駅・徳島駅に集約され(岡山直通のうずしお除く)、讃岐津田駅と勝瑞駅が通過駅となった[22]。
脚注
編集注釈
編集- ^ この区間も気動車を使用。
- ^ 他に「九州横断特急・あそ・あそぼーい!」が立野駅で2回方向転換する。
- ^ 「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して営業している場合を除く。
出典
編集- ^ a b 『JR時刻表』2022年4月号、交通新聞社。
- ^ 『列車編成席番表 2010冬』、交通新聞社、2009年、[要ページ番号]、ISBN 978-4-330-11709-6。
- ^ a b 『新型特急気動車「2600 系」の営業運転開始について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年9月25日 。2017年9月25日閲覧。
- ^ “『徳島市阿波おどり』にあわせて増結運転”. 『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース (2016年8月15日). 2023年4月7日閲覧。
- ^ a b 『鉄道ジャーナル』第32巻第3号、鉄道ジャーナル社、1998年3月、89頁。
- ^ 『夏の臨時列車運転のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2017年5月19日 。2023年4月7日閲覧。
- ^ “特急「やくおうじ号」2021年運転予定”. 鉄道コム. 2021年1月1日閲覧。
- ^ “JR四国が薬王寺の初詣客向けに臨時特急列車”. 徳島新聞電子版. 2022年1月2日閲覧。
- ^ “特急 やくおうじ号 運転(2023年1月1日)”. 鉄道コム (2022年10月29日). 2023年1月1日閲覧。
- ^ “特急 やくおうじ号 運転(2024年1月1日)”. 鉄道コム (2023年11月3日). 2023年12月21日閲覧。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』ジェー・アール・アール、1996年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-117-1。
- ^ 『平成20年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2007年12月20日。 オリジナルの2007年12月23日時点におけるアーカイブ 。2007年12月23日閲覧。
- ^ 『平成23年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2010年12月17日。 オリジナルの2010年12月20日時点におけるアーカイブ 。2010年12月20日閲覧。
- ^ 『平成24年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2011年12月16日。 オリジナルの2011年12月17日時点におけるアーカイブ 。2011年12月17日閲覧。
- ^ 『平成26年3月ダイヤ改正について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2013年12月20日。 オリジナルの2013年12月25日時点におけるアーカイブ 。2013年12月25日閲覧。
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- ^ “新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年4月23日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “特急・快速・普通列車の運休(5月16日〜6月12日)”. 四国旅客鉄道. 2020年5月22日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “新型コロナウイルスの影響による運休等について【特急列車】”. 四国旅客鉄道. 2020年6月12日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 『四国の観光を元気にする取り組み(第1弾)JR四国のキャンペーン及び各種施策について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道 。2020年7月3日閲覧。
- ^ 『2024年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2023年12月15日 。2024年3月19日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 車両情報<185系特急気動車>:JR四国 - 四国旅客鉄道
- 車両情報<2600系特急気動車>:JR四国 - 四国旅客鉄道
- 車両情報<2700系特急気動車>:JR四国 - 四国旅客鉄道
- うずしお:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道