週刊ヤングサンデー

小学館が発行していた日本の漫画雑誌
YSスペシャルから転送)

週刊ヤングサンデー』(しゅうかんヤングサンデー、WEEKLY YOUNG SUNDAY)は、かつて小学館が発行していた日本青年週刊漫画雑誌。『少年ビッグコミック』を青年誌にリニューアルする形で1987年月2回刊誌の『ヤングサンデー』として創刊した。1995年週刊化されて『週刊ヤングサンデー』に誌名を変更する。2008年休刊するまで、通巻902号(増刊含む)が発行された。通称「ヤンサン」、「YS」。

週刊ヤングサンデー
WEEKLY YOUNG SUNDAY
ジャンル 青年漫画雑誌
刊行頻度 月2回刊 → 週刊
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
出版社 小学館
刊行期間 1987年 - 2008年
レーベル ヤングサンデーコミックス
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概要

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少年ビッグコミック』をリニューアルする形で1987年(昭和62年)3月27日4月10日号)に創刊した。創刊当時は月2回刊で、雑誌名も単に『ヤングサンデー』であった。1995年(平成7年)23号(11月22日発売)より週刊化し『週刊ヤングサンデー』となる。前身の『少年ビッグコミック』も『マンガくん』(1977年(昭和52年)に創刊)から改名された雑誌(詳細は少年ビッグコミックを参照)であり、通巻号数は『マンガくん』からの継続で数えられていた。このため、『YS』創刊号は通巻261号として発行されている。

初期は前身の『少年ビッグコミック』から継続した『冬物語が看板連載で、社内的には『ビッグコミックスピリッツ』と長く競合していたが、1990年代に入ると『ICHIGO 二都物語』『海猿』『バクネヤング』『ムジナ』『ザ・ワールド・イズ・マイン』『殺し屋1』など、小学館にしてはエログロバイオレンス要素が強い、不良性感度高めの作品が多く台頭した。2000年の奥山編集長時代に一度、これらの作品群は一掃され、『週刊少年サンデー』に準じたスポーツ&ラブコメ路線へ転換を図ったが、大ヒット作となった『Dr.コトー診療所以外、目立った作品はなかった。そして、退任後に人気となったのは『RAINBOW-二舎六房の七人-』『クロサギ』『土竜の唄』など、やはり不良性感度高めの作品であった。

2008年5月19日、小学館は『ヤングサンデー』について将来的な経営判断に基づいて休刊を視野に入れていることを明らかにし、同年35号をもって休刊することを正式に発表した[1]。そして7月31日発売の2008年35号(22巻33号、通巻1162号)を持って休刊。『マンガくん』時代から数えて31年に及ぶ歴史に幕を下ろした。連載作品の半数は『週刊ビッグコミックスピリッツ (BCSpi) 』に移籍し、残り半数を『BCSpi』の増刊号として発行される『YSスペシャル(YSSP)』に移籍させた[2][3]。またアイドルグラビア写真の有料サイト『ヤングサンデービジュアルウェブ』は『ビジュアルウェブS』(2021年9月30日サービス終了[4])に改名された。

「創刊○○周年記念号」等の記念号は通常『ヤングサンデー』になってからの起算で発行されたが、上述の通り通巻は『マンガくん』から継続されているため「通巻○○号記念号」については『マンガくん』創刊からの起算で発行された。そのため、創刊記念号は『ヤングサンデー』の歴史しか振り返らないのに対し、通巻記念号は『マンガくん』や『少年ビッグコミック』時代の歴史も振り返ることがあった(大きな節目の場合に限る)。

歴代編集長

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  • 亀井修:?年 - ?年
  • 熊田正史:?年 - ?年
  • 都築伸一郎:1997年 - 2000年
  • 奥山豊彦:2000年 - 2001年
  • 林正人:2001年 - 2004年
  • 三上信一:2005年 - 2008年35号(休刊号)→『YSSP』の編集長に継続

YSスペシャル

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YSスペシャル』(ワイエススペシャル)は、『YS』の休刊に伴い、他誌へは移籍しない作品の受け皿として2008年9月25日に創刊された月刊誌。編集長は『YS』から引き続き、三上信一が務めており、ウェブサイトも『YS』のものを引き継いでいる。ただし、『週刊ビッグコミックスピリッツ (BCSpi) 』の臨時増刊号として発行されており、通巻号数などは『BCSpi』と共通となっている。毎月25日発売で税込定価500円、600ページ弱の平綴じ雑誌。Vol.1からVol.5まで5号が発行された。掲載作品には、『YSスペシャル』で完結したものの他、他誌への移籍までのつなぎで掲載されたものもある。VOL.3以降は、読切や『BCSpi』本誌あるいは別の増刊からの移籍作品も掲載されている。

  1. 2008年9月25日発売(BCSpi、2008年10月25日号、第29巻46号、通巻1374号)
  2. 2008年10月25日発売(BCSpi、2008年11月25日号、第29巻52号、通巻1380号)
  3. 2008年11月25日発売(BCSpi、2008年12月25日号、第29巻56号、通巻1384号)
  4. 2008年12月25日発売(BCSpi、2009年1月25日号、第30巻5号、通巻1389号)
  5. 2009年1月24日発売(BCSpi、2009年2月25日号、第30巻11号、通巻1395号)

創刊時の掲載作

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太字は『少年ビッグコミック』から引き継いでの連載作。

連載されていた作品

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太字は他誌へ移籍した作品。

あ行

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か行

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さ行

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た行

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な行

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は行

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ま行

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や行

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ら行

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映像化作品

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アニメ化

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テレビアニメ
作品 放送年 アニメーション制作 備考
お〜い!竜馬 1992年 - 1993年 日本ヘラルド映画アニメーション21
日本一の男の魂 1999年(第1期) スタジオディーン コーナードラマ
1999年(第2期) コーナードラマ。タイトルは「日本一の男の魂2」
SURF SIDE HIGH-SCHOOL 1999年 マジックバス コーナードラマ
格闘美神 武龍 2005年 - 2006年(第1期) トムス・エンタテインメント タイトルの読み方が原作と異なる
2006年(第2期) タイトルは「格闘美神 武龍 REBIRTH」、読み方は原作と異なる
OVA
作品 発売年 アニメーション制作 備考
1ポンドの福音 1988年 スタジオぎゃろっぷ
TWIN 1989年 ライフワーク タイトルは「爆走サーキット・ロマン TWIN」
青き炎 1989年 アートランド
ANGEL 1990年(第1作) プロジェクトチーム・ムー アダルトアニメ。タイトルは「エンジェル」
1994年 - 1995年(第2作) ピンクパイナップル アダルトアニメ。タイトルは「新・エンジェル」
おカマ白書 1991年 - 1992年 ナック
紅狼 1993年 A.P.P.P
個人授業 1996年 ジェー・シー・スタッフ アダルトアニメ
桜通信 1997年 シャフト
殺し屋1 2002年 AIC タイトルは「殺し屋1 THE ANIMATION EPISODE.0」

本誌から掲載誌を移籍後にテレビアニメ化した作品だと『RAINBOW-二舎六房の七人-』もある。

実写化

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テレビドラマ
作品 放送年 制作 備考
部屋においでよ 1995年(国内ドラマ)
2002年(台湾ドラマ 可米製作 タイトルは「來我家吧!〜Come to My place〜」
(邦題は「部屋においでよ〜Come to My Place〜」)
海猿 2002年(BSハイビジョン特番第1期) 大映テレビNHKエンタープライズ21 タイトルは「海猿〜うみざる」
2003年(BSハイビジョン特番第2期) タイトルは「海猿2」
2005年(フジテレビ) フジテレビ共同テレビ 映画版第1作目の続編。タイトルは「海猿 UMIZARU EVOLUTION」
Dr.コトー診療所ドラマ 2003年(第1期) フジテレビ
2004年(特番)
2006年(第2期)
クロサギ2006年ドラマ2022年ドラマ 2006年(第1作) TBSテレビ
2022年(第2作) TBSテレビ
下北GLORY DAYS 2006年
レガッタ〜君といた永遠〜 2006年 ABCテレビ朝日
クピドの悪戯 虹玉 2006年 テレビ東京
おかわり飯蔵 2007年 テレビ東京、PROTXプラファー(協力)
のぞき屋 2007年 トルネード・フィルム
1ポンドの福音 2008年 トータルメディアコミュニケーション
逃亡弁護士 成田誠 2010年 関西テレビホリプロ タイトルは「逃亡弁護士」
映画
作品 公開年 配給 備考
冬物語 1989年 東宝
のぞき屋 1995年 東映 タイトルは「のぞき屋 NOZOKIYA」
月光の囁き 1999年 日活
守ってあげたい! 2000年 ゼアリズエンタープライズ、日本出版販売
殺し屋1 2001年 プレノンアッシュ R-18指定(暴力描写)
海猿 2004年(第1作) 東宝 タイトルは「海猿 -ウミザル-」
2006年(第2作) タイトルは「LIMIT OF LOVE 海猿-UMIZARU-」
2010年(第3作) タイトルは「THE LAST MESSAGE 海猿-UMIZARU-」
同じ月を見ている 2005年 東映 タイトルは「同じ月を見ている Under the Same Moon」
純ブライド 2006年 トルネード・フィルム
クロサギ(映画 2008年 東宝 テレビドラマ第1作の続編。タイトルは「映画 クロサギ」
ブラブラバンバン 2008年 トルネード・フィルム
イキガミ 2008年 東宝
ソラニン 2010年 アスミック・エース
ほしのふるまち 2011年 よしもとアール・アンド・シー
王様とボク 2012年 ユナイテッドエンタテインメント
オリジナルビデオ
作品 発売年 制作 備考
ごんたくれ 1995年
ANGEL 1996年 - 1997年 コダイ タイトルは「エンジェル」。2巻は副題あり
新のぞき屋 1998年 ウッドオフィス
オーバーレブ! 2001年 ウッズ・バンブー(協力)、エスエスオートサービス(協力)、
黒須功商店(協力)
殺し屋1 2002年 映画版の続編。タイトルは「1 -イチ-」。

本誌から掲載誌を移籍後に実写映画化した作品だと『土竜の唄』、『Dr.コトー診療所』(映画版)、テレビドラマ化した作品だと『アオイホノオ』がある。

発行部数

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  • 2004年(2003年9月 - 2004年8月) 245,417部[5]
  • 2005年(2004年9月 - 2005年8月) 230,479部[5]
  • 2006年(2005年9月 - 2006年8月) 214,878部[5]
  • 2007年(2006年9月 - 2007年8月) 202,541部[5]

ヤングサンデーコミックス

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ヤングサンデーコミックス
ジャンル 漫画単行本レーベル
読者対象 青年
発売日 毎月5日頃
発売国   日本
言語 日本語
出版社 小学館
刊行期間 1987年11月5日 - 2008年
姉妹レーベル#関連レーベル」参照
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ヤングサンデーコミックスは、『週刊ヤングサンデー』に掲載された作品を主に収録する漫画単行本レーベル。1987年11月5日創刊。新刊は毎月5日頃発売。

冬物語』(原秀則)、『お〜い!竜馬』(武田鉄矢、小山ゆう)、『TWIN』(六田登)が最初に発行された。

ロゴタイプは「YS」とその下に「COMICS」と書いたものを使用した。『少年ビッグコミック』から移籍して、少年ビッグコミックスレーベルより既に単行本が出されている作品(『東京探偵団』(細野不二彦)など)は、移籍後もヤングサンデーコミックスではなく少年ビッグコミックスでの発行となった。

関連レーベル

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ヤングサンデーコミックススペシャル
ヤングサンデーコミックスの特装版。
ヤングサンデーコミックスワイド版
ヤングサンデーコミックスのワイド版。

増刊号

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  • ヤングサンデー増刊 大漫王
  • 別冊ヤングサンデー
  • 週刊ヤングサンデー増刊号 猿
  • 週刊ヤングサンデー増刊

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 休刊号

出典

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  1. ^ 小学館コミック -ヤングサンデー読者の皆様へ 休刊のお知らせ”. 週刊ヤングサンデー. 2008年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月31日閲覧。
  2. ^ 小学館コミック -ヤングサンデー連載作品の今後について -”. 週刊ヤングサンデー. 2008年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月31日閲覧。
  3. ^ a b 「「週刊ヤングサンデー」休刊のお知らせ」『週刊ヤングサンデー』2008年35号(8月14日号、22巻33号、通巻1162号)小学館、2008年7月31日発売、479 - 482頁
  4. ^ ビジュアルウェブS”. 小学館. 2021年10月9日閲覧。
  5. ^ a b c d 社団法人日本雑誌協会JMPAマガジンデータによる該当期間中に発売された雑誌1号当たりの平均印刷部数。

関連項目

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