WOWOWシナリオ大賞
『WOWOWシナリオ大賞』(ワウワウシナリオたいしょう)はWOWOWが主として自社のテレビドラマで活躍するシナリオ作家を募集・育成するために設立した公募である。なお、本項においては2018年から2年間だけ設けられた「WOWOW新人シナリオ大賞」の受賞および受賞作品も掲載する。
概要
編集2007年3月創設。原則として大賞作品には賞金500万円、優秀賞には賞金100万円が贈呈された[1]。応募資格はプロ・アマを問わず、共同脚本も可能であった[1]。応募期間は基本的には3月中旬告知・9月下旬締切で、翌年3月発表であったが、その年によって告知および発表時期は異なっていた。2018年に創設された「WOWOW新人シナリオ大賞」も含め、大賞受賞作品は同年度中にテレビドラマ化されていたが、公式サイトにおいて「WOWOWシナリオ大賞」(2016年度を以って終了)および「WOWOW新人シナリオ大賞」の公募および受賞を終了することが発表された[2]。
受賞者・受賞作品一覧
編集年 | 回 | 応募総数 | 大賞 | 優秀賞 | その後の活躍 |
---|---|---|---|---|---|
2007 | 1 | 582 | 杉山嘉一 「Go Ape」 | 田黒睦 「あの頃、柔道(やわら)して」 鴻池康久 「サラブレッド」 |
杉山嘉一 「名探偵コナン 工藤新一への挑戦状」(2011年)、「Diner ダイナー」(映画・2019年) |
2008 | 2 | 471 | 三好晶子 「蛇のひと」[3] | 坂口理子 「フロイデ! 〜歓喜の歌でサヨナラを〜」 島悠子 「婆娑羅(ばさら)」 村川愛 「燃やして灰にして箱に入れて鍵をかけて」 |
坂口理子 「連続テレビ小説 マッサン」(脚本協力・2011年)、「かぐや姫の物語」(アニメ映画・2013年 ※高畑勲との共同脚本)、「メアリと魔女の花」(アニメ映画・2017年 ※米林宏昌との共同脚本)、「フォルトゥナの瞳」(映画・2019年) |
2009 | 3 | 730 | 福島俊朗 「仄かに薫る桜の影で」 | 吉田真童 「第2教室」 工藤裕子 「誕生日には、薔薇の花を」 |
|
2010 | 4 | 587 | 福島カツシゲ 「エンドロール〜伝説の父〜」[4] | 澤美奈 「オーバーホール」 多和田久美 「猫を探しています」 |
|
2011 | 5 | 591 | (該当作品なし) | 伊勢尚子 「ハートに火をつけろ」 中西隆裕 「父さんはムーンフェイス」 播磨弘規 「プラタナスの枯葉」 |
|
2012 | 6 | 492 | 香坂隆史 「愛の告発」 | 井上志津 「帰郷」 水野知佐子 「未亡人の背中」 |
香坂隆史 「オトナの土ドラ 火の粉」(2016年)、「サイン-法医学者 柚木貴志の事件簿-」(2019年) |
2013 | 7 | 544 | 栄弥生 「十月十日の進化論」 | 森戸恭子 「レフェリー!」 柳田隆行・三村路子 「ブサメン帝国、応答アリ」 |
|
2014 | 8 | 482 | 川崎クニハル 「双葉荘」[5] | 大谷洋介 「タクハイ・ドライバー」 ネオ・ポフスキー 「駱駝色の女」 掘脇れいく 「姐さん」 |
大谷洋介 「白鳥麗子でございます」(2016年) |
2015 | 9 | 424 | 小山ゴロ 「稲垣家の喪主」[6] | さいこりえ・山口智 「50才で、カフェ始めました」 牧圭一 「刑務所の土」 藪野ゆうき 「mind dive」 |
|
2016 | 10 | 455 | 舘澤史岳 「食い逃げキラー」[7] | 新井まさみ 「洛中洛外ソロウェディング」 高島麻利央 「のぼる」[8] |
選考委員
編集※ 太字は選考委員長
- 第1回
- 第2回 - 第5回
- 崔洋一、奥寺佐渡子(脚本家)、椋樹弘尚(プロデューサー)、野村正昭、峯崎順朗(WOWOW制作局長)
- 第6回
- 崔洋一、奥寺佐渡子、椋樹弘尚、野村正昭、大村英治(WOWOWドラマ制作部長)
- 第7回 - 第9回
- 第10回
- 崔洋一、大石哲也、渡辺千穂、野村正昭、井上衛(WOWOWドラマ制作部長)
WOWOW新人シナリオ大賞
編集2018年創設。原則として大賞作品および優秀賞の賞金はWOWOWシナリオ大賞と同額。応募資格(第1回の場合)は、プロのシナリオ作家を目指す人であること、2018年3月31日時点で40歳以下であること、そして受賞後にドラマの開発に参加できることであった[9]。選考委員は第1回・第2回ともに脚本家の羽原大介が務めた。
受賞者・受賞作品一覧
編集年 | 回 | 応募総数 | 大賞 | 優秀賞 | その後の活躍 |
---|---|---|---|---|---|
2018 | 1 | 399 | 圓岡由紀恵 「赤いトマト」[注 1] | ||
2019 | 2 | 413 | 光益義幸 「父と息子の地下アイドル」[11][注 2] | 三田俊之 「ヤッホー!」 藤田委輔 「選択のとき」 弓削勇 「息を籠める」 |
選考委員
編集- 第1回・第2回
- 羽原大介(脚本家)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “第10回WOWOWシナリオ大賞”. WOWOW. 2019年11月29日閲覧。
- ^ “「WOWOWシナリオ大賞」終了にあたり”. WOWOWシナリオ大賞. WOWOW. 2019年11月29日閲覧。
- ^ “WOWOWシナリオ大賞に「蛇のひと」”. 朝日新聞デジタル. (2009年3月6日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ “第4回WOWOWシナリオ大賞に『エンドロール~伝説の父~』”. TOKYO HEADLINE (ヘッドライン). (2011年3月14日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ “WOWOWシナリオ大賞に元フジテレビ社員の川崎クニハル氏”. サンケイスポーツ (産業経済新聞社). (2015年3月5日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ “広末涼子、森山未來が出演 - WOWOWシナリオ大賞受賞作『稲垣家の喪主』放送”. マイナビニュース (マイナビ). (2017年7月17日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ “青柳翔が食い逃げ犯を捕まえる! WOWOWドラマ初主演「食い逃げキラー」”. CINRA.NET. (2018年1月19日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ “高島麻利央 第10回WOWOWシナリオ大賞 優秀賞受賞”. ニュース. 松竹芸能 (2017年3月10日). 2019年11月28日閲覧。
- ^ “第1回WOWOW新人シナリオ大賞[大賞賞金:500万円]”. 公募ストック. 2019年11月29日閲覧。
- ^ “「第1回WOWOW新人シナリオ大賞」受賞作、伊藤淳史主演で映像化”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年1月16日) 2019年11月28日閲覧。
- ^ 『第2回WOWOW新人シナリオ大賞 受賞作決定!』(プレスリリース)PR TIMES、2019年3月5日 。2019年11月29日閲覧。
- ^ “松重豊、地下アイドルのプロデューサー役でドラマ主演 井之脇海、若月佑美ら出演”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年12月24日) 2019年12月25日閲覧。