RTEMS (Real-Time Executive for Multiprocessor Systems) はフリーでオープンソースリアルタイムオペレーティングシステム (RTOS) であり、組み込みシステム向けの設計となっている。

RTEMS
開発者 OAR Corporation
OSの系統 リアルタイムオペレーティングシステム
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソース
最新安定版 4.11.3 / 2018年2月15日 (6年前) (2018-02-15)
最新開発版 Git head
プラットフォーム ARM, Blackfin, ColdFire, TI C3x/C4x, H8/300, x86, 68k, MIPS, Nios II, PowerPC, SuperH, SPARC, ERC32, LEON, Mongoose-V
ライセンス 修正GPL
ウェブサイト www.rtems.org
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元々は Real-Time Executive for Missile Systems の略とされていたが、後に Real-Time Executive for Military Systems の略とされ、さらに現在の頭字語となった。RTEMSの開発は1980年代末ごろに始まり、1993年ごろにはFTPでダウンロード可能になっていた。OAR Corporationはユーザーの代表者などを含む運営委員会と協力してRTEMSプロジェクトを運営している。

RTEMSはリアルタイムの組み込みシステム向けに設計されており、以下のような各種プロセッサアーキテクチャに移植されている。

RTEMS はPOSIXμITRONといった各種オープンAPI標準をサポートするよう設計されている。もともとのAPIは Classic RTEMS API と呼ばれており、Real-Time Executive Interface Definition (RTEID) 仕様に基づいている。またFreeBSDTCP/IPスタックや、NFSFATといった各種ファイルシステムをサポートしている。

RTEMSではメモリ管理プロセス管理を行わない。POSIXの用語で言えば、シングルプロセス・マルチスレッド環境を実装している。そのため、POSIXサービスのうち、メモリマッピング、プロセス生成、共有メモリといった関連の部分は提供していない。RTEMS は POSIX Profile 52 すなわち "single process, threads, filesystem" にほぼ相当する[1]

RTEMSは様々な分野で利用されている。EPICSコミュニティでもRTEMSサブミッタとして活動している人が複数存在する。宇宙開発においても、SPARCERC32、LEON、MIPS Mongoose-VColdfirePowerPCといったマイクロプロセッサが使われているため、RTEMSが活躍している。マーズ・リコネッサンス・オービターでは Electra ソフトウェアラジオにRTEMSが使われている[2]

RTEMSは修正版GPLライセンスで配布されており、RTEMSオブジェクトと他のファイルをリンクしたとき、実行ファイル全体をGPLとすることを要求しない。これは GNAT Modified General Public License に準じているがAda言語に限定されない。

脚注

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  1. ^ Open Group pilots embedded real-time POSIX conformance testing”. 2013年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月3日閲覧。 LinuxDevices.com、2005年9月7日
  2. ^ Ely, Todd A.; Duncan, Courtney; Lightsey, E. Glenn; Mogensen, Andreas (2006). “Real Time Mars Approach Navigation aided by the Mars Network”. AIAA Guidance, Navigation, and Control Conference and Exhibit: 6565. https://hdl.handle.net/2014/39788. 

外部リンク

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